L 4004 : 2001
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本アパレル工業
技術研究会 (JATRA) /財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。こ
れによってJIS L 4004 : 1996は改正され,この規格に置き換えられる。
また,令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標
準化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。
JIS L 4004には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) ISO規格に基づくサイズの表示
附属書2(参考) JISと対応する国際規格との対比表
日本産業規格 JIS
L 4004 : 2001
成人男子用衣料のサイズ
Sizing systems for menʼs garments
序文 この規格は,1977年に第1版として発行されたISO 3636 (Size designation of clothes−Menʼs and boysʼ
outerwear garments) 及び1981年に第1版として発行されたISO 4415 (Size designation of clothes−Menʼs and
boysʼ underwear, nightwear and shirts) を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,変更の一覧をその説明を付けて附属書2(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,成人男子用の既製衣料品(和服及び和装品を除く。)のサイズ及び表示方法に
ついて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号はISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 3636 : 1977 Size designation of clothes−Menʼs and boysʼ outerwear garments (MOD)
ISO 4415 : 1981 Size designation of clothes−Menʼs and boysʼ underwear, nightwear and shirts
(MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0111 衣料のための身体用語
JIS L 0112 衣料の部分・寸法用語
JIS L 0215 繊維製品用語(衣料)
JIS L 4107 一般衣料品
ISO 3635 : 1981 Size designation of clothes−Definitions and body measurement procedure
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0111,JIS L 0112及びJIS L 0215によるほか,次に
よる。
a) 成人男子 身長の成長が止まった男子。
b) 既製衣料品 付表1に示す衣服。
c) 既製衣料品のサイズ 既製衣料品の全体としての大きさ。基本身体寸法及び特定衣料寸法で表す。
d) 基本身体寸法 既製衣料品のサイズの基礎となる身体部位の寸法。既製衣料品のサイズとしてセンチ
メートル単位で表す。
2
L 4004 : 2001
e) 特定衣料寸法 特定の既製衣料品の特定部位の寸法。既製衣料品のサイズとして当該部位の実寸法を
センチメートル単位で表す。
4. 着用区分 既製衣料品は,着用の仕方によって,次のとおり区分する。
a) 全身用 主として,全身に着用する既製衣料品。
b) 上半身用 主として,上半身に着用する既製衣料品。
c) 下半身用 主として,下半身に着用する既製衣料品。
5. 基本身体寸法及び特定衣料寸法 この規格で用いる基本身体寸法は,チェスト,ウエスト及び身長と
し,特定衣料寸法は,また下丈とする。
備考 チェスト及びウエストは,胸囲及び胴囲としてもよい。
6. サイズの表し方の種類 サイズの表し方の種類は,次による。
a) 体型区分表示
b) 単数表示
c) 範囲表示
7. 体型区分表示
7.1
体型区分 チェストとウエストの寸法差によって,表1のとおり体型を区分する。
表1 体型区分
体型
意味
J体型
チェストとウエストの寸法差が20cmの人の体型
JY体型
チェストとウエストの寸法差が18cmの人の体型
Y体型
チェストとウエストの寸法差が16cmの人の体型
YA体型
チェストとウエストの寸法差が14cmの人の体型
A体型
チェストとウエストの寸法差が12cmの人の体型
AB体型
チェストとウエストの寸法差が10cmの人の体型
B体型
チェストとウエストの寸法差が8cmの人の体型
BB体型
チェストとウエストの寸法差が6cmの人の体型
BE体型
チェストとウエストの寸法差が4cmの人の体型
E体型
チェストとウエストの寸法差がない人の体型
7.2
サイズの種類と呼び方 体型区分別のサイズの種類と呼び方は,表2〜11による。
表2 J体型
単位 cm
呼び方
88J3
90J4
92J5
94J6
96J7
98J8
100J9
基本身
体寸法
チェスト
88
90
92
94
96
98
100
ウエスト
68
70
72
74
76
78
80
身長
160
165
170
175
180
185
190
3
L 4004 : 2001
表3 JY体型
単位 cm
呼び方
88JY3
90JY4
92JY5
94JY6
96JY7
98JY8
100JY9
基本身
体寸法
チェスト
88
90
92
94
96
98
100
ウエスト
70
72
74
76
78
80
82
身長
160
165
170
175
180
185
190
表4 Y体型
単位 cm
呼び方
86Y2
88Y3
90Y4
92Y5
94Y6
96Y7
98Y8
100Y9
基本身
体寸法
チェスト
86
88
90
92
94
96
98
100
ウエスト
70
72
74
76
78
80
82
84
身長
155
160
165
170
175
180
185
190
表5 YA体型
単位 cm
呼び方
86YA2
88YA2
88YA3
90YA3
90YA4
92YA4
92YA5
94YA5
基本身
体寸法
チェスト
86
88
88
90
90
92
92
94
ウエスト
72
74
74
76
76
78
78
80
身長
155
160
165
170
呼び方
94YA6
96YA6
96YA7
98YA7
98YA8
100YA8
102YA9
基本身
体寸法
チェスト
94
96
96
98
98
100
102
ウエスト
80
82
82
84
84
86
88
身長
175
180
185
190
表6 A体型
単位 cm
呼び方
86A2
88A2
90A2
88A3
90A3
92A3
90A4
92A4
94A4
基本身
体寸法
チェスト
86
88
90
88
90
92
90
92
94
ウエスト
74
76
78
76
78
80
78
80
82
身長
155
160
165
呼び方
92A5
94A5
96A5
94A6
96A6
98A6
96A7
98A7
100A7
基本身
体寸法
チェスト
92
94
96
94
96
98
96
98
100
ウエスト
80
82
84
82
84
86
84
86
88
身長
170
175
180
呼び方
98A8
100A8
102A8
102A9
基本身
体寸法
チェスト
98
100
102
102
ウエスト
86
88
90
90
身長
185
190
4
L 4004 : 2001
表7 AB体型
単位 cm
呼び方
88AB2
90AB2
92AB2
90AB3
92AB3
94AB3
92AB4
94AB4
96AB4
基本身
体寸法
チェスト
88
90
92
90
92
94
92
94
96
ウエスト
78
80
82
80
82
84
82
84
86
身長
155
160
165
呼び方
94AB5
96AB5
98AB5
96AB6
98AB6
100AB6
98AB7
100AB7
102AB7
基本身
体寸法
チェスト
94
96
98
96
98
100
98
100
102
ウエスト
84
86
88
86
88
90
88
90
92
身長
170
175
180
呼び方
100AB8
102AB8
104AB8
104AB9
基本身
体寸法
チェスト
100
102
104
104
ウエスト
90
92
94
94
身長
185
190
表8 B体型
単位 cm
呼び方
90B2
92B2
92B3
94B3
94B4
96B4
96B5
98B5
基本身
体寸法
チェスト
90
92
92
94
94
96
96
98
ウエスト
82
84
84
86
86
88
88
90
身長
155
160
165
170
呼び方
98B6
100B6
100B7
102B7
基本身
体寸法
チェスト
98
100
100
102
ウエスト
90
92
92
94
身長
175
180
表9 BB体型
単位 cm
呼び方
92BB2
94BB2
94BB3
96BB3
96BB4
98BB4
基本身
体寸法
チェスト
92
94
94
96
96
98
ウエスト
86
88
88
90
90
92
身長
155
160
165
呼び方
98BB5
100BB5
100BB6
102BB6
102BB7
104BB7
基本身
体寸法
チェスト
98
100
100
102
102
104
ウエスト
92
94
94
96
96
98
身長
170
175
180
表10 BE体型
単位 cm
呼び方
94BE2
96BE3
98BE4
100BE5
102BE6
104BE7
基本身
体寸法
チェスト
94
96
98
100
102
104
ウエスト
90
92
94
96
98
100
身長
155
160
165
170
175
180
5
L 4004 : 2001
表11 E体型
単位 cm
呼び方
94E2
96E3
98E4
100E5
102E6
104E7
基本身
体寸法
チェスト
94
96
98
100
102
104
ウエスト
94
96
98
100
102
104
身長
155
160
165
170
175
180
8. 単数表示 単数表示は,表12.1,表12.2又は表13による。
表12.1 単数表示−チェスト及び身長による表示
単位 cm
呼び方
82-2
82-3
82-4
86-2
86-3
86-4
86-5
86-6
90-2
90-3
基本身
体寸法
チェスト
82
82
82
86
86
86
86
86
90
90
身長
155
160
165
155
160
165
170
175
155
160
呼び方
90-4
90-5
90-6
90-7
94-2
94-3
94-4
94-5
94-6
94-7
基本身
体寸法
チェスト
90
90
90
90
94
94
94
94
94
94
身長
165
170
175
180
155
160
165
170
175
180
呼び方
98-2
98-3
98-4
98-5
98-6
98-7
98-8
102-4
102-5
基本身
体寸法
チェスト
98
98
98
98
98
98
98
102
102
身長
155
160
165
170
175
180
185
165
170
呼び方
102-6
102-7
102-8
102-9
基本身
体寸法
チェスト
102
102
102
102
身長
175
180
185
190
表12.2 単数表示−チェスト及び身長による表示
単位 cm
呼び方
84-2
84-3
84-4
84-5
88-2
88-3
88-4
88-5
88-6
92-2
基本身
体寸法
チェスト
84
84
84
84
88
88
88
88
88
92
身長
155
160
165
170
155
160
165
170
175
155
呼び方
92-3
92-4
92-5
92-6
92-7
96-2
96-3
96-4
96-5
96-6
基本身
体寸法
チェスト
92
92
92
92
92
96
96
96
96
96
身長
160
165
170
175
180
155
160
165
170
175
呼び方
96-7
96-8
100-3
100-4
100-5
100-6
100-7
100-8
基本身
体寸法
チェスト
96
96
100
100
100
100
100
100
身長
180
185
160
165
170
175
180
185
呼び方
100-9
104-5
104-6
104-7
104-8
104-9
基本身
体寸法
チェスト
100
104
104
104
104
104
身長
190
170
175
180
185
190
6
L 4004 : 2001
表13 単数表示−ウエストによる表示
単位 cm
呼び方
67
70
73
76
79
82
85
88
91
94
97
100
基本身体寸法
ウエスト
67
70
73
76
79
82
85
88
91
94
97
100
呼び方
105
110
115
120
125
基本身体寸法
ウエスト
105
110
l15
120
125
9. 範囲表示 範囲表示は,表14による。
表14 範囲表示
単位 cm
呼び方
PB
SA
SB
MY
MA
MB
チェスト
80〜88
80〜88
88〜96
80〜88
88〜96
96〜104
身長
145〜155
155〜165
155〜165
165〜175
165〜175
165〜175
ウエスト
68〜76
68〜76
76〜84
68〜76
76〜84
84〜94
呼び方
LY
LA
LB
TY
チェスト
88〜96
96〜104
104〜112
96〜104
身長
175〜185
175〜185
175〜185
185〜195
ウエスト
76〜84
84〜94
94〜104
84〜94
備考 “SA”,“MA” 及び “LA” は,それぞれ “S”,“M” 及び “L” としてよ
い。
10. 服種別及び着用区分ごとのサイズの表示方法 サイズの表示方法については,次の10.1〜10.3による。
ただし,附属書1(規定)によってもよい。この場合,サイズの種類は特に規定しない。
10.1 基本身体寸法及び特定衣料寸法の表示 既製衣料品のサイズは,次のa)又はb)に示す方法によって
表示する。サイズの表示に当たっては,付表1の左欄に示す服種及び着用区分ごとに,同表の右欄に示す
基本身体寸法及び特定衣料寸法を同表の中央欄に示すサイズの表し方によって表示する。
備考1. 表2〜14に該当しない任意のサイズを表示する場合は,基本身体寸法については範囲表示とし,
その着用できる範囲を示さなければならない。
2. 基本身体寸法及び特定衣料寸法を表示する場合は,単位を示すcmの文字を省略することが
できる。
a) サイズ絵表示(ピクトグラム)による方法 サイズ絵表示による表示方法は,図1に示す図柄を用い,
次による。
1) 基本身体寸法の表示 図2に示すように,基本身体寸法を表示する欄は,身長については図の右側
に,チェスト及びウエストについては,図の左側に示し,その欄に数値を表示する[付図1の(1.1)
など参照]。
2) 特定衣料寸法の表示 図2の下側に特定衣料寸法の名称及びその数値を併記して表示する[付図1
の(1.2)参照]。
7
L 4004 : 2001
図1 サイズ絵表示
図2 サイズ絵表示による表示方法
備考1. 図の大きさは,任意の見やすい大きさとする。
2. 数値を示す欄は,枠で囲む。ただし,枠は省略することができる。
b) 寸法列記による方法 “サイズ”,“SIZE”などの文字を用いて,これに基本身体寸法及び特定衣料寸
法の名称並びにその数値を併記して表示する[付図1の(2.1)など参照]。この場合,基本身体寸法及び
特定衣料寸法の表示順位は,原則として付表1の右欄に示す順位とし,上から下,又は左から右の順
に表示する。
備考 上衣とズボンなど,二つ以上の服種が一そろいとして販売される既製衣料品については,それ
ぞれの服種に表示する基本身体寸法及び特定衣料寸法を,そのいずれかの服種に一括して表示
することがきる[付図1の(1.3)及び(2.3)参照]。
10.2 基本身体寸法及び特定衣料寸法以外の表示 10.1による表示をした場合に限り,その他の身体部位
及び/又は衣料部位のサイズを表示することができる。ただし,この場合は,10.1による表示と区別して
表示する。
10.3 記号の表示 10.1による表示が,この規格の各表に示された数値である場合に限り,それらの数値
に対応する呼び方の記号を付記することができる。ただし,この場合,10.1及び10.2による表示と区別し
て表示する[付図1の(1.1),(2.1)など参照]。
備考1. 表2〜14に該当しない任意のサイズを表示する場合は,規定された呼び方又はこれらと紛ら
わしい記号を使用してはならない。
2. 呼び方の記号だけによるサイズの表示はしてはならない。
11. 表示票 10.による表示は,表示票(1)に表示者の氏名又は名称を付記し,見やすい箇所に見やすいよう
に表示する。
なお,表示票に10.による表示を行った場合に限り,表示票以外に表示を行う場合には,呼び方の記号だ
けを表示してもよい。
注(1) 下げ札,包装などをいう。
12. 表示の適合性 表示された数値が次の場合には,それぞれに規定する適合性をもつものとする。
a) 基本身体寸法の場合 表示された数値が基本身体寸法である場合の着用範囲は,次による。
1) 表示された数値が体型区分表示又は単数表示である場合には,当該既製衣料品は,次の範囲の着用
者に適正に着用できなければならない。
−
2
値に最も近い小さい値
この規格の表中の表示
表示値
表示値−
から
8
L 4004 : 2001
−
2
値に最も近い大きい値
この規格の表中の表示
表示値
表示値−
まで
備考1. 表示値に最も近い小さい値とは,表示値が規格の表中の一番小さい値の場合は,表示値に最
も近い大きい値を利用する。
2. 表示値に最も近い大きい値とは,表示値が規格の表中の一番大きい値の場合は,表示値に最
も近い小さい値を利用する。
2) 表示された数値が範囲表示である場合には,当該既製衣料品は,その範囲の着用者に適正に着用で
きなければならない。
b) 特定衣料寸法の場合 表示された数値が特定衣料寸法である場合には,その許容範囲は,表15による。
表15 特定衣料寸法の許容範囲
単位 cm
特定衣料寸法
許容範囲
また下丈
+2.0
−1.0
9
L 4004 : 2001
付表1 服種別サイズの表し方
服種及び着用区分
サイズの表し方
基本身体寸法及び特定衣料寸法の表示順位
1
2
3
コート類
フィット性を必要と
するもの
7.の体型区分表示(表2〜11)による。 チェスト
ウエスト
身長
フィット性をあまり
必要としないもの
8.の単数表示(表12.1又は表12.2)又は
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト
身長
−
背広服類(2)
7.の体型区分表示(表2〜11)による。 チェスト
ウエスト
身長
上衣類
フィット性を必要と
するもの
7.の体型区分表示(表2〜11)による。 チェスト
ウエスト
身長
フィット性をあまり
必要としないもの
8.の単数表示(表12.1又は表12.2)又は
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト
身長
−
ズボン類
長ズボンであって,
すそ上げが完成して
いるもの(3)
8.の単数表示(表13)又は9.の範囲表示
(表14)による。
ウエスト(4)
また下丈(5)
−
その他
ウエスト(4)
−
−
事務服及び
作業服類
全身用
8.の単数表示(表12.1又は表12.2)又は
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト
身長
−
上半身用
チェスト
身長
−
下半身用
8.の単数表示(表13)又は9.の範囲表示
(表14)による。
ウエスト(4)
−
−
セータ,カーディガン,プルオー
バなどのセータ類
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト
身長
−
シャツ類(6)
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト(4)
−
−
寝衣類
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト
身長
−
下着類
全身用
9.の範囲表示(表14)による。
チェスト
身長
−
上半身用
チェスト(4)
−
−
下半身用
ウエスト(4)
−
−
水着類
9.の範囲表示(表14)による。
ウエスト(4)
−
−
注(2) 背広服類のズボンで,必要がある場合は,ウエストだけの表示とすることができる。
(3) トレーニングパンツなどの運動用ズボンについては,また下丈を省略することができる。
(4) 範囲表示による場合であって,呼び方の記号を付記するときは,“SA”,“MA”,“LA”又は“LB”を用いる。
ただし,“SA”,“MA”,“LA”は,それぞれ“S”,“M”,“L”としてよい。
(5) 当該衣料の実寸法を表示する。
(6) ワイシャツについては,JIS L 4107によることができる。
10
L 4004 : 2001
付図1 主な表示例
11
L 4004 : 2001
付図1 主な表示例(続き)
12
L 4004 : 2001
附属書1(規定) ISO規格に基づくサイズの表示
序文 この附属書は1977年に第1版として発行されたISO 3636 (Size designation of clothes−Menʼs and
boysʼ outerwear garments) 及び1981年に第1版として発行されたISO 4415 (Size designation of clothes−
Menʼs and boysʼ underwear, nightwear and shirts) を翻訳し,技術的内容を変更することなく統合して作成した
附属書である。ただし,成人男子用だけを適用範囲にしている。
なお,この附属書で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この附属書は,ISO規格に基づいて,成人男子用の外衣(ニットウェア及び水着を含む。),
下着,寝衣及びシャツを次のとおり分類してサイズの表示システムを規定したもので,一般の衣服及びユ
ニフォームに適用する。また,サイズの表示システムに基づく基本身体寸法及び追加情報(衣服のラベル
に呼びサイズを表示する方法)についても規定する。
a) 全身用
b) 上半身用
c) 下半身用
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の一部を構成する。
ISO 3635 衣料品のサイズの表示−定義及び身体測定手順
3. 定義 この規格で用いる用語の定義は,ISO 3635によるほか,次による。
成人男子 身長の成長が止まった男子。
4. 基本身体寸法 基本身体寸法は,附属書1表1及び附属書1表2による。
附属書1表1 外衣(ニットウエア及び水着を含む。)
衣服の種類
基本身体寸法
上半身又は
全身用
ニットウエア以外のもの
(1) チェスト
(2) ウエスト
(3) 身長
ニットウエア
(1) チェスト
(2) 身長
下半身用
水着以外のもの
(1) ウエスト
(2) またの高さ
水着
(1) ウエスト
参考 ISO 3636で規定する表示事項
13
L 4004 : 2001
附属書1表2 下着,寝衣及びシャツ
衣服の種類
基本身体寸法
全身用
(1) チェスト
(2) 身長
上半身用 フォーマルシャツ及びユニフォームシャ
ツ
(1) けい(頸)囲
(2) 腕の長さ
フォーマルシャツ及びユニフォームシャ
ツ以外のもの
(1) チェスト
下半身用
(1) ウエスト
参考 ISO 4415で規定する表示事項
5. サイズの表示 サイズの表示は,次による。
a) 衣服のサイズの表示は,その衣服の着用者の基本身体寸法をcmの単位で表す(4.参照)。サイズの表
示をするときは,ISO 3635で示す標準の絵表示に基本身体寸法の数値を書く(6.4参照)。また,絵表
示を使用しないときは,4.に示すチェスト,ウエストなどの用語に基本身体寸法の数値を書き,4.に示
す順序に並べる。
なお,次のように表示してもよい。また,関係する各国の標準化機関によって規定された表示方法
によってもよい。
1) 一つ又は二つの適切な基本身体寸法によるサイズの表示。
2) 基本身体寸法を最小値と最大値の範囲で示したサイズの表示。最小値と最大値は,斜線又はハイフ
ンで分離して表す。
b) 衣服の寸法を表示する場合は,衣服のサイズの表示と区分して表示できる(6.3参照)。
6. ラベル付け
6.1
方法 サイズの表示は,ラベル及び/又は下げ札に,明りょうに,目立つように,かつ,簡素に読
みやすく示さなければならない。絵表示は,見たときに理解できる十分な大きさで,数字は容易に読み取
れなくてはならない。
6.2
取付け サイズ表示しているラベル及び/又は下げ札は,衣服の見やすい箇所に確実に取り付けな
ければならない。
6.3
追加の情報 サイズの表示に関連する追加の情報は,サイズの表示が読みとりやすい状態であれば,
ラベル及び/又は下げ札にサイズの表示と分けて表示してもよい。追加の情報には,サイズのコード番号,
基本身体寸法及び衣服寸法がある。
6.4
ラベルの例 附属書1図1及び附属書1図2に示したラベルの例は,基本身体寸法の表示に,衣服
寸法及びサイズのコード番号のような追加情報を区分して加え,表示の記載方法を図示したものである。
なお,サイズ項目の文字を英語で表示する場合は,日本語を併記することが望ましい。
14
L 4004 : 2001
注(1) 6.3に従って表示した追加情報の例
附属書1図1 外衣
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L 4004 : 2001
附属書1図2 シャツ及び下着
1
6
L
4
0
0
4
:
2
0
0
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書2(参考) JISと対応する国際規格との対比表
JIS L 4004 : 2001 成人男子用衣料のサイズ
ISO 3636 : 1977 衣料品のサイズ表示−成人男子用及び少年用アウター
ウ
エア
ISO 4415 : 1981 衣料品のサイズ表示−成人男子用及び少年用アンダー
ウ
エア,ナイトウエア及びシャツ
(I)JISの規定
(II)国
際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1.適用範
囲
成人男子用の既製衣料品
(和服及び和装品を除
く。)のサイズ及び表示方
法を適用範囲にしている。
ISO
3636
1.適用範
囲
成人男子用及び少年用の外衣
(ニットウエア及び水着を含
む。)のサイズ表示システム,サ
イズ表示システムを基にした基
本身体寸法及び追加情報の表示
方法を適用範囲にしている。
MOD/変更 JISは,ISO 3636及びISO
4415の規定を統合して規
定しているが,少年用を
除外している。
JISは,成人男子用と少年用と
を別々に規定しており,少年
用についてはJIS L 4002で規
定している。
ISO
4415
1.適用範
囲
成人男子用及び少年用のアンダ
ーウェア,ナイトウェア及びシ
ャツのサイズ表示システム,サ
イズ表示システムを基にした基
本身体寸法及び追加情報の表示
方法を適用範囲にしている。
2.引用規
格
JIS L 0111
JIS L 0112
JIS L 0215
JIS L 4017
ISO 3635
ISO
3636
ISO
4415
2.引用規
格
ISO 3635
MOD/追加 JISは,衣料のための用語
JISを追加している。
−
1
7
L
4
0
0
4
:
2
0
0
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)国
際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
3.定義
JIS L 0111,JIS L 0112,JIS
L 0215によるほか,成人
男子,既製衣料品,既製衣
料品のサイズ,基本身体寸
法,特定衣料寸法を定義し
ている。
ISO
3636
ISO
4415
3.定義
ISO 3635によるほか,成人男子,
少年を定義している。
MOD/変更 JISは,既製衣料品,既製
衣料品のサイズ及び特定
衣料寸法を追加している。
また,少年を除外してい
る。
JISは表示者,消費者などが理
解しやすいように用語の定義
を追加している。
少年用についてはJIS L 4002
で規定している。
4.着用区
分
a) 全身用
b) 上半身用
c) 下半身用
に区分している。
ISO
3636
ISO
4415
1.適用範
囲
1.適用範
囲
a) 上半身用又は全身用
b) 下半身用 に区分している。
a) 上半身用
b) 全身用
c) 下半身用 に区分している。
IDT
−
−
5.基本身
体寸法及
び特定衣
料寸法
・基本身体寸法は,チェス
ト,ウエスト及び身長
・特定衣料寸法は,また下
丈
ISO
3636
4.基本身
体寸法
a) 上半身用又は全身用
・ニットウエア以外のもの
チェスト,ウエスト,身長
・ニットウエア
チェスト,身長
b) 下半身用
・水着以外のもの
ウエスト,またの高さ
・水着
ウエスト
MOD/変更 ISO規格では,基本身体寸
法として,ズボンのまたの
高さ,シャツ類のけい(頸)
囲,腕の長さを規定してい
るのに対し,JISではズボ
ンのまた下丈を規定し,シ
ャツ類のけい囲,腕の長さ
を規定していない。
JISは着用実態にあったまた
下丈の実寸法を規定してい
る。また,ISO規格に規定する
シャツ類のけい囲,腕の長さ
については,付表1でJIS L
4107によって表示することが
できる旨規定している。
ISO
4415
a) 全身用
チェスト,ウエスト
b) 上半身用
・フォーマルシャツなど
けい(頸)囲,腕の長さ
・フォーマルシャツなど以外
チェスト
c) 下半身用
ウエスト
1
8
L
4
0
0
4
:
2
0
0
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)国
際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的
差異の理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
6.サイズ
の表し方
の種類
a) 体型区分表示
b) 単数表示
c) 範囲表示
−
−
−
MOD/追加
−
−
7.体型区
分表示
J体型〜E体型の10体型に
区分し,それぞれのサイズ
の種類及び呼び方を規定
している。
−
−
−
MOD/追加
−
−
8.単数表
示
呼び方と寸法を規定して
いる。
−
−
−
MOD/追加
−
−
9.範囲表
示
呼び方と寸法を規定して
いる。
−
−
−
MOD/追加
−
−
10.服種
別及び着
用区分ご
とのサイ
ズの表示
方法
・サイズの表示方法は,本
体による。ただし,附属書
1によってもよい
・サイズ絵表示又は寸法列
記によって表示する。
・基本身体寸法及び特定衣
料寸法以外の表示は,上記
表示と区別して表示する。
・呼び方の記号を表示する
ことができ,上記表示と区
別して表示する。
ISO
3636
ISO
4415
5.サイズ
の表示
6.ラベル
付け
ISO 3635で示すサイズ絵表示又
は寸法列記によって表示する。
上記のサイズ表示が読み取りや
すい状態であれば,サイズ関連
の追加の情報はラベル及び下げ
札にサイズの表示と区別して表
示してよい。
MOD/追加 JISでは,表示はJIS本体
によるか,附属書1によっ
てもよいと規定している。
JISは,記号の表示を追加
している。
表示は,ISO 3636及びISO
4415を翻訳して規定した附属
書1(規定)によってもよいと
規定している。ただし,少年
用は除外している。
11.表示
票
表示票に表示者名を付記
し,見やすい箇所に見やす
いように表示する。
ISO
3636
ISO
4415
6.ラベル
付け
ラベル及び/又は下げ札に,明
りょう(瞭)に目立つように,
かつ,簡素に読みやすく示さな
ければならない。衣服の見やす
い箇所に確実に取り付けなけれ
ばならない。
MOD/追加 JISは,表示者名を付記す
ることを追加している。
−
12.表示
の適合性
表示された数値の着用範
囲及び許容範囲を規定し
ている。
−
−
−
MOD/追加
−
−
1
9
L
4
0
0
4
:
2
0
0
1
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT ··················技術的差異がない。
− MOD/追加 ·······国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− MOD/変更 ·······国際規格の規定内容を変更している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD ················国際規格を修正している。
20
L 4004 : 2001
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS L 4004改正原案作成本委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
清 水 二 郎
東京工業大学名誉教授
(委員)
三 吉 満智子
文化女子大学
大 塚 美智子
日本女子大学
熊 崎 高 道
杉野学園ドレスメーカー学院
立 石 譲 二
経済産業省製造産業局
橋 本 進
財団法人日本規格協会
宮 原 典 弘
財団法人日本繊維製品品質技術センター
草 薙 弘
財団法人日本繊維製品卸検査協会
加 藤 淳 吉
全日本紳士服工業組合連合会
中 野 勝 之
日本被服工業組合連合会(株式会社自重堂)
奥 利 江
主婦連合会
玉 本 雅 子
社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
佐 藤 隆 三
旭化成工業株式会社
○ 福 岡 正 次
大賀株式会社
○ 岡 哲 雄
グンゼ株式会社
○ 沼 田 喜四司
社団法人日本スポーツ用品工業協会
○ 古 宮 郁 夫
39845ワークステーション
○ 湯 川 典 浩
株式会社オンワード樫山
○ 久 保 忠 博
東レACS株式会社
○ 近 藤 繁 樹
JUKI株式会社
○ 永 野 孝 志
株式会社三陽商会
○ 藤 吉 一 隆
株式会社レナウンアパレル科学研究所
○ 菱 川 茂 樹
社団法人日本ボディファッション協会
(関係者)
菅 原 昭 栄
経済産業省産業技術環境局
(事務局)
坂 上 遜
日本アパレル工業技術研究会
中 山 悦 朗
日本アパレル工業技術研究会
備考 ○印は,分科会委員も兼ねる。