2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 8692-1994
1−ナフチルアミン(試薬)
1-Naphtylamine
C10H9N
FW : 143.19
1. 適用範囲 この規格は,試薬として用いる1−ナフチルアミン(1)について規定する。
注(1) 別名:α−ナフチルアミン
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JIS K 0117 赤外分光分析方法通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
2. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 8001による。
3. 種類 特級
4. 性質 1-ナフチルアミンは,次の性質を示す。
(1) 性状 1-ナフチルアミンは,白〜うすい紅色の結晶性粉末で,空気中で徐々に着色し,紫紅色又は褐
色となる。エタノール及びジエチルエーテルに極めて溶けやすく,水に溶けにくい。
(2) 定性方法 試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数1 620cm−1,1 510cm−1,
1 400cm−1及び790cm−1付近に主な吸収を認める。
この場合,試料調製はJIS K 0117の6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を図1に
示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1 赤外吸収スペクトルの一例
5. 品質 品質は,6.によって試験し,表1に適合しなければならない。
表1 品質
項目
規格値
純度
99.0%以上
酢酸溶状
試験適合
融点
49〜51℃
強熱残分(硫酸塩)
0.1%以下
6. 試験方法 試験方法は,次のとおりとする。
(1) 純度 99.0%以上
試料0.5g(0.1mgのけたまではかる)+酢酸(非水滴定用)50ml→0.1mol/l過塩素酸(酢酸溶媒)を用
いJIS K 0113の5.(電位差滴定方法)によって電位差滴定を行う。
別に同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。
0.1 mol/l過塩素酸(酢酸溶媒)1mlは,0.014 319g C10H9Nに相当する。
(2) 酢酸溶状
試料0.5g+酢酸 (1+2) (→25ml)……ほとんど澄明以内。
(3) 融点 49〜51℃
JIS K 8001の5.4(融点及び溶融範囲)による。
(4) 強熱残分(硫酸塩) 0.1%以下
JIS K 0067の4.4.4(4)(第4法 硫酸塩として強熱する方法)(4.1)による。
試料1.0g及び硫酸0.5mlを用い,残分1mg以下。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7. 容器 遮光した気密容器とする。
8. 表示 容器には,次の事項を表示しなければならない。
(1) 名称 “1−ナフチルアミン”及び“試薬”の文字
(2) 種類
(3) 化学式,式量
(4) 品質(純度)
(5) 内容量
(6) 製造番号
(7) 製造年月又はその略号
(8) 製造業者名又はその略号
参考 取扱い上の注意事項 1−ナフチルアミンは有害なので,吸入及び粘膜・皮膚への付着を避ける。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
久保田 正 明
物質工学工業技術研究所計測化学部
細 川 幹 夫
通商産業省基礎産業局生物化学産業課
津 田 博
通商産業省機械情報産業局計量行政室
地 崎 修
工業技術院標準部繊維化学規格課
喜多川 忍
通商産業検査所化学部化学標準課
野々村 誠
都立工業技術センター無機化学部
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
石 橋 無味雄
厚生省国立衛生試験所
川 瀬 晃
社団法人日本分析化学会
柳 瀬 斉 彦
社団法人日本化学工業協会
藤 貫 正
社団法人日本分析化学会
並 木 昭
財団法人化学品検査協会
鶴 田 利 行
硫酸協会
中 村 靖
日本鉱業協会
大 槻 孝
社団法人日本鉄鋼協会
日 暮 喜八郎
第一化学薬品株式会社
北 田 佳 伸
和光純薬工業株式会社
高 野 虞美子
東京化成工業株式会社
中 村 穣
森田化学工業株式会社
山 岡 宏
片山化学工業株式会社
飯 岡 寛 一
柳島製薬株式会社
山 田 和 夫
関東化学株式会社
(事務局)
平 井 信 次
日本試薬連合会