L 1901:2009
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 試料の採取 ······················································································································ 1
5 試験場所 ························································································································· 2
6 装置及び材料 ··················································································································· 2
6.1 TO形試験機 ················································································································· 2
6.2 ろ紙 ···························································································································· 2
6.3 非イオン界面活性剤 ······································································································· 2
6.4 ガラス板又は硬質プラスチック板······················································································ 2
7 操作······························································································································· 2
7.1 試験片の採取及び調整 ···································································································· 2
7.2 試験操作 ······················································································································ 3
8 判定······························································································································· 3
9 試験報告書 ······················································································································ 4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人繊維評価
技術協議会(JTETC)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS L 1901:1988は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 1901:2009
織物及び編物のリバース試験方法
Testing methods for frosting due to yarn reversing
of woven and knitted fabrics
序文
この規格は,1988年に制定され,その後数回の確認を経て今日に至っている。前回の確認の後,引用規
格の改正に伴う整合化,試験結果の数値の丸め方の見直し,試験方法の実態に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,染色された織物及び編物の湿潤状態におけるリバースを評価するための試験方法について
規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0105 繊維製品の物理試験方法通則
JIS L 0208 繊維用語−試験部門
JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則
JIS L 0848 汗に対する染色堅ろう度試験方法
JIS L 0860 ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0105及びJIS L 0208によるほか,次による。
3.1
リバース
織物又は編物が摩擦などの物理的作用を受け,繊維・糸が移動又は反転することによって,染色された
もとの色及び柄が変化する現象。
4
試料の採取
試料は,JIS L 0105の6.3(布状の試料及びその試験片)又は6.4[製品(縫製品)状の試料の試験片]
によって採取する。
2
L 1901:2009
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試験場所
JIS L 0105の5.1(試験場所)による。
6
装置及び材料
6.1
TO形試験機 図1に示すように,金属製の円筒及び回転する金属製の羽根部分からなり,次の構造
による。
a) 円筒 内径が155 mmで,内部は,平滑に仕上げたもの。
b) 羽根 幅(外のり)120 mm,高さ(外のり)95 mm,厚さ5 mmのへん(扁)平な1枚のもの。
c) 羽根と円筒内壁とのすき間 約17 mm
d) 羽根の下端と円筒底部とのすき間 約26 mm
e) 羽根のカバー用ゴムバンド 厚さ約1 mm,幅約45 mm,周囲長約140 mmの表面が平滑な天然ゴム(純
ゴム)で,羽根に2枚はめ込むもの。
f)
ゴム膜 厚さ約1 mmの表面が平滑な天然ゴムで,円筒内底面に敷いたビニルフォームをカバーする
もの。
6.2
ろ紙 JIS P 3801に規定する定性分析用“2種”とする。
6.3
非イオン界面活性剤 JIS L 0860に規定する非イオン界面活性剤とする。
6.4
ガラス板又は硬質プラスチック板 JIS L 0848の4.a) 1)(ガラス板又は硬質プラスチック板)に規定
するものとする。
単位 mm
図1−TO形試験機の一例
7
操作
7.1
試験片の採取及び調整
箇条4の試料から,125 mm×125 mmの試験片を4枚採取し試験片の四辺を縁どりするか又は3 mmを
超えない幅で合成ゴム系接着剤で固めて,ほつれないようにする。別にガラス板又は硬質プラスチック板
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上に50 mm×50 mmのろ紙2枚を図2のように並べて置き,各ろ紙に0.1 %の非イオン界面活性剤水溶液
をピペットなどで1.0 mL滴下する。ろ紙が水溶液によって均等にぬれてから,各試験片を裏側がろ紙に接
するように重ね,更に,その上にガラス板又は硬質プラスチック板を置き各々について約45 Nの荷重をか
け10分間放置する。
なお,残りの2枚の試験片についても同様な調整を行う。
7.2
試験操作
7.1の操作の後,直ちに試験片を6.1の試験機の円筒に2枚同時に投入し,羽根の回転速度を1 200回/
分として10分間操作する。
なお,残りの2枚の試験片についても同様な操作を行う。
図2−試験片の調整
8
判定
判定は,試験後の試験片を標準状態で自然乾燥した後,次によって行う。
a) 照明条件 照明条件は,JIS L 0801の10.a) 1)(観察及び照明条件)の規定による。
b) リバース判定用標準写真 リバース判定用標準写真は,織物の場合には図3を,編物の場合には図4
を用いる。
c) 判定方法 7.2の操作後の試験片と上記 b)のリバース判定用標準写真とを同一方向に隣合わせに並べ
て上記a)の照明条件の下で,表1によって判定する。
d) 試験結果 4枚の試験片から得られた判定値の平均を計算し小数点以下1けたを0又は5に丸める。
e) 数値の丸め方 平均値の小数点以下1けたの数値を0又は5に丸める方法は,次による。
1) 平均値の小数点以下2けたまでの値が,0.00以上0.25未満の場合は,小数点以下1けたを0に丸め
る。
2) 平均値の小数点以下2けたまでの値が,0.25以上0.75未満の場合は,小数点以下1けたを5に丸め
る。
3) 平均値の小数点以下2けたまでの値が,0.75以上1.00未満の場合は,平均値の整数に1を加え,小
数点以下1けたを0に丸める。
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表1−判定基準
等級(級)
判定基準
5
リバースの発生が標準写真の5号程度のもの
4.5
リバースの発生が標準写真の5号と4号との中間程度のもの
4
リバースの発生が標準写真の4号程度のもの
3.5
リバースの発生が標準写真の4号と3号との中間程度のもの
3
リバースの発生が標準写真の3号程度のもの
2.5
リバースの発生が標準写真の3号と2号との中間程度のもの
2
リバースの発生が標準写真の2号程度のもの
1.5
リバースの発生が標準写真の2号と1号との中間程度のもの
1
リバースの発生が標準写真の1号又はその程度を超えるもの
9
試験報告書
試験報告書には,次の事項を記載する。
a) 試験年月日
b) 規格番号
c) 試験条件
注記 標準状態以外の試験条件,規定されている条件以外等で試験したときにその条件を記述する。
d) 試験結果
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図3−リバース判定用標準写真I(織物)
3号
2号
1号
5号
4号
2
L
1
9
0
1
:
2
0
0
9
6
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図4−リバース判定用標準写真II(編物)
3号
2号
1号
5号
4号
2
L
1
9
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1
:
2
0
0
9