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L 4404 : 2000  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条において準用する第12条第1項の規定に基づき,日本カーペット工

業組合 (JCMA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと申出があり,日本工業標準調査会

の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。これによってJIS L 4404 : 1997は改正され,

この規格に置き換えられる。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

L 4404 : 2000 

織じゅうたん  

Woven carpet 

1. 適用範囲 この規格は,織じゅうたん(1)の要求事項について規定する。ただし,タイルカーペットは

除く。 

注(1) ワイヤの打込み装置をもつ織機,二重パイルの織機又はアキスミンスター織機を使用して作成

したパイルのある繊維製床敷物をいう。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 5430 繊維強化セメント板 

JIS K 2240 液化石油ガス(LPガス) 

JIS L 0212-1 繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第1部:繊維製床敷物 

JIS L 0805 汚染用グレースケール 

JIS L 0842 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0849 摩擦に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 1013 化学繊維フィラメント糸試験方法 

JIS L 1021 繊維製床敷物の構造に関する試験方法 

JIS L 1022 繊維製床敷物の荷重による厚さ減少に関する試験方法 

JIS L 1023 繊維製床敷物の性能に関する試験方法 

JIS L 1030-1 繊維製品の混用率試験方法−第1部:繊維鑑別 

JIS L 1030-2 繊維製品の混用率試験方法−第2部:繊維混用率 

JIS L 1095 一般紡績糸試験方法 

JIS Z 8305 活字の基準寸法 

3. 定義 この規格の中で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212-1によるほか,JIS L 1021の3.(定義)に

よる。 

4. 種類 織じゅうたんの種類は,織り方,パイルの形状及び難燃性によって次のとおりとする。 

a) 織り方による種類 

1) ウィルトンカーペット 

2) ダブルフェースカーペット 

3) アキスミンスターカーペット 

b) パイルの形状による種類 

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L 4404 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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1) カットパイル 

2) ループパイル 

3) カット/ループパイル 

c) 難燃性による種類 

1) 難燃(織じゅうたんを製造した後に,難燃加工を施したものを除く。) 

2) なし 

5. 品質 

5.1 

パイル糸の引抜き強さ パイル糸の引抜き強さは,9.2によって試験したとき,2.0N以上とする。 

5.2 

摩擦を伴った動的荷重による厚さ減少率 摩擦を伴った動的荷重による厚さ減少率は,9.3によって

試験したとき,表1のとおりとする。 

表1 摩擦を伴った動的荷重による厚さ減少率 

パイルの形状による種類 

厚さ減少率 

カットパイル 

35%以下 

ループパイル 

20%以下 

カット/ループパイル 

35%以下 

5.3 

パイル糸の染色堅ろう度 パイル糸の染色堅ろう度は9.4によって試験したとき,表2のとおりとす

る。ただし,特定の色相(2)のものは,耐光堅ろう度又は摩擦堅ろう度(乾燥)のいずれか一方が,基準よ

り1級下であってもよい。 

注(2) 特に濃色のもの(無彩色で明度の低いもの,明度が低くて彩度の高いもの及びJIS L 0805に規

定する汚染用グレースケールで判定して2級以下のもの。)又は,特に淡色のもの(明度が高く

て彩度の低いもの及びJIS L 0805に規定する汚染用グレースケールで判定して3級以上のもの。)

をいう。 

表2 パイル糸の染色堅ろう度 

項目 

等級 

耐光堅ろう度 

4級以上 

摩擦堅ろう度(乾) 4級以上 

5.4 

難燃性 難燃性を表示する織じゅうたんについては,9.5によって試験したとき,表3のとおりとす

る。 

表3 難燃性 

項目 

残炎時間 秒 

炭化長 cm 

たて方向 

20以下 

10以下 

よこ方向 

5.5 

パイル糸の油脂分及び溶剤抽出分 パイル糸の油脂分及び溶剤抽出分は9.6によって試験したとき,

表4のとおりとする。 

表4 パイル糸の油脂分及び溶剤抽出分 

パイル糸の種類 

油脂分 

溶剤抽出分 


毛(混紡を含む) 

1.2%以下 

− 

アクリル(アクリル系を含む。),ポリエステル,
ナイロン又はこれらを混用したもの 

0.9%以下 

その他 

1.2%以下 

フィラメント糸 

− 

0.9%以下 

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5.6 

単位面積当たりの基部上のパイルの質量 単位面積当たりの基部上のパイルの質量は,9.7によって

試験したとき,表5のとおりとする。 

表5 単位面積当たりの基部上のパイルの質量 

単位 g/m2 

パイルの形状による種類 

質量 

カットパイル 

400以上 

ループパイル 

310以上 

カット/ループパイル 

400以上 

6. 寸法及び表示単位 寸法は,9.8によって試験したとき,表示値に対して+2%,−1%とし,表示単位

は,表6のとおりとする。 

表6 表示単位 

項目 ピース物 ロール物 

幅 

cm 

cm 

長さ 

7. 外観 外観は,表7のとおりとする。 

表7 外観 

項目 

外観 

穴,裂けの欠点 ないこと。 

汚れの欠点 

目立たないこと。 

補修の跡の欠点 

目立たないこと。 

耳の欠点 

不整がなく,適正であること。 

その他の欠点 

たて筋,よこ段などの欠点
が目立たないこと。 

8. 材料 パイルの組成繊維は,製品に適するものを用いる。また,有害物質(3)が基準を超えて含有され

る材料は,使用してはならない。 

注(3) 有害物質は,有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律(昭和48年法律第112号)に規定

するものをいう。 

9. 試験方法 

9.1 

試料・試験片の採取及び準備 試料・試験片の採取及び準備は,JIS L 1021の4.(試料・試験片の

採取及び準備)による。ただし,難燃性の試験に供する試験片の採取及び調整は9.5.2による。 

9.2 

パイル糸の引抜き強さ パイル糸の引抜き強さの試験は,JIS L 1023の6.(パイル糸の引抜き強さ)

による。 

なお,ループパイルの場合は,引き抜くパイル糸に隣接する2本のパイル糸の先端を切断してはならな

い。また,カットパイルの場合で隣接するパイル糸の区分けが困難なときは,隣接するパイル糸の先端を

同時に挟んで,最大荷重を測定してもよい。この場合,試験結果は,次の式を用いてパイル糸引抜き強さ

に換算する。 

F=0.66F'−1.7 

ここに, F: パイル糸引抜き強さ (N)  

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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F': 隣接するパイル糸の先端を同時に挟んだ場合(2本引き)の最

大荷重 (N)  

9.3 

摩擦を伴った動的荷重による厚さ減少率 摩擦を伴った動的荷重による厚さ減少率の試験は,JIS L 

1022の9.(摩擦を伴った動的荷重による厚さ減少)による。 

9.4 

パイル糸の染色堅ろう度 

9.4.1 

耐光堅ろう度 耐光堅ろう度の試験は,JIS L 0842に規定する第3露光法による。 

なお,試料はJIS L 0842の5.1(試料が布の場合)による。 

9.4.2 

摩擦堅ろう度 摩擦堅ろう度の試験は,JIS L 0849に規定する摩擦試験機II形の乾燥試験による。 

なお,試料はJIS L 0849の5.(1)(試料が布の場合)による。 

9.5 

難燃性 

9.5.1 

装置及び材料 装置及び材料は,次のとおりとする。 

a) 燃焼試験箱 図1による。 

図1 燃焼試験箱 

b) 試験片押さえ枠及びパーライト板 試験片押さえ枠(以下,押さえ枠という。)は,ステンレス鋼製と

し,パーライト板は,JIS A 5430に規定する厚さが8mmのものとする。押さえ枠及びパーライト板の

形状及び寸法は,図2による。 

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図2 試験片押さえ枠及びパーライト板 

c) 恒温乾燥機 50±2℃又は105±2℃に調整できるもの。 

d) ブラシ 試験片の表面のパイルを立たせるために適切なものとする。 

e) 火源 火源は,図3によるものとし,燃料は,JIS K 2240に規定する液化石油ガス2種4号(ブタン

及びブチレンを主体とするもの。)を用い,ガス圧は,4kPaとし,炎の長さは24mmとする。 

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図3 火源 

f) 

シリカゲル 

g) ストップウォッチ 0.1秒まで計測できるもの。 

h) デシケーター 

i) 

スケール 1mm目盛のもの。 

9.5.2 

試験片の採取及び調整 220mm×400mmの大きさの試験片(4)を,たて方向・よこ方向にそれぞれ

3枚採取する。採取した試験片を50±2℃の恒温乾燥機内に24時間放置する。ただし,熱による影響を受

けるおそれのない試験片(5)は,105±2℃の恒温乾燥機内に1時間放置して,これに代えることができる。 

次にシリカゲル入りデシケーター中に2時間以上放置する。 

注(4) 必要な場合には,表面にブラシをかけてパイルを立たせる。 

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(5) パイルを組成する繊維が毛100%であるもののうち,熱による影響を受けるおそれのないもの。 

9.5.3 

操作 操作は,次のとおりとする。 

a) 試験片を1枚ずつデシケーターから取り出し,手早く試験室と同温度のパーライト板の上に置き,押

さえ枠で動かないように周囲を押さえ,燃焼試験箱に固定する。 

b) バーナーは水平にして,その先端を試験片の表面から1mm離して30秒間加熱した後,残炎時間を測

定する。 

c) 次に試験片を押さえ枠から外し,スケールを用いて炭化長を測定する。 

d) 判定は,たて方向,よこ方向それぞれ3枚について行う。 

9.6 

パイル糸の油脂分及び溶剤抽出分 油脂分の試験は,JIS L 1095の9.28[油脂分(エーテル抽出法)]

による。また,溶剤抽出分の試験は,JIS L 1013の8.27(溶剤抽出分)のb)(ジエチルエーテル法)によ

る。 

9.7 

単位面積当たりの基部上のパイルの質量 単位面積当たりの基部上のパイルの質量は,JIS L 1021

の7.3.3(単位面積当たりの基部上のパイル質量)による。 

9.8 

寸法 織じゅうたんの寸法は,JIS L 1021の7.1(寸法)によって測定する。 

9.9 

材料 パイルの組成繊維は,JIS L 1031-1及び/又はJIS L 1030-2によって測定する。 

10. 検査方法 織じゅうたんは,5.〜7.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜

取方式によって行う。 

11. 表示 織じゅうたんには,1製品ごとに,証紙を付け,又は荷札を付ける方法で,1包装ごとに押印,

印刷又は証紙を付ける方法で,次の事項を表示しなければならない。 

a) 名称 

b) 織り方による種類 

c) 難燃性による種類(6) 

注(6) 難燃性の種類で,“なし”のものは,表示を省略してよい。 

参考 日本工業規格表示認定工場が“難燃”と表示する場合,“難燃”の文字はJIS Z 8305の3.(大

きさ)に規定する16ポイント以上の大きさで,参考図1のとおりJISマークと一体で表示し,

黒色で印刷する。 

参考図1 “難燃”とJISマークの表示方法 

d) パイルの組成繊維 

e) 寸法 

f) 

製造業者名又はその略号 

g) 製造番号 

L 4404 : 2000  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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JIS L 4404(織じゅうたん)改正原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

風 間   健 

武庫川女子大学教授 

(委員) 

宮 村 康 夫 

通商産業省生活産業局 

塚 田 裕 久 

通商産業省製品評価技術センター 

弥 吉 元 毅 

建設省大臣官房官庁営繕部 

島 田 和 明 

自治省消防庁 

木 村 裕 和 

大阪府立産業技術総合研究所 

森   琢 夫 

財団法人毛製品検査協会 

近 藤 貞 彦 

日本カーペット工業組合 

佐々木 紀 彦 

東リ株式会社 

佐 武 哲 男 

住江織物株式会社テクニカルセンター 

洪   哲 秀 

インターフェイス オーバーシーズ ホールディングズ インク 

鈴 木 武 彦 

株式会社川島織物 

山 崎 義 一 

日本化学繊維協会 

久 永   至 

日本室内装飾事業組合連合会 

高 山 芳 郎 

社団法人日本電線工業会 

大喜多 一 晃 

社団法人建築業協会 

岩 崎 信 義 

株式会社日本設計 

高 野 富士子 

主婦連合会 

川 又 幸 子 

全国地域婦人団体連絡協議会 

(関係者) 

菅 原 昭 栄 

通商産業省工業技術院標準部 

工 藤 正 敏 

通商産業省生活産業局 

山 口   泉 

株式会社タジマ 

(事務局) 

田 淵   博 

日本カーペット工業組合