K 8962:2008
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 一般事項 ························································································································· 1
4 種類······························································································································· 1
5 性質······························································································································· 1
5.1 性状 ···························································································································· 1
5.2 定性方法 ······················································································································ 1
6 品質······························································································································· 2
7 試験及び検査方法 ············································································································· 2
7.1 試験及び検査方法の条件及び結果······················································································ 2
7.2 純度 (K2SO4) ················································································································· 2
7.3 水溶状 ························································································································· 2
7.4 pH (50 g/l, 25 ℃) ············································································································ 2
7.5 塩化物 (Cl) ··················································································································· 3
7.6 りん酸塩 (PO4) ·············································································································· 3
7.7 窒素化合物(Nとして)·································································································· 3
7.8 ナトリウム (Na) ············································································································ 3
7.9 銅 (Cu) ························································································································ 3
7.10 カルシウム (Ca) ··········································································································· 3
7.11 鉛 (Pb) ······················································································································· 3
7.12 ひ素 (As) ···················································································································· 4
7.13 鉄 (Fe) ······················································································································· 4
8 容器······························································································································· 4
9 表示······························································································································· 4
附属書JA(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ································································· 5
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会 (JRA) 及び財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに
よって,JIS K 8962 : 1996は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
Potassium sulfate (Reagent)
K2SO4 FW:174.26
序文
この規格は,1987年に第1版として発行されたISO 6353-3を基に作成した日本工業規格であるが,対
応国際規格の規定の一部を技術的に変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,試薬として用いる硫酸カリウムについて規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6353-3 : 1987,Reagents for chemical analysis−Part 3:Specifications−Second series (MOD)
なお,対応の程度を表す記号 (MOD) は,ISO/IEC Guide 21に基づき,修正していることを
示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 8001 試薬試験方法通則
3
一般事項
試験及び検査方法の一般的な事項は,JIS K 8001による。
4
種類
種類は,特級とする。
5
性質
5.1
性状
硫酸カリウムは,無色から白色の結晶又は粉末で,水に溶けやすく,エタノール及びジエチルエーテル
にほとんど溶けない。
5.2 定性方法
定性方法は,次による。
2
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a) 試料1 gに水20 mlを加えて溶かす(A液)。A液5 mlに塩化バリウム溶液 (100 g/l) 1 mlを加えると
白い沈殿が生じ,この沈殿は塩酸 (2 + 1) 2 mlに溶けない。
b) A液を用いてJIS K 8001の5.29(炎色試験)(1)(アルカリ金属及びアルカリ土類金属試験法)による
と,紫が現れる。
6
品質
品質は,箇条7によって試験及び検査したとき,表1に適合しなければならない。
表1−品質
項目
規格値
純度 (K2SO4)
質量分率 %
99.0以上
水溶状
試験適合
pH (50 g/l, 25 ℃)
5.0〜8.0
塩化物 (Cl)
質量分率 ppm
5 以下
りん酸塩 (PO4)
質量分率 ppm
5 以下
窒素化合物(Nとして)
質量分率 ppm
5 以下
ナトリウム (Na)
質量分率 %
0.02以下
銅 (Cu)
質量分率 ppm
2 以下
カルシウム (Ca)
質量分率 %
0.001以下
鉛 (Pb)
質量分率 ppm
2 以下
ひ素 (As)
質量分率 ppm
1 以下
鉄 (Fe)
質量分率 ppm
3 以下
7
試験及び検査方法
7.1
試験及び検査方法の条件及び結果
試験及び検査方法の環境は,JIS K 8001の3.7(試験操作など)(1)(試験の環境)による。湿度管理は,
必要に応じて実施する。また,表1で規定する各品質項目は,次の各試験及び検査方法によって行う。得
られる測定値の計算方法及び規格値に対する判定は,JIS K 8001の3.5(測定値)によって行い,これに適
合しなければならない。
7.2
純度 (K2SO4)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料溶液 試料3 gを0.1 mgのけたまではかりとり,全量フラスコ250 mlに入れて水を加えて溶かし
た後,水を標線まで加える。この液25 mlを正確にとる。
b) 操作 JIS K 8001の5.33(イオン交換滴定法)による。滴定用溶液は0.1 mol/l水酸化ナトリウム溶液,
指示薬はブロモチモールブルー溶液を用いる。終点は,液の色が黄色から青みの黄色に変わる点とす
る。この場合,0.1 mol/l 水酸化ナトリウム溶液1 mlは,0.008 713 g K2SO4に相当する。
7.3 水溶状
水溶状は,JIS K 8001の5.2(溶状)による。この場合,試料1 gを用い,濁りの程度の適合限度標準は
(a)(澄明)を用いる。
7.4 pH (50 g/l, 25 ℃)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料溶液 試料5.0 gに二酸化炭素を含まない水を加えて溶かし,100 mlにする。
3
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 操作 JIS K 8001の5.5 (pH) (2)(操作)による。
7.5
塩化物 (Cl)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gに水を加えて溶かし,20 mlにする。
b) 標準側溶液 塩化物標準液 (Cl : 0.01 mg/ml)1.0 mlに水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.7[塩化物 (Cl)](1)(比濁法)による。
7.6
りん酸塩 (PO4)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gに水を加えて溶かし,20 mlにする。
b) 標準側溶液 りん酸塩標準液 (PO4 : 0.01 mg/ml) 1.0 mlに水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.13[りん酸塩 (PO4)](1)(比色法)による。
7.7
窒素化合物(Nとして)
窒素化合物は,JIS K 8001の5.12[窒素化合物(Nとして)](3)(セミミクロケルダール法)による。
ケルダールフラスコAに試料5gをとる。
なお,滴定は最小目盛0.01 mlのメスピペットを用いて行い,滴定量は,0.18 ml以下である。
注記 試料に含まれる窒素化合物が少ないので,試料量は,JIS K 8001の5.12 (3) (b)(操作)①に記
載している“窒素として2〜3 mgに相当する量”を満たしていない。
7.8
ナトリウム (Na)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料0.50 gに水を加えて溶かし,100 mlにする(X液)。
b) 標準側溶液 試料0.50 gに水20 ml,ナトリウム標準液 (Na : 0.1 mg/ml) 1.0 ml及び水を加えて溶かし,
100 mlにする(Y液)。
c) 操作 JIS K 8001の5.30(炎光光度法)(3)(操作)による。
7.9
銅 (Cu)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料8.0 gに塩酸 (2+1) 1 ml及び水を加えて溶かし,80 mlにする。
b) 標準側溶液 試料8.0 gに銅標準液 (Cu : 0.01 mg/ml) 1.6 ml,鉛標準液 (Pb : 0.01 mg/ml) 1.6 ml,鉄標準
液 (Fe : 0.01 mg/ml) 2.4 ml,塩酸 (2+1) 1 ml及び水を加えて溶かし,80 mlにする。
c) 空試験用溶液 塩酸 (2+1) 1 mlに水を加えて5 mlにする。
d) 操作 JIS K 8001の5.31(原子吸光法)(2)(抽出液噴霧法)(d)(操作)による(操作の途中で得られ
るX液,Y液及びZ液は,7.11及び7.13にも用いる。)。
7.10 カルシウム (Ca)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gに塩酸 (2+1) 1 ml及び水を加えて溶かし,100 mlにする(X液)。
b) 標準側溶液 試料2.0 gに水20 ml,カルシウム標準液 (Ca : 0.01 mg/ml) 2.0 ml,塩酸 (2+1) 1 ml及び
水を加えて溶かし,100 mlにする(Y液)。
c) 操作 JIS K 8001の5.31 (1)(直接噴霧法)(d)(操作)による。
7.11 鉛 (Pb)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 7.9のX液を用いる。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 標準側溶液 7.9のY液を用いる。
c) 空試験用溶液 7.9のZ液を用いる。
d) 操作 JIS K 8001の5.31(2) (d) ③による。
7.12 ひ素 (As)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料3 gを水素化ひ素発生瓶100 mlにとり,水を加えて溶かし,20 mlにする。
b) 標準側溶液 ひ素標準液 (As : 0.001 mg/ml) 3.0 mlを水素化ひ素発生瓶100 mlにとり,水を加えて20
mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.19[ひ素 (As)](3)[N, N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法(AgDDTC法)]に
よる。
7.13 鉄 (Fe)
溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 7.9のX液を用いる。
b) 標準側溶液 7.9のY液を用いる。
c) 空試験用溶液 7.9のZ液を用いる。
d) 操作 JIS K 8001の5.31 (2) (d) ③による。
8
容器
容器は,気密容器とする。
9
表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 名称 “硫酸カリウム”及び“試薬”の文字
b) 種類
c) 化学式及び式量
d) 純度
e) 内容量
f)
製造番号
g) 製造業者名又はその略号
5
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附属書JA
(参考)
JISと対応する国際規格との対比表
JIS K 8962 : 2008 硫酸カリウム(試薬)
ISO 6353‒3 : 1987,Reagents for chemical analysis−Part 3:Specifications−Second
series
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号及び
名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
試薬として用い
る硫酸カリウム
について規定。
1
化学分析用試薬57品目の
仕様について規定。
変更
JISは1品目1規格。
試薬の規格使用者が各規格を多
く引用しやすくするために1品目
1規格としている。
なお,対応国際規格は20年以
上見直しが行われていないため
市場の実態に合わない。国際規格
の改正提案を検討する予定。
2 引用規格
3 一般事項
JIS K 8001によ
る。
−
−
追加
項目を追加。
編集上の差異であり,技術的な差
異はない。
4 種類
−
−
追加
種類の項目を追加。
JISは種類として“特級”だけな
ので,ISO規格と技術的な差異は
ない。
5 性質
−
−
追加
性質の項目を追加。
一般的な説明事項であり,技術的
差異はない。
6 品質
R 85.1
−
追加
1) 品質に差異のある項目:ナ
トリウム,カルシウム,ひ
素及び鉄。
2) 追加した項目:水溶状及び
りん酸塩。
3) ISO規格の重金属をJISは
銅及び鉛に変更。
ISO規格は,長期間内容の見直し
が行われず国際市場でISO規格
品が用いられることはほとんど
ない。また,技術的差異も軽微a) b)
c) である。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号及び
名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
−
R 85.2
試料溶液
変更
JISは試験及び検査方法の該
当項目で個別に規定。
編集上の差異であり,技術的な差
異は軽微。
7 試験及び検
査方法
7.1試験及び
検査方法の条
件及び結果
R 85.3
−
追加
項目を追加。
一般的な試験及び検査方法の条
件及び結果に関する事項であり,
技術的な差異はない。
7.2 純度
(K2SO4)
イオン交換滴定
法
R 85.3.1
イオン交換滴定法
変更
試料の量,指示薬及び滴定用溶
液の濃度などを変更。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
7.3 水溶状
−
−
追加
項目を追加。
品質確保のために必要。
ISO規格の見直し時に,改正提案
の検討を行う予定。
7.4 pH (50g/l
25℃)
溶液濃度はg/lで
規定。
R 85.3.2
溶液濃度は質量分率 %
で規定。
変更
1) ISO規格は溶液濃度を質
量分率 %で規定,JISは溶
液濃度をg/lで規定。
2) JIS K 8001の5.5を引用。
JISは操作性から溶液濃度をg/l
で規定。ISO規格の見直し時に,
改正提案の検討を行う予定。
7.5塩化物
(Cl)
比濁法
R 85.3.4
比濁法
変更
1)試薬溶液の濃度などを変更
2)JIS K 8001の5.7を引用。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
7.6りん酸塩
(PO4)
比色法
−
−
追加
項目を追加。
品質確保のために必要。
ISO規格の見直し時に,改正提案
の検討を行う予定。
7.7窒素化合
物(Nとして)
セミミクロケル
ダール法
R 85.3.3
蒸留−ネスラー法
変更
1) ISO規格は蒸留−ネスラ
ー法,JISはセミミクロケ
ルダール法に変更。
2) JIS K 8001の5.12を引用。
JISは,この試薬の用途上からケ
ルダール法で試験している。ISO
規格の見直し時に,改正提案の検
討を行う予定。
7.8ナトリウ
ム (Na)
炎光光度法
R 85.3.9
炎光光度法
変更
1) 試料の量などを変更。
2) JIS K 8001の5.30を引用。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
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(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ)
国際規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号及び
名称
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
7.9 銅 (Cu)
原子吸光法
(抽出液噴霧法)
R 85.3.7
重金属
比濁法(Pbとして)
変更
1) 操作方法を変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
使用者により具体的な情報を提
供するためにJISとして必要。
ISO規格の見直し時に,改正提案
の検討を行う予定。
7.10 カルシ
ウム (Ca)
原子吸光法
(直接噴霧法)
R 85.3.6
原子吸光法
変更
1) 試料の量などを変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
7.11 鉛 (Pb)
原子吸光法
(抽出液噴霧法)
R 85.3.7
重金属
比濁法(Pbとして)
変更
1) 操作方法を変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
使用者により具体的な情報を提
供するためにJISとして必要。
ISO規格の見直し時に,改正提案
の検討を行う予定。
7.12 ひ素 (As) AgDDTC法
R 85.3.5
AgDDTC法
変更
1) 試料の量などを変更。
2) JIS K 8001の5.19を引用。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
7.13 鉄 (Fe)
原子吸光法
(抽出液噴霧法)
R 85.3.8
1,10-フェナントロリン法
変更
1) ISO規格は1,10-フェナン
トロリン法,JISは原子吸
光法に変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
国際的にも広く普及している方
法に変更。ISO規格の見直し時
に,改正提案の検討を行う予定。
8 容器
−
−
追加
項目を追加。
規格適合性を評価する関係で必
要な項目を追加。
9 表示
−
−
追加
項目を追加。
注a) 理由:軽微な技術的差異。箇条6(品質)の (Ⅳ) 欄の1) 〜3) は,いずれも一般用途の試薬としては軽微な技術的差異であり,この差が取引上の障害になる
可能性はほとんどない。ISO規格,JISとも品質項目の設定・品質水準の設定は,市場での長い使用実績・経験を踏まえたものである。ISO規格とJISとの質
量分率ppm〜質量分率pptレベルの不純物のごくわずかの差異は,経験上,一般用途の試薬としては実用上差し支えないものと考えられる。
なお,不純物のごくわずかの差異がどのような影響を及ぼすか,あらゆる用途を想定して検証することは現実的ではない。この (Ⅳ) 欄の1) 〜3) の品質項
目及び品質水準が不満足な場合は,通常,JIS試薬,ISO規格試薬とも対応できない。この場合,対応策としては,目的に合致した高純度試薬など特殊用途の
試薬を使用することになる。
b) ISO試薬規格の状況:ISO規格の試薬は,規格の維持管理が行われていない(規格制定後約20年経過)。このため,ISO規格の内容が現在の市場の要求にこた
えているかどうかの検討が行われていない(JISとの差)。また,ISO規格の試薬は,我が国だけではなく,国際市場でも商取引がほとんどなく国際規格とし
ての存在意義が乏しい。
c) 今後の対策:注a) 及び注b) の理由から,当面,対策を考慮しない。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3 : 1987,MOD
被引用法規
食品・添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)
第十五改正日本薬局方(平成18年厚生労働省告示第285号)
飼料及び飼料添加物の成分規格(昭和51年農林省令第35号)
普通肥料の公定規格(昭和61年農林水産省告示第284号) 附2 農業環境技術研究所法
関連する外国規格
アメリカ Reagent Chemicals−American Chemical Society Specifications ACS 10版 (2006)
イギリス British Standards BS 6376-3 (1989)
韓国 韓国産業規格 (Korean Standards) KS M 8310 (1993) KS M ISO 6353-3 (2002)
中国 国家標準 (Guojia Biaozhum) GB/T 16496 (1996)
チェコ Ceskych Technickych Norem(チェコ技術標準) CN 68-5366 (1974)
フランス Norme Française(フランス標準) NF ISO 6353-3 (1988)
ロシア Gosdarstvennye Standarty(国家標準) GOST 4145 (1974)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD………………国際規格を修正している。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。