K 8827:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8827:1998は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
K 8827:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 共通事項 ························································································································ 1
4. 性質 ······························································································································ 1
4.1 性状 ···························································································································· 1
4.2 定性方法 ······················································································································ 1
5. 品質 ······························································································································ 1
6. 試験方法 ························································································································ 2
6.1 純度(乾燥後) ············································································································· 2
6.2 水溶状 ························································································································· 2
6.3 乾燥減量(110 ℃) ········································································································ 2
6.4 窒素化合物(Nとして)·································································································· 2
6.5 重金属(Pbとして) ······································································································ 2
6.6 オキシダント測定適合性 ································································································· 2
7. 容器 ······························································································································ 2
8. 表示 ······························································································································ 3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 8827:2004
よう化カリウム(オキシダント測定用)(試薬)
Potassium iodide for oxidant analysis
KI FW:166.00
1. 適用範囲 この規格は,オキシダント測定に用いるよう化カリウムについて規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 8001 試薬試験方法通則
3. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 8001による。
4. 性質
4.1
性状 よう化カリウムは,白い結晶又は結晶性粉末で,水に極めて溶けやすく,エタノールにやや
溶けにくい。
4.2
定性方法 定性方法は,次のとおりである。
a) 試料1 gに水200 mlを加えて溶かす(A液)。A液10 mlに塩素水0.05 ml及びシクロヘキサン1 mlを
加えて振り混ぜると,シクロヘキサン相に紫が現れる。
b) A液を用いてJIS K 8001の5.29(炎色試験)(1)によると紫が現れる。
5. 品質 品質は,6. によって試験し,表1に適合しなければならない。
表 1 品質
項目
規格値
純度(乾燥後)
水溶状
乾燥減量(110 ℃)
窒素化合物(Nとして)
重金属(Pbとして)
オキシダント測定適合性
%
%
%
ppm
99.5 以上
試験適合
0.2 以下
0.001 以下
5 以下
試験適合
2
K 8827:2004
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6. 試験方法
6.1
純度(乾燥後) 6.3の残分0.5 gを0.1 mgのけたまではかりとり,共通すり合わせ三角フラスコに
入れる。水25 mlを加え溶かした後,5 ℃以下に冷却し,5 ℃以下に冷却した塩酸35 mlとクロロホルム5
mlを加え,よく振り混ぜながら0.05 mol/Lよう素酸カリウム溶液で水相のよう素の色が消えるまで滴下す
る。栓をして30秒間激しく振り混ぜてクロロホルム相のよう素を水相に移す。
次に1滴を加えるごとに激しく振り混ぜてクロロホルム相の紫が完全に消えるまで滴定を続ける。
0.05 mol/Lよう素酸カリウム溶液1 mlは,0.016 600 g KIに相当する。
6.2
水溶状 JIS K 8001の5.2(溶状)による。この場合,試料は2 g,濁りの程度の適合限度標準は (a)
(澄明)を用いる。
6.3
乾燥減量(110 ℃) JIS K 0067の4.1.4 (1)(第1法 大気圧下で加熱乾燥する方法)による。この
場合,砕いた試料2 g(0.1 mgのけたまではかる。)を用いて110 ℃で2時間乾燥し,減量4 mg以下(残
分は6.1の試験に用いる。)。
6.4
窒素化合物(Nとして)
a) 試料側溶液の調製 試料1 gをとり,水に溶かして140 mlにする。
b) 標準側溶液の調製 窒素標準液(Nとして0.01 mg /ml)1.0 mlに水を加えて140 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.12の (4)(蒸留−インドフェノール青法)による。
6.5
重金属(Pbとして)
a) 試料側溶液の調製 試料6.0 gをとり水に溶かし,塩酸 (2+1)18 mlと過酸化水素水12 mlとを加え,
水浴上で蒸発乾固する。これに水10 mlを加え,再び水浴上で蒸発乾固する。この操作をよう素の色
がなくなるまで繰り返す。よう素の色がなくなったら残分を水に溶かして30 mlにする(B液)。
B液15 ml(試料量3 g)をとり,水で20 mlにする。
b) 標準側溶液の調製 塩酸 (2+1)6 mlと過酸化水素水4 mlとを水浴上で蒸発乾固し,これにB液5.0 ml
(試料量1 g)と鉛標準液(Pbとして0.01 mg/ml)1.0 mlとを加え,水で20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.24の(2)(分液硫化ナトリウム法)による。
6.6
オキシダント測定適合性
a) 試料溶液の調製 試料25 gを水200 mlに溶かし,pH計を用いて0.01 mol/L水酸化ナトリウム溶液又
は0.01 mol/L塩酸でpHを6.8〜7.2に調節(1)した後,全量フラスコ250 mlに移し入れ,水を標線まで
加える(C液)。
b) 試験用溶液の調製 0.05 mol/Lよう素溶液0.40 mlを褐色全量フラスコ50 mlにとり,C液を標線まで
加える。その0.50 mlを別の褐色全量フラスコ50 mlにとり,C液を標線まで加える(X液)。
c) 空試験溶液の調製 C液を褐色全量フラスコ50 mlに標線までとる(Y液)。
d) 操作 X液,Y液を暗所に30分間放置する。
吸収セル(光路長20 mm)を用い,波長352 nm付近の吸収極大の波長においてY液を対照液とし
てX液の吸光度を測定するとき,その値は0.200〜0.240でなければならない。
同一条件で水を対照液としてY液の吸光度を測定するとき,その値は0.020以下でなければならな
い。
注(1) 塩酸を加える場合は,溶液がpH 6.8より酸性側にならないように注意して行う。
7. 容器 気密容器とする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8. 表示 容器には,次の事項を表示しなければならない。
a) 名称 “よう化カリウム(オキシダント測定用)”及び“試薬”の文字
b) 化学式及び式量
c) 品質(純度)
d) 内容量
e) 製造番号
f)
製造業者名又はその略号