L 1021-1:2007 (ISO 1957:2000)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本カーペット工業組合(JCMA)/財団法人
日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによってJIS L 1021:1999,JIS L 1022:1992及びJIS L 1023:1992は廃止され,JIS L 1021-1〜JIS L
1021-19に置き換えられた。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 1957:2000,Machine-made textile
floor coverings−Selection and cutting of specimens for physical testsを基礎として用いた。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS L 1021-1には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考)繊維製床敷物試験方法−物理試験のための試料の採取方法−参考方法
JIS L 1021の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS L 1021-1 第1部:物理試験のための試験片の採取方法
JIS L 1021-2 第2部:く(矩)形の繊維製床敷物の寸法測定方法
JIS L 1021-3 第3部:厚さの測定方法
JIS L 1021-4 第4部:質量の測定方法
JIS L 1021-5 第5部:単位長さ及び単位面積当たりのパイル数測定方法
JIS L 1021-6 第6部:静的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-7 第7部:動的荷重による厚さ減少試験方法
JIS L 1021-8 第8部:パイル糸の引抜き強さ試験方法
JIS L 1021-9 第9部:はく離強さ試験方法
JIS L 1021-10 第10部:水及び熱の影響による寸法変化の試験方法
JIS L 1021-11 第11部:摩耗強さ試験方法
JIS L 1021-12 第12部:ベッターマンドラム試験機及びヘキサポッドタンブラー試験機による外観変
化の作製方法
JIS L 1021-13 第13部:外観変化の評価方法
JIS L 1021-14 第14部:改良形ベッターマンドラム試験機によるカットエッジの機械的損傷試験方法
JIS L 1021-15 第15部:ファイバーバインド試験方法
JIS L 1021-16 第16部:帯電性−歩行試験方法
JIS L 1021-17 第17部:電気抵抗測定方法
JIS L 1021-18 第18部:汚れ試験方法
JIS L 1021-19 第19部:クリーニング試験方法
L 1021-1:2007 (ISO 1957:2000)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 原理 ······························································································································ 1
3. 手順 ······························································································································ 1
4. 試験報告書 ····················································································································· 2
附属書A(参考)繊維製床敷物試験方法−物理試験のための試料の採取方法−参考方法 ····················· 4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 1021-1:2007
(ISO 1957:2000)
繊維製床敷物試験方法−
第1部:物理試験のための試験片の採取方法
Textile floor coverings−
Part 1 : Selection and cutting of specimens for physical tests
序文 この規格は,2000年に第3版として発行されたISO 1957,Machine-made textile floor coverings−
Selection and cutting of specimens for physical testsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することな
く作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,物理試験に供するために試料から試験片を採取する方法について規定する。
製品から試料を選択する方法は,附属書Aに示す。
附属書Aによらないときは,試料は必ずしも製品全体を完全に代表するものではない可能性のあること
を認識する必要がある。この場合は,受渡当事者間の協議によって試料の選択方法を決めることが望まし
い。
なお,この規格は,機械製繊維製床敷物に適用し,パイルの有無は問わない。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 1957:2000,Machine-made textile floor coverings−Selection and cutting of specimens for physical
tests (IDT)
2. 原理 可能な限り製品全体を代表するような方法で選択された試料から,試験用の試験片を採取する
方法を規定する。
3. 手順 手順は,次による。
3.1
試料を検査し,試料に形状的な変化があれば,それを記録する。形状的な変化とは,試料の一部に
みられる長いパイルの列,短いパイルの列,パイルの傾斜方向の変化又は使用面の変化・変形である。
3.2
試験片が正方形又は長方形の場合は,試験片の各辺が試料のたて糸及びよこ糸の方向に対して平行
になるように採取するが,特定の種類の繊維製床敷物については,生産方向に対して平行,かつ,直角に
なるように採取する。試料が完全な方形構造ではない場合でも,前記のように試験片を採取するが,試験
報告書には試験片がわずかにひず(歪)んでいることを記載する。
3.3
試料が織り耳又はパイルが実際に形成されている部分の端,すなわち製品の端を含む場合は,端か
ら100 mm以内の部分から試験片を採取してはならない。
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L 1021-1:2007 (ISO 1957:2000)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.4
試験片は,よこ糸の端か,又は生産方向に対して直角方向の端から300 mm以内を除いた部分から採
取する。ただし,試料の幅方向の端が,パイルの変化する箇所から300 mm以上の部分から採取されたこ
とが明確である場合は,よこ糸方向の端又は生産方向に対して直角方向の端から50 mm以内を除いた部分
から試験片を採取する。
3.5
1枚の試料から2枚以上の試験片を採取する場合は,試料の使用可能な部分全体からできるだけ等間
隔で,均一に広く採取し,構造的に可能であれば各試験片が同一のよこ糸及びたて糸を含まない。重複が
避けられない場合は,生産方向の試験片の重複を避ける。重複した場合は,これを試験報告書に記載する。
図1に4枚の試験片を採取する場合の理想的な例を示す。
備考 交差するウェブから製造された製品については,生産方向に対して直角の方向の重複を避ける
ことが望ましい。
3.6
試料から試験片を採取するときは,試料の使用可能な部分からできるだけ広く採取する。多数の試
験片を採取するときは,たて糸又は生産方向を二等分割する線を中心に,両側から等しい個数を採取する。
図 1 4枚の試験片を採取する場合の一例
3.7
2項目以上の試験に用いる試験片を採取する場合は,各試験片を試料上のできるだけ離れた部分から
採取する。例えば,格子状の位置を示す乱数などを用いて採取する。
3.8
試料のパイル面又は使用面に高低がある場合であっても,試験片の採取は前記の方法に従うが,で
きるだけ同じ高さのパイル面又は使用面から採取する。試験の作用を受ける部分は,同一の厚さ及び厚さ
の変わる箇所から,少なくとも200 mm以上離れた部分とする。
4. 試験報告書 試験報告書には,次の事項を記入する。
a) 試験片の採取は,この規格に従った旨。ただし,手順から外れた場合は,その詳細
b) 試験片のひずみ(歪)の有無
3
L 1021-1:2007 (ISO 1957:2000)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 試験片中のたて糸又はよこ糸の重複の有無
d) 試験片のパイル面又は使用面の高低の有無。著しい高低差があった場合は,試験結果とパイル面又は
使用面の高低との間の関連性の有無
4
L 1021-1:2007 (ISO 1957:2000)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(参考)繊維製床敷物試験方法−
物理試験のための試料の採取方法−参考方法
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
A.1 適用範囲 この附属書は,機械製繊維製床敷物の製品又は試作物から,物理試験に供するための試料
を採取する理想的な方法を記載する。
この方法は,機械製繊維製床敷物に適用し,パイルの有無は問わない。
A.2 原理 可能な限り製品を代表するような試料を選択する方法を示す。
A.3 手順 手順は,次による。
A.3.1 試料は,製品の製造幅全体から採取する。ただし,製造後,規定の仕上げが行われていない製品は,
除外する。
A.3.2 試料を検査し,試料にみられる形状的な変化を記録する。形状的な変化とは,例えば,試料の一部
にみられる長いパイルの列,短いパイルの列,パイルの傾斜方向の変化又は使用面の変化・変形である。
A.3.3 採取する試料が正方形又は長方形の場合は,試料の各辺が繊維製床敷物のたて糸及びよこ糸の方向
に対して平行になるように採取するが,特定の種類の繊維製床敷物については,生産方向に対して平行,
かつ,直角になるように採取する。製品が完全な方形構造ではない場合でも,上記のように試料を採取す
るが,試料がわずかにひず(歪)んでいることを記録する。