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L1914 : 1998 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

JIS L 1914には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) ふとんの充てん物の弾力性試験方法

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

L1914 : 1998 

ふとんの弾力性試験方法 

Test methods of elasticity of FUTON 

序文 ふとんの評価試験方法を体系的に整備するために,1996年にふとんの保温性試験方法が制定された

のに引き続き,この規格が制定された。 

1. 適用範囲 この規格は,寝具として用いるふとんの弾力性を評価する試験方法について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ

れらの引用規格は,その最新版を適用する。 

JIS L 0212 繊維製品用語(寝具・床敷物・室内装飾品等) 

3. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0212によるほか,次のとおりとする。 

a) 弾力性 ふとんにかかる荷重とかさ高との関係 

b) 充てん量 側生地に詰めた充てん(填)物の質量 

c) 初期高さ 試験始め無荷重時のかさ高 

d) 回復高さ 加重,除重後の無荷重時のかさ高 

e) 底つき高さ 荷重を増してもかさ高が減らなくなったかさ高 

f) 

回復率 初期高さに対する回復高さの比 

g) 底つき率 初期高さに対する底つき高さの比 

h) 弾性範囲 有効な弾力性を示す範囲 

i) 

加重こう配 片対数用紙に描いたときの弾性範囲における加重曲線の傾き 

j) 

除重こう配 片対数用紙に描いたときの弾性範囲における除重曲線の傾き 

4. 種類 試験の種類は,次のとおりとする。 

a) 折りたたみ試験(A法) ふとんを二つ折り又は三つ折り,四つ折りにして弾力性を測定する方法 

b) 分布試験(B法) ふとんを平らに敷いて弾力性の分布を測定する方法 

5. 共通的な条件 試験室は,温度20±5℃,湿度 (65±5) %とし,かつ,無風(0.1m/sec以下)とする。 

6. 装置 折りたたみ試験(A法),分布試験(B法)には,試験台,押さえ板,荷重用の重りを用いる。

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 試験装置 試験装置は図1のとおりとする。支柱には伸びのないつりワイヤー,ボールベアリング入

りの滑車,押さえ板とバランスさせる重りを取り付ける。支柱にかさ高測定用の目盛をつけ,つりワ

イヤーに移動可能な指標を付ける。測定台(1 100mm×1 400mm×厚さ3.2mm)は水平の調節ができ

るものとする。 

なお,分布試験用に,分布試験用測定台(2 100mm×1 600mm×厚さ3.2mm)を使用する。 

図1 ふとん弾力性試験装置 

b) 押さえ板 押さえ板の材料は下面に保護用の紙を張った発泡スチロールとし,次の寸法とする。 

1) 折りたたみ試験用 1 000mm×800mm×厚さ100mm 

2) 分布試験用 200mm×200mm×厚さ100mm 

c) 荷重用の重り 次の重量の重りとする。 

1) 折りたたみ試験用 2gを20個,10gを6個,20g,50gを各10個,100gを12個,200gを10個,

500gを12個,1kgを30個とする。 

2) 分布試験用 直径100mm程度の円板状重り,2gを20個,10gを6個,20g,50gを各10個,100g

を12個とする。 

7. 試料 試験に供する試料は,ふとん完成品を用い図2のふとん乾燥器(1 500mm×900mm×高さ

450mm)などによって十分に乾燥させてから,標準状態の試験室内に試料を広げて24時間以上放置して

から試験を行う。 

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図2 ふとん乾燥器 

8. 方法 

a) 折りたたみ試験(A法) 

1) 測定準備 試験台に押さえ板を設置し,押さえ板と同じ質量の重りをワイヤーに付けて平衡させる。

測定台の表面を基準として,指標を目盛の零位置に合わせる。 

2) 測定 ふとんを二つ折り又は三つ折り,四つ折りにして,測定台の中央に置き,押さえ板をできる

だけ水平になるように乗せる。次いで,重りを軽い順に2個ずつ押さえ板が水平を保つように乗せ

て40kgまで加重していき,試料の変化をかさ高測定用の目盛から読み取り,荷重とかさ高の関係を

求める。 

除重時は加重時と逆の順序で重りを取り除いていき,荷重とかさ高の関係を求める。重りを加重

又は除重していく時間の間隔は,高さが安定する時間(高さの変化が最終値の95%)とする。 

3) 計算 かさ高のデータは二つ折りの場合は2分の1,三つ折りの場合は3分の1,四つ折りの場合は

4分の1として,この値を片対数グラフにプロットし,初期高さ (H0),回復高さ (H2),底つき高さ 

(H1),回復率 (R),底つき率 (B),加重こう配 (O1),除重こう配 (O2),弾性範囲 (E) を求める。 

100

0

=H

H

R

100

0

=HH

B

O1=A1 

O2=A2 

E=W0〜W1 

ここに, 

R: 回復率 (%) 

B: 底つき率 (%) 

O1: 加重こう配 (mm/decade) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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O2: 除重こう配 (mm/decade) 

E: 弾性範囲 (kg) 

H0: 初期高さ (mm) 

H1: 底つき高さ (mm) 

H2: 回復高さ (mm) 

W0: 弾性範囲の下限値 (kg) 

W1: 弾性範囲の上限値 (kg) 

A1: 1decade当たり減少高さ (mm) 

A2: 1decade当たり回復高さ (mm) 

備考 1decadeとは,1けたという意味で,範囲を示すもので片対数グラフの1gから10gの

間,10gから100gの間などを示す。 

図3 ふとんの弾力性 

b) 分布試験(B法) 

1) 測定準備 試験台に分布試験用押さえ板及び分布試験用測定台を設置する。押さえ板と同じ質量の

重りをワイヤーに付けて平衡させる。分布試験用測定台の表面を基準として指標を目盛の零位置に

合わせる。 

2) 測定 試料を分布試験用測定台に広げて置き,押さえ板をできるだけ水平になるように載せる。次

いで,重りを軽い順に押さえ板に重ねて載せて2kgまで加重していき,試料の変化をかさ高測定用

の目盛から読み取り,荷重とかさ高の関係を求める。除重時は加重時と逆の順序で重りを取り除い

ていき,荷重とかさ高の関係を求める。重りを加重又は除重していく時間の間隔は,高さが安定す

る時間(高さの変化が最終値の95%以上)とする。 

3) 計算 2)で測定したデータを片対数グラフにプロットし,初期高さ,回復高さ,底つき高さ,回復

率,底つき率,加重こう配,除重こう配,弾性範囲を求める。 

9. 記録 以下の項目を記録する。 

a) 試験の種類 試験の名称,折りたたみ試験の場合は折り数,分布試験の場合は測定数と測定箇所(図

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

示する。) 

b) 試料 試料の名称,充てん物の材質,充てん量,ふとんの寸法,ふとんの形状,ふとんの構造,側生

地の材質,側生地の寸法,さん立ての寸法など 

c) 試験室の条件 温度,湿度 

d) 前処理の条件 乾燥時間など 

e) 弾力性の測定結果 初期高さ,回復高さ,底つき高さ,回復率,底つき率,加重こう配,除重こう配,

弾性範囲 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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附属書(参考) ふとんの充てん物の弾力性試験方法 

1. 適用範囲 この規格は,寝具として用いるふとんの充てん物の弾力性を評価する試験方法について規

定する。 

2. 種類 試験の種類は,次のとおりとする。 

a) 充てん物試験(C法) 羽毛以外のふとんの充てん物について弾力性を測定する方法。 

b) 羽毛充てん物試験(D法) ふとんの充てん物の羽毛について弾力性を測定する方法。 

3. 共通的な条件 試験室は,温度20±5℃,湿度 (65±5) %とし,かつ,無風(0.1m/sec以下)とする。 

4. 装置 充てん物試験法(C法)には,試験台,押さえ板,荷重用の重りを用いる。羽毛充てん物試験

(D法)には,羽毛充てん物の弾力性試験装置を用いる。 

a) 試験台 試験台は本体の図1を参照。 

b) 押さえ板 押さえ板の材料は下面に保護用の紙を張った発泡スチロールとし,次の寸法とする。 

1) 充てん物試験(C法)用 450mm×450mm×厚さ100mm 

c) 荷重用の重り 次の重量の重りとする。 

1) 充てん物試験(C法)用 本体6.(装置)のc)の1)本試験用のものを用いる。 

2) 羽毛充てん物試験(D法)用 外径26mm,内径12mmのドーナツ状の重り,2gを20個,5gを12

個,10gを20個。 

d) 羽毛充てん物の弾力性試験装置 装置は附属書図1のとおりとする。装置は円筒部,荷重用円盤部,

荷重用重り及び試料投入器からなる。 

1) 円筒部 円筒とそれを載せる台からなり,円筒は,内径290±1mm,高さ500±10mmで,透明で,

内面は平滑仕上げとする。台は,円筒の内径と同じ直径で,高さ10mmの円柱状の凸部があり,水

平の調節ができるものとする。 

2) 荷重用円盤部 荷重用円盤とそれをつり下げる糸,滑車,円盤とバランスさせる重り,かさ高測定

用の目盛からなる。荷重用円盤は発泡スチロール製で,直径285±1mmとし,外縁及び桟の幅は約

30mmで,扇状の空隙部分にはナイロン製織物(1)を張り付けたもので,総重量は15±0.5gとする。

つり糸は伸びのないもので,糸の先端に荷重用円盤とバランスさせる重りを付ける。滑車は摩擦抵

抗の小さいボールベアリング入りとする。 

注(1) 繊度12tex (110D),2.54cm間の密度が,たて110本,よこ75本程度のナイロンタフタ生地。 

3) 試料投入器 試料投入器はJIS L 1903の6.2.1(装置)の(3)に規定(2)するものとする。 

注(2) 下部の試料落下口は内径160mmで,開閉できるふたをもつもの。 

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附属書図1 羽毛充てん物の弾力性試験装置 

5. 試料 

a) 羽毛以外の充てん物試験用試料(C法) 試料の寸法は45×45cmとし,ふとん完成品と同じ単位面

積当たりの充てん量で作成したものを,無荷重時のかさ高の側地に入れて試験試料として用いる。ま

た,ふとん完成品から45×45cmに切り取ったものを試験試料として用いることもできる。 

b) 羽毛充てん物試験用試料(D法) 試料からランダムに30gの羽毛を採取し,試験試料として用いる。 

6. 方法 

a) 充てん物試験(C法) 

1) 測定準備 試験台に充てん物試験用押さえ板を設置し,押さえ板と同じ重量の重りをワイヤーに付

けて平衡させる。測定台の表面を基準として指標を目盛の零位置に合わせる。 

2) 測定 測定台に試料を広げて中央に置き,押さえ板をできるだけ水平になるように乗せる。次いで,

重りを軽い順に2個ずつ押さえ板の所定の位置に載せて30kgまで加重していき,試料の変化をかさ

高測定用の目盛から読み取り,荷重とかさ高の関係を求める。除重時は加重時と逆の順序で重りを

取り除いていき,荷重とかさ高の関係を求める。重りを加え又は重りを除く時間の間隔は,高さが

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安定する時間(高さの変化が最終値の95%以上)とする。 

3) 計算 2)で測定したデータを片対数グラフにプロットし,初期高さ,回復高さ,底つき高さ,回復

率,底つき率,加重こう配,除重こう配,弾性範囲を求める。計算方法は,本体を参照。 

b) 羽毛充てん物試験(D法) 

1) 測定準備 試験装置に押さえ板を設置し,押さえ板と同じ重量の重りをつるし糸の先端に付けて平

衡させる。試験装置の底面を基準として指標を目盛の零位置に合わせる。 

2) 測定 試料から30±0.1gの試験試料を1個採取する。この試料をJIS L 1903の6.2.2(操作)の方

法に基づき試験装置に落下させる。次に試料投入器を外し,荷重用円盤を円筒の中に静かに降下さ

せ,重りとつり合った荷重用円盤が試験試料の表面に接触した状態を初期かさ高として記録する。

次いで,重りを軽い順に押さえ板の所定の位置に重ねて載せて300gまで加重していき,かさ高の変

化をかさ高測定用の目盛から読み取り,荷重とかさ高の関係を求める。除重時は加重時と逆の順序

で重りを取り除いていき,荷重とかさ高の関係を求める。重りを加重又は除重していく時間の間隔

は,高さが安定する時間(高さの変化が最終値の95%以上)とする。 

3) 計算 2)で測定したデータを片対数グラフにプロットし,初期高さ,回復高さ,底つき高さ,回復

率,底つき率,加重こう配,除重こう配,弾性範囲を求める。 

7. 記録 以下の項目を記録する。 

a) 試験の種類 試験の名称 

b) 試料 試料の名称,充てん物の材質,充てん量,試料の寸法,試料の形状,試料の構造,側生地の材

質,側生地の寸法など 

c) 試験室の条件 温度,湿度 

d) 前処理の条件 乾燥時間など 

e) 弾力性の測定結果 初期高さ,回復高さ,底つき高さ,回復率,底つき率,加重こう配,除重こう配,

弾性範囲 

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原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

川 島 美 勝 

横浜国立大学 

大 平 通 泰 

日本睡眠環境学会 

高 橋 和 夫 

通商産業省生活産業局 

小 川 一 男 

通商産業省生活産業局 

山 田 高 行 

工業技術院標準部 

高 橋 孝 一 

通商産業省製品評価技術センター 

伊 原 健 吾 

財団法人日本染色検査協会 

湯 村 崇 男 

日本化学繊維協会 

大 賀 茂 幸 

全日本寝具寝装品協会 

米 山 恒 雄 

全日本寝具寝装品協会 

草 田 善一郎 

日本羽毛寝具製造業協同組合 

井 上 久 嘉 

全日本わた寝装品製造協同組合 

高 野 富士子 

主婦連合会 

川 又 幸 子 

全国地域婦人団体連絡協議会 

伊 藤 康 江 

消費科学連合会 

斉 藤 有 常 

日本百貨店協会 

池 谷 公 男 

日本チェーンストア協会 

蒲 谷 守 啓 

日本寝具製造卸組合連合会 

安 藤 一 夫 

全日本寝具寝装品協会 

(事務局) 

大 出   広 

全日本寝具寝装品協会