2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
L 0857-1995
過酸化漂白に対する
染色堅ろう度試験方法
Test method for colour fastness to bleaching with peroxide
1. 適用範囲 この規格は,染色した繊維製品の加工工程上,通常用いられる濃度の過酸化漂白に対する
染色堅ろう度試験方法について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 1408 けい酸ナトリウム(けい酸ソーダ)
JIS K 8159 塩化マグネシウム六水和物(試薬)
JIS K 8230 過酸化水素(試薬)
JIS K 8231 過酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8785 二りん酸ナトリウム十水和物(試薬)
JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則
JIS L 0803 染色堅ろう度試験用添付白布
JIS L 0804 変退色用グレースケール
JIS L 0805 汚染用グレースケール
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 105-N02 : 1993 Textiles−Tests for colour fastness−Part N02 : Colour fastness to bleaching :
Peroxide
2. 要旨 この試験は,複合試験片を規定の方法に基づいて漂白液中に浸せきし,水洗し,乾燥した後,
試験片の変退色と添付白布の汚染の程度を,それぞれ変退色用グレースケール又は汚染用グレースケール
と比較して,その堅ろう度を判定する方法である。
3. 装置及び材料 装置及び材料は,次のものを用いる。
(1) 試験管 試験片を丸めて試験管に入れたとき,試験片が漂白液に完全に浸せきする大きさのもので,
かつ,還流冷却器を取り付けることができるもの。
(2) 還流冷却器
(3) 恒温水槽 JIS L 0801の4.(1)(恒温水槽)に規定するもの。
(4) 脱水用機器 JIS L 0801の4.(2)(脱水用機器)に規定するもの。
(5) 乾燥機 JIS L 0801の4.(3)(乾燥機)に規定するもの。
(6) 添付白布 JIS L 0803に規定するもの。
2
L 0857-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(7) 変退色用グレースケール JIS L 0804に規定するもの。
(8) 汚染用グレースケール JIS L 0805に規定するもの。
(9) 過酸化水素 (30%) JIS K 8230に規定するもの。
(10) 過酸化ナトリウム JIS K 8231に規定するもの。
(11) けい酸ナトリウム JIS K 1408の3号のもの。
(12) 二りん酸ナトリウム十水和物 JIS K 8785に規定するもの。
(13) 塩化マグネシウム六水和物 JIS K 8159に規定するもの。
4. 複合試験片の調製 複合試験片の調製は,JIS L 0801の5.2(複合試験片の調製)による。ただし,試
験片に添付する2枚の白布は,表1のものを用いる。
表1 添付白布の繊維の種類
試験片の着色部分
の繊維の種類
第1添付白布
第2添付白布
毛
毛
綿
絹
絹
亜麻
綿
レーヨン
レーヨン
ポリエステル
ポリエステル
アクリル
アクリル
綿
綿
レーヨン
アセテート
アセテート
参考 表の“試験片の着色部分の繊維の種類”とは,試験片に
含まれる白場部分以外の着色繊維の種類のことである。
5. 試験浴の組成及び試験条件 試験浴の組成及び試験条件は,表2のとおりとする。
表2 試験浴の組成及び試験条件
初浴
(1l当たり)
試験片の白場部分の繊維の種類
天然及び再生セルロース繊維 毛及びアセ
テート
絹
浴1
浴2
浴3
浴4
過酸化水素 (30%)
ml
5
−
20
20
過酸化ナトリウム(1)
g
−
3
−
−
けい酸ナトリウム
g
5
5
−
5
二りん酸ナトリウム十水和物 g
−
−
5
−
塩化マグネシウム六水和物
g
0.1
0.1
−
0.1
最初のpH(2)
10.5±0.2
11.5±0.2
9.3±0.2(3)
10.0±0.2
温度
℃
90±2
80±2
50±2
70±2
処理時間
h
1
1
2
2
浴比
30 : 1
30 : 1
30 : 1
30 : 1
注(1) 過酸化ナトリウムの取扱い及び溶解操作は,安全に十分注意する必要がある。
(2) 必要に応じ,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを添加して調整する。
(3) 試験最終時の浴のpHは,9.0以下になってはいけない。
6. 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 試験管に漂白液をとり(4),表2の温度にする。
3
L 0857-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
注(4) 試験管に還流冷却器を取り付け,操作中この状態にしておく。
(2) 長い方向に緩く丸めた複合試験片を試験管に入れ,よくぬらし,浮き上がらないようにして表2の時
間浸せきする。
(3) 処理後,複合試験片を試験管からとり出し,JIS L 0801の7.(6)によって洗浄した後,乾燥する。
7. 判定 試験片の変退色及び添付白布の汚染の判定は,JIS L 0801の9.(染色堅ろう度の判定)による。
8. 記録 試験結果は,JIS L 0801の10.(記録)によって次の例のように記録する。
例 過酸化漂白試験 変退色 4級,汚染 3級(毛) 3-4(綿)
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L 0857-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
染色堅ろう度試験方法JIS改正原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
須 賀 長 市
日本学術振興会染色堅ろう度第134委員会
(財団法人スガウエザリング技術振興財団)
(委員)
関 成 孝
通商産業省生活産業局
岡 林 哲 夫
工業技術院標準部
吉 村 正 治
通商産業省通商産業検査所横浜支所
上 野 和 義
東京都立繊維工業試験場
山 形 昭 衛
日本繊維技術士センター
近 藤 一 夫
元日本女子大学
越 川 寿 一
杉野女子大学
池 田 順 一
財団法人日本規格協会
須 田 昌 男
財団法人日本産業技術振興協会
鈴 木 保 男
財団法人日本化学繊維検査協会
小 沢 紀 一
財団法人日本染色検査協会
井 口 耕 一
財団法人日本紡績検査協会
下 谷 忠 義
財団法人日本繊維製品品質技術センター
森 数 馬
財団法人毛製品検査協会
児 玉 肇
日本毛整理協会
川 島 悟
日本羊毛紡績会
片 岡 邦 彦
片岡毛織株式会社
井 上 哲 夫
日本化薬株式会社
橋 爪 修 平
住友化学工業株式会社
今 福 英 明
三菱化成ヘキスト株式会社
赤 井 稔
保土谷化学工業株式会社
高 野 富士子
主婦連合会
川 又 幸 子
全国地域婦人団体連絡協議会
伊 藤 康 江
消費科学連合会
(事務局)
須 賀 冨士夫
日本学術振興会染色堅ろう度第134委員会
(財団法人スガウエザリング技術振興財団)
三田村 勝 昭
日本学術振興会染色堅ろう度第134委員会
(財団法人スガウエザリング技術振興財団)