L 1021-5:2020
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義··················································································································· 1
4 原理······························································································································· 2
5 器具······························································································································· 2
6 試験片の調製及び試験条件 ································································································· 2
7 試験片···························································································································· 2
8 試験片の準備··················································································································· 2
9 手順······························································································································· 2
10 試験結果 ······················································································································· 2
10.1 単位長さ当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間隔数 ······························ 2
10.2 単位面積当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数 ················································ 3
11 試験報告書 ···················································································································· 3
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 4
L 1021-5:2020
(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,日本カーペッ
ト工業組合(JCMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を
改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格で
ある。これによって,JIS L 1021-5:2007は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS L 1021の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS L 1021-1 第1部:物理試験のための試験片の採取方法
JIS L 1021-2 第2部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法
JIS L 1021-3 第3部:厚さの測定方法
JIS L 1021-4 第4部:質量の測定方法
JIS L 1021-5 第5部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法
JIS L 1021-6 第6部:静的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-7 第7部:動的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-8 第8部:パイル糸の引抜き強さ試験方法
JIS L 1021-9 第9部:剝離強さ試験方法
JIS L 1021-10 第10部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法
JIS L 1021-11 第11部:摩耗強さ試験方法
JIS L 1021-12 第12部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変
化の作製方法
JIS L 1021-13 第13部:外観変化の評価方法
JIS L 1021-14 第14部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法
JIS L 1021-15 第15部:ファイバーバインド試験方法
JIS L 1021-16 第16部:帯電性−歩行試験方法
JIS L 1021-17 第17部:電気抵抗測定方法
JIS L 1021-18 第18部:汚れ試験方法
JIS L 1021-19 第19部:クリーニング試験方法
日本産業規格 JIS
L 1021-5:2020
繊維製床敷物試験方法−第5部:単位長さ及び
単位面積当たりのパイル数測定方法
Textile floor coverings-Part 5: Determination of number of
tufts and/or loops per unit length and per unit area
序文
この規格は,1986年に第2版として発行されたISO 1763を基とし,国内の実情を反映させるため,技
術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,一様な間隔のカットパイル及び/又はループパイルで構成されるパイルをもつ繊維製床敷
物の単位長さ及び単位面積当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数の測定方法について規定す
る。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 1763:1986,Carpets−Determination of number of tufts and/or loops per unit length and per unit
area(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0105 繊維製品の物理試験方法通則
注記 対応国際規格:ISO 139,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing
JIS L 0212-1 繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第1部:繊維製床敷物
注記 対応国際規格:ISO 2424,Textile floor coverings−Vocabulary
JIS L 1021-1 繊維製床敷物試験方法−第1部:物理試験のための試験片の採取方法
注記 対応国際規格:ISO 1957,Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of
specimens for physical tests
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用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0212-1によるほか,次による。
2
L 1021-5:2020
3.1
単位長さ当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間隔数(number of tufts and/or loops and
spaces per unit length)
生産方向の100 mmの長さ当たりに占めるカットパイル及び/又はループパイルの数(記号Sで表示)。
単位長さ当たりの間隔数は,生産方向に直角な方向の100 mmの長さ当たりに占めるカットパイル及び/
又はループパイルの列の数(記号Gで表示)。
4
原理
100 mm以上で,かつ,41個以上の完全な形状のカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間隔
数を含む所定の長さ(L)内に存在する完全な形状のカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間
隔数を数える。カットパイル数及び/又はループパイル数並びに間隔数は,生産方向及び生産方向に直角
な方向に数え,単位面積当たりの数を計算する。
5
器具
最小目盛が1 mm表示の直尺。
6
試験片の調製及び試験条件
試験片の調製及び試験条件は,JIS L 0105の5.1.1(標準状態)による。
7
試験片
JIS L 1021-1によって,試験片は,各辺に41個以上のカットパイル数及び/又はループパイル数並びに
間隔数を含み,かつ,一辺が100 mm以上で,試料を代表する領域を4か所選択する。ただし,試料の端
から100 mm以内の部分は避けなければならない。
8
試験片の準備
試料の生産方向及び生産方向に直角な方向に明確に印を付ける。
9
手順
一つの試験片につき,41個のカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間隔数を数え,それらが
占める長さを測定する。長さが100 mmよりも短い場合は,100 mmを超えるまで,完全な形状のカットパ
イル数及び/又はループパイル数並びに間隔数を数える。二つ以上のパイル糸が一緒によ(撚)られるこ
となく互いに隣接しているもの(引きそろえ糸)については,それを一つのカットパイルと数える。クロ
スオーバーなどによって,カットパイル又はループパイルが直線でなくジグザグにパイルが挿入されてい
る場合は,直線的な1列ではないが隣接するカットパイル及び/又はループパイルを1列にあるとみなし
て数える。カーペットが一様な構造でない場合は,構造を記録する。
各試験片について,生産方向及び生産方向に直角な方向に,この測定を繰り返す。
10 試験結果
10.1 単位長さ当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間隔数
各方向について単位長さ当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数(S)並びに間隔数(G)を,
3
L 1021-5:2020
次の式によって算出し,小数点以下1桁に丸める。
100
s
s×
=∑∑LN
S
100
g
g×
=∑∑LN
G
ここに, Ns及びNg: 各試験片の生産方向及び生産方向に直角な方向に数え
たカットパイル数及び/又はループパイル数並びに間
隔数
Ls及びLg: 各試験片の生産方向及び生産方向に直角な方向にそれ
ぞれ測定した長さ(mm)
10.2 単位面積当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数
10.1によって得られたS及びGの積を求め,10 000 mm2当たりのカットパイル数及び/又はループパイ
ル数を算出する。
11 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記入する。
a) この規格番号
b) 単位長さ当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数(S)並びに間隔数(G)
c) 必要であれば,単位面積当たりのカットパイル数及び/又はループパイル数
d) 試料・試験片が一様な構造でない場合は,カットパイルの形状及びその構造
4
L 1021-5:2020
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS L 1021-5:2020 繊維製床敷物試験方法−第5部:単位長さ及び単位面積当た
りのパイル数測定方法
ISO 1763:1986,Carpets−Determination of number of tufts and/or loops per unit length
and per unit area
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及
びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
1
JISとほぼ同じ。
変更
対応国際規格では“tuft”と表記されていると
ころを我が国の実情に合わせて表現を“カッ
トパイル”に変更した。技術的差異はない。
−
2 引用規格
3 用語及び
定義
JIS L 0212-1による
3
JISとほぼ同じ。
変更
箇条2で引用しているため,JISではその対
応日本産業規格JIS L 0212-1を記載した。技
術的な差異はない。
−
−
3.1
3.2
tuft
loop
削除
対応国際規格では“tuft”と“loop”が定義さ
れているが,JIS L 0212-1で定義されている
ためJISでは削除した。技術的差異はない。
−
4 原理
パイル数及び間隔数
の測定方法の原理
4
JISとほぼ同じ。
変更
対応国際規格では“tuft”と表記されていると
ころを我が国の実情に合わせて表現を“カッ
トパイル”に変更した。技術的差異はない。
−
6 試験片の
調製及び試
験条件
−
6
JISとほぼ同じ。
変更
対応国際規格では相対湿度が(65±2)%,JIS
L 0105では相対湿度が(65±4)%と規定され,
変動幅が異なる。
JIS L 1021規格群の多くの規格
において箇条6の規定内容はJIS
L 0105を引用しているために変
更した。
7 試験片
試験片の寸法規定
7
JISとほぼ同じ。
変更
対応国際規格では“tuft”と表記されていると
ころ我が国の実情に合わせて表現を“カット
パイル”に変更した。技術的差異はない。
−
2
L
1
0
2
1
-5
:
2
0
2
0
5
L 1021-5:2020
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及
びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
9 手順
パイル数の測定手順
9
JISとほぼ同じ。
追加
JISでは対応国際規格にはないクロスオーバ
ータイプのような直線状に糸が並ばないパイ
ルについての数え方を我が国の近年の実情に
合わせて追加規定した。技術的差異はない。
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 1763:1986,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
L
1
0
2
1
-5
:
2
0
2
0