K 8659:2014
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 種類······························································································································· 2
4 性質······························································································································· 2
4.1 性状 ···························································································································· 2
4.2 定性方法 ······················································································································ 2
5 品質······························································································································· 2
6 試験方法 ························································································································· 3
6.1 一般事項 ······················································································································ 3
6.2 特級 ···························································································································· 3
6.2.1 水溶状 ······················································································································· 3
6.2.2 乾燥減量(105 ℃) ····································································································· 4
6.2.3 強熱残分(硫酸塩) ····································································································· 4
6.2.4 pH(20 g/l,25 ℃) ····································································································· 4
6.2.5 鉄(Fe) ···················································································································· 5
6.2.6 フェーリング溶液還元性物質(マルトースとして)···························································· 6
6.2.7 鋭敏度 ······················································································································· 9
6.3 1級 ···························································································································· 10
6.3.1 水溶状 ······················································································································ 10
6.3.2 乾燥減量(105 ℃) ···································································································· 10
6.3.3 pH(20 g/l,25 ℃) ···································································································· 10
6.3.4 鉄(Fe) ··················································································································· 10
6.3.5 鋭敏度 ······················································································································ 10
7 記録······························································································································ 11
8 容器······························································································································ 11
9 保存方法 ························································································································ 11
10 表示 ···························································································································· 11
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 12
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8659:2007は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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でんぷん(溶性)(試薬)
Starch, soluble (Reagent)
序文
この規格は,1987年に第1版として発行されたISO 6353-3:1987,Reagents for chemical analysis−Part 3:
Specifications−Second series R 92 Starch, solubleを基とし,対応国際規格の規定の一部に市場の実態を反映
していない部分があるため,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,試薬として用いるでんぷん(溶性)について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6353-3:1987,Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second series R 92 Starch,
soluble(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 1107 窒素
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬)
JIS K 8103 ジエチルエーテル(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8201 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
JIS K 8202 塩化1,10-フェナントロリニウム一水和物(試薬)
JIS K 8359 酢酸アンモニウム(試薬)
JIS K 8536 (+)-酒石酸ナトリウムカリウム四水和物(試薬)
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JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8637 チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
JIS K 8780 ピロガロール(試薬)
JIS K 8913 よう化カリウム(試薬)
JIS K 8920 よう素(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS Z 8802 pH測定方法
3
種類
種類は,特級及び1級とする。
4
性質
4.1
性状
でんぷん(溶性)は,白い粉末で,水及びエタノールにほとんど溶けない。水を加えて加熱すると溶け
る。常温で長期間保存すると,分解してフェーリング溶液還元性物質が生成する場合がある。
4.2
定性方法
試料0.1 gに水10 mlを加えて加熱して溶かす。冷却後,この液に0.05 mol/l よう素溶液1滴を加えると,
液の色は青から青紫(以下,“青”という。)になり,これを加熱すると青は消えるが,冷却すると青が現
れる。
5
品質
品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
3
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表1−品質
項目
特級
1級
規格値
試験方法
規格値
試験方法
水溶状
試験適合
6.2.1
試験適合
6.3.1
乾燥減量(105 ℃)
質量分率 %
15以下
6.2.2
20以下
6.3.2
強熱残分(硫酸塩)
質量分率 %
1.0以下
6.2.3
−
−
pH(20 g/l,25 ℃)
4.0〜7.5
6.2.4
4.0〜7.5
6.3.3
鉄(Fe)
質量分率 %
0.004以下
6.2.5
0.004以下
6.3.4
フェーリング溶液還元性物質
(マルトースとして)
質量分率 %
1.5以下
6.2.6
−
−
鋭敏度
試験適合
6.2.7
試験適合
6.3.5
6
試験方法
6.1
一般事項
試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。
6.2
特級
特級の試験方法は,次による。
6.2.1
水溶状
水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %〜61 %)の体積1と水の体積2とを混合
する。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gを水に溶かして100 mlにする。褐色ガラス
製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液
3.1) 塩化物標準液(Cl:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
3.1.1) 計量標準供給制度[JCSS 1)]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し
た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,“JCSSに基づく標準液”
という。)。
3.1.2) JCSS以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な
場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS以外の認証標準液がない場合は,市販
の標準液を用いる(以下,JCSS以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,“JCSS以外の
認証標準液など”という。)。
3.1.3) JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム1.65 gを全量フラスコ1 000 mlにはかりとり,水を加えて
溶かし,水を標線まで加えて混合する。
注1) JCSSは,Japan Calibration Service Systemの略称である。
3.2) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準“ほとんど澄明”は,次による。
塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)0.5 mlを共通すり合わせ平底試験管[c) 参照]にはかりとり,水
10 ml,硝酸(1+2)1 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え,更に水を加えて20 mlとし,振り混
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ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせ平底試験管 濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例
として,容量50 ml,直径約23 mmのもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gに水10 mlを加えて懸濁液とし,これに熱水90 mlを加えて,かき混
ぜながら2分間煮沸し,共通すり合わせ平底試験管に移す(S液)。S液は,6.2.7の鋭敏度の試験に
も用いる。
2) 直後に,試料溶液の濁りの程度をb) と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通す
り合わせ平底試験管の側面から観察する。
3) 異物の有無を観察後,室温まで放冷し,試料溶液から得られた液を観察する。
e) 判定 d) によって操作し,次の1)〜3) に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。
3) 試料溶液の放冷後の液は,乳白色になるか,又は濁ってもゲル状にならない。
6.2.2
乾燥減量(105 ℃)
乾燥減量(105 ℃)は,JIS K 0067の4.1.4 (1)(第1法 大気圧下で加熱乾燥する方法)による。ただ
し,試料1.0 gを0.1 mgの桁まではかりとる。
6.2.3
強熱残分(硫酸塩)
強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,JIS K 0067の4.4.4 (4)(第4法 硫酸塩として強熱する方法)によ
る。ただし,試料1.0 gを0.1 mgの桁まではかりとり,JIS K 8951に規定する硫酸約1.0 mlを加えた後,
強熱する。残分は,6.2.5の鉄(Fe)の試験に用いる。
6.2.4
pH(20 g/l,25 ℃)
pH(20 g/l,25 ℃)の試験方法は,次による。
a) 試薬,ガス及び試験用溶液類 試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) ソーダ石灰 JIS K 8603に規定するもの(必要な場合に用いる。)。
2) 窒素 JIS K 1107に規定するもの。
3) 水酸化カリウム溶液(250 g/l) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4 gを水で溶かして100 ml
にする(必要な場合に用いる。)。高密度ポリエチレンなどの樹脂製瓶などに保存する。
4) 二酸化炭素を除いた水 次の4.1)〜4.4) のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを
用い,使用時に調製する。
4.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ
ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却
したもの。
4.2) 水をフラスコに入れ,水の中に窒素を15分間以上通じたもの。
4.3) 二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて,水から二酸化炭素を除いたもの。
4.4) 新鮮な18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取
したもの。採水後,速やかに用いる。
5) pH標準液 JIS Z 8802の箇条7(pH標準液)による。
5
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b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
1) 恒温水槽 (25.0±0.5)℃に調節できるもの。
2) pH計 JIS Z 8802に規定する形式II以上の性能のもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gをはかりとり,二酸化炭素を除いた水90 mlを加え,加熱して溶かす。
冷却後,速やかに二酸化炭素を除いた水を加えて100 mlにする。この液を適切な容量のビーカーに
とる。
2) pHの測定は,JIS Z 8802の8.2(測定方法)による。この場合,液温(25.0±0.5)℃の恒温水槽に
つ(浸)けた試料溶液の液面上に窒素を流し,かき混ぜながらはかる。
6.2.5
鉄(Fe)
鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l) JIS K 8201に規定する塩化ヒドロキシルアンモニ
ウム10 gを水に溶かして100 mlにする。
2) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸の体積2と水の体積1とを混合する。
3) 酢酸アンモニウム溶液(250 g/l) JIS K 8359に規定する酢酸アンモニウム25 gを水に溶かして
100 mlにする。
4) 1,10-フェナントロリン溶液(2 g/l) JIS K 8202に規定する塩化1,10-フェナントロリニウム一水和
物0.28 gを水に溶かして100 mlにする。褐色ガラス製瓶に保存する。
5) 鉄標準液
5.1) 鉄標準液(Fe:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
5.1.1) JCSSに基づく標準液 6.2.1 a) 3.1.1) に準じる。
5.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.2.1 a) 3.1.2) に準じる。
5.1.3) JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12水8.63 gを全量フラスコ1 000 mlにはかり
とり,塩酸(2+1)3 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶
に保存する。
5.2) 鉄標準液(Fe:0.01 mg/ml) 鉄標準液(Fe:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確には
かりとり,塩酸(2+1)3 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存
する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.2.1 c) による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,6.2.3の残分(試料量1.0 g)に,塩酸(2+1)1 ml及び水を加えて溶かし,水
浴上で蒸発乾固する。これに,塩酸(2+1)4 mlを加えて残分を溶かし,水を加えて40 mlにする。
その10 ml(試料量0.25 g)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて15 mlにする。
2) 比較溶液の調製は,鉄標準液(Fe:0.01 mg/ml)1.0 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,
塩酸(2+1)1 mlを加え,更に水を加えて15 mlにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液(100 g/l)1 mlを加えて,5分間放
置した後,1,10-フェナントロリン溶液(2 g/l)1 ml,酢酸アンモニウム溶液(250 g/l)5 ml及び水
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を加えて25 mlとし,20 ℃〜30 ℃で15分間放置する。
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液の色を,共通すり合わせ平底
試験管の上方又は側面から観察して,黄みの赤を比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“鉄(Fe):質量分率0.004 %以下(規格値)”とする。
試料溶液から得られた液の黄みの赤は,比較溶液から得られた液の黄みの赤より濃くない。
6.2.6
フェーリング溶液還元性物質(マルトースとして)
フェーリング溶液還元性物質(マルトースとして)の試験方法は,6.2.6.1(第1法 滴定法)又は6.2.6.2
(第2法 重量法)のいずれかによる。
6.2.6.1
第1法 滴定法
第1法 滴定法の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 水酸化ナトリウム溶液(300 g/l) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム30.9 gを水に溶かして
100 mlにする。高密度ポリエチレンなどの樹脂製の瓶に保存する。
2) でんぷん溶液 箇条5の1級を満足するもの1.0 gに水10 mlを加えてかき混ぜながら熱水200 ml
中に入れて溶かす(必要な場合に用いる。)。これを約1分間煮沸した後に冷却する。冷所に保存し,
10日以内に使用する。
3) ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8780に規定するピロガロール10 gを水酸化ナトリウ
ム溶液(300 g/l)80 mlに溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)を加えて全量を100 mlにす
る。この溶液は使用時に調製する。
4) フェーリング溶液 JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物34.66 gを水に溶かして500 mlにす
る(A液)。JIS K 8536に規定する(+)-酒石酸ナトリウムカリウム四水和物173 g及びJIS K 8576
に規定する水酸化ナトリウム50 gを水に溶かして500 mlにする(B液)。B液はポリエチレン製な
どの樹脂製瓶に保存する。使用時にA液及びB液の等量を混合する。
5) よう化カリウム溶液(100 g/l) JIS K 8913に規定するよう化カリウム10 gを水に溶かして100 ml
にする。使用時調製する。
6) 溶存酸素を除いた水 次の6.1)〜6.5) のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用
い,使用時に調製する。
6.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶にピロガロー
ル・水酸化ナトリウム溶液を入れたものを連結するなどして空気中の酸素を遮り,冷却したもの。
6.2) 水をフラスコに入れ,水の中にJIS K 1107に規定する窒素を15分間以上通じたもの。
6.3) 酸素分離膜をもつガス分離管を用いて水から溶存酸素を除いたもの。
6.4) 水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。
6.5) 18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも
の。ただし,採水後速やかに用いる。
7) 硫酸(1+1) 水の体積1を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々
に加える。
8) 硫酸(1+5) 水の体積5を冷却してかき混ぜながら,硫酸の体積1を徐々に加える。
9) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O:24.82 g/l) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液
の調製,標定及び計算は,次による。
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注記 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液は,JIS K 8001のJA.5.2(滴定用溶液の調製,標定及び
計算)t) 2) と同じである。
9.1) 調製 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物26 g及びJIS K 8625に規定する炭酸ナ
トリウム0.2 gとをはかりとり,溶存酸素を除いた水1 000 mlを加えて溶かした後,気密容器に入
れて保存する。調製後2日間放置したものを用いる。
9.2) 標定 標定は,認証標準物質2) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ
ムを用い,次のとおり行う。
9.2.1) 認証標準物質2) のよう素酸カリウムは,認証書に定める方法で使用する。
9.2.2) 容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,試験成績書などに従って乾燥する。
9.2.3) 認証標準物質2) 又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム0.9 g〜1.1 gを全量フラスコ250 ml
に0.1 mgの桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その25 ml
を共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに正確にはかりとり,水100 mlを加える。次に,JIS K 8913
に規定するよう化カリウム2 gを加えた後,速やかに硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして
穏やかに振り混ぜて,暗所に5分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,9.1) で調製し
た0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の
色がうすい黄になったときに約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点とする。
別に,共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに水125 ml及びよう化カリウム2 gをはかりとり,
速やかに硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に5分間放置し,
同一条件で空試験を行って滴定量を補正する。
注2) 認証標準物質を供給する者として,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合セン
ター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標準物質
生産者がある。
9.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
(
)100
7
566
003
.0
250
/
25
2
1
A
V
V
m
f
×
−
×
×
=
ここに,
f: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m: はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)
A: よう素酸カリウムの純度(質量分率 %)
V1: 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)
V2: 空試験に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(ml)
0.003 566 7: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するよう
素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
ろ紙(5種C) JIS P 3801に規定するもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料10.0 gをはかりとり,全量フラスコ100 mlに入れ,標線まで水を加えて,15分間激しく振り
混ぜて混合した後,18時間放置後,乾いたろ紙(5種C)を用いてろ過し,初めのろ液5 mlを捨て
る。
2) ろ液30 ml(試料量3.0 g)及びフェーリング溶液10 mlを正確にはかりとって,混合し,約4分間
で沸騰するまで加熱し,その後2分間煮沸する。
8
K 8659:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3) 直ちに水30 mlを加え,硫酸(1+5)5 mlを加えて,冷却後,よう化カリウム溶液(100 g/l)20 ml
を加えて10分間放置後,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液
は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点と
する。
別に同一条件で空試験を行う。
d) 計算 計算は,次のとおりに行う。
(
)
100
100
30
1.1
1
355
006
.0
1
2
×
×
×
×
×
−
=
m
f
v
v
A
ここに,
A: マルトースの含有率(質量分率 %)
m: はかりとった試料の質量(g)
v1: 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)
v2: 空試験に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)
f: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
1/1.1: 銅の質量からマルトースの質量へ換算する係数
0.006 355: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当する銅の
質量を示す換算係数(g/ml)
e) 判定 c) によって操作し,d) によって得られた含有率が,次に適合するとき,“フェーリング溶液還
元性物質(マルトースとして):質量分率1.5 %以下(規格値)”とする。
計算して得られた含有率が,規格値を満足している。
6.2.6.2
第2法 重量法
第2法 重量法の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) エタノール(99.5) JIS K 8101に規定するもの。
2) ジエチルエーテル JIS K 8103に規定するもの。
3) フェーリング溶液 6.2.6.1 a) 4) による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) ブフナー漏斗形ガラスろ過器(3G4) JIS R 3503に規定するもの。
2) るつぼ形ガラスろ過器(1G4) JIS R 3503に規定するもの。
3) 吸引ろ過装置 物質を溶液から分離するためにガラスろ過器と吸引瓶を組み合わせた装置。
4) 電気定温乾燥器 (105±2)℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料10.0 gをコニカルビーカー200 mlなどにはかりとり,水100 mlを加えて
15分間激しく振り混ぜ,12時間放置後,ブフナー漏斗形ガラスろ過器(3G4)で吸引ろ過する。
2) るつぼ形ガラスろ過器(1G4)を,(105±2)℃で恒量にして質量をはかる[m1 (g)]。
3) ろ液50 ml(試料量5.0 g)にフェーリング溶液50 mlを加え,2分間煮沸する。冷却後,あらかじめ
(105±2)℃で恒量にして質量をはかったるつぼ形ガラスろ過器(1G4)を用いて吸引ろ過する。
4) 残分を水10 mlで洗い,洗液は捨てる操作を5回繰り返す。さらに,残分をエタノール(99.5)10 ml
及びジエチルエーテル5 mlで洗い,5分間放置後,105 ℃で1時間乾燥する。これをデシケーター
中で放冷し,質量をはかる[m2 (g)]。
9
K 8659:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
d) 計算 計算は,次による。
(
)200
7.0
1
2
×
−
×
=
m
m
m
A
ここに,
A: マルトースの含有率(質量分率 %)
m: はかりとった試料の質量(g)
m1: 恒量になったるつぼ形ガラスろ過器(1G4)の質量(g)
m2: 洗浄後に,恒量になったるつぼ形ガラスろ過器(1G4)
の質量(g)
0.7: 酸化銅I(Cu2O)50 mg(試料量5.0 g)は,質量分率0.7 %
のマルトースに相当する換算係数
[酸化銅I(Cu2O)50 mg ≅質量分率0.7 %のマルトース]
e) 判定 c) によって操作し,d) によって得られた含有率が,次に適合するとき,“フェーリング溶液還
元性物質(マルトースとして):質量分率1.5 %以下(規格値)”とする。
計算して得られたマルトースの含有率が,規格値を満足している。
6.2.7
鋭敏度
鋭敏度の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(1+9) JIS K 8180に規定する塩酸の体積1と水の体積9とを混合する。
2) でんぷん溶液 6.2.6.1 a) 2) による。
3) 硫酸(1+1) 6.2.6.1 a) 7) による。
4) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O:24.82 g/l) 6.2.6.1 a) 9) による。
5) 0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O:2.482 g/l) 0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶
液の調製,標定及び計算は,次による。
5.1) 調製 6.2.6.1 a) 9.1) による。この場合,チオ硫酸ナトリウム五水和物2.6 gをはかりとる。
5.2) 標定 標定は,6.2.6.1 a) 9.2) による。この場合,よう素酸カリウム0.3 g〜0.4 gを0.1 mgの桁ま
ではかりとり,全量フラスコ1 000 mlに移し,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合し,
その25 mlを正確にはかりとる。また,よう化カリウムは,1 g,硫酸(1+1)2 mlを用いる。
5.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
(
)100
67
356
000
.0
000
1/
25
2
1
1
A
V
V
m
f
×
−
×
×
=
ここに,
f1: 0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m: はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)
A: よう素酸カリウムの純度(質量分率 %)
V1: 滴定に要した0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)
V2: 空試験に要した0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(ml)
0.000 356 67: 0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するよ
う素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
6) 5 mmol/l よう素溶液 次の0.05 mol/l よう素溶液10 mlを全量フラスコ100 mlに正確にはかりと
り,水を標線まで加えて混合する。ファクターは,0.05 mol/l よう素溶液のファクターを用いる。
この溶液は,使用時に調製する。
6.1) 0.05 mol/l よう素溶液(I2:12.69 g/l) 0.05 mol/l よう素溶液の調製,標定及び計算は,次による。
注記 0.05 mol/l よう素溶液の調製,標定及び計算は,JIS K 8001のJA.5.2(滴定用溶液の調製,
10
K 8659:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
標定及び計算)w) と同じである。
6.1.1) 調製 JIS K 8913に規定するよう化カリウム40 gをはかりとり,水25 ml及びJIS K 8920に規
定するよう素13 gを加えて溶かした後,水を加えて1 000 mlとする。これにJIS K 8180に規定
する塩酸3滴を加えて混合した後,遮光した気密容器に入れて暗所に保存する。
6.1.2) 標定 6.1.1) で調製した0.05 mol/l よう素溶液25 mlをコニカルビーカー200 mlに正確にはかり
とり,塩酸(1+9)1 mlを加える。指示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/l チオ硫酸ナト
リウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点近くで液の色がうすい黄になったとき
に約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点とする。
6.1.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
25
1V
f
f
×
=
ここに,
f: 0.05 mol/l よう素溶液のファクター
f1: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
V: 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせ平底試験管 6.2.1 c) による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,6.2.1 d) 1) のS液2.5 mlに水97.5 mlを加えてよくかき混ぜた後,5 mmol/l よ
う素溶液0.5 mlを加えると液の色は青になる。ただし,5 mmol/l よう素溶液のファクターが1.00
でない場合は,加える体積を補正する。
2) この液に0.01 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液0.5 mlを加えると,液の青は消える。ただし,0.01 mol/l
チオ硫酸ナトリウム溶液のファクターが1.00でない場合は,加える体積を補正する。
d) 判定 c) によって操作し,次の1) 及び2) に適合するとき,“鋭敏度:試験適合”とする。
1) 試料溶液の色は,青になる。
2) 試料溶液の青は消える。
6.3
1級
1級の試験方法は,次による。
6.3.1
水溶状
水溶状の試験方法は,6.2.1による。ただし,濁りの程度の適合限度標準は,“僅かな微濁”とし,塩化
物標準液(Cl:0.01 mg/ml)1.2 mlを用いる。
なお,判定は,6.2.1 d) によって操作し,“試料溶液の濁りは,濁りの程度の適合限度標準(“僅かな微
濁”)の濁りより濃くない。”に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。
6.3.2
乾燥減量(105 ℃)
乾燥減量(105 ℃)の試験方法は,6.2.2による。
6.3.3
pH(20 g/l,25 ℃)
pH(20 g/l,25 ℃)の試験方法は,6.2.4による。
6.3.4
鉄(Fe)
鉄(Fe)の試験方法は,6.2.5による。
6.3.5
鋭敏度
11
K 8659:2014
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
鋭敏度の試験方法は,6.2.7による。
7
記録
記録は,JIS K 0050の箇条13(記録)による。
8
容器
容器は,気密容器とする。
9
保存方法
製品は,なるべく涼しい場所(例として,冷蔵庫など)に保管する。
10 表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格番号
b) 名称 “でんぷん(溶性)”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 内容量
e) 製造番号
f)
製造年月又はその略号
g) 製造事業者又はその略号
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS K 8659:2014 でんぷん(溶性)(試薬)
ISO 6353-3:1987 Reagents for chemical analysis−Part 3: Specifications−Second
series, R 92 Starch, soluble
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範
囲
試薬として用いる
でんぷん(溶性)に
ついて規定。
R92
試薬として用いるでんぷ
ん(溶性)について規定。
一致
−
対応国際規格は25年以上見直し
がされておらず,市場の実態に合
っていない。国際規格の改正案を
検討する予定。
2 引用規
格
3 種類
特級及び1級
−
−
追加
種類の項目を追加
JISの種類として“特級”がISO
規格に対応し,ISO規格と技術的
な差異は少ない。指示薬用は,ISO
規格に対応していないが,技術的
な差異はない。
4 性質
−
−
追加
性質の項目を追加
一般的な説明事項であり,技術的
な差異ではない。
5 品質
R92.1
変更
a) 特級の規格値の変更…水溶
状,乾燥減量(105 ℃),強
熱残分(硫酸塩),pH(20
g/l,25 ℃),鉄(Fe),フ
ェーリング溶液還元性物質
(マルトースとして)
b) 1級の規格値の変更…水溶
状,乾燥減量(105 ℃),pH
(20 g/l,25 ℃),鉄(Fe)
対応国際規格は25年以上見直し
がされておらず,市場の実態に合
っていない。市場調査結果より,
特級の規格値の変更を行った。更
に,1級の品質を新たに設定した。
2
K
8
6
5
9
:
2
0
1
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 試験方
法
6.1 一般
事項
JIS K 0050及びJIS
K 8001による。
Part 1
General test methods
追加
項目を追加。
JIS K 0050及びK 8001を引用
編集上の差異であり,技術的な差
異ではない。
6.2 特級
6.2.1 水溶
状
−
−
追加
項目を追加
品質確保のために必要。
6.2.2 乾燥
減量
(105 ℃)
R 92.3.4
一致
6.2.3 強熱
残分(硫酸
塩)
硫酸塩として強熱
する方法
R 92.3.5
変更
a) 強熱する温度を変更
b) JIS K 0067を引用。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
6.2.4 pH
(20 g/l,
25 ℃)
溶液濃度はg/lで規
定。
R 92.3.1
溶液濃度は質量分率で規
定。
変更
ISO規格は質量分率 %で規定
し,JISはg/lで規定している。
JIS K 8001の箇条4 d) を引用。
JISは操作性から,g/lで規定して
いる。
6.2.5 鉄
(Fe)
1,10フェナントロリ
ン法
−
−
追加
項目を追加
品質確保のために必要。
6.2.6 フェ
ーリング
溶液還元
性物質(マ
ルトース
として)
還元糖検出試験
(重量法又は滴定
法)
R 92.3.3
還元糖検出試験
(滴定法)
追加
同等の試験方法を採用。
重量法での技術的な差異は僅少
で,ベルトラン法は,重量法と相
関をとり,有意差がなかったた
め,同等の試験方法として採用し
た。
6.2.7 鋭敏
度
0.05 mol/l よう素溶
液
R 92.3.2
0.01 mol/l よう素溶液
変更
物質量濃度(モル濃度)が異な
る。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
6.3
1級
追加
6.3.1 水溶
状
−
−
追加
項目を追加。
品質確保のために必要。
2
K
8
6
5
9
:
2
0
1
4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6.3.2 乾燥
減量
(105 ℃)
R 92.3.4
一致
6.3.3 pH
(20 g/l,
25 ℃)
溶液濃度はg/lで規
定。
R 92.3.1
溶液濃度は質量分率で規
定。
変更
ISO規格は質量分率 %で規定
し,JISはg/lで規定している。
JIS K 8001の箇条4 d) を引用。
JISは操作性から,g/lで規定して
いる。
6.3.4 鉄
(Fe)
1,10フェナントロリ
ン法
−
−
追加
項目を追加
品質確保のために必要。
6.3.5 鋭敏
度
0.05 mol/l よう素溶
液
R 92.3.2
0.01 mol/l よう素溶液
変更
モル濃度が異なる。
技術的な差異は軽微であり,対策
は考慮しない。
7 記録
−
−
追加
項目を追加
規格適合性評価のために必要な
項目を追加。
8 容器
気密容器
−
−
追加
項目を追加
9 保存方
法
製品は,なるべく涼
しい場所(例とし
て,冷蔵庫など)に
保管する。
−
−
追加
項目を追加
でんぷん(溶性)は,合成品では
ないため,原料によっては,環境
の温度によって変質する場合が
あるため追加した。
10 表示
−
−
追加
項目を追加
自己適合宣言を行うために,JIS
番号を追加した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-3:1987 R92,MOD
関連する外国規格
American chemical society Specifications Reagent chemicals specifications and Procedures (tenth edition)
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致……………… 技術的差異がない。
− 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD…………… 国際規格を修正している。
2
K
8
6
5
9
:
2
0
1
4