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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 9905-1995 

高純度試薬−硫酸 

Highly purified sulfuric acid 

H2SO4  FW : 98.08 

1. 適用範囲 この規格は,高純度試薬として用いる硫酸について規定する。 

備考 この規格の引用規格は,付表1による。 

2. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 0050,JIS K 8001及びJIS K 8007による。 

3. 品質 品質は,4.によって試験し,表1に適合しなければならない。 

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K 9905-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1 品質 

項目 

規格値 

純度 

95.0%以上 

過マンガン酸還元性物質(SO2として) 

3ppm以下 

塩化物 (Cl) 

0.2ppm以下 

硝酸塩 (NO3) 

0.2ppm以下 

りん酸塩 (PO4) 

0.5ppm以下 

リチウム (Li) 

1ppb以下 

ナトリウム (Na) 

5ppb以下 

カリウム (K) 

1ppb以下 

銅 (Cu) 

1ppb以下 

銀 (Ag) 

1ppb以下 

マグネシウム (Mg) 

1ppb以下 

カルシウム (Ca) 

5ppb以下 

ストロンチウム (Sr) 

1ppb以下 

バリウム (Ba) 

1ppb以下 

亜鉛 (Zn) 

1ppb以下 

カドミウム (Cd) 

1ppb以下 

水銀 (Hg) 

1ppb以下 

アルミニウム (Al) 

1ppb以下 

けい素 (Si) 

0.05ppm以下 

鉛 (Pb) 

1ppb以下 

バナジウム (V) 

1ppb以下 

ひ素 (As) 

1ppb以下 

クロム (Cr) 

1ppb以下 

マンガン (Mn) 

1ppb以下 

鉄 (Fe) 

5ppb以下 

コバルト (Co) 

1ppb以下 

ニッケル (Ni) 

1ppb以下 

アンモニウム (NH4) 

1ppm以下 

4. 試験方法 

4.1 

純度 

(1) 要旨 試料を水で薄め,指示薬法又は電位差滴定法によって0.5mol/λ水酸化ナトリウム溶液で滴定し

て硫酸の純度を求める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 0.5mol/λ水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8001の4.5(滴定用溶液)(19.2)に規定するもの。 

(b) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8001の4.4(指示薬)に規定するもの。 

(3) 器具 器具は,次のとおりとする。 

(a) はかり瓶 小型のもの。 

(b) 電位差滴定装置 JIS K 0113に規定するもの。指示電極にはガラス電極,参照電極には銀−塩化銀

電極を用いる。 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料0.5gを質量既知のはかり瓶に0.1mgのけたまではかりとり,あらかじめ水約200mlを入れたビ

ーカー300mlに洗い移す。 

(b) 液温が室温になるまで冷却した後,0.5mol/λ水酸化ナトリウム溶液で滴定する。指示薬を用いる滴定

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を行う場合は,ブロモチモールブルー溶液約0.2mlを加えて滴定する(終点は液の色が黄色から緑

に変わる点)。電位差滴定法による場合は,指示電極及び参照電極を挿入した後,JIS K 0113による。 

(5) 計算 純度は,次の式によって計算し,JIS Z 8401によって規格値のけたに丸める。 

100

52

024

.0

×

×

×

=

S

f

b

A

ここに, 

A: 純度 (%) 

b: 0.5mol/λ水酸化ナトリウム溶液の滴定量 (ml) 

f: 0.5mol/λ水酸化ナトリウム溶液のファクター 

S: 試料の質量 (g) 

0.024 52: 0.5mol/λ水酸化ナトリウム溶液1mlのH2SO4相当量 (g) 

4.2 

過マンガン酸還元性物質(SO2として) 

(1) 要旨 試料を水で薄め,0.02mol/λ過マンガン酸カリウム溶液の一定量を加え,溶液の着色保持時間か

ら過マンガン酸還元性物質の含有率を求める。 

(2) 試薬 

(a) 0.02mol/λ過マンガン酸カリウム溶液 JIS K 8001の4.5(7)に規定するもの。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 三角フラスコ 呼び容量100mlのもの。 

(b) プッシュボタン式液体用微量体積計 JIS K 0970に規定する容量50 μlのもの。 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 三角フラスコに水60mlを入れ,5℃以下に冷却する。 

(b) 別に,試料55gを三角フラスコにはかりとり,5℃以下に冷却する。 

(c) (a)の三角フラスコに(b)の試料を徐々に加える。このとき,温度が40℃を超えないように注意する。 

(d) 溶液を約25℃に冷却しながら,0.02mol/λ過マンガン酸カリウム溶液50μlをプッシュボタン式液体

用微量体積計を用いて加える。 

(5) 判定 (d)の溶液の色を目視によって調べ,5分間以上紅色を保つとき,適合すると判定する。 

4.3 

塩化物 (Cl) 

(1) 要旨 試料を水で薄め,硝酸銀溶液を加えて生じる白濁を,塩化物標準液を同様に操作して生じる塩

化銀の白濁と比較して塩化物の含有率を求める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硝酸 (1+2)  JIS K 8001の4.1(希釈溶液)に規定するもの。 

(b) 硝酸銀溶液 (20g/λ)  JIS K 8001の4.2(試薬溶液)に規定するもの。 

(c) 塩化物標準液 (0.01mg Cl/ml)  JIS K 8001の4.3(標準液)(1)(一般用)に規定するもの。 

(3) 器具 器具は,次のとおりとする。 

(a) 共通すり合わせ平底試験管 JIS K 8001の5.1(外観)(2)(液体試料の場合)(b)(操作)に規定す

るもの。 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料25gを0.1gのけたまではかりとり,水20mlを入れた共通すり合わせ平底試験管に冷却しなが

ら徐々に加える。硝酸 (1+2) 3mlと水を加えて全量を50mlにする(試料側溶液)。 

(b) 別に,4個の共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液 (0.01mg Cl/ml) 0,0.20,0.40及び0.60mlず

つをとり,水20mlを加える。試料5gを0.1gのけたまではかりとり,冷却しながら徐々に加えた後,

硝酸 (1+2) 3mlと水を加えて全量を50mlにする(標準側溶液)。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(c) 試料側溶液,標準側溶液それぞれに硝酸銀溶液 (20g/λ) 1mlを加え,15分間放置した後,共通すり

合わせ試験管の背後に黒い紙を置き,試料側の白濁と標準側の白濁を前面から目視によって比較し,

塩化物の質量 (mg) を求める。 

(5) 計算 比濁で求めた塩化物の質量 (mg) を求め,塩化物の含有率 (ppm) を次の式によって算出する。 

000

1

2

1

×

=

S

S

A

C

ここに, C: 塩化物の含有率 (ppm) 
 

A: 比濁によって求めた塩化物の質量 (mg) 

S1: 試料側の試料の質量 (g) 

S2: 標準側の試料の質量 (g) 

4.4 

硝酸塩 (NO3) 

(1) 要旨 試料を水で薄め,ジフェニルアミンを加えて発色させ,吸光度を測定して硝酸塩の含有率を求

める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。 

(b) 硫酸 (4+1)  (a)の硫酸200mlを水50mlに徐々に加えて調製したもので,(4)操作の(e)の空試験の

吸光度が0.01以下のもの。 

(c) ジフェニルアミン JIS K 8487に規定するもの。 

(d) 硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml)  JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 分光光度計 

(b) 共通すり合わせ平底試験管 4.4(3)(a)による。 

(c) 吸収セル 光路長10mmのもの。 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 共通すり合わせ平底試験管に水5mlを入れ,5℃以下に冷却する。 

(b) 試料37gをビーカー50mlに1gのけたまではかりとり,(a)の共通すり合わせ平底試験管に激しく振

り混ぜながら徐々に加え,室温まで冷却する。 

(c) ジフェニルアミン25mgを加え,振り混ぜて溶かした後,20分間放置する。 

(d) 溶液の一部を光路長10mmの吸収セルにとり,水を対照液として波長605nmにおける吸光度を測定

する。 

(e) 空試験は,共通すり合わせ平底試験管に硫酸 (4+1) 25mlをとり,同様に(c)〜(d)の操作を行い,吸

光度を測定する。この吸光度を用いて(d)で得た吸光度を補正する。 

(f) 別に,4個の共通すり合わせ平底試験管に硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) 0,0.50,1.0及び2.0mlを

とり,水を加えて5mlとし,5℃以下に冷却する。硫酸37gをはかりとり,激しく振り混ぜながら

徐々に加え,室温まで冷却した後,(c)〜(d)の操作を行い,硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) 0.50,1.0

及び2.0mlの溶液の吸光度から硝酸塩標準液 (0.01mg NO3/ml) 0mlの溶液の吸光度を差し引いた後,

硝酸塩の質量 (mg) と吸光度の関係線を作成し,検量線とする。 

(5) 計算 検量線から硝酸塩の質量 (mg) を求め,硝酸塩の含有率 (ppm) を次の式によって算出する。 

000

1

×

=SA

C

ここに, C: 硝酸塩の含有率 (ppm) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

A: 検量線から求めた硝酸塩の質量 (mg) 

S: 試料の質量 (g) 

4.5 

りん酸塩 (PO4) 

(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,蒸発残留物を希硫酸に溶かした後,七モリブデン酸六アンモニウム溶液及

び塩化すず (II) 溶液を加え,生じるモリブデン青の吸光度を測定してりん酸塩の含有率を求める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硫酸 (1+5)  JIS K 8001の4.1に規定するもの。 

(b) 七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用) JIS K 8001の4.2に規定するもの。 

(c) 塩化すず (II) 溶液(りん酸定量用) JIS K 8001の4.2に規定するもの。 

(d) りん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml)  JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 分光光度計 

(b) 蒸発皿 JIS R 1302に規定する平底形蒸発ざらで容量120mlのもの。 

(c) 加熱板 電熱式ホットプレートなど。 

(d) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量300mlのもの。 

(e) 全量フラスコ JIS R 3505に規定する呼び容量25mlのもの。 

(f) 吸収セル 光路長10mmのもの。 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料20gを共通すり合わせ三角フラスコに1gのけたまではかりとり,これを数回に分けて蒸発皿に

移し入れ,加熱板上で蒸発し,最後に少量の水で共通すり合わせ三角フラスコ内を洗い,洗液も蒸

発皿に入れ,蒸発乾固する。 

(b) 蒸発残留物に硫酸 (1+5) 2.5mlに溶かし,水約10mlを用いて全量フラスコに移し入れる。 

(c) 別に,4個の全量フラスコにりん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) 0,0.50,1.0及び2.0mlをとり,硫酸 (1

+5) 2.5ml及び水10mlをそれぞれ加える。 

(d) (b)及び(c)の溶液それぞれに七モリブデン酸六アンモニウム溶液(りん酸定量用)1mlを加えてよく

振り混ぜ,約3分間放置した後,塩化すず (II) 溶液(りん酸定量用)2mlを加え,水を標線まで加

えて20分間放置する。 

(e) それぞれの溶液の一部を吸収セルにとり,水を対照液として波長700 nmにおける吸光度を測定する。 

(f) (e)で得た吸光度からりん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) 0mlの溶液の吸光度を差し引いて,試料につ

いての吸光度とする。 

(g) りん酸塩標準液 (0.01mg PO4/ml) 0.50,1.0及び1.5mlの溶液の吸光度からりん酸塩標準液 (0.01mg 

PO4/ml) 0mlの溶液の吸光度を差し引いた後,りん酸塩の質量 (mg) と吸光度の関係線を作成し,検

量線とする。 

(5) 計算 検量線から求めたりん酸塩の質量 (mg) を求め,りん酸塩の含有率 (ppm) を次の式によって算

出する。 

000

1

×

=SA

C

ここに, C: りん酸塩の含有率 (ppm) 
 

A: 検量線から求めたりん酸塩の質量 (mg) 

S: 試料の質量 (g) 

4.6 

水銀 (Hg) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(1) 要旨 試料を水で薄め,テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液を加え,この液に通気して水銀蒸気を発

生させ,原子吸光分析装置に導入して指示値を読み取り,水銀の含有率を求める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) よう化カリウム溶液 (200g/λ)  JIS K 8001の4.2に規定するもの。 

(b) テトラヒドロほう酸ナトリウム溶液 (6g/λ)  テトラヒドロほう酸ナトリウム(純度96%以上のも

の)1.5gとJIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム1.25gを水に溶かし,水を加えて250mlとした

もの。 

(c) 塩酸 (1+19)  JIS K 9902に規定する塩酸50mlに水を加えて1λとしたもの。 

(d) 硝酸 (1+1)  JIS K 9901に規定する硝酸50mlに水を加えて100mlとしたもの。 

(e) 水銀標準液(1μg Hg/ml) JIS K 8001の4.3(2)(原子吸光法,炎光光度法用)に規定する水銀標準

液 (0.001mg Hg/ml) 。 

(f) 水銀標準液 (1ng Hg/ml)  (e)の水銀標準液(1μg Hg/ml)1.0mlを全量フラスコ1 000mlにとり,硝

酸 (1+1) 10mlを加え,水を標線まで加えたもの。使用時に調製する。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 原子吸光分析装置 

(b) 還元気化装置 図1に示す還元気化装置。 

(c) はかり瓶 JIS R 3503に規定する筒型はかり瓶45×60mmのもの。 

(d) 還元容器 呼び容量200mlのガラス瓶又は三角フラスコ(100mlの位置に印を付けておく)。 

図1 還元気化装置の一例 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 還元気化装置を組み立てる。 

(b) 試料20gをはかり瓶に0.1gのけたまではかりとり,あらかじめ水50mlを入れた還元容器に振り混

ぜながら徐々に加え,はかり瓶内を少量の水で洗い,洗液も還元容器に入れ,水を加えて100mlと

する。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(c) この溶液に手早くよう化カリウム溶液 (200g/λ) 5mlと塩酸 (1+19) 4mlを加え,さらにテトラヒド

ロほう酸ナトリウム溶液 (6g/λ) 2mlを加えて還元容器を直ちに還元気化装置に取り付ける。あらか

じめ設定した最適流量で空気ポンプを作動させ,発生した水銀蒸気を吸収セルに導き,波長253.7 nm

の指示値を読み取る。 

(d) バイパスを流れるようにコックを開いて指示値が元に戻るまで通気を続ける。 

(e) 空試験は,還元容器に水100mlを入れ,同様に(c)〜(d)の操作を行って指示値を読み取る。この指示

値を用いて(c)で得た指示値を補正する。 

(f) 別に,3個の還元容器に水銀標準液 (1ng Hg/ml) 10,20及び30mlをとり,水を加えて100mlとした

後,(c)〜(d)の操作を行い,指示値を読み取る。この指示値を(e)で得た空試験の指示値で補正した後,

水銀の質量 (ng) と指示値との関係線を作成し,検量線とする。 

(5) 計算 検量線から水銀の質量 (ng) を求め,水銀の含有率 (ppb) を次の式によって算出する。 

S

A

C=

ここに, C: 水銀の含有率 (ppb) 
 

A: 検量線から求めた水銀の質量 (ng) 

S: 試料の質量 (g) 

4.7 

けい素 (Si) 

(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,水酸化ナトリウム溶液を加えて蒸発残留物を溶かし,水で一定量に薄めた

後,誘導結合プラズマ発光分光分析装置に導入し,発光強度を測定してけい素の含有率を求める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 水酸化ナトリウム溶液 (0.1mol/λ)  JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム4gをとり,水に溶か

して1λとする。使用時に調製する。 

(b) けい素標準液 (0.01mg Si/ml)  JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置 

(b) 白金皿 JIS H 6202に規定する100番のもの。 

(c) 加熱板 4.5(3)(c)による。 

(d) 目盛付試験管 容量20mlの合成樹脂製のもので,5mlの標線における体積を確認して用いる。 

(4) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 8007によって次の項目について

設定するほか,取扱説明書による。 

(a) 分析線波長 251.612nm 

(5) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料100gを白金皿に1gのけたまではかりとり,加熱板上で蒸発乾固して冷却する。 

(b) 白金皿に水酸化ナトリウム溶液 (0.1mol/λ) 0.5mlを加え,加熱して蒸発残留物を溶かす。 

(c) 冷却した後,少量の水を用いて目盛付試験管に移し入れる。白金皿を少量の水で洗い,洗液も目盛

付試験管に移し入れる。水を5mlの標線まで加えてよく振り混ぜる。 

(d) この溶液を,誘導結合プラズマ発光分光分析装置に導入し,発光強度を測定する。 

(e) 空試験は,同様に(b)〜(d)の操作を行って発光強度を測定する(この場合,加熱操作は行わなくてよ

い)。この発光強度を用いて(d)で得た発光強度を補正する。 

(f) 別に,3個の目盛付試験管にけい素標準液 (0.01mg Si/ml) 0.25,0.50及び1.0mlをとり,水酸化ナト

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リウム溶液 (0.1mol/λ) 0.5mlを加え,さらに水を5mlの標線まで加えた後,(d)の操作を行って発光

強度を測定する。この発光強度を(e)で得た空試験の発光強度で補正した後,けい素の質量 (mg) と

発光強度との関係線を作成し,検量線とする。 

(6) 計算 検量線からけい素の質量 (mg) を求め,けい素の含有率 (ppm) を次の式によって算出する。 

000

1

×

=SA

C

ここに, C: けい素の含有率 (ppm) 
 

A: 検量線から求めたけい素の質量 (mg) 

S: 試料の質量 (g) 

4.8 

その他の金属元素 

4.8.1 

電気加熱方式原子吸光法 

(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,硝酸を加えて蒸発残留物を溶かし,水で一定量に薄めた後,電気加熱方式

原子吸光分析装置に導入して指示値を読み取り,各元素の含有率を求める。測定する元素は,リチウ

ム,ナトリウム,カリウム,銅,銀,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,

カドミウム,アルミニウム,鉛,バナジウム,クロム,マンガン,鉄,コバルト,ニッケルの19元素

とする。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硝酸 (1mol/λ)  JIS K 9901に規定する高純度試薬−硝酸を用いて調製する。 

(b) 標準液 JIS K 8001の4.3(2)に規定するもの,又はJISに規定する金属標準液。市販のものを用い

てもい。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 電気加熱方式原子吸光分析装置 バックグラウンド補正が可能なもの。発熱体は,黒鉛製(又はパ

イロコーティングしたもの)又は耐熱金属製を用いる。 

(b) 平底蒸発皿 呼び容量100mlの石英ガラス製のもの。 

(c) 加熱板 4.5(3)(c)による。 

(d) 目盛付試験管 容量20mlの合成樹脂製のもので,10mlの標線における体積を確認して用いる。 

(e) プッシュボタン式液体用微量体積計 JIS K 0970に規定する容量10〜100 μlのもの。 

(4) 電気加熱方式原子吸光分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 0121によって次の項目について設定

するほか,取扱説明書による。 

(a) 分析線波長 表2による。 

表2 分析線波長 

単位 nm 

リチウム 

670.8 ストロンチウム 460.7 クロム 

357.9 

ナトリウム 

589.0 バリウム 

553.6 マンガン 

279.5 

カリウム 

766.5 亜鉛 

213.9 鉄 

248.3 

銅 

324.8 カドミウム 

228.8 コバルト 

240.7 

銀 

328.1 アルミニウム 

309.3 ニッケル 

232.0 

マグネシウム 

285.2 鉛 

283.3  

カルシウム 

422.7 バナジウム 

318.4  

(5) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料100gを平底蒸発皿に1gのけたまではかりとり,加熱板上で蒸発乾固して冷却する。 

(b) 蒸発残留物に硝酸 (1mol/λ) 5mlを加え,加熱して溶かす。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(c) 冷却した後,少量の水とともに目盛付試験管に移し入れる。平底蒸発皿を少量の水で洗い,洗液も

試験管に移し入れる。水を10mlの標線まで加え,よく振り混ぜる(A液)(リチウム,カリウム,

銅,銀,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,カドミウム,アルミニウム,鉛,バナジウム,クロム,

マンガン,鉄,コバルト及びニッケル測定用)。 

(d) A液1mlを目盛付試験管に正確にとり,水を10mlの標線まで加えてよく振り混ぜる(B液)(ナト

リウム,マグネシウム及びカルシウム測定用)。 

(e) A液,B液の一定量をプッシュボタン式液体用微量体積計を用い,目的元素の条件に設定した電気

加熱方式原子吸光分析装置に導入し,各元素の分析線波長における指示値を読み取る。 

(f) 空試験は,同様に(b)〜(e)の操作を行って指示値を読み取る(この場合,加熱操作は行わなくてよい)。

この指示値を用いて(e)で得た指示値を補正する。 

(g) 各元素の標準液をプッシュボタン式液体用微量体積計を用いて,段階的に数個の目盛付試験管にと

り,硝酸 (1mol/λ) 5mlを加え,水を10mlの標線まで加えてよく振り混ぜた後,(e)の操作を行う。

この指示値を(f)の空試験の指示値で補正した後,元素の質量 (mg) と指示値との関係線を作成し,

検量線とする。 

(6) 計算 検量線から各元素の質量 (mg) を求め,各元素の含有率 (ppb) を次の式によって算出する。 

6

10

×

=SA

C

ここに, C: 元素の含有率 (ppb) 
 

A: 検量線から求めた元素の質量 (mg) 

S: 試料の質量 (g) 

4.8.2 

誘導結合プラズマ発光分光分析法 

(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,蒸発残留物に硝酸を加えて溶かし,水で一定量に薄めた後,誘導結合プラ

ズマ発光分光分析装置に導入し,発光強度を測定して各元素の含有量を求める。測定する元素は,リ

チウム,銅,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,カドミウム,アルミニ

ウム,バナジウム,マンガン,鉄,コバルトの13元素とする。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硝酸 (1mol/λ)  4.8.1(2)(a)による。 

(b) 標準液 4.8.1(2)(b)による。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置 

(b) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量200mlのもの。 

(c) 平底蒸発皿 4.8.1(3)(b)による。 

(d) 加熱板 4.5(3)(c)による。 

(e) 目盛付試験管 4.8.1(3)(d)による。 

(f) プッシュボタン式液体用微量体積計 4.8.1(3)(e)による。 

(4) 誘導結合プラズマ発光分光分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 8007によって次の項目について

設定するほか,取扱説明書による。 

(a) 分析線波長 表3による。 

background image

10 

K 9905-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表3 分析線波長 

単位 nm 

リチウム 

670.784 バリウム 

455.404 マンガン 

257.610 

銅 

324.754 亜鉛 

213.856 鉄 

259.940 

マグネシウム 

279.553 カドミウム 

228.802 コバルト 

238.892 

カルシウム 

393.367 アルミニウム 

396.153  

ストロンチウム 407.771 バナジウム 

311.071  

(5) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料200gを共通すり合わせ三角フラスコに1gのけたまではかりとり,数回に分けて平底蒸発皿に

移し入れ,加熱板上で蒸発する。最後に共通すり合わせ三角フラスコ内を少量の水で洗い,洗液も

平底蒸発皿に移し入れ,蒸発乾固する。 

(b) 冷却した後,硝酸 (1mol/λ) 5mlを加え,加熱して蒸発残留物を溶かす。 

(c) (b)の溶液を少量の水を用いて目盛付試験管に移し入れ,蒸発皿を少量の水で洗い,洗液も目盛付試

験管に移し入れ,水を10mlの標線まで加え,よく振り混ぜる。 

(d) この溶液を,誘導結合プラズマ発光分光分析装置に導入し,発光強度を測定する。 

(e) 空試験は,目盛付試験管に硝酸 (1mol/λ) 5mlをとり,水を10mlの標線まで加えた後,(d)の操作を

行って発光強度を測定する。この発光強度を用いて(d)で得た発光強度を補正する。 

(f) 別に,数個の目盛付試験管に各元素の標準液をプッシュボタン式液体用微量体積計を用いて段階的

にとり,硝酸 (1 mo1/λ) 5mlを加え,水を10mlの標線まで加えてよく振り混ぜた後,(d)の操作を行

う。この発光強度を(e)の空試験の発光強度で補正した後,各元素の質量 (mg) と発光強度との関係

線を作成し,検量線とする。 

(6) 計算 検量線から各元素の質量 (mg) を求め,各元素の含有率 (ppb) を次の式によって算出する。 

6

10

×

=SA

C

ここに, C: 元素の含有率 (ppb) 
 

A: 検量線から求めた元素の質量 (mg) 

S: 試料の質量 (g) 

4.8.3 

誘導結合プラズマ質量分析法 

(1) 要旨 試料を蒸発乾固し,硝酸を加え,加熱して蒸発残留物を溶かし,水で一定量に薄めた後,誘導

結合プラズマ質量分析装置に導入し,信号強度を測定して各元素の含有率を求める。測定する元素は,

リチウム,銅,銀,マグネシウム,ストロンチウム,バリウム,亜鉛,カドミウム,アルミニウム,

鉛,バナジウム,ひ素,クロム,マンガン,コバルト,ニッケルの16元素とする。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硝酸 (1mol/λ)  4.8.1(2)(a)による。 

(b) 標準液 4.8.1(2)(b)による。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 誘導結合プラズマ質量分析装置 

(b) 平底蒸発皿 4.8.1(3)(b)による。 

(c) 加熱板 4.5(3)(c)による。 

(d) 目盛付試験管 4.8.1(3)(d)による。 

(e) プッシュボタン式液体用微量体積計 4.8.1(3)(e)による。 

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K 9905-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(4) 誘導結合プラズマ質量分析装置の操作条件 操作条件は,JIS K 8007によって次の項目について設定

するほか,取扱説明書による。 

(a) 測定質量数 表4による。 

表4 測定質量数[質量/電荷数 (m/z) ] 

リチウム 

7 亜鉛 

66 クロム 

52 

銅 

63 カドミウム 

114 マンガン 

55 

銀 

107 アルミニウム 

27 コバルト 

59 

マグネシウム 

24 鉛 

208 ニッケル 

58 

ストロンチウム 

88 バナジウム 

51  

バリウム 

138 ひ素 

75  

(5) 操作 操作は,次のとおり行う。 

(a) 試料100gを平底蒸発皿に1gのけたまではかりとり,加熱板上で蒸発乾固して冷却する。 

(b) 硝酸 (1mol/λ) 5mlを加え,加熱して蒸発残留物を溶かす。 

(c) 冷却した後,少量の硝酸 (1mol/λ) とともに目盛付試験管に移し入れ,平底蒸発皿を少量の硝酸 

(1mol/λ) で洗い,洗液も目盛付試験管に移し入れ,硝酸 (1mol/λ) を10mlの標線まで加え,よく振

り混ぜる。 

(d) 誘導結合プラズマ質量分析装置に導入し,信号強度を測定する。 

(e) 空試験は,同様に(b)〜(d)の操作を行って信号強度を測定する(この場合,加熱操作は行わなくてよ

い)。この信号強度を用いて(d)で得た信号強度を補正する。 

(f) 各元素の標準液をプッシュボタン式液体用微量体積計を用いて段階的に数個の目盛付試験管にとり,

硝酸 (1mol/λ) 5mlを加え,硝酸 (1mol/λ) を10mlの標線まで加えてよく振り混ぜた後,(d)の操作を

行う。この信号強度を(e)の空試験の信号強度で補正した後,各元素の質量 (mg) と信号強度との関

係線を作成し,検量線とする。 

(6) 計算 検量線から各元素の質量 (mg) を求め,各元素の含有率 (ppb) を次の式によって算出する。 

6

10

×

=SA

C

ここに, C: 元素の含有率 (ppb) 
 

A: 検量線から求めた元素の質量 (mg) 

S: 試料の質量 (g) 

4.9 

アンモニウム (NH4) 

(1) 要旨 試料に水酸化ナトリウム溶液を加えて強塩基性とした後,水蒸気蒸留し,留出液にナトリウム

フェノキシド溶液と次亜塩素酸ナトリウム溶液を加えて生じるインドフェノール青の吸光度を測定し

てアンモニウムの含有量を求める。 

(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。 

(a) 硫酸 (1+5)  JIS K 8001の4.1に規定するもの。 

(b) 水酸化ナトリウム溶液 (500g/λ)  JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム52.7gを水70mlに溶か

し,10分間煮沸した後冷却し,水を加えて全量を100mlにする。 

(c) 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素約1%) JIS K 8001の4.2に規定するもの。 

(d) ナトリウムフェノキシド溶液 JIS K 8001の4.2に規定するもの。 

(e) アンモニウム標準液 (0.01mg NH4/ml)  JIS K 8001の4.3(1)に規定するもの。 

(f) メチルレッド−メチレンブルー溶液 JIS K 8001の4.4に規定するもの。 

12 

K 9905-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。 

(a) 水蒸気蒸留装置 水蒸気蒸留装置の一例を図2に示す。 

(b) 分光光度計 

(c) 吸収セル 光路長10 mmのもの。 

(d) 共通すり合わせ三角フラスコ 呼び容量100mlのもの。 

(e) ビーカー 呼び容量500mlのもの。 

(f) 全量フラスコ JIS R 3505に規定する呼び容量50mlのもの。 

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13 

K 9905-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2 水蒸気蒸留装置の一例 

(4) 操作 操作は,次のとおり行う。 

14 

K 9905-1995  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(a) 試料100gを共通すり合わせ三角フラスコに1gのけたまではかりとり,あらかじめ水約200mlを入

れたビーカー500mlに冷却しながら徐々に移し入れる。共通すり合わせ三角フラスコを少量の水で

洗い,洗液もビーカー500mlに入れる。 

(b) メチルレッド−メチレンブルー溶液約0.2mlを加えた後,冷却しながら水酸化ナトリウム溶液 

(500g/λ) を液の色が緑になるまで加えた後,蒸留フラスコGに移し入れ装置を組み立てる。 

(c) 有栓メスシリンダーMに,硫酸 (1+5) 2ml及び水18mlを入れ逆流止めJの先端を浸す。 

(d) 水酸化ナトリウム溶液 (500g/λ) 10mlを注入漏斗Dから加え,漏斗を水で洗いすり合わせコックを

閉じる。 

(e) 蒸留フラスコGと水蒸気発生フラスコAを加熱して沸騰させ,発生した水蒸気を蒸留フラスコG

に送り込み水蒸気蒸留を行う。留出速度は3〜5ml/minとし,初留180mlをとり,水を加えて全量を

200mlにする。この溶液25mlを全量フラスコ50mlに正確にとる。 

(f) (e)の溶液にナトリウムフェノキシド溶液4mlを加えて振り混ぜた後,次亜塩素酸ナトリウム溶液(有

効塩素約1 %)2.5mlを加え,水を標線まで加えて振り混ぜ,液温を20〜30℃に保って約30分間放

置する。 

(g) 溶液の一部を吸収セルにとり,水を対照液として波長630nm付近の吸光度を測定する。 

(h) 空試験は,水200ml,メチルレッド−メチレンブルー溶液0.2ml及び(b)で用いた量の水酸化ナトリウ

ム溶液 (500g/λ) を蒸留フラスコGにとり,(c)〜(g)の操作を行う。この吸光度を用いて(g)で得た吸

光度を補正する。 

(i) 別に,4個の全量フラスコにアンモニウム標準液 (0.01mg NH4/ml) 0,0.50,1.0及び2.0mlをとり,

硫酸 (1+5) 0.25mlと水25mlを加え,(f)〜(g)の操作を行う。アンモニウム標準液 (0.01mg NH4/ml) 

0.50,1.0及び2.0mlの溶液の吸光度からアンモニウム標準液 (0.01mg NH4/ml) 0mlの溶液の吸光度

を差し引いた後,アンモニウムの質量 (mg) と吸光度との関係線を作成し,検量線とする。 

(5) 計算 検量線からアンモニウムの質量 (mg) を求め,アンモニウムの含有率 (ppm) を次の式から求め

る。 

000

1

200

25×

×

=

S

A

C

ここに, C: アンモニウムの含有率 (ppm) 
 

A: 検量線から求めたアンモニウムの質量 (mg)  

S: 試料の質量 (g) 

5. 容器 ポレエチレン容器,又は硝酸に侵されず,品質を損なわない気密容器とする。 

6. 取扱い上の注意事項 取扱いは,JIS K 8007の7.(試験環境)に規定するクリーンルーム及びクリー

ンベンチ内で行うのが望ましい。 

7. 表示 容器には,次の事項を表示しなければならない。 

(1) 名称 “高純度試薬”及び“硫酸”の文字 

(2) 化学式,式量 

(3) 品質(純度) 

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K 9905-1995  

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(4) 保証期限(年月)又は製造後の保証期間 

(5) 内容量 

(6) 製造番号 

(7) 製造業者名又はその略号 

付表1 引用規格 

JIS H 6202 化学分析用白金皿 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則 

JIS K 0121 原子吸光分析通則 

JIS K 0970 プッシュボタン式液体用微量体積計 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

JIS K 8007 高純度試薬試験方法通則 

JIS K 8487 ジフェニルアミン(試薬) 

JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS K 9901 高純度試薬−硝酸 

JIS K 9902 高純度試薬−塩酸 

JIS R 1302 化学分析用磁器蒸発ざら 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS R 3505 ガラス製体積計 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

16 

K 9905-1995  

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原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

川 瀬   晃 

工業技術院化学技術研究所化学標準部 

増 田   優 

通商産業省基礎産業局生物化学産業課 

○ 細 川 幹 夫 

工業技術院繊維化学規格課 

久保田 正 明 

工業技術院化学技術研究所化学標準部 

○ 喜多川   忍 

通商産業検査所化学部試薬課 

並 木   昭 

財団法人化学品検査協会 

藤 貫   正 

社団法人分析化学会 

中 村   靖 

日本鉱業株式会社 

松 原 通 夫 

セイコー電子株式会社 

○ 池 田 久 幸 

横河電機株式会社 

(分科会長) 

○ 鶴 田 利 行 

硫酸協会 

宮 崎   健 

メタノールホルマリン協会 

○ 鈴 木 千 尋 

住友化学工業株式会社 

○ 千 田 進 晤 

日産化学株式会社 

藤 巻 享 司 

三井東圧株式会社 

小 林 直 孝 

三菱瓦斯化学株式会社 

○ 芝 山   正 

関東化学株式会社 

北 田 佳 伸 

和光純薬工業株式会社 

北 岸 洋 之 

純正化学株式会社 

黒 木 勝 也 

財団法人日本規格協会 

(関係者) 

村 松   潔 

住友化学工業株式会社 

中 野 忠 男 

関東化学株式会社 

(事務局) 

大 越 市 郎 

日本試薬連合会 

備考 ○印は,硫酸分科会を兼任