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(1)
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類······························································································································· 2
4 性質······························································································································· 2
4.1 性状 ···························································································································· 2
4.2 定性方法 ······················································································································ 2
5 品質······························································································································· 2
6 試験方法························································································································· 3
6.1 一般事項 ······················································································································ 3
6.2 純度(C9H7NO) ··········································································································· 3
6.3 エタノール溶状 ············································································································· 4
6.4 酢酸溶状 ······················································································································ 4
6.5 融点 ···························································································································· 5
6.6 強熱残分(硫酸塩) ······································································································· 5
6.7 塩化物(Cl) ················································································································ 6
6.8 硫酸塩(SO4) ·············································································································· 6
6.9 マグネシウム分析適合性 ································································································· 7
7 容器······························································································································· 8
8 表示······························································································································· 8
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(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を
改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格で
ある。これによって,JIS K 8775:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本産業規格 JIS
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8-キノリノール(試薬)
8-Quinolinol (Reagent)
C9H7NO FW:145.16
1
適用範囲
この規格は,試薬として用いる8-キノリノールについて規定する。
注記 別名:8-ヒドロキシキノリン, オキシン
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 6201 化学分析用白金るつぼ
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0064 化学製品の融点及び溶融範囲測定方法
JIS K 0068 化学製品の水分測定方法
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JIS K 0117 赤外分光分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8042 アニリン(試薬)
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8223 過塩素酸(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8886 無水酢酸(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8995 硫酸マグネシウム七水和物(試薬)
2
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JIS K 9071 リトマス試験紙(試薬)
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
JIS R 1301 化学分析用磁器るつぼ
JIS Z 0701 包装用シリカゲル乾燥剤
3
種類
種類は,特級とする。
4
性質
4.1
性状
8-キノリノールは,白からうすい黄又は明るい灰みの赤みを帯びた黄の結晶,結晶性粉末又はフレーク
で,エタノール(99.5)及びジエチルエーテルに溶けやすく,水に極めて溶けにくい。うすい酸,うすい
アルカリ溶液にも溶ける。
4.2
定性方法
試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数3 179 cm-1,1 509 cm-1,1 411 cm-1,
1 380 cm-1,1 287 cm-1,1 223 cm-1,1 207 cm-1,781 cm-1,742 cm-1及び 711 cm-1付近に主な吸収を認める。
この場合,試料調製は,JIS K 0117の5.2 b)(錠剤法)による。錠剤の調製に臭化カリウムを用いたとき
の赤外吸収スペクトルの例を図1に示す。
図1−赤外吸収スペクトルの例
5
品質
品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
3
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表1−品質
項目
規格値
試験方法
純度(C9H7NO)
質量分率 %
99.0以上
6.2
エタノール溶状
−
試験適合
6.3
酢酸溶状
−
試験適合
6.4
融点
℃
72〜76
6.5
強熱残分(硫酸塩)
質量分率 %
0.05以下
6.6
塩化物(Cl)
質量分率 %
0.001以下
6.7
硫酸塩(SO4)
質量分率 %
0.01以下
6.8
マグネシウム分析適合性
−
試験適合
6.9
6
試験方法
6.1
一般事項
試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。
6.2
純度(C9H7NO)
純度(C9H7NO)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) 酢酸(非水滴定用) 非水滴定に用いる酢酸は,次の試験に適合したものを用いる。
JIS K 8042に規定するアニリン1 gをJIS K 8355に規定する酢酸で溶かし,酢酸で100 mLにし
たものをA液とする。A液25 mLを正確にとり,0.1 mol/L 過塩素酸(酢酸溶液)で電位差滴定し
たときの滴定量をV1 mLとする。A液25 mLを正確にとり,酢酸75 mLを加え,0.1 mol/L 過塩素
酸(酢酸溶液)で電位差滴定したときの滴定量をV2 mLとする。V2−V1は,0.1 mL以下でなければ
ならない。
なお,酢酸(非水滴定用)の水分測定は,JIS K 0068の6.3.5 a)(直接滴定)による。試料10 g
を用いる。この場合,滴定溶媒はメタノールに代えて,クロロホルムとアルキレンカルボネートと
を主成分とするカールフィッシャー用脱水溶剤40 mLを用いる。水分は,質量分率0.3 %以下であ
る。
2) 0.1 mol/L 過塩素酸(酢酸溶液)(HClO4:10.05 g/L) JIS K 8223に規定する過塩素酸(質量分率
70.0 %〜72.0 %)及びJIS K 8886に規定する無水酢酸を用い,JIS K 8001のJA.6.4 f)[0.1 mol/L 過
塩素酸(酢酸溶媒)]に従って,調製,標定及び計算したもの。
b) 装置 主な装置は,次による。
・ 電位差滴定装置 電位差滴定の機能をもち,最小吐出量が0.01 mL以下のもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料0.3 gをビーカー200 mLなどに0.1 mgの桁まではかりとり,酢酸(非水滴定用)50 mLを加え
て溶かす。
2) 0.1 mol/L 過塩素酸(酢酸溶液)でJIS K 0113の5.(電位差滴定方法)によって,指示電極にガラ
ス電極及び参照電極に銀−塩化銀電極,又はそれらを組み合わせた複合電極若しくは複合金属電極
を用い,電位差滴定を行う(V3 mL)。
3) 滴定の終点は,変曲点とする。
4) 別に同一条件で空試験を行って滴定量(V4 mL)を補正する。
d) 計算 純度(C9H7NO)は,次の式によって算出する。
4
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100
)
(
516
014
.0
4
3
×
×
−
×
=
m
f
V
V
A
ここに,
A: 純度(C9H7NO)(質量分率 %)
f: 0.1 mol/L 過塩素酸(酢酸溶液)のファクター
m: はかりとった試料の質量(g)
0.014 516: 0.1 mol/L 過塩素酸(酢酸溶液)1 mLに相当するC9H7NO
の質量を示す換算係数(g/mL)
6.3
エタノール溶状
エタノール溶状の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %〜61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
3) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水に加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
4) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“澄明”を用いる。
澄明の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試験管[c)
参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,更に水を加えて
20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料1.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,エタノール(95)を加えて溶かし,エタノー
ル(95)で20 mLにする。
2) 試料を溶かした直後に,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の
有無を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 次の1)及び2)に適合するとき,“エタノール溶状:試験適合(規格値)”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。
6.4
酢酸溶状
酢酸溶状の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
2) 硝酸(1+2) 6.3 a) 2)による。
3) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 3)による。
4) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL) 6.3 a) 4)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 6.3 b)による。
c) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
5
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2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,酢酸5 mL及び水15 mLを加え,水浴中で加
熱して溶かす。
2) 試料を溶かした直後に,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の
有無を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 次の1)及び2)に適合するとき,“酢酸溶状:試験適合(規格値)”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) 試料溶液は,ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。
6.5
融点
融点の試験方法は,JIS K 0064の3.(融点測定方法)による。
6.6
強熱残分(硫酸塩)
強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
・ 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) るつぼ JIS R 1301に規定する磁器るつぼ,これと類似の形状の石英るつぼ,又はJIS H 6201に規
定する白金るつぼ。るつぼの大きさは,試料がその容量の1/3以下になるもの。
2) デシケーター 乾燥剤としてJIS Z 0701に規定するシリカゲル(A形1種)を入れたもの。
3) 電気炉又は湿式灰化装置 500 ℃±50 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な硫酸ミストが発生するため,排気に注意して行う。
1) 試料2.0 gをあらかじめ恒量としたるつぼ(W0 g)に0.1 mgの桁まではかりとる(W1 g)。この場合,
試料量m gは,(W1−W0)gとする。
なお,試料の質量を別途はかり込んでからるつぼに加えてもよい(m g)。
2) 硫酸1 mLを可能な限り試料全体に行き渡るように加える。
3) 熱板(ホットプレート)上又は湿式灰化装置で硫酸の白いミストが生じなくなるまで加熱する。炭
化が不十分な場合,冷却後に硫酸1 mLを加え,再び硫酸の白いミストが生じなくなり,炭化する
まで加熱する。
4) るつぼを電気炉又は湿式灰化装置で,500 ℃±50 ℃で炭化物がなくなるまで強熱する。
5) 電気炉又は湿式灰化装置から取り出したるつぼを速やかにデシケーターに入れる。
なお,強熱後のるつぼをデシケーターに入れるとデシケーター内部の空気が膨張し,デシケータ
ーの蓋が落下しやすいため,蓋をずらして空気を抜くとよい。
6) デシケーター内で放冷後,るつぼを取り出し,0.1 mgの桁まで質量をはかる(W2 g)。
d) 計算 強熱残分(硫酸塩)は,次の式によって算出する。
100
0
2
×
−
=
m
W
W
B
ここに,
B: 強熱残分(硫酸塩)(質量分率 %)
e) 判定 計算して得られた値が規格値以下であるとき,“強熱残分(硫酸塩):質量分率0.05 %以下(規
格値)”とする。
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6.7
塩化物(Cl)
塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 2)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 3)による。
3) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL) 6.3 a) 4)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) 水浴 6.4 c) 2)による。
3) 洗浄ろ紙 JIS P 3801に規定するろ紙(5種C)を硝酸(1+2)50 mLで2回洗い,更に水50 mLで
2回洗ったもので,その最終洗液20 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸(1+2)1 mL及
び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて15分間放置後に澄明であることを確認したもの。必要であ
れば,洗浄を繰り返す。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料3.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,硝酸(1+2)15 mL及び水40 mLを加え,水浴上
で加熱して溶かし,水を加えて60 mLにし,混合する(B液)。
2) 試料溶液の調製は,B液20 mL(試料量1.0 g)を共通すり合わせ平底試験管にとる。
3) 比較溶液の調製は,B液20 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを
加え,沸騰水浴中で10分間加熱する。冷却後,洗浄ろ紙を用いてろ過し,ろ液を共通すり合わせ平
底試験管に受け,水5 mLでろ紙上の沈殿を洗い,洗液をろ液に合わせる。
4) 試料溶液に硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜ,比較溶液に塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)
1.0 mLを加えて振り混ぜた後,それぞれの溶液に水を加えて30 mLにし,15分間放置する。
5) 黒の背景を用いて,4)から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方か
ら観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl):質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。
6.8
硫酸塩(SO4)
硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) 6.3 a) 1)による。
2) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
3) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gを水に溶かして
100 mLにしたもの。
4) 硫酸塩標準液(SO4:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種Cのもの。
3) 水浴 6.4 c) 2)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料1.5 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,塩酸(2+1)3 mL及び水20 mLを加え,水
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浴上で加熱して溶かし,水を加えて60 mLにし,混合する(C液)。
2) 試料溶液の調製は,C液20 mL(試料量0.5 g)を共通すり合わせ平底試験管にとる。
3) 比較溶液の調製は,C液20 mLをビーカー100 mLなどにとり,塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mL
を加え,沸騰するまで加熱し,1時間放置する。冷却後,ろ紙を用いてろ過し,ろ液を共通すり合
わせ平底試験管に受ける。
4) 試料溶液にエタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加え,比較溶液に硫酸
塩標準液(SO4:0.01 mg/mL)5.0 mL及びエタノール(95)3 mLを加えて振り混ぜた後,1時間放
置する。
5) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得たそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験管の
上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得た液の濁りが,比較溶液から得た液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩(SO4):
質量分率0.01 %以下(規格値)”とする。
6.9
マグネシウム分析適合性
マグネシウム分析適合性の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
2) アンモニア水(2+3) JIS K 8085に規定するアンモニア水(質量分率28.0 %〜30.0 %)の体積2
と水の体積3とを混合したもの。
3) 塩酸(1+2) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積1と水の体積2とを混合したもの。
4) マグネシウム標準液(Mg:0.12 mg/mL) JIS K 8995に規定する硫酸マグネシウム七水和物10.1 g
を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を標線まで加えて混合する。
この液12 mLを全量フラスコ100 mLに正確にとり,塩酸(1+2)0.3 mLを加え,水を標線まで
加えて混合する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) ろ紙 6.8 b) 2)による。
2) リトマス試験紙 JIS K 9071に規定するリトマス試験紙(赤)又は市販のもの。
3) 水浴 6.4 c) 2)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料2.5 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,酢酸5 mLを加えて溶かす(溶けにくい場合,水浴
中で約60 ℃に加温して溶かす。)。冷却後,全量フラスコ100 mLに移し,水を標線まで加えて混合
する(D液)。
2) D液3.5 mLをビーカー100 mLなどにとり,マグネシウム標準液(Mg:0.12 mg/mL)50 mLを加え,
水浴中などで80 ℃まで加熱し,冷却後,アンモニア水(2+3)2 mLを加えてかき混ぜ,10分間放
置する。
3) ろ紙を用いてろ過し,ろ液をビーカー100 mLなどに受け,ろ液の液性をリトマス試験紙などで調べ
る。
4) ろ液にマグネシウム標準液(Mg:0.12 mg/mL)5 mLを加え,水浴中などで80 ℃まで加熱し,観察
する。
d) 判定 次の1)及び2)に適合するとき,“マグネシウム分析適合性:試験適合(規格値)”とする。
1) c) 3)の操作で得られたろ液は,黄から黄みの緑でアルカリ性を示す。
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2) c) 4)の操作で沈殿が生じる。
7
容器
容器は,遮光した気密容器とする。
8
表示
容器には,次の事項を表示する。
a) この規格の番号
b) 名称“8-キノリノール”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f)
内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号