L 1021-18:2020
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 実用汚れ試験方法 ············································································································· 2
4.1 原理 ···························································································································· 2
4.2 敷込み方法 ··················································································································· 2
4.3 試験片の採取及び準備 ···································································································· 2
4.4 施工の方法 ··················································································································· 2
4.5 手順 ···························································································································· 4
4.6 試験結果 ······················································································································ 5
4.7 試験報告書 ··················································································································· 5
5 カッパーソイリング試験機による汚れ試験方法 ······································································ 5
5.1 原理 ···························································································································· 5
5.2 装置 ···························································································································· 5
5.3 調製及び試験条件 ·········································································································· 8
5.4 試験片の採取及び準備 ···································································································· 8
5.5 手順 ···························································································································· 8
5.6 試験結果 ······················································································································ 9
5.7 正確性及び精度 ············································································································· 9
5.8 試験報告書 ··················································································································· 9
6 ロータリ形タッピングソイル試験機による汚れ試験方法 ·························································· 9
6.1 原理 ···························································································································· 9
6.2 装置 ···························································································································· 9
6.3 標準汚れ物質 ··············································································································· 12
6.4 試験片の採取及び準備 ··································································································· 12
6.5 手順 ··························································································································· 12
6.6 試験結果 ····················································································································· 12
6.7 試験報告書 ·················································································································· 13
附属書A(参考)カッパーソイリング試験機によって汚染した試験片を用いて行うクリーニング洗剤及び
/又はクリーニング機の性能評価方法 ··············································································· 14
附属書B(参考)標準人工汚れ物質 ························································································ 15
附属書C(参考)試験精度 ···································································································· 16
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 21
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(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,日本カーペッ
ト工業組合(JCMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を
改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格で
ある。これによって,JIS L 1021-18:2007は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS L 1021の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS L 1021-1 第1部:物理試験のための試験片の採取方法
JIS L 1021-2 第2部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法
JIS L 1021-3 第3部:厚さの測定方法
JIS L 1021-4 第4部:質量の測定方法
JIS L 1021-5 第5部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法
JIS L 1021-6 第6部:静的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-7 第7部:動的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-8 第8部:パイル糸の引抜き強さ試験方法
JIS L 1021-9 第9部:剝離強さ試験方法
JIS L 1021-10 第10部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法
JIS L 1021-11 第11部:摩耗強さ試験方法
JIS L 1021-12 第12部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変
化の作製方法
JIS L 1021-13 第13部:外観変化の評価方法
JIS L 1021-14 第14部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法
JIS L 1021-15 第15部:ファイバーバインド試験方法
JIS L 1021-16 第16部:帯電性−歩行試験方法
JIS L 1021-17 第17部:電気抵抗測定方法
JIS L 1021-18 第18部:汚れ試験方法
JIS L 1021-19 第19部:クリーニング試験方法
日本産業規格 JIS
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繊維製床敷物試験方法−第18部:汚れ試験方法
Textile floor coverings-Part 18: Assessing methods for soilability
序文
この規格は,1997年に第1版として発行されたISO 11377及び2000年に第1版として発行されたISO
11378-1を基に,対応する部分については対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成し
た日本産業規格であるが,対応国際規格には規定されていない規定項目を日本産業規格として追加してい
る。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,繊維製床敷物の実用汚れ試験方法,カッパーソイリング試験機による汚れ試験方法及びロ
ータリ形タッピングソイル試験機による汚れ試験方法について規定する。この規格は,全ての繊維製床敷
物に適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 11377:1997,Textile floor coverings−Floor soiling−Test site set-up and soiling evaluation
ISO 11378-1:2000,Textile floor coverings−Laboratory soiling tests−Part 1: Kappasoil test(全体評
価:MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 1462 フェライト用酸化鉄(III)(フェライト用酸化第二鉄)
JIS L 0105 繊維製品の物理試験方法通則
注記 対応国際規格:ISO 139,Textiles−Standard atmospheres for conditioning and testing
JIS L 0212-1 繊維製品用語(衣料を除く繊維製品)−第1部:繊維製床敷物
JIS L 0804 変退色用グレースケール
注記 対応国際規格:ISO 105-A02,Textiles−Tests for colour fastness−Part A02: Grey scale for
assessing change in colour
JIS L 1021-1 繊維製床敷物試験方法−第1部:物理試験のための試験片の採取方法
注記 対応国際規格:ISO 1957,Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of
2
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specimens for physical tests
JIS L 1021-7 繊維製床敷物試験方法−第7部:動的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-13 繊維製床敷物試験方法−第13部:外観変化の評価方法
注記 対応国際規格:ISO 9405,Textile floor coverings−Assessment of changes in appearance
JIS R 5210 ポルトランドセメント
JIS Z 8781-4 測色−第4部:CIE 1976 L*a*b*色空間
注記 対応国際規格:ISO 11664-4,Colorimetry−Part 4: CIE 1976 L*a*b*Colour space
JIS Z 9101 図記号−安全色及び安全標識−安全標識及び安全マーキングのデザイン通則
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS L 0212-1による。
4
実用汚れ試験方法
4.1
原理
規定の敷込み方法で設置した繊維製床敷物の試験片上を歩行し,標準試料として定めた試験片が,あら
かじめ設定した汚れの程度にまで到達したときの試験片の色の変化を評価する。試験期間の中間の評価は
そのままの状態で行い,最終評価は試験片を回収してから行う。
4.2
敷込み方法
敷込み場所は,建物の入口から離し,かつ,特殊な場所,滑りやすい場所,油分の多い場所又はぬ(濡)
れた状態のままで歩行するような場所を避ける。また,図1に示すように1.3 m〜1.5 mの廊下幅で,直進
歩行が行われる廊下を選定する。
光電式歩行人数計数器は,床面から1.25 mの高さに設置する。敷込み場所は,広報板,自動販売機など
人々が集まる所を避ける。床面は,段差がなく,平たんな場所とする。2.5 m以上の緩衝用繊維製床敷物
は,余分な汚れ物質を除去し,繊維の抜落ち量が最小になるように,試験片を囲むように施工する。
4.3
試験片の採取及び準備
試験用の繊維製床敷物は,JIS L 1021-1によって,寸法350 mm±10 mmの正方形の試験片を採取する。
各試験片は,2列に配し,廊下の長さ方向に沿って施工する(図1参照)。
なお,幅300 mm〜400 mmの緩衝用繊維製床敷物を試験片の両側に施工する。1試料について2枚以上
の試験片を採取する。
4.4
施工の方法
試験用の繊維製床敷物は,通行の安全性を確保できるように施工する。施工は,両面接着テープを用い
る方法,又は個々の試験片と同じ寸法の取外し可能な適切な硬度をもつ板の上に固定し,試験片を置く位
置にはめ込む方法とする。
歩行が,堅い床材から繊維製床敷物にわたる場合,又は繊維製床敷物から堅い床材にわたる場合,つま
ずく危険性を抑えるために,繊維製床敷物の端をゴム,プラスチック若しくは金属で縁取りをする,又は
テープで止める。繊維製床敷物の厚さが極端に異なったり,凸凹がある場合も,つまずく危険性があるの
で繊維製床敷物の接続部の段差を最小にするよう留意しなければならない。
なお,試験片の敷込みによる事故への危険防止を行う必要がある場合は,JIS Z 9101に規定する安全色
及び安全標識を使用することが望ましい。
3
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単位 mm
1 緩衝用繊維製床敷物
2 試験片
3 歩行方向
図1−敷込みの方法
最初に施工するときは,試験片を交互の位置で施工する。例えば,2種類の試料A及び試料Bがあれば,
試験場所にAB/BAのように幅方向に交互に置く。3種類,A,B,Cの試験片があるときは,AB/CA/BC
と置く。また,4種類,A,B,C,Dの試験片があるときは,AB/CD/BA/DCと置く(図2参照)。
4
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図2−試験片の配置例
4.5
手順
手順は,次による。
4.5.1
均一な汚れを確保するために,各列の試験片を規則正しく,2日ごと,又は所定の通行量ごとに移
動する。右回り(時計方向)に90°回転して,廊下方向に沿って2枚分移動し,列を変える。試験区域内
で均一な汚れが付着しているかどうかを評価できるように,同一の試料から採取した試験片は,互いに離
れた位置に施工する(図2参照)。
4.5.2
試験片の位置を移動(ローテーション)するときに,試験片を電気掃除機で,ツーダブルストロー
ク法(前から2回,後ろから2回掃除する方法)によって掃除をする。このとき,全ての試験片全体に均
一に掃除が行き届くよう,次のような方法で掃除を行う。最初のツーダブルストロークは,電気掃除機の
吸込口が,緩衝用繊維製床敷物の部分に50 %,試験片に50 %当たるように掃除を行う。その後のストロ
ークは,最初のストローク方向に対して平行に,掃除済みの部分が50 %ずつ重なるように繰り返す。最終
的に,試験片の掃除済み部分の50 %と反対側の緩衝用繊維製床敷物とが重なるようになれば,掃除を終了
する。
4.5.3
標準試料として定めた試験片の1枚が,あらかじめ定めた水準の汚れに到達するまで,所定の歩行
人数が終了するときまで,又は所定の敷込み期間が終了するときまで試験を行う。
あらかじめ定めた汚れの水準は,グレースケールの等級(例えば,3級)若しくは色差計で測定した色差
5
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によって評価する,又は試験ごとに標準試料を含めて試験を行い,これと試験室で保管している所定の汚
れの水準に到達した試料を標準試料として,比較してもよい。
4.6
試験結果
試験を行う前に,4.5.2に規定の方法で掃除を行う。
各試験片の汚れの程度は,次の評価方法のうち,少なくとも一つの方法を用いて行う。
a) JIS Z 8781-4に規定する色差が測定できる測色計による方法。色の変化は,汚れた試験片と未試験の
試験片との間の色差で表す。
注記 測色計を使用する場合,試験片を測色窓に押し当てることによってパイル表面が過度に平た
ん(坦)になることによって,測色結果が大きく変化するため,注意が必要である。また,
太いもく(杢)糸のパイル及びビックループパイルの製品では,“測色計による汚れ度の評価
方法”は適切でない場合がある。
b) グレースケールによる方法。ただし,等級判定は,JIS L 0804に規定する変退色用グレースケールに
よる。
c) 目視で比較する方法。
4.7
試験報告書
試験報告書には,次の事項を記入する。
a) 試験年月日
b) 試験実施者名
c) 試験を行った繊維製床敷物の明細など必要な情報
d) この規格番号及び箇条番号
e) 試験の目的
f)
試験開始時及び終了時における試験片の配置に関する記述
g) 位置替え及び移動方法
h) (使用した電気掃除機の形式も含めた)清掃方法に関する記述
i)
試験片のうち,標準試料として決めた試験片の所定の汚れ水準,歩行人数又は実用試験の期間
j)
試験結果
k) 結果に影響を及ぼした事項,例えば,試験期間中の試験場所の温度及び相対湿度
l)
得られた結果は,敷込み試験場所内だけで有効であるという旨
5
カッパーソイリング試験機による汚れ試験方法
5.1
原理
カーペットの試験片に対し,標準人工汚れ物質を用いた促進汚れ試験を行う。汚れの程度は,試験後の
試験片と未試験の試験片との間の色相の変化を比較し,評価する。
注記 この試験方法は,洗剤の洗浄性能及びクリーニング機の性能の評価にも利用できる(附属書A
参照)。
5.2
装置
装置は,次による。
5.2.1
カッパーソイリング試験機 次の要素から構成された装置とする(図3参照)。
5.2.1.1
円形試験台 円形試験台は,直径が600 mm±2 mmで18 rpm±1 rpmの速度で回転し,回転回数
が250回ごとに反対方向に回転(反転)し,試験片を取り付けることができるもの。
6
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5.2.1.2
二つの円すい(錐)形ロール 試験台の半径方向に載るロールで,自由回転し,互いに同一方向
に回転する。ただし,円すい形ロールの表面速度は,試験台の表面速度より(5±1)%速く,各ロールは,
40 N±2 Nの力を試験台にかける。
5.2.1.3
汚れ物質分散装置 試験台の上部に位置し,試験中に試験片上に,汚れ物質を均一かつ断続的に
分散させる機能をもつ装置で,汚れ物質1.4 g±0.01 gを,試験台の回転回数250回転で分散させ,1回転
ごとに全体に均一に分散させる。
単位 mm
図3−カッパーソイリング試験機
1 円すい形ロール
2 試験片
3 試験台
4 汚れ物質分散装置
7
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5.2.2
標準人工汚れ物質 標準人工汚れ物質の例を,附属書Bに示す。
5.2.3
清掃用吸引機 空気流量が25 L/s±5 L/sで,吸引だけを行い,吸込口の大きさが,(125 mm±25
mm)×(15 mm±2.5 mm)の装置。
5.2.4
試験片固定具 繊維製床敷物の試験片を,試験台に水平に固定できるもの。
注記 圧着形両面粘着テープ,噴霧式接着剤,締付装置などがある。
5.2.5
測色計 繊維製床敷物の色を測ることができ,口径50 mm±0.5 mmの測色部をもち,測色結果を,
JIS Z 8781-4に規定するL*a*b*表色系におけるΔE*又はΔL*として表すことができる装置。
5.2.6
グレースケール JIS L 0804に規定するグレースケール。
5.2.7
測色型板 測色計に合致したもので,試験片と同じ大きさで,測色系の測色部の口径と同じ大きさ
の五つの孔のあいた板(図4参照)。
1 測色部分
2 位置決め用の突起
図4−測色型板の一例
8
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5.2.8
直定規 長さ200 mm以上の直定規。
5.2.9
照明装置 JIS L 1021-13に規定する照明装置。
5.3
調製及び試験条件
調製及び試験は,JIS L 0105の5.1.1(標準状態)で行う。
5.4
試験片の採取及び準備
5.4.1
試験片の採取
JIS L 1021-1によって,当該繊維製床敷物から2枚以上の試験片を採取する。試験片が,自然なパイル
の毛並みの向きがある繊維製床敷物の場合,パイルの毛並みの向きが試験台の回転方向に対して直角にな
るように採取する。試験片及び汚れ物質は,24時間以上調製する。評価は,5.3に規定する標準状態下で
行う。
5.4.2
試験片の準備
採取した試験片から適切な数を5.3に規定する標準状態によって,平らに,1枚ずつ,使用面を上側にし
て,24時間以上調製する。
試験に対する試験片の数が足りない場合は,同じ厚さのスペアの繊維製床敷物を不足部分に置き,カッ
パーソイリング試験機の試験台の空の部分を埋める。
注記 1回の試験で,最大12枚の同一又は異なった試験片の試験が可能である。
5.5
手順
手順は,次による。
a) 清掃用吸引機で試験片を清掃する。清掃は,パイルの毛並みの向きに対して順方向に2回,逆方向に
2回,合計4回行い,試験片表面の脱落繊維を除去する。カットパイルカーペットの場合,清潔な直
定規を用いて,自然なパイルの毛並みの向きの列を整える。このときは,僅かな荷重をかけながら,
パイルの毛並みの向きに対して直角方向に直定規を動かす。
グレースケールによる評価を行うときは,c) の手順で行う。
b) 試験片の上に,測色型板を載せ,測定箇所を決め,測色計によって試験片の5か所の色を測定し,測
色値を記録する。
c) 試験台に試験片を確実に固定し,各試験片間に隙間のないことを確認する。厚さの異なった試験片で
試験を行う場合は,厚さの差が1 mm未満になるよう調整する。次に,汚れ物質を汚れ物質分散装置
に充塡する。
注記 汚れ物質分散装置に汚れ物質を充塡するとき,誤って汚れ物質をこぼしても試験片を汚さな
いように工夫する。
d) カッパーソイリング試験機を運転し,試験台回転回数で5 000回終了するまで試験を行う。
試験の初期に試験片表面に抜け落ちた繊維が発生した場合は,カッパーソイリング試験機を一旦停
止し,手作業によって丁寧に抜け落ちた繊維を取り除く。その後,試験を再開し,試験を続行する。
e) 試験終了後,注意深く試験片を試験台から外し,清掃用吸引機で余分な汚れ及び抜け落ちた繊維を吸
引,除去する。清掃は,パイルの毛並みの向きに対して順方向(順目方向)に2回,逆方向(逆目方
向)に2回,合計4回行う。
カットパイルカーペットの場合は,最後の清掃方向がパイルの毛並みの向きに対して順方向(順目
方向)になるように行う。最後に,清潔な直定規を用いて,僅かな力をかけながら,パイルの毛並み
の向きに対して直角方向に直定規を動かす。
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5.6
試験結果
5.6.1
測色による方法
測色型板及び測色計を用いて,試験後の各試験片上の同一の5か所を測色する(図4参照)。次の式によ
って,試験前後の試験片間の色差(ΔE)又は明度(ΔL)を求め,その平均値を算出する。
(
)
(
)(
)2
0
2
0
2
0
ab
*
*
*
*
*
*
*
s
s
s
b
b
a
a
L
L
E
−
+
−
+
−
=
∆
又は,
s
L
L
L
*
*
*
0−
=
∆
ここに,
ΔE*ab: 試験前後のL*a*b*表色系における試験片間の色差
ΔL*: 試験前後のL*a*b*表色系における試験片間の明度差
L*0: 試験前試験片のL*a*b*表色系における明度指数
L*s: 試験後試験片のL*a*b*表色系における明度指数
a*0: 試験前試験片のL*a*b*表色系における色座標
a*s: 試験後試験片のL*a*b*表色系における色座標
b*0: 試験前試験片のL*a*b*表色系における色座標
b*s: 試験後試験片のL*a*b*表色系における色座標
5.6.2
グレースケールによる方法
3名の判定者によって,JIS L 1021-13に規定するラージグレースケールを用い,それに規定する照明条
件下で等級判定する。
5.7
正確性及び精度
試験所間試験から得られた正確性及び精度に関する結果の例を,附属書Cに示す。
5.8
試験報告書
試験報告書には,次の事項を記入する。
a) 試験年月日
b) 試験実施者名
c) 試料明細など必要な情報の全て
d) この規格番号及び箇条番号
e) 用いた調製及び試験の温湿度条件
f)
用いた汚れ物質の詳細
g) 測色計による試験結果か,又はグレースケールによる試験結果かの別
h) 試験結果
i)
結果に影響を与えた可能性のある,この規格の規定以外の事項
6
ロータリ形タッピングソイル試験機による汚れ試験方法
6.1
原理
カーペットの試験片に対し,この試験方法で規定する標準汚れ物質を用い,促進汚れ試験を行う。防汚
性を試験後の試験片と未試験の試験片との間の色の変化で比較し,変退色用グレースケール又は測色計に
よって評価する。
6.2
装置
装置は,次の性能を満足しなければならない。
6.2.1
ロータリ形タッピングソイル試験機 図5に示すように,試験機本体と汚れ試験用衝撃回転子とか
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らなる装置。
6.2.1.1
試験機本体 JIS L 1021-7に規定するロータリ形動的荷重試験機に汚れ試験用衝撃回転子を2個
取り付けたものとする。試験台の回転数は,70 rpm±1 rpmとする。
なお,汚れ試験用衝撃回転子の上部に500 gのおもりを載せる。
図5−ロータリ形タッピングソイル試験機
6.2.1.2
汚れ試験用衝撃回転子 衝撃回転子は,図5に示すように上下円弧動し,左右一対合計で,194
回/分±5回/分の割合で,試験台上に落下する。形状及び材質は,次のとおりとする。
a) 形状 円すい台形。図6及び図7に示す。
b) 材質 アルミニウム合金。
c) 回転子の内部 規定した標準汚れ物質が充塡できるような空洞のもの。回転子の構造を図7に示す。
d) 回転子の周側部 充塡された標準汚れ物質の適量が試験片上に落下するように直径1 mmの72個の孔
をあけておく。図7には,回転子の正面図及びこれをAAで切断したときの断面図を示す。孔の中心
位置は,回転子の断面図に示す。孔をあける位置は,図7に示すように,5.5 mm間隔で五つの孔をあ
けた列と,2.75 mmずれた位置から5.5 mm間隔で四つの孔をあけた列を交互に配置する。
6.2.1.3
吸引ノズル 先端の吸込み口は,2 mm×38 mmとし,長手方向が汚染面と直角になるようにする。
吸引ノズルは,高さの調節が可能で,吸引機は4.9 kPaの吸引圧をもつものとする。
11
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単位 mm
試験台
図6−ロータリ形タッピングソイル試験機要部の正面図及び側面図
図7−衝撃回転子の正面図及び断面図
単位 mm
12
L 1021-18:2020
6.2.1.4
測色計 繊維製床敷物の色を測ることができ,口径20 mm±0.5 mmの測色部をもち,測色結果を,
JIS Z 8781-4に規定するL*a*b*表色系におけるΔE*又はΔL*として表すことができる装置。
6.3
標準汚れ物質 この試験項目に用いる標準汚れ物質の成分及び質量分率(%)は,表1のとおりと
する。
なお,表中のヌジュールとは精製鉱油で,38 ℃のときのセイボルト粘度値が360〜390で,15 ℃のとき
の密度が0.880〜0.900のもの。
標準汚れ物質は,シリカゲルを入れたデシケータ内で十分に乾燥させた後,試験に用いる。
表1−標準汚れ物質の成分及び質量分率(%)
成分
質量分率(%)
ピートモス
ポルトランドセメント
(JIS R 5210)
はくとう土
けい藻土
カーボンブラック
フェライト用酸化鉄(III) (JIS K 1462)
ヌジュール
40.0
17.0
17.0
17.0
0.1
0.15
8.75
6.4
試験片の採取及び準備
直径140 mmの円形で,中心に6 mmの孔をあけた試験片2枚を,JIS L 1021-1によって,採取する。ま
た,試験用試験片とは別に,同じ大きさの予備試験用試験片を1枚準備する。
6.5
手順
汚れ試験用衝撃回転子に,標準汚れ物質を各20 g±2 g充塡し,ロータリ形タッピングソイル試験機に取
り付ける。この試験を行う前に,試験片に対して均一に標準汚れ物質を落下させるために,予備試験用試
験片を試験台に取り付け,試験台の回転回数で100回の試し打ちを行う。
次に,測色による評価を行う場合は,試験前の試料上の8か所の色を測色計で測る。測色箇所は汚染面
に相当する面積内で,試験片の中心角45°方向の8か所とし,測定箇所が分かるよう試験片の端部などに
印を記入しておく。
その後,この試験を行う。試験片を試験台に取り付け,試験台の回転回数で50回汚染する。汚染終了後,
直ちに吸引を行う。吸引は,試験台の回転回数で20回とする。吸引ノズルの高さは,試験片が僅かに接触
する高さに調整し,吸引圧は4.9 kPaとする。
測色による評価を行う場合は,試験終了後,試験台から試験片を取り外し,試験前に測色した同一箇所
の色を測る。
6.6
試験結果
試験結果は,5.6.1又は5.6.2による。
6.6.1
変退色用グレースケールによる方法
2枚の試験片それぞれについて,汚染前と汚染後の試験片間に見える色の開きと,変退色用グレースケ
ールの各色票間に見える色の開きとを比較して判定し,グレースケールの等級値を与えて表す。
なお,与えた等級が2枚の試験片間で異なる場合は,等級値の低い方を試験結果とする。
6.6.2
測色計による方法
測色計(5.2.5)を用いて,試験前後の各試験片上の同一の8か所の測色結果から,次の式によって,試
13
L 1021-18:2020
験前後の試験片間の色差(ΔE)の平均値又は明度(ΔL)を求め,その平均値を算出する。
(
)
(
)(
)2
0
2
0
2
0
ab
*
*
*
*
*
*
*
s
s
s
b
b
a
a
L
L
E
−
+
−
+
−
=
∆
又は,
s
L
L
L
*
*
*
0−
=
∆
ここに,
ΔE*ab: 試験前後のL*a*b*表色系における試験片間の色差
ΔL*: 試験前後のL*a*b*表色系における試験片間の明度差
L*0: 試験前試験片のL*a*b*表色系における明度指数
L*s: 試験後試験片のL*a*b*表色系における明度指数
a*0: 試験前試験片のL*a*b*表色系における色座標
a*s: 試験後試験片のL*a*b*表色系における色座標
b*0: 試験前試験片のL*a*b*表色系における色座標
b*s: 試験後試験片のL*a*b*表色系における色座標
注記 4.6 a) の注記を参照。
6.7
試験報告書
試験報告書には,次の事項を記入する。
a) 試験年月日
b) 試験実施者名
c) この規格番号及び箇条番号
d) 測色計による試験結果か,又はグレースケールによる試験結果かの別
e) 試験結果
f)
結果に影響を与えた可能性のある,この規格の規定以外の事項
14
L 1021-18:2020
附属書A
(参考)
カッパーソイリング試験機によって汚染した試験片を用いて行う
クリーニング洗剤及び/又はクリーニング機の性能評価方法
A.1 一般
この性能評価方法は,カッパーソイリング試験機によって汚した試験片を用いてクリーニング洗剤及び
/又はクリーニング機の性能を評価する方法について記載する。クリーニング用洗剤又はクリーニング機
の相対的な性能評価は,測色による評価又はグレースケールによる評価によって行う。
A.2 性能評価方法
a) 1試料当たりの試験片数は,評価の対象とする洗剤及び/又はクリーニング機に応じて増減する。
b) 箇条4に規定の方法によって,試験を行い,評価を行う。
c) JIS L 1021-19の箇条4(スプレー抽出法によるクリーニング試験方法)に規定する方法によって,試
験片をクリーニングする。洗剤の性能を評価する場合は,数種類の洗剤に対して同一の抽出形クリー
ニング機を用い,クリーニング機の性能を評価する場合は,数種類のクリーニング機に対して1種類
の標準的な洗剤を用いる。
d) クリーニング性は,クリーニング後の試験片と未汚染試験片(未使用の試験片)か,又は汚染後の試
験片とを比較して評価する。すなわち,クリーニングによって,どの程度元の外観に戻ったか,又は
クリーニングによって,汚れがどの程度除去できたかについて,4.6に規定する試験結果の一つを用い
て評価する。
15
L 1021-18:2020
附属書B
(参考)
標準人工汚れ物質
試験所間手合せ試験に用いた数種の標準人工汚れ物質は,長年にわたり有効なものであった。標準人工
汚れ物質の組成及び供給者を,表B.1に示す。用いる汚れ物質の量は,汚れ物質の組成に依存し,評価の
対象とする繊維製床敷物の特性にも依存する。
表B.1−標準人工汚れ物質の組成
記号
成分
質量分率(%)
供給者a)
B.1
微粒砂(≦500 μ)
カオリン
炭酸カルシウム
硫酸カルシウム
スラリーチョーク
泥炭
ポルトランドセメント
活性炭
ベイフェロックスイエロー391
鉱油(ヌジュール014)
ベイフェロックスブラウン686
酸化鉄(III)
すす(カーボンブラック)
混合酸化金属
83
7.3
1.95
1.95
1.95
1.57
0.74
0.57
0.37
0.26
0.23
0.11
0.11
0.01
Cleaning Research International
49,Boroughgate
Otley LS21 1AG
UK
Ref: ISO Artificial Soil
B.2
泥炭粉じん(塵)
ポルトランドセメント
カオリン
クォーツ
鉱油(ヌジュール014)
じんあい
酸化鉄
黄色の顔料(ベイフェロックスイエロー930)
37.8
17.45
17.7
17.70
6.20
1.05
0.6
1.5
WFK Krefeld
Postfach 130762
D-47759 Krefeld
Germany
Ref: Teppichschmutz
B.3
ピートモス
セメント(ガラス質又はポルトランド)
カオリン
シリカ質土
鉱油(ヌジュール014)
カーボン(ランプ)ブラック
酸化鉄
38.4
18
18
18
6.25
1.05
0.3
Protective Chemical Products Div.
3M Center,Building 301-1 E-03
St.Paul
MN 55144-1000
USA
Ref: 3M Carpet Soil
B.4
クォーツシリカ
カオリン
黄色の酸化鉄(II)
黒の酸化鉄(II)
パラフィン油
88.3
9.35
0.2
0.6
1.55
CTTN
Av.Guy-de-Collongue
BP 41
69131 Ecully Cedex
France
Ref: CEN Standard Soil
注a) これらの供給者は,汚れ物質の購入が可能な製造元の一例である。この情報は,この規格を利用する者に対
する便宜で載せたものである。
16
L 1021-18:2020
附属書C
(参考)
試験精度
C.1 再現性
表C.5に,2か月〜4か月にわたって,二つの試験所で実施したカッパーソイリング試験の結果を示す。
表C.6には,一試験研究所において,多くの種類の繊維製床敷物を試料として,カッパーソイリング試
験の再現性を検討した結果を対にして示す。試験の再現性の検討のときに行った実験用の試料には多数の
柄物カーペットが含まれていた。
C.2 試験研究所間精度
三つの試験研究所において,表C.1に示す試料についてのカッパーソイリング試験機から得られた結果
を表C.2に示す。また,表C.3に示す試料について,五つの試験研究所において得られた結果を表C.4に
示す。
C.3 試験研究所
I 英国カーペット技術センター(英国)
II IWS(英国)
III クリーニングリサーチインターナショナル(英国)
IV オーストラリアウール試験所(オーストラリア)
V ウール試験所(南アフリカ)
表C.1−試験研究所間手合せ試験用繊維製床敷物試料−ISO試験
記号
カーペットの構造
パイル繊維の組成
色
A
B
C
D
E
F
G
H
I
L
M
N
O
タフテッド,ループパイル
タフテッド,カットパイル
タフテッド,カットパイル
タフテッド,カットパイル
タフテッド,ループパイル
タフテッド,カットパイル
タフテッド,カットパイル
タフテッド,ループパイル
タフテッド,カットパイル
タフテッド,ループパイル
織り,カットパイル
ニードルパンチ,フラット
ニードルパンチ,構造物
ナイロン
ナイロン
ナイロン(防汚加工糸)
ウール
ナイロン
ナイロン
ポリエステル(防汚加工糸)
ウール
ウール
ウール
綿
ナイロン
ナイロン
グレー
ブラウン/ベージュ
ベージュ
ベージュ
グレー/ブルー
オレンジ
オレンジ
ベージュ
ライトベージュ
グレー
グレー
オレンジ
ベージュ/ブラウン
17
L 1021-18:2020
表C.2−試験研究所間の試験精度及び再現性−試験所間手合せISO試験結果
試料
FST
(ΔE)
FSTに対する汚れの程度(ΔE)
Ia
Ib
IIa
IIb
III
平均値
A
B
C
D
E
F
G
H
I
L
M
N
O
3.15
3.4
4.82
5.07
5.1
5.53
8.32
8.92
10.47
2.37
8.27
5.65
3.32
4.1
3.6
5.6
8.9
6.3
5.5
9.8
8.7
16.6
4
14.9
6.2
1.6
3.4
3.4
5.8
9.3
6.8
5.8
9.8
14.9
15.9
3.8
7.8
6.3
1.4
2.7
3.3
4.3
4.4
5.2
4.6
9
9.9
12.7
2.5
13.2
4
0.5
2.1
2.4
2.4
3.7
5.9
4.3
7.4
9.8
12.7
2.5
11.7
4.2
1
2.8
2.4
2.2
5.3
6.1
4.6
7.6
10.9
11.5
1.9
8.1
5.8
2.5
2.9
2.9
3.9
6
5.8
4.7
8.1
10.2
12.9
2.8
10.7
5.7
2
FSTに対する
相関(r2)
0.78
0.81
0.87
0.88
0.91
−
平均値に対する
相関(r2)
0.90
0.83
0.93
0.96
0.93
−
注記 I,II及びIIIは,試験研究所。
a及びbは,繰返し試験。
FSTは,実用敷込み試験。
平均値は,試験研究所間試験結果の平均値。
表C.3−試験研究所間手合せ試験用繊維製床敷物試料−カッパーソイリング試験
番号
カーペットの構造
パイル繊維の組成
色
1
2
3
4
5
カットパイル
カットパイル
カットパイル
カットパイル
カットパイル
ナイロン(防汚加工糸)
ウール
ナイロン(防汚加工糸)
ポリエステル
ウール
クリーム
クリーム
クリーム
クリーム
クリーム
6
7
8
9
10
ループパイル
ループパイル
ループパイル
ループパイル
ループパイル
ウール
ウール
ウール
ウール
ウール(防汚加工糸)
クリーム
クリーム
クリーム
黄色
黄色
11
12
13
14
15
ループパイル
ループパイル
カットパイル
カット/ループパイル
カットパイル
ウール
ウール
ウール
ウール
ウール80 %/ナイロン20 %
クリーム
クリーム
クリーム/ブラウン
多色
パープル
16
17
18
カットパイル
カットパイル
カットパイル
ウール80 %/ナイロン20 %
ウール
ウール
パープル
パープル
パープル
18
L 1021-18:2020
表C.4−試験研究所間の試験精度及び再現性−試験研究所間手合せカッパーソイリング試験結果
番号
FST
結果
FSTに対する汚れの程度(ΔL)
I
II1
II2
III
IV
V
平均値
SD
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
14.3
12.1
10.9
10.6
9.5
8.9
7.7
6.8
6.1
5.9
5.2
4.4
2.2
−0.3
−1.8
−2.8
−3.1
−3.9
13.6
19.3
13.6
11
16.6
12.1
12
15.4
8.2
7.2
15.4
11.3
10
4.1
3.4
3.4
2.6
2.9
21.3
21.4
19
17.5
19.8
14.1
15.3
16.6
9.2
9.6
16.3
13.3
10.9
5.9
5.5
6.6
4.3
4.7
18.8
20.4
16.4
15.2
19.8
13.4
14.2
16
9.1
8.9
16.1
12.4
10.7
6.1
4.3
6.3
3.8
3.6
23.4
22.9
22.2
17.2
20.8
15.3
15.7
17
11
11
16.7
13.8
10.8
5.9
5.9
6.5
4.5
5.3
16.5
18.8
13.7
11.5
17.8
13.3
15.1
15.3
8.4
8.3
15.6
11.3
8.9
4.4
3.2
1.7
2.7
2.1
13.1
17.7
12.9
12.2
15.6
11.8
13.0
15.7
7.7
7.4
15.5
11.1
7.9
4.1
2.5
3.8
2.1
2.8
16.7
19.4
15.3
13.3
17.7
13
13.9
15.6
8.7
8.5
15.5
11.8
9.3
4.6
3.8
4.2
3.1
3.3
4.5
2.3
3.9
3.1
2.5
1.4
1.5
1.2
1.2
1.4
1.1
1.5
1.8
1.4
1.4
2.2
1
1.2
平均値に対する
相関(r2)
0.97
0.97
0.99
0.95
0.98
0.98
−
−
FSTに対する
相関(r2)
0.73
0.87
0.83
0.90
0.81
0.74
−
−
注記 I,II,III,IV及びVは,試験研究所。
II1及びII2は,同一の試験研究所がもつ2台のカッパーソイリング試験機。
FSTは,実用敷込み試験。
平均値は,試験研究所間試験結果の平均値。
SDは,標準偏差。
19
L 1021-18:2020
表C.5−カッパーソイリング試験法の再現性−
試験研究所III及びIIにおける同一の試料を用いた再現性試験結果
試験研究所III
試験研究所II
繰返し
試験回数
ウールa)
ナイロンb)
繰返し
試験回数
ウールc)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
14.4
14.8
14.8
15.8
17
16.2
15.9
15.7
15.9
14.4
15.2
15.1
14.9
15.4
15.5
15.6
15.5
15.7
22.2
20.5
21.2
21.6
22
21.9
21.6
22.2
19.8
18.3
21.7
19
19.9
22.1
20.4
19.6
20.7
21.5
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
10.1
10
10.2
9.6
10.9
11.5
10.7
10.4
12.1
11.3
11.7
11.6
11.6
11.9
11.1
11.6
10.9
10
9.8
10.1
平均値
15.4
20.9
平均値
10.9
標準偏差
0.65
1.18
標準偏差
0.78
分散
4.2
5.7
分散
7.2
試験期間
1995-05-01〜1995-06-30
試験期間
1993-01-22〜1995-04-26
注a) ウール100 %,カットパイルのタフテッドカーペット,クリーム色
b) ナイロン100 %,カットパイルのタフテッドカーペット,白色
c) ウール100 %,ループパイルのタフテッドカーペット,クリーム色
20
L 1021-18:2020
表C.6−カッパーソイリング試験法の再現性−複数の試料を用いた再現性試験結果
試料番号
試験日・その1
試験日・その2
4298
5616
5617
5619
5636
5639
5642
5643
5645
5671
5672
5673
5674
5681
5685
5686
5689
5691
5694
5695
5701
5703
5705
5706
5708
5709
5710
5712
5713
5714
10.5
8
7.6
21.4
10.7
16.2
8.9
5.4
17.3
14.6
2.7
7.1
6.6
7.1
10.8
2.6
8.9
11.7
4.3
8.1
0.5
5.3
11.3
10.3
11.1
10.7
9.5
9.4
8
8.4
10.4
7.4
7
24
9.6
15.2
10.8
5
17.9
13.8
2.5
7.5
7.2
7.6
10.4
2.1
9.6
13.1
3.6
9.6
0.6
5.4
9.9
10.5
11.1
11.3
10.5
10.4
9.3
8.2
相関(r2)
0.96
試験期間
1993-01-06〜1993-03-24
参考文献
[1] ISO 5725-1:1994,Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part 1: General
principles and definitions
[2] ISO 5725-2:1994,Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results−Part 2: Basic
method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard measurement method
[3] JIS L 1021-19 繊維製床敷物試験方法−第19部:クリーニング試験方法
注記 ISO 11379:1997,Textile floor coverings−Laboratory cleaning procedure using spray extractionから
の引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
21
L 1021-18:2020
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS L 1021-18:2020 繊維製床敷物試験方法−第18部:汚れ試験方法
ISO 11377:1997,Textile floor coverings−Floor soiling−Test site set-up and soiling
evaluation
ISO 11378-1:2000,Textile floor coverings−Laboratory soiling tests−Part 1: Kappasoil
test
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 試験の種類,目的,
適用範囲
ISO
11377
ISO
11378-1
1
試験の種類,目的,適
用範囲
変更
二つの国際規格に,我が国独自の汚
れ試験方法を追加して一つの規格
にまとめたため,対応国際規格の適
用範囲を書き改め,試験の種類,目
的及び適用試料を示した。
対応国際規格の技術的内容を変更
するものではない。
2 引用規格
3 用語及び
定義
JIS L 0212-1によ
る。
−
−
−
追加
JISでは,JIS L 0212-1を追加して
いる。
JIS L 0212-1は用語の定義であり,
技術的な差異はない。
4 実用汚れ
試験方法
4.1 原理
ISO
11377
3
一致
−
4.2 敷込み方法
4
一致
−
4.3 試験片の採取及
び準備
5
一致
−
4.4 施工の方法
6
一致
−
4.5 手順
7
一致
−
4.6 試験結果
8
技術的内容はJISに同
じ。
変更
JISでは,ISO 105-J01をJIS Z
8781-4に変更した。
−
4.7 試験報告書
9
一致
3
L
1
0
2
1
-1
8
:
2
0
2
0
22
L 1021-18:2020
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5 カッパー
ソイリング
試験機によ
る汚れ試験
方法
5.2 装置
ISO
11378-1
4
JISとほぼ同じ。
変更
JISでは,ISO 105-J01をJIS Z
8781-4に変更した。技術的差異はな
い。
−
6 ロータリ
形タッピン
グソイル試
験機による
汚れ試験方
法
−
−
−
追加
国際規格にはないロータリ形タッ
ピングソイル試験機による汚れ試
験方法を追加。
我が国では広く利用されている方
法であり,実用汚れの結果とこの
試験結果との間には高い相関性が
認められている。引き続きISOに
提言を行う。
附属書A
(参考)
ISO
11378-1
Annex A
附属書B
(参考)
Annex B
附属書C
(参考)
Annex C
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:(ISO 11377:1997,ISO 11378-1:2000,MOD)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
3
L
1
0
2
1
-1
8
:
2
0
2
0