2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 0867-1995
硫酸化炭に対する染色堅ろう度試験方法
Test method for colour fastness to carbonizing with sulphuric acid
1. 適用範囲 この規格は,染色した繊維製品(1)の硫酸による化炭に対する染色堅ろう度試験方法につい
て規定する。
注(1) 主として,毛製品又は毛混用製品が対象になる。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則
JIS L 0804 変退色用グレースケール
JIS L 0866 塩化アルミニウム化炭に対する染色堅ろう度試験方法
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 105-X02 : 1993 Textiles−Tests for colour fastness−Part X02 : Colour fastness to carbonizing :
Sulfuric acid
2. 要旨 この試験は,2枚一組の試験片を,規定の方法に基づいて硫酸に浸せきし,取り出して乾燥し,
ベーキング及び水洗した後,その1片はそのまま乾燥し,他の1片は引き続いて中和及び水洗して乾燥し,
この2種類の試験片の変退色の程度を,それぞれ変退色用グレースケールと比較して,その堅ろう度を判
定する方法である。
なお,この試験には,試験操作の正確を期するために,テストコントロール試験片を使用する。
3. 装置及び材料 装置及び材料は,次のものを用いる。
(1) 脱水用機器 JIS L 0801の4.(2)(脱水用機器)に規定するもの。
(2) 乾燥機 60±2℃の乾燥及び105±2℃におけるベーキングができるもの。
(3) テストコントロール試験片 JIS L 0866の3.(3)(テストコントロール試験片)に規定するもの。
(4) 硫酸 1 000mlの全量フラスコに水を約800ml入れ,JIS K 8951に規定する硫酸27mlを発熱に注意し
ながら少量ずつ加えた後,水を標線まで加えたもの。
(5) 炭酸ナトリウム溶液 (2g/l) JIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム2gを水に溶かして1 000mlの全量
フラスコにとり,水を標線まで加えたもの。
(6) 変退色用グレースケール JIS L 0804に規定するもの。
4. 試験片の調製 試験片の調製は,JIS L 0801の5.1(試験片の調製)による。
2
L 0867-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 2枚一組の試験片とテストコントロール試験片とを,それぞれ別浴で処理を行う。
(a) 2枚一組の試験片とテストコントロール試験片とを,それぞれ別々の試験管に入れた硫酸に,浴比
20 : 1かつ室温で15分間浸せきする。
(b) 次に,2枚一組の試験片とテストコントロール試験片とを,それぞれの試験管から取り出し,試験
片の質量に対し80%程度の液を含むように絞り,30分間又は必要に応じてそれ以上,60±2℃の乾
燥機内に懸垂して乾燥後,さらに105±2℃の乾燥機中で15分間加熱してベーキングを行う。
(c) 試験片(2枚)及びテストコントロール試験片を,それぞれの乾燥機内から取り出し,水道水で5
分間洗浄した後,試験片1枚とテストコントロール試験片はそのまま60℃以下の乾燥機中で乾燥さ
せる。
また,残りの試験片1枚は,水道水で5分間洗浄した後,浴比40 : 1の炭酸ナトリウム溶液(2g/l)
中,室温で30分間かき混ぜながら中和処理した後,前記の中和しない試験片の場合と同様にして水
洗,乾燥させる。
(2) テストコントロール試験片の変退色の程度を,JIS L 0801の9.(染色堅ろう度の判定)によって判定
し,その等級が2級 (Y) でなければ,試験操作は正確に行われなかったものとして,試験片一組とテ
ストコントロール試験片を新たに調製し,再び前記の試験操作を繰り返す。
6. 判定 試験片の変退色の判定は,JIS L 0801の9.による。
7. 記録 試験結果は,JIS L 0801の10.(記録)によって次の例のように記録する。
例 硫酸化炭試験 水洗 3級,中和 3級 (Y)
3
L 0867-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
染色堅ろう度試験方法JIS改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
須 賀 長 市
日本学術振興会染色堅ろう度第134委員会
(財団法人スガウエザリング技術振興財団)
(委員)
関 成 孝
通商産業省生活産業局
岡 林 哲 夫
工業技術院標準部
吉 村 正 治
通商産業省通商産業検査所横浜支所
山 形 昭 衛
日本繊維技術士センター
近 藤 一 夫
元日本女子大学
越 川 寿 一
杉野女子大学
上 野 和 義
東京都立繊維工業試験場
池 田 順 一
財団法人日本規格協会
須 田 昌 男
財団法人日本産業技術振興協会
鈴 木 保 男
財団法人日本化学繊維検査協会
小 沢 紀 一
財団法人日本染色検査協会
井 口 耕 一
財団法人日本紡績検査協会
下 谷 忠 義
財団法人日本繊維製品品質技術センター
森 数 馬
財団法人毛製品検査協会
児 玉 肇
日本毛整理協会
川 島 悟
日本羊毛紡績会
片 岡 邦 彦
片岡毛織株式会社
井 上 哲 夫
日本化薬株式会社
橋 爪 修 平
住友化学工業株式会社
今 福 英 明
三菱化成ヘキスト株式会社
赤 井 稔
保土谷化学工業株式会社
高 野 富士子
主婦連合会
川 又 幸 子
全国地域婦人団体連絡協議会
伊 藤 康 江
消費科学連合会
(事務局)
須 賀 冨士夫
財団法人スガウエザリング技術振興財団
三田村 勝 昭
財団法人スガウエザリング技術振興財団