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L 4107 : 2000R  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,社団法人繊維

評価技術協議会 (JTETC)/財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによってJIS L 4107 : 2000は改正され,また,JIS L 3505 : 2000,JIS L 4111 : 2000,JIS L 4112 : 2000,

JIS L 4114 : 2000,JIS L 4115 : 2000,JIS L 4116 : 2000,JIS L 4117 : 2000,JIS L 4203 : 2000,JIS L 4204 : 2000,

JIS L 4205 : 2000,JIS L 4207 : 2000及びJIS L 4208 : 2000は統合・廃止され,この規格に置き換えられる。 

JIS L 4107には,次に示す附属書がある。 

附属書1(規定) ワイシャツのサイズ 

附属書2(規定) 洋服用化学繊維裏 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

L 4107 : 2000R 

一般衣料品 

Clothing 

1. 適用範囲 この規格は,一般衣料品について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS L 0112 衣料の部分・寸法用語 

JIS L 0122 縫製用語 

JIS L 0206 繊維用語(織物部門) 

JIS L 0211 繊維用語(メリヤス部門) 

JIS L 0214 繊維用語(レース部門) 

JIS L 0215 繊維製品用語(衣料) 

JIS L 0217 繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法 

JIS L 0805 汚染用グレースケール 

JIS L 0841 日光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0842 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0843 キセノンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0844 洗濯に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0846 水に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0847 海水に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0848 汗に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0849 摩擦に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0850 ホットプレッシングに対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0853 水滴下に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0854 貯蔵中昇華に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0855 窒素酸化物に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0860 ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0884 塩素処理水に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 0888 光及び汗に対する染色堅ろう度試験方法 

JIS L 1018 ニット生地試験方法 

JIS L 1058 織物及び編物のスナッグ試験方法 

JIS L 1076 織物及び編物のピリング試験方法 

JIS L 1093 繊維製品の縫目強さ試験方法 

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JIS L 1096 一般織物試験方法 

JIS L 1909 繊維製品の寸法変化測定方法 

JIS L 2101 綿縫糸 

JIS L 2310 絹縫糸 

JIS L 2403 麻縫糸 

JIS L 2510 ナイロン縫糸 

JIS L 2511 ポリエステル縫糸 

JIS L 2512 ビニロン縫糸 

JIS L 2513 ポリノジック縫糸 

JIS L 3416 面ファスナ 

JIS L 4001 乳幼児用衣料のサイズ 

JIS L 4002 少年用衣料のサイズ 

JIS L 4003 少女用衣料のサイズ 

JIS L 4004 成人男子用衣料のサイズ 

JIS L 4005 成人女子用衣料のサイズ 

JIS L 4006 ファンデーションのサイズ 

JIS Q 0022 供給者による適合の宣言に関する一般基準 

JIS S 3015 スライドファスナ 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

3. 定義 この規格で用いられる主な用語の定義は,JIS L 0122,JIS L 0206,JIS L 0211,JIS L 0214及び

JIS L 0215によるほか,次による。 

a) 一般衣料品 一般消費者が通常生活の用に供する繊維製品のうち,4.の種類の衣服。 

b) 設計の要求事項 一般衣料品の製造に必要な品質に関する要求事項。 

参考 設計の要求事項は,通常縫製仕様書又は縫製指図書として文書化して示される。 

4. 種類 一般衣料品の種類は,次による。ただし,和服用のものを除く。 

a) 外衣類 上衣,ズボン,スカート,ドレス及びホームドレス,エプロン,かっぽう着,事務服及び作

業服,オーバーコート,トップコート,スプリングコート,レインコートその他のコート,並びに上

衣とズボン(又はスカート)とを組み合わせたもの。 

b) 中衣類 プルオーバー,カーディガンその他のセーター,ワイシャツ,開襟シャツ,ポロシャツその

他のシャツ,及びブラウス。 

c) 下着類 下着及び寝衣。 

5. 品質 

5.1 

外観 外観は,次による。 

a) 色及び柄合せ 色及び柄合せは,適正で,地の目の通し方,逆毛などが設計の要求事項に適合しなけ

ればならない。 

b) 縫い 表地,しん地,裏地がよくなじみ,縫いずれ,縫い糸調子不良がなく,縫い目曲がりが目立た

ず,縫い目が優良でなければならない。また,ステッチの数,縫い代,必要な場合の折り代,ボタン

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などの附属品の付け方などが設計の要求事項に適合しなければならない。 

c) 仕上げ アイロン焼けなどがなく,縫い糸の始末が完全で,糸くずの付着がなく,正常で優美に仕上

げられなければならない。 

d) できばえ できばえは,左右均整で,曲面が美しくなければならない。 

5.2 

性能 JIS L 0217の4.1及び4.2の規定に基づく家庭洗濯等取扱い方法の表示について,7.1によって

試験したとき,変退色,汚染,寸法変化,縫いの変化などの品質を損なう変化が目立ってはならない。 

5.3 

サイズの表示及び適合性 サイズの表示及び適合性は,次による。 

a) 乳幼児用一般衣料品 サイズの表示は,JIS L 4001の6.(サイズの表示方法)又は附属書1(ISO規

格に基づくサイズの表示)の規定によって行い,サイズの適合性は,JIS L 4001の8.(表示の適合性)

による。 

b) 少年用及び成人男子用一般衣料品 サイズの表示は,JIS L 4002又はJIS L 4004の9.(服種別及び着

用区分ごとのサイズの表示方法若しくはこれらの附属書(ISO規格に基づくサイズの表示)の規定に

よって行い,サイズの適合性は,JIS L 4002又はJIS L 4004の11.(サイズの適合性)による。ただし,

成人男子用のワイシャツのサイズの表示は,附属書1(ワイシャツのサイズ)の3.3(サイズによる種

類)によって行うことができ,この場合,サイズの適合性は,附属書1の4.(サイズの許容差)によ

る。 

c) 少女用及び成人女子用一般衣料品 サイズの表示は,JIS L 4003,JIS L 4005又はJIS L 4006の9.(服

種別及び着用区分ごとのサイズの表示方法)若しくはこれらの附属書(ISO規格に基づくサイズの表

示)の規定によって行い,サイズの適合性は,JIS L 4003,JIS L 4005又はJIS L 4006の11.(サイズ

の適合性)による。 

5.4 

安全性 一般衣料品は,種類及び用途に応じ,着用者の安全性に配慮した設計,材料及び工程によ

って,製造されなければならない。 

6. 材料 

6.1 

表地 表地は,一般衣料品の種類に適したもので,織むら,編むら,織きず,編きず,染むら,汚

れなどの品質を損なう欠点がなく,7.2又は7.3によって試験をしたとき,表1から表4の規定に適合する

ものとする。ただし,組成,構造,加工,縫製における組合せ及び/又は製品の用途が特別な表地につい

て,受渡当事者間に合意がある場合は,評価項目についてその一部を省略できることとし,及び/又は基

準について合意した基準によることができる。また,受渡当事者間で合意して表地を表5及び/又は表6

の評価項目について評価する場合は,7.4によって試験を行い,基準は,表5及び/又は表6による。ただ

し,組成,構造,加工,縫製における組合せ及び/又は製品の用途が特別な表地について,受渡当事者間

に合意がある場合は,合意した基準によることができる。 

6.1.1 

染色堅ろう度 表地についての染色堅ろう度の評価項目及び基準は,一般衣料品の種類に応じ,表

1又は表2による。 

a) 外衣類及び中衣類用 評価項目及び基準は,表1による。 

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表1 外衣類及び中衣類用表地の染色堅ろう度 

評価項目 

基準 

染色堅ろう度 耐光 

淡色のもの(1) 

3級以上 

その他のもの 

4級以上 

洗濯(2) 

変退色4級以上,汚染3級以上 

汗 

濃色(3)の毛製の
もの,及び絹製
のもの 

変退色4級以上 
汚染2-3級以上 

その他のもの 

変退色4級以上 
汚染3級以上 

摩擦 

乾燥3-4級以上,湿潤2-3級以上 

ドライクリーニング(4) 変退色4級以上,汚染3-4級以上 

注(1) 淡色とは,JIS L 0805の汚染用グレースケールの各色票bと表地

を比較し,3号より少しでも薄い場合とする。 

(2) 水洗い可の家庭用洗濯等取扱い方法の表示をする一般衣料品用

の表地に適用する。 

(3) 濃色とは,JIS L 0805の汚染用グレースケールの各色票bと表地

を比較し,2号より少しでも濃い場合とする。 

(4) ドライクリーニング可の家庭用洗濯等取扱い方法の表示をする

一般衣料品用の表地に適用する。 

b) 下着類用 評価項目及び基準は,表2による。 

表2 下着類用表地の染色堅ろう度 

評価項目 

基準 

染色堅ろう度 耐光 

3級以上 

洗濯(2) 

変退色4級以上,汚染3級以上 

汗 

変退色4級以上,汚染3級以上 

摩擦 

乾燥3-4級以上,湿潤2-3級以上 

ドライクリーニング(4) 変退色4級以上,汚染3-4級以上 

6.1.2 

寸法変化 表地についての基準は,寸法変化率とし,一般衣料品の種類に応じ,表3又は表4によ

る。 

a) 外衣類及び中衣類用 基準は,表3による。 

表3 外衣類及び中衣類用表地の寸法変化率 

基準 

織物及びレース(編みレースを除く。) 

±3% 

ニット及び編みレース 

+3〜−6% 

b) 下着類用 基準は,表4による。 

表4 下着類用表地の寸法変化率 

基準 

織物及びレース(編みレースを除く。) 

±5% 

ニット及び編みレース 

+5〜−6% 

6.1.3 

その他の評価項目 表地についての6.1.1及び6.1.2以外の評価項目及び基準は,表5及び表6によ

る。 

a) 染色堅ろう度 評価項目及び基準は,表5による。 

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表5 表地のその他の染色堅ろう度 

評価項目 

基準 

水 

変退色 

4級以上 

汚染 

3級以上 

海水 

変退色 

4級以上 

汚染 

3級以上 

ホットプレッシング 

変退色 

4級以上 

汚染 

3級以上 

水滴下 

変退色 

4級以上 

貯蔵中昇華 

変退色 

4級以上 

汚染 

4級以上 

窒素酸化物 

変退色 

4級以上 

塩素処理水 

変退色 

3-4級以上 

光及び汗 

変退色 

3-4級以上 

b) 物理性能 評価項目及び基準は,表6による。 

表6 表地のその他の物理性能 

評価項目 

基準 

破裂強さ 

ニット及び 
編みレース 

外衣類用 

500kPa以上 

中衣類用 

毛製のもの 

300kPa以上 

その他 

400kPa以上 

下着類用 

300kPa以上 

スナッグ 

3級以上 

ピリング 

3級以上 

縫目強さ 

織物及びレー
ス(編みレー
スを除く。) 

外衣類用 

100N以上 

中衣類及び下着類用 

70N以上 

ニット及び 
編みレース 

外衣類用 

500kPa以上 

中衣類用 

400kPa以上 

下着類用 

300kPa以上 

引張強さ 

織物(紡毛織
物を除く。)及
びレース(編
みレースを除
く。) 
たて・よこ 
方向 

質量が200g/m2 
以上のもの 

200N以上 

質量が200g/m2 
未満のもの 

150N以上 

紡毛織物 

たて方向 

150N以上 

よこ方向 

100N以上 

引裂強さ 

織物及びレー
ス(編みレー
スを除く。) 

外衣類用 

10N以上 

中衣類及び下着類用 

7N以上 

縫目滑脱 

織物及びレー
ス(編みレー
スを除く。) 
たて・よこ 
方向 

質量が200g/m2 
以上のもの 

5mm以下 

質量が200g/m2 
未満のもの 

3mm以下 

プレス処理による寸
法変化 

織物及びレース(編みレースを除く。) 

±2% 

ニット及び編みレース 

±3% 

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6.2 

裏地 化学繊維裏地の場合は,附属書2(洋服用化学繊維裏地)に規定するもので,表地に適したも

のとする。その他の裏地を使用する場合は,これと同等以上の品質のものとする。 

6.3 

しん地 しん地は,寸法変化,柔軟性など表地に適したものを用いる。 

6.4 

縫糸 縫糸は,JIS L 2101,JIS L 2310,JIS L 2403,JIS L 2510,JIS L 2511,JIS L 2512若しくはJIS 

L 2513に規定するもの又はこれらと同等以上の品質のもので,使用生地に適したものとする。また,染色

したものは,染色堅ろう染のものとする。 

6.5 

附属品 袋地及びテープ並びにボタン,スナップなどの附属品は,着用に十分耐えるもので,使用

箇所に適したものを用いる。ただし,スライドファスナ及び面ファスナは,それぞれJIS S 3015及びJIS L 

3416に規定するもの又はこれと同等以上の品質のものとする。 

7. 試験方法 

7.1 

性能 性能は,JIS L 0217の付表1〜4による。 

7.2 

染色堅ろう度 染色堅ろう度は,次による。 

a) 耐光堅ろう度 耐光堅ろう度は,JIS L 0842[操作条件は,JIS L 0841の7.c(第3露光法)による。]

又はJIS L 0843の4.のA-1号[操作条件は,JIS L 0841の7.c(第3露光法)による。]による。 

b) 洗濯堅ろう度 洗濯堅ろう度は,JIS L 0844の7.3のC-1号による。 

c) 汗堅ろう度 汗堅ろう度は,JIS L 0848による。 

d) 摩擦堅ろう度 摩擦堅ろう度は,JIS L 0849の4.(1.2)[摩擦試験機II形(学振形)]の乾燥試験及び湿

潤試験による。 

e) ドライクリーニング堅ろう度 ドライクリーニング堅ろう度は,JIS L 0860の8.1(A法)による。 

7.3 

寸法変化 寸法変化は,表地がニット及び編みレースの場合は,JIS L 1018の8.58.4のb)3)[C法(浸

透浸せき法)]又は4)[D法(石けん液浸せき法)]によって,表地が織物又はレース(編みレースを除く。)

の場合は,JIS L 1096の8.64.4のb)3)[C法(浸透浸せき法)]又は4)[D法(石けん液浸せき法)]によ

る。ただし,JIS L 1096の処理方法による処理後の調整及び測定方法並びに計算は,JIS L 1909の8.及び

9.(1)による。また,C法は,ドライクリーニング可の家庭洗濯等取扱い方法の表示をする一般衣料品用の

表地に適用し,D法は,水洗い可の表示をする一般衣料品用の表地に適用する。 

7.4 

その他の評価項目 

7.4.1 染色堅ろう度 7.2以外の染色堅ろう度は,次による。 

a) 水堅ろう度 水堅ろう度は,JIS L 0846による。 

b) 海水堅ろう度 海水堅ろう度は,JIS L 0847による。 

c) ホットプレッシング竪ろう度 ホットプレッシング堅ろう度は,JIS L 0850の6.1.2(湿潤試験)の弱

試験による。 

d) 水滴下竪ろう度 水滴下堅ろう度は,JIS L 0853による。 

e) 貯蔵中昇華堅ろう度 貯蔵中昇華堅ろう度は,JIS L 0854による。 

f) 

窒素酸化物堅ろう度 窒素酸化物堅ろう度は,JIS L 0855の8.2.2の[弱試験(1サイクル試験)]に

よる。 

g) 塩素処理水堅ろう度 塩素処理水堅ろう度は,JIS L 0884の7.1(A法の場合)による。 

h) 光及び汗堅ろう度 光及び汗堅ろう度は,JIS L 0888の8.2(B法の場合)による。 

7.42 物理性能 物理性能は,次による。 

a) 破裂強さ 破裂強さは,表地がニット及び編みレースの場合に適用し,JIS L 1018の8.16.1[A法(ミ

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ューレン形法)]による。 

b) スナッグ スナッグは,JIS L 1058の7.1[ICI形メース試験機(A法)]による。 

c) ピリング ピリングは,JIS L 1076の6.1[A法(ICI形試験機を用いる方法)]による。 

d) 縫目強さ 縫目強さは,表地がニット及び編みレースの場合は,JIS L 1093の6.2.1(標準時縫目破裂

強さ)によって,表地が織物又はレース(編みレースを除く。)の場合は,JIS L 1093の6.1.1(標準

時縫目引張強さ及び伸び率)による。 

e) 引張強さ 引張強さは,表地が織物又はレース(編みレースを除く。)の場合に適用し,JIS L 1096の

8.12.1のa)[A法ストリップ法]による。ただし,試験片の幅は,5cmとする。 

f) 

引裂強さ 引裂強さは,表地が織物又はレース(編みレースを除く。)の場合に適用し,JIS L 1096の

8.15.5[D法(ペンジュラム法)]による。 

g) 縫目滑脱 縫目滑脱は,JIS L 1096の8.21.2のb)(B法)による。この場合における荷重は,質量が

200g/m2以上の表地については117.7Nとし,質量が200g/m2未満の表地については49.0Nとする。 

h) プレス処理による寸法変化 プレス処理による寸法変化は,JIS L 1096の8)[H法(プレス法)]の

8.2.1)[H-1法(乾熱加熱法)],8.2.2)[H-2法(蒸熱オープン法)],8.2.3)[H-3法(蒸熱加熱法)]又

は8.2.4)[H-4法(蒸熱ロック法)]による。 

8. 検査方法 検査は,5.及び6.について合理的な方法で行う。 

9. 適合宣言を行う場合の遵守事項 この規格に適合している旨の宣言を行う場合に,受渡当事者間に6.1

の前段及び後段のただし書きの規定に基づく合意があるときは,それらの内容を開示しなければならない。 

備考 適合宣言に関する一般基準は,JIS Q 0022に規定されている。 

10. 表示 一般衣料品には,適切な方法で次の事項を表示する。 

a) サイズ 

b) 家庭用品品質表示法に基づく表示 

c) 原産国(不当景品類及び不当表示防止法に基づき必要とする場合) 

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附属書1(規定) ワイシャツのサイズ 

1. 適用範囲 この附属書は,成人男子用のワイシャツ(以下,ワイシャツという。)の種類,サイズの許

容差及び検査方法,製品の呼び方並びに種類の表示方法について規定する。 

備考 ワイシャツは,えり回りとゆきのフィット性が強く要求されるシャツで,ドレスシャツともい

い,フォーマルシャツを含む。 

2. 定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,JIS L 0112による。 

参考 JIS L 0112では,えり回り及びゆきを次のとおり規定している。 

a) えり回り ワイシャツなどの第一ボタンの縫い付け点からボタン穴の中心までの長さ。 

b) ゆき 後ろえりぐりの中央からショルダポイントに相当する位置を通ってそで口までの

長さ。 

3. 種類 種類は,そでの長さ,形状及びサイズによって,次のとおり区分する。 

3.1 

長さによる種類 そでの長さによる種類は,次による。 

a) 長そでワイシャツ 

b) 半そでワイシャツ 

3.2 

形状による種類 形状による種類は,次による。 

a) Y形 一般にテーパー又はスリムといわれる胴を絞って裁断,縫製された形状のもの。 

b) A形 標準的な胸回りと胴回りのバランスのある形に裁断,縫製された形状のもの。 

c) AB形 A形に比べて胸回りと胴回りが大きく,かつ,A形に比べて胸回りと胴回りの差が小さく裁

断,縫製された形状のもの。 

d) B形 えり回り43〜46cmまでのもので,えり回りの各寸法ごとにAB形に比べて胸回り,胴回りの

各寸法が大きく,かつ,AB形に比べて胸回りと胴回りとの差がより小さく裁断,縫製された形状の

もの。 

e) E形 えり回り43〜46cmまでのもので,えり回りの各寸法ごとにB形に比べて胸回り,胴回りの各

寸法が大きく,胸回りと胴回りとの差がなく裁断,縫製された形状のもの。 

3.3 

サイズによる種類 サイズは,衣料寸法とし,その種類は,原則として附属書1表1〜表5による。 

なお,半そでワイシャツの種類は,これらの表から“ゆき”を除いたものとする。 

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附属書1表1 Y形 

単位 cm 

えり回り 

ゆき 

参考(でき上がり衣料寸法) 

肩幅 

胸回り 

胴回り 

35 

72-86 

41-43 

94-96 

78-80 

36 

74-86 

42-44 

96-98 

80-84 

37 

43-45 

98-102 

84-88 

38 

44-46 

102-106 

88-92 

39 

45-47 

106-110 

92-96 

40 

46-48 

110-114 

96-100 

41 

47-49 

114-116 

100-104 

42 

116-118 

104-108 

附属書1表2 A形 

単位 cm 

えり回り 

ゆき 

参考(でき上がり衣料寸法) 

肩幅 

胸回り 

胴回り 

35 

72-86 

42-44 

95-98 

82-84 

36 

74-86 

43-45 

98-100 

84-88 

37 

44-46 

100-104 

88-92 

38 

45-47 

104-108 

92-96 

39 

46-48 

108-112 

96-100 

40 

112-116 

100-104 

41 

47-49 

116-118 

104-108 

42 

118-120 

108-112 

43 

48-50 

120-122 

112-116 

附属書1表3 AB形 

単位 cm 

えり回り 

ゆき 

参考(でき上がり衣料寸法) 

肩幅 

胸回り 

胴回り 

36 

74-86 

43-45 

102-104 

90-94 

37 

44-46 

104-108 

94-98 

38 

45-47 

108-112 

98-102 

39 

46-48 

112-116 102-106 

40 

47-49 

116-118 106-110 

41 

48-50 

118-120 110-114 

42 

120-122 114-116 

43 

49-51 

121-123 115-117 

附属書1表4 B形 

単位 cm 

えり回り 

ゆき 

参考(でき上がり衣料寸法) 

肩幅 

胸回り 

胴回り 

43 

74-86 

49-51 

122-124 

116-118 

44 

124-126 

118-122 

45 

50-52 

126-128 

122-124 

46 

128-130 

124-126 

background image

10 

L 4107 : 2000R  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1表5 E形 

単位 cm 

えり回り 

ゆき 

参考(でき上がり衣料寸法) 

肩幅 

胸回り 

胴回り 

43 

74-86 

50-52 

124-126 

124-126 

44 

126-128 

126-128 

45 

51-53 

128-130 

128-130 

46 

130-132 

130-132 

備考 ゆきのサイズの種類は,各表に記載した範囲

の偶数の2cmピッチのサイズとするが,奇数
の2cmピッチのサイズとしてもよい。 

4. サイズの許容差 えり回り及びゆきのサイズは,原則として附属書1表1〜表5の衣料寸法のとおり

とし,これらのサイズの許容差は,5.によって検査をしたとき,表示サイズに対して附属書1表6による。 

附属書1表6 サイズの許容差 

単位 cm 

項目 

許容差 

えり回り 

+0.8 
−0.5 

ゆき 

±1.0 

5. サイズの検査方法 サイズの検査は,合理的な抜取方法によって抜き取った製品を平らな台の上に置

き,完全にしわを伸ばして安定したそのままの状態で,次のとおり測定して行う(附属書1図1参照)。 

a) えり回り えり回りは,第一ボタンの縫い付け点からボタン穴の中心までの長さを測定する。 

b) ゆき ゆきは,ワイシャツを中心線から二つに折って,ヨーク幅の中央を通してカフスの先端までの

長さを測定する。 

参考 肩幅,胸回り及び胴回りのサイズは,製品を平らな台の上に置き,完全にしわを伸ばして安定

したそのままの状態で,次のとおり測定する(附属書1図1参照)。 

a) 肩幅は,ヨーク幅の中央を生地目に沿って左右に結んだ長さを測定する。 

b) 胸回りは,前立ボタンをはめて,左右のわきのすぐ下を結んでまっすぐに測り,その長さを

2倍する。 

c) 胴回りは,胴の一番くびれた箇所を左右に結んでまっすぐに測り,その長さを2倍する。 

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11 

L 4107 : 2000R 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1図1 サイズの測り方 

6. 製品の呼び方 ワイシャツの呼び方は,次による。 

a) 長そでワイシャツの場合 形状の種類,えり回りのサイズ及びゆきのサイズによる。 

例 A38−78 

b) 半そでワイシャツの場合 半そでの文字,形状の種類及びえり回りのサイズによる。 

例 A38−半そで 

7. 種類の表示方法 ワイシャツには,適切な方法で形状及び/又はサイズによる種類(サイズの単位は,

省略してもよい。)を表示する。 

附属書1表1〜表5の場合,形状の種類,えり回り及びゆきの文字並びにそれらの数値を併記して表示

する。この場合,えり回り及びゆきの文字を左側に,それらの数値を右側に表示するか,又はえり回り及

びゆきの文字を上に,それらの数値を下に表示する。 

なお,表示するサイズの種類が附属書1表1〜表5で規定されている場合に限り,呼び方(例A38-78)

を併記することができる。 

また,附属書1表1〜表5以外の場合は,形状の種類を表示しないでえり回り及びゆきの文字並びにそ

れらの数値だけを表示する。 

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12 

L 4107 : 2000R  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

例1. 附属書1表1〜表5のサイズの場合 

A形 

  

A形 

 えり回り 

38   

 えり回り 

ゆき  

 ゆき 

78   

38 

78 

A38-78 

  

A38-78 

例2. 附属書1表1〜表5以外のサイズの場合 

 えり回り 

38   

 えり回り 

ゆき  

 ゆき 

78   

38 

78 

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13 

L 4107 : 2000R 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2(規定) 洋服用化学繊維裏地 

1. 適用範囲 この附属書は,主に化学繊維糸(1)を用いて製織した洋服用裏地(以下,服裏地という。)に

ついて規定する。 

注(1) 化学繊維糸とは,レーヨン,キュプラ,アセテート,ナイロン,ビニロン,ビニリデン,ポリ

塩化ビニル,ポリエステル,アクリル,アクリル系,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリウ

レタンなどのフィラメント糸,紡績糸及びこれらの混用糸をいう。 

2. 品質 

2.1 

外観 外観は,織きず,穴きず,裂けきず,その他製織上の欠点が目立たない良質のもので,加工

が良好でなければならない。 

2.2 

性能 服裏地の性能は,4.1〜4.4によって試験したとき,附属書2表1による。 

附属書2表1 性能 

項目 

性能 

寸 
法 
変 
化 

防縮加工あり 

±4% 

防縮加工なし 

+1〜−7% 

染 
色 
堅 
ろ 
う 
度 

洗濯(2) 

変退色4級以上,汚染3級以上 

汗(2) 

変退色4級以上,汚染3級以上 

摩擦(乾燥) 

汚染3級以上 

ドライクリーニング 変退色4級以上,汚染4級以上 

ホットプレッシング 変退色4級以上,汚染3級以上 

標準時引張強さ 

たて方向150N以上, 

よこ方向98N以上 

標準時引裂強さ 

3.9N以上 

注(2) 濃色のアセテート製品については,変退色3級以上,

汚染2級以上とする。 

濃色とは,JIS L 0805汚染用グレースケールと試

験布とを置き,汚染用グレースケールの各色票b
と試験布とを比較し,2号より少しでも濃い場合と
する。 

2.3 

密度,幅及び長さ 密度(3),幅及び長さは,4.5〜4.7によって試験したとき,附属書2表2による。 

附属書2表2 密度,幅及び長さ 

項目 

許容範囲 

密度 

表示値の±3% 

幅 

表示値の0〜2% 

長さ 

表示値以上 

注(3) 密度は,受渡当事者間の合意によって省略してもよい。 

14 

L 4107 : 2000R  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3. 材料 材料は,服裏地に適するもので,糸節,繊度むら,よりむら,その他の糸欠点が目立たないも

のを用いる。 

4. 試験方法 

4.1 

寸法変化 寸法変化は,JIS L 1096の8.64.4(織物の寸法変化)のD法(石けん液浸せき法)による。 

4.2 

染色竪ろう度 

4.2.1 

洗濯試験 洗濯試験は,JIS L 0844のA-1号による。 

4.2.2 

汗試験 汗試験は,JIS L 0848による。 

4.2.3 

摩擦試験 摩擦試験は,JIS L 0849のII形(学振形)による。 

4.2.4 

ドライクリーニング試験 ドライクリーニング試験は,JIS L 0860の(A法)による。 

4.2.5 

ホットプレッシング試験 ホットプレッシング試験は,JIS L 0850の湿潤試験による。ただし,温

度は,レーヨン,キュプラ,ナイロン及びポリエステルにあってはB-2号とし,その他のものについては

B-1号とする。 

4.3 

標準引張強さ 標準時引張強さの試験は,JIS L 1096の8.12.1(標準時)のA法(ストリップ法)に

よる。ただし,試験片の幅は,5cmとする。 

4.4 

標準引裂強さ 標準時引裂強さの試験は,JIS L 1096の8.15.5[D法(ペンジュラム法)]による。 

4.5 

密度 密度の試験は,たて糸の密度とよこ糸の密度を計る。この場合,たて糸及びよこ糸が異なる5

か所以上について,5cm間の本数を数え,その平均値を小数点以下1けたまで求める。数値の丸め方は,

JIS Z 8401による。 

4.6 

幅 幅の試験は,服裏地を平らな台の上に置き,不自然なしわ及び張力を除いて異なる5か所以上

について全幅を定規で測り,その平均値を小数点以下1けたまでで表す。数値の丸め方は,JIS Z 8401に

よる。 

4.7 

長さ 長さの試験は,服裏地を平らな台の上に置き,不自然なしわ及び張力を除いて定規で全長を

測定する。服裏地を折りたたみ機によって一定の長さに折りたたんだものは,その5か所以上を定規で測

定し,その平均値に折りたたみ枚数を乗じて全長を求めてもよい。ただし,いずれの場合も,端末にある

不完全な部分は,除く。ロール巻き又は板巻の場合は,検尺機を用いて測定してもよい。 

5. 検査方法 服裏地は,2.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な抜取検査方

式によって行う。 

15 

L 4107 : 2000R 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

一般衣料品JIS原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

島 崎 恒 蔵 

日本女子大学 

(幹事) 

宮 原 典 弘 

財団法人日本繊維製品品質技術センター 

立 石 譲 二 

通商産業省生活産業局 

成 田 満 男 

通商産業省生活産業局 

福 田 衛 三 

通商産業省製品評価技術センター 

吉 村 正 治 

繊維製品新機能評価協議会 

竹 内 謙 二 

社団法人繊維評価技術協議会 

橋 本   進 

財団法人日本規格協会 

山 浦 時 生 

財団法人日本紡績検査協会 

小 宮 敏 夫 

株式会社レナウンアパレル科学研究所 

市 川   駿 

社団法人日本アパレル産業協会 

山 崎 義 一 

日本化学繊維協会 

新 井   雅 

社団法人日本染色協会 

山 本   宏 

日本繊維輸入組合 

北 川 正 明 

日本紡績協会 

高 野 富士子 

主婦連合会 

菱 木 純 子 

全国地域婦人団体連絡協議会 

横 溝 和 子 

社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 

古 川 哲 夫 

財団法人日本消費者協会 

小豆澤 幸 照 

日本百貨店協会 

(関係者) 

菅 原 昭 栄 

通商産業省工業技術院 

(事務局) 

神 田 春 夫 

社団法人繊維評価技術協議会 

一般衣料品JIS原案作成作業部会 構成表 

氏名 

所属 

(部会長) 

宮 原 典 弘 

財団法人日本繊維製品品質技術センター 

石 森 則 夫 

通商産業省生活産業局 

福 田 衛 三 

通商産業省製品評価技術センター 

森   琢 夫 

財団法人毛製品検査協会 

矢 嶋 武 雄 

全日本衛生白衣連合会 

加 藤 淳 吉 

全日本紳士服工業組合連合会 

和 田   啓 

全日本婦人子供服工業組合連合会(東京婦人子供服工業組合) 

唐 川   健 

日本アパレルソーイング工業組合連合会 

森     充 

日本織物中央卸商業組合連合会(ツカモト株式会社) 

佐 藤 順之助 

日本絹人繊織物工業組合連合会 

沼 田 喜四司 

社団法人日本スポーツ用品工業協会(株式会社ジー・アール・ディ) 

小代田 寛 之 

日本ニット工業組合連合会 

熊 澤 明 治 

日本ニット中央卸商業組合連合会 

黒 田 利 文 

日本被服工業組合連合会(株式会社自重堂) 

松 原 秀 青 

日本布帛製品工業組合連合会 

勝 岡 純 子 

日本ブラウス協会(株式会社吉村) 

菱 川 茂 樹 

社団法人日本ボディファッション協会 

上 野 忠 雄 

日本綿スフ織物工業組合連合会 

丹 下   昇 

日本羊毛紡績会(日本毛織株式会社) 

辻 井 正 文 

日本ワイシャツ組合連合会(CHOYA株式会社) 

(関係者) 

菅 原 昭 栄 

通商産業省工業技術院 

(事務局) 

神 田 春 夫 

社団法人繊維評価技術協議会