K 9003:2014
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類······························································································································· 2
4 性質······························································································································· 2
4.1 性状 ···························································································································· 2
4.2 定性方法 ······················································································································ 2
5 品質······························································································································· 2
6 試験方法························································································································· 3
6.1 一般事項 ······················································································································ 3
6.2 密度(20 ℃) ··············································································································· 3
6.3 酸(H2SO4として)又は塩基(NaOHとして) ···································································· 3
6.4 塩化物(Cl) ················································································································ 7
6.5 硫酸塩(SO4) ·············································································································· 8
6.6 硫化物 ························································································································· 8
6.7 固形パラフィン ············································································································· 9
6.8 硫酸着色物質 ················································································································ 9
6.9 過マンガン酸還元性物質 ································································································ 11
7 容器······························································································································ 12
8 表示······························································································································ 12
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 9003:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成26年9月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS K 9003:1994によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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流動パラフィン(試薬)
Liquid paraffin (Reagent)
序文
この規格は,1953年に制定され,その後3回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は1994年に
行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,試薬として用いる流動パラフィンについて規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法
JIS K 0117 赤外分光分析方法通則
JIS K 1107 窒素
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬)
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8129 塩化コバルト(II)六水和物(試薬)
JIS K 8142 塩化鉄(III)六水和物(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8247 過マンガン酸カリウム(試薬)
JIS K 8288 くえん酸三ナトリウム二水和物(試薬)
JIS K 8374 酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
2
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JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)
JIS K 8842 ブロモチモールブルー(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8962 硫酸カリウム(試薬)
JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JIS K 9007 りん酸二水素カリウム(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS R 3505 ガラス製体積計
3
種類
種類は,特級とする。
4
性質
4.1
性状
流動パラフィンは,無色透明,油状の液体で,蛍光を発しない。ジエチルエーテルに溶けやすく,エタ
ノールに極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない。沸点は約300 ℃以上である。通常は,安定剤として
トコフェロール(質量分率0.001 %以下)が添加されている。
4.2
定性方法
試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117に従って測定すると,波数2 952 cm-1,2 924 cm-1,2 854 cm-1,
1 458 cm-1,1 377 cm-1及び720 cm-1付近に主な吸収ピークを認める。試料調製をJIS K 0117の5.4 a)(液膜
法)によって行い,窓板に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を図1に示す。
図1−赤外吸収スペクトルの例
注記 図1は,独立行政法人産業技術総合研究所のSDBSから引用したものである。
5
品質
品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
3
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表1−品質
項目
規格値
試験方法
密度(20 ℃)
g/ml
0.86〜0.89
6.2
酸(H2SO4として)
質量分率 %
0.002以下
6.3
塩基(NaOHとして)
質量分率 %
0.001以下
6.3
塩化物(Cl)
質量分率 %
0.001以下
6.4
硫酸塩(SO4)
質量分率 %
0.001以下
6.5
硫化物
試験適合
6.6
固形パラフィン
試験適合
6.7
硫酸着色物質
試験適合
6.8
過マンガン酸還元性物質
試験適合
6.9
6
試験方法
6.1
一般事項
試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。
6.2
密度(20 ℃)
密度(20 ℃)の試験方法は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。
6.3
酸(H2SO4として)又は塩基(NaOHとして)
酸(H2SO4として)又は塩基(NaOHとして)の試験方法は,次による。
a) 試薬,ガス及び試験用溶液類 試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの(必要な場合に用いる。)。
2) ソーダ石灰 JIS K 8603に規定するもの。
3) 窒素 JIS K 1107に規定するもの。
4) 塩酸(0.02 mol/l) JIS K 8180に規定する塩酸0.9 mlをとり,水で500 mlにする。
5) 水酸化ナトリウム溶液(0.02 mol/l) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム0.4 g(質量分率100 %
としての相当質量)をとり,水で500 mlとする。
6) 水酸化カリウム溶液(250 g/l) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4 gを水に溶かして100 ml
にする(必要な場合に用いる。)。高密度ポリエチレンなどの樹脂製の瓶に保存する。
7) 二酸化炭素を除いた水 次の7.1)〜7.4) のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを
用い,使用時に調製する。
7.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ
ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却
したもの。
7.2) 水をフラスコに入れ,水の中に窒素を15分間以上通じたもの。
7.3) 二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて,水から二酸化炭素を除いたもの。
7.4) 新鮮な18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取
したもの。採水後速やかに用いる。
8) ブロモチモールブルー溶液 JIS K 8842に規定するブロモチモールブルー0.10 gをエタノール(95)
50 mlに溶かし,水で100 mlにする。褐色ガラス製瓶に保存する。
9) 緩衝液(pH 6.8)(りん酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム混合溶液) 0.1 mol/l りん酸二水素カ
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リウム溶液50 ml及び0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液11.82 mlを全量フラスコ100 mlにはかりとり,
二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合する。
9.1) 0.1 mol/l りん酸二水素カリウム溶液 JIS K 9007に規定するりん酸二水素カリウム(pH標準液
用)6.80 g(質量分率100 %としての相当質量)を全量フラスコ500 mlに入れ,適量の水で溶かし,
水を標線まで加える。
注記1 0.1 mol/l りん酸二水素カリウム溶液の調製は,JIS K 8001の表JB.6(緩衝液調製用溶
液)と同じである。
9.2) 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液 水30 mlをポリエチレン製瓶100 mlに入れ,JIS K 8576に規定
する水酸化ナトリウム36 gを少量ずつ加えて溶かし,栓をして4〜5日放置する。その上澄み液
10 mlをポリエチレン製瓶1 000 mlにとり,水1 000 mlを加え,A液とする。JIS K 8005に規定す
る容量分析用標準物質のアミド硫酸は,試験成績書などに従って乾燥する。その0.4 g〜0.5 gを0.1
mgの桁まではかりとり,コニカルビーカー100 mlに移し,水25 mlを加えて溶かした後,指示薬
としてブロモチモールブルー溶液数滴を加え,A液で滴定する。終点は,液の色が黄から青みの
緑になる点とする。A液のファクターを計算した後,A液を全量フラスコ500 ml(ポリプロピレ
ン製など耐塩基性のもの。)に標線まで入れ,それにファクターが1.000になるように計算量の水
を正確に加える。加える水の体積は,次の式によって算出する。
500
)
000
.1
(
×
−
=f
V
ここに,
V: 加える水の体積(ml)
f: 標定によって求められたファクター
注記2 0.2 mol/l 水酸化ナトリウム溶液は,JIS K 8001の表JB.6(緩衝液調製用溶液)と同じ
である。
10) 0.05 mol/l 塩酸(HCl:1.823 g/l) 0.05 mol/l 塩酸の調製は,1 mol/l 塩酸10 mlを全量フラスコ200
mlに正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合した後,気密容器に入れて保存する。
なお,ファクターが必要な場合は,希釈前の1 mol/l 塩酸のファクターをそのまま用いる。
注記3 0.05 mol/l 塩酸の調製は,JIS K 8001のJA.5.3(滴定用溶液を希釈して用いる場合の調
製)a) 1) と同じである。
10.1) 1 mol/l 塩酸(HCl:36.46 g/l) 1 mol/l 塩酸の調製,標定及び計算は,次による。
注記4 1 mol/l 塩酸の調製,標定及び計算は,JIS K 8001のJA.5.2(滴定用溶液の調製,標定
及び計算)e) 1) と同じである。
10.1.1) 調製 JIS K 8180に規定する塩酸90 mlをはかりとり,水を加えて1 000 mlとし,混合した後,
気密容器に入れて保存する。
10.1.2) 標定 標定は,認証標準物質1) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質の炭酸ナトリウ
ムを用い,次のとおり行う。
10.1.2.1) 認証標準物質1) の炭酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
10.1.2.2) 容量分析用標準物質の炭酸ナトリウムを用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥する。
10.1.2.3) 認証標準物質1) 又は容量分析用標準物質の炭酸ナトリウム1.3 g〜1.4 gを0.1 mgの桁まではか
りとり,コニカルビーカー200 mlなどに移し,水20 mlを加えて溶かす。指示薬としてブロモ
フェノールブルー溶液数滴を加え,10.1.1) で調製した液で滴定する。この場合,終点付近で
煮沸して二酸化炭素を除き,冷却した後,引き続き滴定を行う。終点は,液の色が青紫から
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青みの緑になる点とする。
注1) 認証標準物質を供給する者として,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合セ
ンター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準
物質生産者がある。
10.1.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
100
99
052
.0
A
V
m
f
×
×
=
ここに,
f: 1 mol/l 塩酸のファクター
m: はかりとった炭酸ナトリウムの質量(g)
A: 炭酸ナトリウムの純度(質量分率 %)
V: 滴定に要した1 mol/l 塩酸の体積(ml)
0.052 99: 1 mol/l 塩酸1 ml に相当する炭酸ナトリウムの質量を示
す換算係数(g/ml)
11) 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液(NaOH:2.000 g/l) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液10 mlを全量
フラスコ200 mlに正確にはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線まで加えて混合した後,ポリ
エチレンなどの樹脂製の気密容器に入れる。使用時に調製する。
なお,ファクターが必要な場合は,調製に用いた1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクターを
そのまま用いる。
注記5 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製は,JIS K 8001のJA.5.3(滴定用溶液を希釈し
て用いる場合の調製)c) 1) と同じである。
11.1) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液(NaOH:40.00 g/l) 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定
及び計算は,次による。
注記6 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001のJA.5.2(滴定用
溶液の調製,標定及び計算)r) 1) と同じである。
11.1.1) 調製 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム165 gを高密度ポリエチレンなどの樹脂製の気
密容器500 mlにはかりとり,二酸化炭素を除いた水150 mlを加えて溶かした後,二酸化炭素を
遮り4〜5日間放置する。その液54 mlを高密度ポリエチレンなどの樹脂製の気密容器1 000 ml
にとり,二酸化炭素を除いた水を加えて1 000 mlとし,混合する。必要があれば,ソーダ石灰
管を付けて保存する。
11.1.2) 標定 標定は,認証標準物質1) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のアミド硫酸を
用い,次のとおり行う。
11.1.2.1) 認証標準物質1) のアミド硫酸を用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
11.1.2.2) 容量分析用標準物質のアミド硫酸を用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥する。
11.1.2.3) 認証標準物質1) 又は容量分析用標準物質のアミド硫酸2.4 g〜2.6 gを0.1 mgの桁まではかりコ
ニカルビーカー100 mlなどに移し,水25 mlを加えて溶かした後,指示薬としてブロモチモー
ルブルー溶液数滴を加え,11.1.1) で調製した液で滴定する。終点は,液の色が黄から青みの
緑になる点とする。
11.1.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
100
09
097
.0
A
V
m
f
×
×
=
ここに,
f: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター
6
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
m: はかりとったアミド硫酸の質量(g)
A: アミド硫酸の純度(質量分率 %)
V: 滴定に要した1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)
0.097 09: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するアミド硫
酸の質量を示す換算係数(g/ml)
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ三角フラスコ100 ml JIS R 3503に規定するもの。
2) 分液漏斗100 ml JIS R 3503に規定するもの。
3) メスピペット又はミクロビュレット JIS R 3505に規定する,最小目盛が0.01 mlのもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,あらかじめ窒素を約200 ml/minで,約2分間通じて空気を置換した分液漏斗100
mlなどに二酸化炭素を除いた水25 mlを加え,ブロモチモールブルー溶液3滴を加える。窒素を液
面に流しながら,メスピペット又はミクロビュレットを用いて,水酸化ナトリウム溶液(0.02 mol/l)
又は塩酸(0.02 mol/l)で液の色が中間色2) になるまで中和する。試料20 g(約23 ml)を速やかに
加えて,約2分間激しく振り混ぜ,あらかじめ窒素を約2分間通じて空気を置換した共通すり合わ
せ三角フラスコ100 mlに下層(水相)を移し,液の色を共通すり合わせ三角フラスコの側面から観
察する。
注2) 緩衝液(pH 6.8)25 mlを共通すり合わせ三角フラスコ100 mlにとり,ブロモチモールブル
ー溶液3滴を加えたときの液の色。
2) 試料溶液の色が,中間色から酸性色(黄)となる場合は,続けて共通すり合わせ三角フラスコ100 ml
の液面に窒素を流しながら,0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液0.16 mlを加えて,液の色を共通すり
合わせ三角フラスコの側面から観察する。ただし,0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター
が1.00でない場合は,加える体積を補正する。
3) 試料溶液の色が,中間色からアルカリ性色(青)となる場合は,続けて共通すり合わせ三角フラス
コ100 mlの液面に窒素を流しながら,0.05 mol/l 塩酸0.16 mlを加えて,液の色を共通すり合わせ三
角フラスコの側面から観察する。ただし,0.05 mol/l 塩酸のファクターが1.00でない場合は,加え
る体積を補正する。
d) 判定 c) によって操作し,次の1) に適合するとき,“酸(H2SO4として):質量分率0.002 %以下(規
格値)又は2) に適合するとき,塩基(NaOHとして):質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。
1) 試料溶液から得られた液の色は,中間色からアルカリ性色(青)になる。
2) 試料溶液から得られた液の色は,中間色から酸性色(黄)になる。
注記7 酸(H2SO4として)の含有率(質量分率 %)を求める場合は,次の式によって計算する。
100
0
452
002
.0
×
×
×
=
m
f
V
A
ここに,
A: 酸(H2SO4として)の含有率(質量分率 %)
V: 滴定に要した0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積
(ml)
f: 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター
m: はかりとった試料の質量(g)
0.002 452 0: 0.05 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当する
H2SO4の質量を示す換算係数(g/ml)
注記8 塩基(NaOHとして)の含有率(質量分率 %)を求める場合は,次の式によって計算す
7
K 9003:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
る。
100
0
000
002
.0
×
×
×
=
m
f
V
A
ここに,
A: 塩基(NaOHとして)の含有率(質量分率 %)
V: 滴定に要した0.05 mol/l 塩酸の体積(ml)
f: 0.05 mol/l 塩酸のファクター
m: はかりとった試料の質量(g)
0.002 000 0: 0.05 mol/l 塩酸1 mlに相当するNaOHの質量を示す換
算係数(g/ml)
6.4
塩化物(Cl)
塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %〜61 %)の体積1と水の体積2とを混合
する。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gを水に溶かして100 mlにする。褐色ガラス
製瓶に保存する。
3) 二酸化炭素を除いた水 6.3 a) 7) による。
4) 塩化物標準液
4.1) 塩化物標準液(Cl:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
4.1.1) 計量標準供給制度[JCSS 3)]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し
た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,“JCSSに基づく標準液”
という。)。
4.1.2) JCSS以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な
場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS以外の認証標準液がない場合は,市販
の標準液を用いる(以下,JCSS以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,“JCSS以外の
認証標準液など”という。)。
4.1.3) JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム1.65 gを全量フラスコ1 000 mlにはかりとり,水を加えて
溶かし,水を標線まで加えて混合する。
注3) JCSSは,Japan Calibration Service Systemの略称である。
4.2) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
1) 分液漏斗100 ml 6.3 b) 2) による。
2) 共通すり合わせ平底試験管 濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例
として,容量50 ml,直径約23 mmのもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料10 g(約12 ml)を分液漏斗100 mlにとり,二酸化炭素を除いた水50 ml
を加え,5分間激しく振り混ぜ,下層(水相)を,ビーカー100 mlなどに分取する(A液)。A液10
ml(試料量2 g)を共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて20 mlにする。
2) 比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)2.0 mlを共通すり合わせ平底試験管にとり,水
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を加えて20 mlにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え振り混ぜた後,15
分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl):質量分率0.001 %以下(規格値)”とす
る。
試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。
6.5
硫酸塩(SO4)
硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩化バリウム溶液(100 g/l) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gを水に溶かして
100 mlにする。
3) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸の体積2と水の体積1とを混合する。
4) 硫酸塩標準液
4.1) 硫酸塩標準液(SO4:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
4.1.1) JCSSに基づく標準液 6.4 a) 4.1.1) に準じる。
4.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.4 a) 4.1.2) に準じる。
4.1.3) JIS K 8962に規定する硫酸カリウム1.101 gを全量フラスコ1 000 mlにはかりとり,水を加えて
溶かし,水を標線まで加えて混合する。
4.2) 硫酸塩標準液(SO4:0.01 mg/ml) 硫酸塩標準液(SO4:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,6.4のA液20 ml(試料量4 g)を共通すり合わせ平底試験管に入れ,塩酸(2+
1)0.3 mlを加え,水で25 mlにする。
2) 比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO4:0.01 mg/ml)4.0 ml及び塩酸(2+1)0.3 mlを共通すり合
わせ平底試験管に入れ,水で25 mlにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 ml及び塩化バリウム溶液(100 g/l)2 mlを加えて振
り混ぜた後,1時間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO4):質量分率0.001 %以下(規格値)”と
する。
試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。
6.6
硫化物
硫化物の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
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1) エタノール(99.5) JIS K 8101に規定するもの。
2) 鉛酸ナトリウム溶液 JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム50 gを水100 mlに溶かし,JIS K
8374に規定する酢酸鉛(II)三水和物2.5 g及びJIS K 8288に規定するくえん酸三ナトリウム二水
和物5 gを加えて溶かし,水で150 mlにする。ポリエチレンなどの樹脂製の瓶に保存する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
2) 水浴 約70 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液及び比較溶液の調製は,それぞれ試料3 g(約3.5 ml)を共通すり合わせ平底試験管にはか
りとり,鉛酸ナトリウム溶液0.1 ml及びエタノール(99.5)2 mlを加える。
2) 試料溶液は,約70 ℃で10分間加熱し,比較溶液は,室温で10分間放置する。
3) 白の背景を用いて,試料溶液から得られた上層(エタノール相)と比較溶液から得られた上層(エ
タノール相)の色を,共通すり合わせ平底試験管の側面から比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“硫化物:試験適合”とする。
試料溶液から得られたエタノール相の色は,比較溶液から得られたエタノール相の色より暗くない。
6.7
固形パラフィン
固形パラフィンの試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 6.4 a) 1) による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) 6.4 a) 2) による。
3) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 6.4 a) 4.2) による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準“微濁以内”は,次による。
塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)6 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水10 ml,硝酸(1
+2)1 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え,更に水を加えて20 mlとし,振り混ぜてから15分間
放置する。
c) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
2) 恒温水槽 (10±2)℃に調節できるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料20 g(約23 ml)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,(10±2)℃
で1時間放置する。
2) 直後に,黒の背景を用いて,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側面から観察して,試料溶液の
濁りの程度をb) と比較する。
e) 判定 d) によって操作し,次に適合するとき,“固形パラフィン:試験適合”とする。
試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。
6.8
硫酸着色物質
硫酸着色物質の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(1+39) JIS K 8180に規定する塩酸の体積1と水の体積39とを混合する。
2) ブロモチモールブルー溶液 6.3 a) 8) による。
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3) 硫酸(質量分率85 %) あらかじめJIS K 8951に規定する硫酸の純度を求め,希釈が必要な場合
は,計算量の水をとり,注意して徐々に硫酸を加えて濃度を質量分率85 %に調節する。
硫酸の純度 共通すり合わせ三角フラスコ100 mlなどの質量を0.1 mgの桁まではかり,硫酸1.0
gを入れ,再び0.1 mgの桁まで質量をはかる。共通すり合わせ三角フラスコなどを冷却しながら水
20 mlを徐々に加える。ブロモチモールブルー溶液数滴を加え,1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液で滴
定する。終点は液の色が黄から青みの緑に変わる点とする。
硫酸の純度は,次の式によって算出する。
100
04
0.049
1
2
×
−
×
×
=
m
m
f
V
A
ここに,
A: 硫酸の純度(H2SO4)(質量分率 %)
V: 滴定に要した1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液の体積(ml)
f: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液のファクター
m2: 試料を入れた共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)
m1: 共通すり合わせ三角フラスコの質量(g)
0.049 04: 1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlに相当するH2SO4の
質量を示す換算係数(g/ml)
4) 比色原液 比色原液の調製は,次による。
4.1) 塩化コバルト(II)比色原液 JIS K 8129に規定する塩化コバルト(II)六水和物59.5 g(質量分
率100 %としての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,
全量フラスコ1 000 mlに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。
4.2) 塩化鉄(III)比色原液 JIS K 8142に規定する塩化鉄(III)六水和物45.0 g(質量分率100 %とし
ての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ
1 000 mlに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。
4.3) 硫酸銅(II)比色原液 JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物62.4 g(質量分率100 %とし
ての相当質量)をビーカー1 000 mlにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ
1 000 mlに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。
b) 着色の程度の適合限度標準 着色の程度の適合限度標準“比色標準液D”は,次による。
表2に示す割合によって比色標準液D 10 mlを共通すり合わせ平底試験管に調製する。
表2−硫酸着色物質試験用比色標準液D
比色標準液の記号
比色原液
塩化コバルト(II)
塩化鉄(III)
硫酸銅(II)
水
D
0.6 ml
1.2 ml
0.8 ml
7.4 ml
c) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.4 b) 2) による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,試験管などを浸せき(漬)できるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,硫酸(質量分率85 %)で洗浄した共通すり合わせ平底試験管に試料10 g(約
12 ml)をはかりとり,硫酸(質量分率85 %)10 mlを入れる。その共通すり合わせ平底試験管の液
面が,水浴の液面の下になるように浸せき(漬)した状態で,共通すり合わせ平底試験管を2,3
回激しく振り混ぜながら10分間加熱した後,共通すり合わせ平底試験管を水浴から取り出す。
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2) 試料溶液の下層(硫酸相)の色を,共通すり合わせ平底試験管の側面から観察し,比色標準液Dの
色と比較する。
e) 判定 d) によって操作し,次に適合するとき,“硫酸着色物質:試験適合”とする。
硫酸相の色は,比色標準液Dの色より濃くない。
6.9
過マンガン酸還元性物質
過マンガン酸還元性物質の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硫酸(1+1) 水の体積1を冷却し,かき混ぜながら,これにJIS K 8951に規定する硫酸の体積1
を徐々に加える。
2) 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液(KMnO4:3.16l g/l) 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液
の調製,標定及び計算は,次による。
2.1) 調製 JIS K 8247に規定する過マンガン酸カリウム3.2 gをビーカー 2 000 mlにはかりとり,水
1 050 mlを加えて1時間から2時間穏やかに煮沸した後,約18時間暗所に放置する。その液をJIS
R 3503に規定するブフナー漏斗形ガラスろ過器(17G4又は25G4)を用いてろ過する。この場合,
ブフナー漏斗形ガラスろ過器は,ろ過の前に水洗はしない。熱水などで洗浄後,乾燥した褐色の
気密容器又は遮光した気密容器に保存する。
2.2) 標定 標定は,認証標準物質1) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリ
ウムを用い,次のとおり行う。
2.2.1) 認証標準物質1) のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
2.2.2) 容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウムを用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥する。
2.2.3) 認証標準物質1) 又は容量分析用標準物質のしゅう酸ナトリウム0.20 g〜0.24 gを0.1 mgの桁まで
はかりとり,コニカルビーカー500 mlなどに移し,水200 mlを加えて溶かす。硫酸(1+1)20 ml
を加え,液温を70 ℃に加熱し,直ちに,2.1) で調製した0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液
を,緩くかき混ぜながら滴定所要量の約2 ml手前まで加える。液の紅色が消えるまで放置後,
引き続き滴定する。終点は,液の薄い紅色が約15秒間残る点とする。
なお,終点の液の温度は,60 ℃以下にならないことが望ましい。
別に,水200 ml及び硫酸(1+1)20 mlをコニカルビーカー500 mlなどにはかりとり,70 ℃
付近に加熱し,同一条件で空試験を行い,滴定量を補正する。
2.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
(
)100
700
006
.0
2
1
A
V
V
m
f
×
−
×
=
ここに,
f: 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液のファクター
m: はかりとったしゅう酸ナトリウムの質量(g)
A: しゅう酸ナトリウムの純度(質量分率 %)
V1: 滴定に要した0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液の体
積(ml)
V2: 空試験に要した0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液の
体積(ml)
0.006 700: 0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液1 mlに相当するし
ゅう酸ナトリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1) 共通すり合わせ三角フラスコ50 ml JIS R 3503に規定するもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料10 g(約12 ml)を共通すり合わせ三角フラスコ50 mlなどにとり,0.02 mol/l
過マンガン酸カリウム溶液0.15 mlを加えて振り混ぜ,光を遮り,水浴上で5分間温める。ただし,
0.02 mol/l 過マンガン酸カリウム溶液のファクターが1.00でない場合は,加える体積を補正する。
2) 白の背景を用いて,試料溶液の色を共通すり合わせ三角フラスコ50 mlなどの上方又は側面から観
察する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“過マンガン酸還元性物質:試験適合”とする。
試料溶液の色は,紅色を保つ。
7
容器
容器は,気密容器とする。
8
表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格番号
b) 名称 “流動パラフィン”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 内容量
e) 製造番号
f)
製造年月又はその略号
g) 製造業者名又はその略号