2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 3108-1992
畳へり地
Edging cloths for TATAMI
1. 適用範囲 この規格は,畳へり地について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS L 0841 日光に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 0842 カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 0849 摩擦に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 1013 化学繊維フィラメント糸試験方法
JIS L 1030 繊維混用率試験方法
JIS L 1095 一般紡績糸試験方法
JIS L 1096 一般織物試験方法
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 種類 畳へり地の種類は,次のとおりとする。
(1) 柄へり地(1)
1〜7号
(2) 綿・Pへり地(2)
1〜4号
(3) P・Pへり地(3)
1〜2号
(4) 金糸へり地(4)
1〜3号
(5) 綿糸へり地(5)
1〜7号
注(1) 柄へり地とは,たて糸・よこ糸に合成繊維糸又は綿糸を用いて柄織に製織したものをいう。
(2) 綿・Pへり地とは,たて糸に綿糸,よこ糸に合成繊維糸を用いて平織に製織したものをいう。
(3) P・Pへり地とは,たて糸・よこ糸ともに合成繊維糸を用いて平織に製織したものをいう。
(4) 金糸へり地とは,たて糸に合成繊維糸を用い,よこ糸に合成繊維糸と金糸とをより合わせた糸
を用いて平織に製織したもの,又はたて糸に綿糸を用い,よこ糸に綿糸と金糸をより合わせた
糸を用いて平織に製織したものをいう。
(5) 綿糸へり地とは,たて糸・よこ糸ともに綿糸を用いて平織に製織したものをいう。
備考 耳色糸は,任意の糸を用いることができる。
3. 品質
3.1
外観 畳へり地は,適度のつやがあり,色むら,汚れ,織むら,織りきずなどの欠点が少なく均整
でなければならない。
3.2
寸法 畳へり地の幅は7.6±0.3cmとし,長さは長尺40m以上,並尺38.5m以上とする。
2
L 3108-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.3
構造・性能 畳へり地の構造・性能は,付表1による。
3.4
染色竪ろう度 畳へり地の耐光堅ろう度は5級以上,摩擦堅ろう度は4級以上とする。ただし,綿
糸を使用した畳へり地の場合,直接染料を使用して栗茶色などに染色したものの耐光堅ろう度は4級以上
とする。
4. 材料 用糸は・畳へり地に適したもので,付表1に示すたて糸とよこ糸を使用する。綿糸の番手(見
掛)の許容差は±3.0%とし,合成繊維糸の繊度(見掛)の許容範囲は付表1による。
合成繊維糸の場合は,原液着色されたフィラメント糸を用いる。
5. 加工方法 綿糸の場合は製織前に染色,ろう引きつや付け加工を施す。
6. 試験方法
6.1
製品試験
6.1.1
長さ及び幅試験 JIS L 1096による。
6.1.2
用糸の混用率試験 JIS L 1030の絶乾混用率による(耳色糸の部分は除く。)。
6.1.3
摩耗強さ試験 JIS L 1096の屈曲法による。ただし,引張荷重は17.79N {1.814kgf},押圧荷重は
8.89N {0.907kgf} とする。
6.1.4
引張強さ試験 JIS L 1096のストリップ法による。ただし,たて・よこ両方向から5枚の試験片(6)
を採り,引張試験機を用いて試験片を上下のつかみでつかみ(7),引張速度を20cm/minで切断強さ (N) {kgf}
を測り,たて・よこそれぞれ5回の平均値を小数点以下1けたまでで表す。ただし,つかみの近くで切断
したものは除く。
注(6) 試験片は初め2.5cm幅に採り,幅の両側から大体同数の糸を取り去り,幅2cm又はこれに最も
近くする。
(7) つかみ間隔は,たて方向は20cm,よこ方向は4cmとする。
6.1.5
染色堅ろう度試験 耐光試験は,JIS L 0841又はJIS L 0842の第3露光法による。摩擦試験は,JIS
L 0849の乾燥試験とし,試験機はII形摩擦試験機を用いる。
6.2
材料試験 綿糸の番手(見掛)は,JIS L 1095による。
また,合成繊維糸の繊度(見掛)は,JIS L 1013による。
7. 検査 畳へり地の検査は,外観,寸法,用糸の混用率,摩耗強さ,引張強さ及び染色堅ろう度につい
て行う。
8. 表示 畳へり地には,次の事項を適切な方法によって表示する。
(1) 種類(例 柄へり地1号)
(2) 製造業者名又はその略号
3
L
3
1
0
8
-1
9
9
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
付表1 構造・性能
種類
構造
摩耗強さ回数
引張強さN {kgf}
へ
り
地
番
号
組
織
用糸
密度本/5cm
たて
よこ
たて
よこ
たて糸
たて糸許容範囲
よこ糸
よこ糸許容範囲
たて 許容差 よこ 許容差
柄
へ
り
地
1 柄
織
上糸合成繊維糸27.8tex {250D}
下糸合成繊維糸29.4tex {265D}
合成繊維糸26.1tex {235D} 〜29.4tex {265D}
合成繊維糸27.8tex {250D} 〜31.1tex {280D}
合成繊維糸
21.1tex×2 {190D×2}
合成繊維糸
20tex×2 {180D×2}
〜22.2tex×2 {200D×2}
210
±10
63
±2
1 000
以上
600
以上
490 {50}
以上
340 {35}
以上
2
上糸合成繊維糸27.8tex {250D}
下糸合成繊維糸22.2tex {200D}
合成繊維糸26.1tex {235D} 〜29.4tex {265D}
合成繊維糸20.6tex {185D} 〜23.9tex {215D}
210
63
3
上糸合成繊維糸32.2tex {290D}
下糸合成繊維糸30 tex {270D}
合成繊維糸30.6tex {275D} 〜33.9tex {305D}
合成繊維糸28.3tex {255D} 〜31.7tex {285D}
210
63
4
上糸合成繊維糸27.8tex {250D}
下糸合成繊維糸33.3tex {300D}
合成繊維糸26.1tex {235D} 〜29.4tex {265D}
合成繊維糸31.7tex {285D} 〜35.0tex {315D}
210
63
5
上糸合成繊維糸27.8tex {250D}
下糸合成繊維糸33.3tex {300D}
合成繊維糸26.1tex {235D} 〜29.4tex {265D}
合成繊維糸31.7tex {285D} 〜35.0tex {315D}
243
63
6
上糸合成繊維糸27.8tex {250D}
下糸合成繊維糸40.6tex {365D}
合成繊維糸26.1tex {235D} 〜29.4tex {265D}
合成繊維糸38.9tex {350D} 〜42.2tex {380D}
210
63
7
上糸合成繊維糸22.2tex {200D}
下糸綿糸 37 tex {16s}
合成繊維糸20.6tex {185D} 〜23.9tex {215D}
綿糸37tex {16s}
237
83
綿
・
P
へ
り
地
1 平
織
綿糸37tex {16s}
合成繊維糸
20tex×2 {180D×2}
合成繊維糸
18.3tex×2 {165D×2}
〜21.7tex×2 {19.5D×2}
122
79
1 000
以上
1 000
以上
290 {30}
以上
340 {35}
以上
2
綿糸37tex {16s}
31.1tex {280D}
28.9tex {260D}
〜33.3tex {300D}
117
83
3
綿糸37tex {16s}
40tex {360D}
37.8tex {340D}
〜42.2tex {380D}
122
83
4
綿糸37tex {16s}
31.1tex {280D}
28.9tex {260D}
〜33.3tex {300D}
132
83
P
・
P
へ
り
地
1
合成繊維糸26.7tex {240D}
合成繊維糸25.6tex {230D} 〜27.8tex {250D}
20tex×2 {180D×2}
18.3tex×2 {165D×2}
〜21.7tex×2 {195D×2}
118
67
1 000
以上
1 000
以上
390 {40}
以上
340 {35}
以上
2
合成繊維糸31.1tex {280D}
合成繊維糸30tex {270D} 〜32.2tex {290D}
31.1tex {280D}
28.9tex {260D}
〜33.3tex {300D}
118
75
4
L
3
1
0
8
-1
9
9
2
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
種類
構造
摩耗強さ回数
引張強さN {kgf}
へ
り
地
番
号
組
織
用糸
密度本/5cm
たて
よこ
たて
よこ
たて糸
たて糸許容範囲
よこ糸
よこ糸許容範囲
たて 許容差 よこ 許容差
金
糸
へ
り
地
1
合成繊維糸28.9tex {260D}
合成繊維糸27.8tex {250D} 〜30tex {270D}
合成繊維糸と金糸のより合わせ
112
63
1 000
以上
400
以上
390 {40}
以上
340 {35}
以上
2
合成繊維糸31.1tex {280D}
合成繊維糸30tex {270D} 〜32.2tex {290D}
合成繊維糸と金糸のより合わせ
109
63
3
綿糸37tex {16s}
綿糸と金糸のより合わせ
125
63
1 000
以上
600
以上
290 {30}
以上
250 {25}
以上
綿
糸
へ
り
地
1
綿糸37tex {16s}
綿糸59tex {10s}
119
79
1 000
以上
700
以上
290 {30}
以上
250 {25}
以上
2
綿糸37tex {16s}
綿糸59tex {10s}
133
79
3
綿糸37tex {16s}
綿糸59tex {10s}
127
87
4
綿糸37tex {16s}
綿糸42tex {14s}
127
79
5
綿糸37tex {16s}
綿糸37tex {16s}
127
91
6
綿糸42tex {14s}
綿糸59tex {10s}
120
83
7
綿糸29.5tex×2 {20/2s} 又は20
tex×3 {30/3s}
綿糸29.5tex×2 {20/2s} 又は20tex×3 {30/3s}
107
87
5
L 3108-1992
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案作成委員会 構成表
○印は,分科会委員
氏名
所属
○ 石 川 章 一
東京工業大学名誉教授
○ 中 西 光 次
財団法人繊維雑品検査協会
別 能 恒 夫
日本化学繊維協会
峯 岸 宏 治
通商産業省生活産業局繊維製品課
今 西 昭 男
通商産業省生活産業局繊維企画官付
○ 奥 敏 夫
通商産業省工業技術院繊維化学規格課
○ 下 高 一 雄
住宅・都市整備公団建築部
廣 田 欣 也
全国畳材商社会
小 林 茂 博
東京都畳材料商業協同組合
笠 原 賢
全国畳床工業会
○ 清 水 長次郎
全日本畳組合連合会
小笠原 真 笑
主婦連合会
○ 松 井 孝 雄
中国四国繊維雑品工業組合
○ 西 本 孝 之
福井県繊維雑品工業組合
西 村 三 郎
関東繊維雑品工業組合
○ 山 本 貞 男
日本繊維雑品工業組合連合会