L 4212 : 2000
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS L 4212 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 4212 : 2000
繊維製防水シーツ
Water proof bed sheets
序文 この規格は,繊維製防水シーツについて規定したもので,1995年(平成7年)に制定された。今回
の改正では,引用規格の廃止及び改正に伴い,引用規格の規格名称,項目番号及び関係する規定内容を変
更している。
1. 適用範囲 この規格は,繊維製防水シーツ(以下,防水シーツという。)(1)について規定する。ただし,
ポリ塩化ビニルフィルムなど合成樹脂製のもの,病院,療養所などで用いるもの,使い捨て製品などの特
殊なものは除く。
注(1) 防水シーツとは,尿などの排せつ物が敷ふとん又はベッドまで浸透することを防止するために
用いる防水機能があるシーツをいう。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS K 3371 洗濯用合成洗剤
JIS L 0217 繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法
JIS L 0842 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 0844 洗濯に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 0848 汗に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 1092 繊維製品の防水性試験方法
JIS L 1096 一般織物試験方法
JIS L 1099 繊維製品の透湿度試験方法
JIS L 1905 繊維製品のシームパッカリング評価方法
3. 種類 防水シーツの種類は,使用者の区分及び機能によって,次の2種類とする。
a) 一般用
1) 耐水機能を主としたもの
2) はっ水機能を主としたもの
b) 子供用
1) 耐水機能を主としたもの
2) はっ水機能を主としたもの
4. 品質
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4.1
外観 外観は,次の各項目に適合しなければならない。
a) 織きず,汚れなどの製織上の欠点,染めむらなどの染色加工上の欠点及び縫いはずれなどの縫製上の
欠点が目立たないこと。
b) 縫糸の始末が完全で,汚れがなく,糸くずが付着していないもので,仕上げが正常であること。
4.2
寸法 寸法(2)は,6.1によって試験したとき,表示値に対して,たて方向・よこ方向とも31
+−%とする。
注(2) 部分的に防水加工布を用いている場合には,製品全体の寸法と防水部分の寸法とする。
備考 ここでいう方向とは,機能上使用に際しての方向を表し,たて方向とは,防水シーツをふとん
又はベッドに敷いた場合に,ふとん又はベッドの長辺方向に平行する長さをいい,よこ方向と
は,ふとん又はベッドの短辺方向に平行する長さをいう。
4.3
染色堅ろう度 染色堅ろう度は,6.2によって試験したとき,表1のとおりとする。
表1 染色堅ろう度
染色堅ろう度
等級
耐光
3級以上
洗濯
変退色
4級以上
汚染
3−4級以上
汗
変退色
4級以上
汚染
3−4級以上
4.4
寸法変化 寸法変化は,6.3によって試験したとき,織物は±3%,編物は±5%とする。
4.5
防水性
4.5.1
耐水度 耐水度は,6.4.1によって試験したとき,耐水機能を主としたものについては,300mm以
上,はっ水機能を主としたものは,100mm以上とする。
4.5.2
はっ水度(洗濯処理後) はっ水度は,6.4.2によって試験したとき,はっ水機能を主としたもの
については,4点以上とする。
4.6
透湿性 透湿性は,6.5によって試験したとき,はっ水機能を主としたものについては,150g/m2/h
以上とする。
4.7
洗濯後の外観 洗濯後の外観は,6.6によって試験したとき,毛羽立ち,ピリング,糸切れ,生地の
変形,樹脂のはく離などが目立ってはならない。また,シームパッカリングについては,3.5級以上とする。
5. 材料 材料は,防水シーツに適したもので,排せつ物の付着,洗濯によって容易に劣化するもの,硬
軟の変化が著しいものなどを使用してはならない。また,皮膚などの身体に害を与えるおそれがないもの
を使用しなければならない。
6. 試験方法
6.1
寸法 寸法は,平らな台の上に置き,不自然なしわや張力を除いて,たて方向及びよこ方向のそれ
ぞれの長さの中央部の長さを1cmまで測定する。
6.2
染色堅ろう度
6.2.1
耐光堅ろう度 耐光堅ろう度は,JIS L 0842に規定する第3露光法による。
6.2.2
洗濯堅ろう度 洗濯堅ろう度は,JIS L 0844に規定するA-2号による。
6.2.3
汗堅ろう度 汗堅ろう度は,JIS L 0848による。
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6.3
寸法変化 寸法変化は,JIS L 1096の8.64(寸法変化)による。ただし,JIS L 1096の8.64.4(織物
の寸法変化)に規定するD法(石けん液浸せき法)を用いる。
6.4
防水性
6.4.1
耐水度 耐水度は,JIS L 1092に規定する耐水度試験(静水圧法)のA法(低水圧法)による。
6.4.2
はっ水度 はっ水度は,6.6によって洗濯処理した後,JIS L 1092の6.2[はっ水度試験(スプレー
試験)]による。
6.5
透湿性 透湿性は,JIS L 1099の4.1.1[塩化カルシウム法(A-1法)]による。
6.6
洗濯後の外観 洗濯後の外観は,水洗い,乾燥及びアイロン掛けの一連の処理を1回とし,これを5
回繰り返した後,毛羽立ち,ピリング,糸切れ,生地の変形,樹脂のはく離などの状態を目視によって調
べる。また,シームパッカリングは,JIS L 1905の5.(方法)による。ただし,試験片は製品とし,洗剤
はJIS K 3371に規定する第1種とする。
水洗い方法は,JIS L 0217の付表1の番号103に規定する方法とし,乾燥方法については,JIS L 0217
の2.2(番号,記号及び記号の意味)の表6(干し方)の番号602に規定する方法とする。また,アイロン
の掛け方は,家庭用品品質表示法に基づく取扱い方法にアイロンの掛け方が付けられているものは,取扱
い絵表示に対応した方法とする。ただし,アイロン表示の付けられていないものは,JIS L 0217の付表3
の番号303とし,当て布使用とする。
7. 検査方法 防水シーツは,4.について検査を行う。この場合,検査は,合理的な抜取検査方式によっ
て行う。
8. 表示 防水シーツには適切な方法で,次の事項を表示しなければならない。ただし,d)の表示は,家
庭用品品質表示法によって表示された場合は,省略してもよい。
a) 名称
例 繊維製防水シーツ
b) 種類
例1. 子供用で,はっ水機能を主としたものの場合。
子供用(はっ水加工)
例2. 一般用で,耐水機能を主としたものの場合。
一般用(耐水加工)
c) 寸法(部分的に防水加工布を用いている場合には,製品全体の寸法と防水部分の寸法及びたて,よこ
の方向別を記入のこと。)
例 防水シーツ全体の大きさが,たて95cm,よこ180cmで,そのうち,防水部分の大きさは,たて
95cm,よこ73cmのものの場合。
サイズ(又は寸法)たて95cm,よこ180cm(防水部分たて95cm,よこ73cm)
d) 製造業者名又はその略号
e) 保管方法などに関する注意事項
例 洗濯によって製品に洗剤が残留したため,はっ水機能が低下するおそれがあるものの場合。
はっ水機能を低下させないため,洗濯後のすすぎは十分に行って下さい。
f)
家庭用品品質表示法に基づく表示
参考 家庭用品品質表示法に基づく表示事項は,次のとおりである。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 組成繊維
b) 家庭洗濯等取扱い絵表示
c) 表示した者の氏名又は名称及び住所又は電話番号
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
梅 林 豊
全日本寝具寝装品協会
(委員)
藤 野 真 司
通商産業省生活産業局総務課繊維企画官付
松 丸 功
通商産業省生活産業局繊維製品課
天 野 正 喜
工業技術院標準部
大 坪 睦 治
通商産業省通商産業検査所桐生支所
村 井 一 雄
社団法人日本衛生材料工業連合会
宮 本 準 一
社団法人日本衣料縫製品協会
湯 村 嵩 男
日本化学繊維協会
筒 井 清次郎
日本紡績協会
斎 藤 有 常
日本百貨店協会
前 島 明 宏
日本チェーンストア協会
出 島 茂
全国クリーニング環境衛生同業組合連合会
徳 田 哲 夫
財団法人東京都老人総合研究所
(事務局)
柳 井 正 雄
通商産業省通商産業検査所桐生支所