K 8533:2012
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類······························································································································· 3
4 性質······························································································································· 3
4.1 性状 ···························································································································· 3
4.2 定性方法 ······················································································································ 3
5 品質······························································································································· 4
6 試験方法························································································································· 4
6.1 一般事項 ······················································································································ 4
6.2 純度(C8H4K2O12Sb2・3H2O)···························································································· 4
6.3 水溶状 ························································································································· 6
6.4 pH(50 g/l,25 ℃) ······································································································· 7
6.5 塩化物(Cl) ················································································································ 8
6.6 硫酸塩(SO4) ·············································································································· 8
6.7 銅(Cu),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),鉛(Pb)及び鉄(Fe) ·········································· 9
6.8 ひ素(As) ·················································································································· 15
7 容器······························································································································ 17
8 表示······························································································································ 17
9 取扱い上の注意事項 ········································································································· 17
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
試薬協会(JRA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8533:1994は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成24年12月20日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJIS
マーク表示認証において,JIS K 8533:1994によることができる。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格
JIS
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ビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸
二カリウム三水和物(試薬)
Bis[(+)-tartrato]diantimonate (III) dipotassium trihydrate (Reagent)
C8H4K2O12Sb2·3H2O FW:667.87
序文
この規格は,1953年に制定され,その後5回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は,1994年に
行われたが,その後の試験・研究開発などの技術進歩に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,試薬として用いるビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二カリウム三水和物1)につ
いて規定する。
注1) 別名 酒石酸アンチモニルカリウム
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0117 赤外分光分析方法通則
JIS K 0121 原子吸光分析通則
JIS K 0970 プッシュボタン式液体用微量体積計
JIS K 1107 窒素
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8012 亜鉛(試薬)
2
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JIS K 8044 三酸化二ひ素(試薬)
JIS K 8136 塩化すず(II)二水和物(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8223 過塩素酸(試薬)
JIS K 8252 ペルオキソ二硫酸アンモニウム(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8374 酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
JIS K 8509 臭化水素酸(試薬)
JIS K 8529 臭素(試薬)
JIS K 8532 L(+)-酒石酸(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8563 硝酸鉛(II)(試薬)
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8580 すず(試薬)
JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)
JIS K 8617 炭酸カルシウム(試薬)
JIS K 8622 炭酸水素ナトリウム(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8637 チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
JIS K 8659 でんぷん(溶性)(試薬)
JIS K 8777 ピリジン(試薬)
JIS K 8780 ピロガロール(試薬)
JIS K 8810 1-ブタノール(試薬)
JIS K 8858 ベンゼン(試薬)
JIS K 8913 よう化カリウム(試薬)
JIS K 8920 よう素(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8953 硫酸亜鉛七水和物(試薬)
JIS K 8962 硫酸カリウム(試薬)
JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JIS K 9001 チオシアン酸カリウム(試薬)
JIS K 9512 N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS Z 8802 pH測定方法
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3
種類
種類は,特級とする。
4
性質
4.1
性状
ビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二カリウム三水和物は,無色の結晶又は白い結晶性粉末
で,水にやや溶けやすく,エタノール及びジエチルエーテルにほとんど溶けない。水溶液(20 g/l)の比旋
光度[α]20Dは,約+140°である。
4.2
定性方法
定性方法は,次による。
a) 炎色試験は,直径約0.8 mmの白金線の先端から約30 mmまでを塩酸(1+1)に浸し,炎の長さ約120
mm,内炎の長さ約30 mm程度としたガスバーナーの無色炎中に,内炎の最上部から約10 mmの位置
に水平に入れた後,放冷する。この操作を炎に色が現れなくなるまで繰り返す。次に白金線の先端約
5 mmを水で浸し,少量の試料を付着させたものをガスバーナーの無色炎中に入れ,コバルトガラス
で透かして見るとき紫色が現れる。
b) 試料0.5 gに塩酸(2+1)5 mlを加えて溶かし,水40 mlを加えると白い沈殿が生じる。この溶液に硫
化ナトリウム溶液(100 g/l)1 mlを加えると黄みの赤の沈殿が生じる。
c) 試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117に従って測定すると,波数1 626 cm-1,1 344 cm-1,1 135 cm-1,
1 075 cm-1及び888 cm-1付近に主な吸収ピークを認める。試料調製をJIS K 0117の5.3(粉体)のa)(錠
剤法)によって行い,錠剤の調製に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの例を図1に示
す。
図1−赤外吸収スペクトルの例
注記 図1は,独立行政法人産業技術総合研究所のSDBSから引用したものである。
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品質
品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表1−品質
項目
規格値
試験方法
純度(C8H4K2O12Sb2·3H2O)
質量分率 %
99.5以上
6.2
水溶状
試験適合
6.3
pH(50 g/l,25 ℃)
3.8〜4.5
6.4
塩化物(Cl)
質量分率 %
0.001以下
6.5
硫酸塩(SO4)
質量分率 %
0.005以下
6.6
銅(Cu)
質量分率 %
0.001以下
6.7
カルシウム(Ca)
質量分率 %
0.005以下
6.7
亜鉛(Zn)
質量分率 %
0.001以下
6.7
鉛(Pb)
質量分率 %
0.005以下
6.7
ひ素(As)
質量分率 ppm
5以下
6.8
鉄(Fe)
質量分率 ppm
5以下
6.7
6
試験方法
6.1
一般事項
試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。
6.2
純度(C8H4K2O12Sb2·3H2O)
純度(C8H4K2O12Sb2·3H2O)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 酒石酸 JIS K 8532に規定するもの。
2) 炭酸水素ナトリウム JIS K 8622に規定するもの。
3) 塩酸(1 mol/l) JIS K 8180に規定する塩酸90 mlに水を加えて1 000 mlとする。樹脂製容器を用
いる。
4) 水酸化ナトリウム溶液(300 g/l) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム30.9 gを水に溶かして
100 mlにする。ポリエチレン製瓶などに保存する。試験用溶液調製に使用。
5) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定するでんぷん(溶性)1.0 gに水10 mlを加えてかき混ぜながら熱
水200 ml中に入れて溶かす。これを約1分間煮沸した後に冷却する。溶液は,冷所に保存し10日
以内に使用する。
6) ピロガロール・水酸化ナトリウム溶液 JIS K 8780に規定するピロガロール10 gを水酸化ナトリウ
ム溶液(300 g/l)80 mlに溶かし,更に水酸化ナトリウム溶液(300 g/l)を加えて全量を100 mlにす
る(必要な場合に用いる。)。この溶液は使用時に調製する。試験用溶液調製に使用。
7) 溶存酸素を除いた水 次の7.1)〜7.5)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用
い,使用時に調製する。
7.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶にピロガロー
ル・水酸化ナトリウム溶液を入れたものを連結して空気中の酸素を遮り,冷却したもの。
7.2) 水をフラスコに入れ,水の中にJIS K 1107に規定する窒素を15分間以上通じたもの。
7.3) 水から酸素分離膜をもつガス分離管を用いて溶存酸素を除いたもの。
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7.4) 水を超音波振動装置で十分に脱気を行ったもの。
7.5) 18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも
の。ただし,採水後速やかに用いる。
注記 脱イオン化された水を用いる場合,脱イオン装置によっては酸素を含む場合がある。
8) 硫酸(1+1) 水の体積1を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々
に加える。
9) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O:24.82 g/l) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶
液の調製,標定及び計算は,次による。
9.1) 調製 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物26 g及びJIS K 8625に規定する炭酸ナ
トリウム0.2 gをはかりとり,溶存酸素を除いた水1 000 mlを加えて溶かした後,気密容器に入れ
て保存する。溶液は,調製後2日間放置したものを用いる。
9.2) 標定 標定は,認証標準物質2)又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ
ムを用い,次のとおり行う。
9.2.1) 認証標準物質2)のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
9.2.2) 容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いて,
130 ℃で約2時間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。
9.2.3) 認証標準物質2)又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム0.9〜1.1 gを全量フラスコ250 mlに
0.1 mgの桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その25 mlを共
通すり合わせ三角フラスコ200 mlに正確にはかりとり,水100 mlを加える。次に,JIS K 8913
に規定するよう化カリウム2 g及び硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜ
て,暗所に5分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,9.1)で調製した0.1 mol/l チオ硫
酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になっ
たときに約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点とする。
別に,共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに水125 ml及びよう化カリウム2 gをはかりとり,
硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に5分間放置し,同一条
件で空試験を行って滴定量を補正する。
注2) 容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際単
位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物質を
入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,その説
明書に従って使用する。
なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総
合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標
準物質生産者がある。
9.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
100
)
(
7
566
003
.0
250
/
25
2
1
A
V
V
m
f
×
×
×
−
=
ここに,
f: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m: はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)
A: よう素酸カリウムの純度(質量分率 %)
V1: 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)
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V2: 空試験に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(ml)
0.003 566 7: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するよ
う素酸カリウムの質量を示す換算係数(g/ml)
10) 0.05 mol/l よう素溶液(I:12.69 g/l) 0.05 mol/l よう素溶液の調製,標定及び計算は,次による。
10.1) 調製 JIS K 8913に規定するよう化カリウム40 gをはかりとり,水25 mlとJIS K 8920に規定す
るよう素13 gとを加えて溶かした後,水を加えて1 000 mlとする。これにJIS K 8180に規定する
塩酸3滴を加えて混合した後,遮光した気密容器に入れて暗所に保存する。
10.2) 標定 10.1)で調製した0.05 mol/l よう素溶液25 mlをコニカルビーカー200 mlに正確にはかりと
り,塩酸(1 mol/l)1 mlを加える。指示薬としてでんぷん溶液を用い,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリ
ウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに
約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点とする。
10.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
25
2
1
V
f
f
×
=
ここに,
f1: 0.05 mol/l よう素溶液のファクター
f2: 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
V: 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体積
(ml)
b) 操作 操作は,次のとおり行う。
試料0.5 gをコニカルビーカー200 mlなどに0.1 mgの桁まではかりとり,水100 mlを加えて溶かす。
これに酒石酸0.5 g及び炭酸水素ナトリウム5 gを加え,指示薬としてでんぷん溶液を用い,直ちに0.05
mol/l よう素溶液で滴定する。終点は,液の色が無色からうすい青に変わる点とする。
c) 計算 純度(C8H4K2O12Sb2·3H2O)は,次の式によって算出する。
100
697
016
.0
×
×
×
m
f
V
A=
ここに,
A: 純度(C8H4K2O12Sb2·3H2O)(質量分率 %)
V: 滴定に要した0.05 mol/l よう素溶液の体積(ml)
f: 0.05 mol/l よう素溶液のファクター
m: はかりとった試料の質量(g)
0.016 697: 0.05 mol/l よう素溶液1 mlに相当する
C8H4K2O12Sb2·3H2Oの質量を示す換算係数(g/ml)
6.3
水溶状
水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60〜61 %)の体積1と水の体積2とを混合す
る。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gを水に溶かして100 mlにする。溶液は,褐
色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液
3.1) 塩化物標準液(Cl:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
3.1.1) 計量標準供給制度[JCSS3)]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し
た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,“JCSSに基づく標準液”
7
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という。)。
3.1.2) JCSS以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な
場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS以外の認証標準液が入手できない場合
は,市販の標準液を用いる(以下,JCSS以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,“JCSS
以外の認証標準液など”という。)。
3.1.3) JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム1.65 gを全量フラスコ1 000 mlにはかりとり,水を加えて
溶かし,水を標線まで加えて混合する。
注3) JCSSは,Japan Calibration Service Systemの略称である。
3.2) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 塩化物標準液(Cl:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準(“澄明”)は,次による。
塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml)0.2 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水10 ml,硝酸
(1+2)1 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え,更に水を加えて20 mlとし,振り混ぜてから15
分間放置する。
c) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。例
として,容量50 ml,直径約23 mmのもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,試験管などを浸せきできるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて20 mlとし,
水浴中で加熱して溶かし,冷却する。
2) 冷却後,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又は
側面から観察する。
e) 判定 d) によって操作し,次の1)及び2)に適合するとき,“水溶状:試験適合”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。
6.4
pH(50 g/l,25 ℃)
pH(50 g/l,25 ℃)の試験方法は,次による。
a) 試薬,ガス及び試験用溶液類 試薬,ガス及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) ソーダ石灰 JIS K 8603に規定するもの(必要な場合に用いる。)。
2) 窒素 JIS K 1107に規定するもの。
3) 水酸化カリウム溶液(250 g/l) JIS K 8574に規定する水酸化カリウム29.4 gを水に溶かして
100 mlにする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。
4) 二酸化炭素を除いた水 次の4.1)〜4.4)のいずれか,又はそれらの二つ以上を組み合わせたものを用
い,使用時に調製する。
4.1) 水をフラスコに入れ,加熱し,沸騰が始まってから5分間以上その状態を保つ。加熱を止め,フ
ラスコの口を時計皿で軽く蓋をして少し放置して沸騰が止まった後に,ガス洗浄瓶に水酸化カリ
ウム溶液(250 g/l)を入れたもの,又はソーダ石灰管を連結して空気中の二酸化炭素を遮り,冷却
したもの。
4.2) 水をフラスコに入れ,水の中に窒素を15分間以上通じたもの。
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4.3) 水から二酸化炭素分離膜をもつガス分離管を用いて二酸化炭素を除いたもの。
4.4) 18 MΩ・cm以上の抵抗率のある水を,窒素を通じた三角フラスコに泡立てないように採取したも
の。ただし,採水後速やかに用いる。
5) pH標準液 JIS Z 8802の箇条7(pH標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
1) 恒温水槽 (25±0.5)℃に調節できるもの。
2) pH計 JIS Z 8802に規定する形式II以上の性能のもの。
3) 水浴 6.3 c) 2)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料5.0 gを全量フラスコ100 mlにはかりとり,二酸化炭素を除いた水を標線
まで加えた後,水浴中で加熱して溶かし,冷却後混合する。この溶液を適切な容量のビーカーにと
る。
2) pHの測定は,JIS Z 8802の8.2(測定方法)による。ただし,この場合,液温(25±0.5)℃の恒温
水槽に浸けた試料溶液の液面上に窒素を流し,かき混ぜながらはかる。
6.5 塩化物(Cl)
塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) 6.3 a) 2)による。
3) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 6.3 a) 3.2)による。
4) 酒石酸溶液(200 g/l) JIS K 8532に規定するL(+)-酒石酸20 gを水に溶かして100 mlにする。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) 1)による。
2) 水浴 6.3 c) 2)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料4.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水50 mlを加えて水浴中
で加熱して溶かす。冷却後,水を加えて60 mlにする(A液)。A液30 ml(試料量2.0 g)を共通す
り合わせ平底試験管にはかりとり,酒石酸溶液(200 g/l)5 ml及び水を加えて50 mlにする。
2) 比較溶液の調製は,A液15 ml(試料量1.0 g)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,塩化物
標準液(Cl:0.01 mg/ml)1.0 ml,酒石酸溶液(200 g/l)5 ml及び水を加えて50 mlにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加えて振り混ぜた後,
15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl):質量分率0.001 %以下(規格値)”とす
る。
試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。
6.6
硫酸塩(SO4)
硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
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1) 塩化バリウム溶液(100 g/l) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gを水に溶かして
100 mlにする。
2) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸の体積2と水の体積1とを混合する。
3) 硫酸塩標準液
3.1) 硫酸塩標準液(SO4:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
3.1.1) JCSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
3.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
3.1.3) JIS K 8962に規定する硫酸カリウム1.81 gを全量フラスコ1 000 mlにはかりとり,水を加えて溶
かし,水を標線まで加えて混合する。
3.2) 硫酸塩標準液(SO4:0.01 mg/ml) 硫酸塩標準液(SO4:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。
4) 酒石酸溶液(200 g/l) 6.5 a) 4)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) 1)による。
2) 水浴 6.3 c) 2)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,酒石酸溶液(200 g/l)1 ml
及び水20 mlを加えて水浴中で加熱して溶かす。冷却後,塩酸(2+1)0.3 ml及び水を加えて25 ml
にする。
2) 比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO4:0.01 mg/ml)5.0 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかり
とり,酒石酸溶液(200 g/l)1 ml,塩酸(2+1)0.3 ml及び水を加えて25 mlにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,塩化バリウム溶液(100 g/l)2 mlを加えて振り混ぜた後,1時間放置す
る。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側面から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c) によって操作し,次に適合するとき,“硫酸塩(SO4):質量分率0.005 %以下(規格値)”と
する。
試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。
6.7
銅(Cu),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),鉛(Pb)及び鉄(Fe)
銅(Cu),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,表2による。
表2−分析種及び試験方法
分析種
試験方法
銅(Cu),カルシウム(Ca),
亜鉛(Zn),鉛(Pb)
6.7.1 ICP発光分光分析法,又は6.7.2 原子吸光
法
鉄(Fe)
6.7.1 ICP発光分光分析法,又は6.7.3 比色法
6.7.1 第1法 ICP発光分光分析法
第1法 ICP発光分光分析法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) 6.6 a) 2)による(必要な場合に用いる。)。
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2) 酒石酸溶液(200 g/l) 6.5 a) 4)による。
3) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
4) イットリウム標準液(Y:1 mg/ml) 硝酸イットリウム六水和物(質量分率99.9 %以上)4.31 gを
全量フラスコ1 000 mlにはかりとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加
えて混合する。
注記 イットリウム標準液(Y:1 mg/ml)は,ICP発光分光分析法で発光強度を補正するための内
標準物質として添加する。
5) 銅標準液,カルシウム標準液,亜鉛標準液,鉛標準液及び鉄標準液
5.1) 銅標準液(Cu:1 mg/ml),カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml),亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml),鉛標
準液(Pb:1 mg/ml)及び鉄標準液(Fe:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
5.1.1) JCSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
5.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
5.1.3) 銅標準液(Cu:1 mg/ml),カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml),亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml),鉛
標準液(Pb:1 mg/ml)及び鉄標準液(Fe:1 mg/ml)を調製する場合
5.1.3.1) 銅標準液(Cu:1 mg/ml) JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物3.93gを全量フラスコ
1 000 mlにはかりとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合す
る。
5.1.3.2) カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml) JIS K 8617に規定する炭酸カルシウム2.50 gに水50 ml
及び塩酸(2+1)15 mlを加え,沸騰しない程度に加熱して溶かし,更に二酸化炭素を除き,
冷却する。これを全量フラスコ1 000 mlに移し,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン
製瓶などに保存する。
5.1.3.3) 亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml) JIS K 8953に規定する硫酸亜鉛七水和物4.40 gを全量フラスコ
1 000 mlにはかりとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合す
る。
5.1.3.4) 鉛標準液(Pb:1 mg/ml) JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)1.60 gを全量フラスコ1 000 ml
にはかりとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
5.1.3.5) 鉄標準液(Fe:1 mg/ml) JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12水8.63 gを全
量フラスコ1 000 mlにはかりとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで
加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
5.2) 銅,カルシウム,亜鉛,鉛及び鉄混合標準液(Cu:0.01 mg/ml,Ca:0.05 mg/ml,Zn:0.01 mg/ml,
Pb:0.05 mg/ml及びFe:0.005 mg /ml) 銅標準液(Cu:1 mg/ml)10 ml,カルシウム標準液(Ca:
1 mg/ml)50 ml,亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml)10 ml,鉛標準液(Pb:1 mg/ml)50 ml及び鉄標準液
(Fe:1 mg/ml)5 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確にはかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,
更に水を標線まで加えて混合する。使用時に調製する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) プッシュボタン式液体用微量体積計 JIS K 0970に規定するもの。
2) ICP発光分光分析装置 JIS K 0116に規定するもの。
c) 分析種及び測定波長 分析種及び測定波長の例を,表3に示す。
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表3−分析種及び測定波長の例
単位 nm
分析種
測定波長
イットリウム(Y)の
測定波長
銅
Cu
327.395
360.074
カルシウム
Ca
396.847
亜鉛
Zn
213.857
鉛
Pb
220.353
鉄
Fe
238.204
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ50 mlにはかりとり,水30 mlを加えて溶かす。酒石
酸溶液(200 g/l)5 ml,硝酸(1+2)1 ml及びイットリウム標準液(Y:1 mg/ml)50 μl加え,水を
標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,3個の全量フラスコ50 mlを準備する。それぞれに酒石酸溶液(200 g/l)5 ml,
硝酸(1+2)1 ml,イットリウム標準液(Y:1 mg/ml)50 μl及び水 10 mlをはかりとり,プッシュ
ボタン式液体用微量体積計で銅,カルシウム,亜鉛,鉛及び鉄混合標準液(Cu:0.01 mg/ml,Ca:
0.05 mg/ml,Zn:0.01 mg/ml,Pb:0.05 mg/ml及びFe:0.005 mg /ml)500 μl,1 000 μl及び1 500 μlを
はかりとり4),それぞれに水を標線まで加えて混合する(Y1液,Y2液及びY3液)。
注4) 1.0 ml以下はプッシュボタン式液体用微量体積計を用い,1.0 mlを超える場合は全量ピペッ
トを用いる。
3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ50 mlに水30 ml,酒石酸溶液(200 g/ml)5 ml,硝酸(1+2)1
ml及びイットリウム標準液(Y:1 mg/ml)50 μlをはかりとり,水を標線まで加えて混合する(Z
液)。
4) ICP発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116の5.(ICP発光分光分析)による。
5) ICP発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に
する。
6) Y1〜Y3液を噴霧し,発光線及び各標準液から作成される検量線の直線性を確認した後,最適な波
長を選択する。
7) Z液,X液,Y1〜Y3液を噴霧し,分析種の発光強度を測定する。
e) 計算 JIS K 0116の5.8.3(定量法)a)(検量線法)2)(強度比法)によって検量線を作成し,分析種
の含有率を計算する。
f)
判定 d)によって操作し,e)によって計算し,次に適合するとき,“銅(Cu):質量分率0.001 %以下(規
格値),カルシウム(Ca):質量分率0.005 %以下(規格値),亜鉛(Zn):質量分率0.001 %以下(規格
値),鉛(Pb):質量分率0.005 %以下(規格値),鉄(Fe):質量分率5 ppm以下(規格値)”とする。
計算して得られた含有率が,規格値を満足している。
6.7.2
第2法 原子吸光法
第2法 原子吸光法の試験方法は,6.7.2.1[銅(Cu),亜鉛(Zn)及び鉛(Pb)]及び6.7.2.2[カルシウ
ム(Ca)]による。
6.7.2.1
銅(Cu),亜鉛(Zn)及び鉛(Pb)
銅(Cu),亜鉛(Zn)及び鉛(Pb)の試験方法は,次による。
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K 8533:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 過塩素酸 JIS K 8223に規定するもの。
2) 臭化水素酸 JIS K 8509に規定するもの。
3) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
4) 塩酸(2+1) 6.6 a) 2)による。
5) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
6) 銅標準液,亜鉛標準液及び鉛標準液
6.1) 銅標準液(Cu:1 mg/ml),亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml)及び鉛標準液(Pb:1 mg/ml) 次のいず
れかのものを用いる。
6.1.1) JCSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
6.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
6.1.3) 銅標準液(Cu:1 mg/ml),亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml)及び鉛標準液(Pb:1 mg/ml)を調製す
る場合
6.1.3.1) 銅標準液(Cu:1 mg/ml) 6.7.1 a) 5.1.3.1)による。
6.1.3.2) 亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml) 6.7.1 a) 5.1.3.3)による。
6.1.3.3) 鉛標準液(Pb:1 mg/ml) 6.7.1 a) 5.1.3.4)による。
6.2) 銅標準液(Cu:0.01 mg/ml),亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/ml)及び鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml) 次
のものを用いる。
6.2.1) 銅標準液(Cu:0.01 mg/ml) 銅標準液(Cu:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確
にはかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。
6.2.2) 亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/ml) 亜鉛標準液(Zn:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正
確にはかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。
6.2.3) 鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml) 鉛標準液(Pb:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確に
はかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
1) 水浴 6.3 c) 2)による。
2) フレーム原子吸光分析装置 JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種及び測定波長 分析種及び測定波長の例を,表4に示す。
表4−分析種及び測定波長の例
単位 nm
分析種
測定波長
銅
Cu
324.8
亜鉛
Zn
213.9
鉛
Pb
283.3
d) 操作 操作は局所排気装置の下,ドラフト内などで,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gをビーカー100 mlにはかりとり,硫酸5 ml及び過塩素酸3 mlを加え
て,加熱板上で徐々に加熱し有機物を分解する。放冷後,臭化水素酸10 mlを加えて,加熱板上で
硫酸白煙が発生するまで加熱する。放冷後,臭化水素酸5 mlを加えて,加熱板上で硫酸白煙が発生
するまで加熱し,放冷する操作を3回繰り返す。さらに加熱板上で蒸発乾固させ,放冷後,塩酸
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K 8533:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(2+1)2 ml及び水10 mlを加えて,加熱して溶かす。放冷後,全量フラスコ50 mlに移し入れ,
ビーカー100 mlを少量の水で洗浄し,洗液と合わせて水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,銅標準液(Cu:0.01 mg/ml)1.0 ml,亜鉛標準液(Zn:0.01 mg/ml)1.0 ml及び
鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml)5.0 mlをビーカー100 mlにはかりとり,水浴上で蒸発乾固する。試料
1.0 g,硫酸5 ml及び過塩素酸3 mlを加えて,加熱板上で徐々に加熱し有機物を分解する。放冷後,
臭化水素酸10 mlを加えて,加熱板上で硫酸白煙が発生するまで加熱する。再度放冷後,臭化水素
酸5 mlを加えて,加熱板上で硫酸白煙が発生するまで加熱し,放冷する操作を3回繰り返す。さら
に加熱板上で蒸発乾固させ,放冷後,塩酸(2+1)2 ml及び水10 mlを加えて,加熱して溶かす。
放冷後,全量フラスコ 50 mlに移し入れ,ビーカー100 mlを少量の水で洗浄し,洗液と合わせて水
を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) 空試験溶液の調製は,硫酸5 ml及び過塩素酸3 mlを加えて,加熱板上で徐々に加熱し有機物を分
解する。放冷後,臭化水素酸10 mlを加えて,加熱板上で硫酸白煙が発生するまで加熱する。再度
放冷後,臭化水素酸5 mlを加えて,加熱板上で硫酸白煙が発生するまで加熱し,放冷する操作を3
回繰り返す。さらに加熱板上で蒸発乾固させ,放冷後,塩酸(2+1)2 ml及び水10 mlを加えて,
加熱して溶かす。放冷後,全量フラスコ 50 mlに移し入れ,ビーカー100 mlを少量の水で洗浄し,
洗液と合わせて水を標線まで加えて混合する(Z液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をフレーム中に噴霧し,表4に示す測定波長付近で吸光
度が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸
光度を測定し,X液の指示値(n1),Y液の指示値(n2)及びZ液の指示植(n3)を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値(n1)からZ液の指示値(n3)を引いたn1−n3と,Y液の指示値(n2)
からX液の指示値(n1)を引いたn2−n1とを比較する。
e) 判定 d)によって操作し,次に適合するとき,“銅(Cu):質量分率0.001 %以下(規格値),亜鉛(Zn):
質量分率0.001 %以下(規格値),鉛(Pb):質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。
n1−n3は,n2−n1より大きくない。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によって求めることができる。
100
000
1
1
2
3
1
×
×
×
m
n
n
n
n
B
A
−
−
=
ここに,
A: 分析種の含有率(質量分率 %)
B: 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m: はかりとった試料の質量(g)
6.7.2.2
カルシウム(Ca)
カルシウム(Ca)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) 6.6 a) 2)による。
2) カルシウム標準液
2.1) カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
2.1.1) JCSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
2.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
2.1.3) カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml) 6.7.1 a) 5.1.3.2)による。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.2) カルシウム標準液(Ca:0.01 mg/ml) カルシウム標準液(Ca:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ
1 000 mlに正確にはかりとり,塩酸(2+1)15 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。ポ
リエチレン製瓶などに保存する。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
フレーム原子吸光分析装置 6.7.2.1 b) 2)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mlにはかりとり,水を標線まで加えて混合する
(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mlにはかりとり,カルシウム標準液(Ca:0.01
mg/ml)5.0 ml及び水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ 100 mlに,水を標線まで入れる(Z液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をフレーム中に噴霧し,測定波長422.7 nm付近で吸光度
が最大となる波長を設定する。X液,Y液及びZ液をそれぞれフレーム中に噴霧し,カルシウムの
吸光度を測定し,X液の指示値(n1),Y液の指示値(n2)及びZ液の指示植(n3)を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値(n1)からZ液の指示値(n3)を引いたn1−n3と,Y液の指示値(n2)
からX液の指示値(n1)を引いたn2−n1とを比較する。
d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“カルシウム(Ca):質量分率0.005 %以下(規格値)”
とする。
n1−n3は,n2−n1より大きくない。
注記 カルシウムの含有率(質量分率 %)は,6.7.2.1 e)の注記に準じて求めることができる。
6.7.3
第3法 比色法
鉄(Fe)の比色法の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
2) ペルオキソ二硫酸アンモニウム JIS K 8252に規定するもの。
3) 塩酸(2+1) 6.6 a) 2)による。
4) チオシアン酸カリウム・1-ブタノール溶液 JIS K 9001に規定するチオシアン酸カリウム10 gに水
10 mlを加えて溶かし,20〜30 ℃に温め,JIS K 8810に規定する1-ブタノールを加えて100 mlにす
る。これを振り混ぜた後,一夜放置する。
5) 鉄(III)標準液
5.1) 鉄(III)標準液(Fe:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
5.1.1) JCSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
5.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
5.1.3) 鉄(III)標準液(Fe:1 mg/ml) 6.7.1 a) 5.1.3.5)による。
5.2) 鉄(III)標準液(Fe:0.01 mg/ml) 鉄(III)標準液(Fe:1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000
mlに正確にはかりとり,塩酸(2+1)3 mlを加え,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製
瓶に保存する。
b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) 1)による。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
15
K 8533:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,塩酸5 ml,及び水10 ml
を加える。
2) 比較溶液の調製は,鉄(III)標準液(Fe:0.01 mg/ml)1.0 mlを共通すり合わせ平底試験管にはかり
とり,塩酸5 ml及び水10 mlを加える。
3) 試料溶液及び比較溶液に,ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.03 g及びチオシアン酸カリウム・1-ブ
タノール溶液15 mlを加えて30秒間激しく振り混ぜる。
4) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側面から観察して,黄みの赤を比較する。
d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“鉄(Fe):質量分率5 ppm以下(規格値)”とする。
試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。
6.8
ひ素(As)
ひ素(As)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 亜鉛(ひ素分析用) JIS K 8012に規定する粒径150〜1 400 μmのもの。
2) 臭化水素酸 JIS K 8509に規定するもの。
3) ピリジン JIS K 8777に規定するもの。
4) ベンゼン JIS K 8858に規定するもの。
5) 塩化すず(II)溶液 JIS K 8136に規定する塩化すず(II)二水和物0.40 gをJIS K 8180に規定す
る塩酸(ひ素分析用)に溶かし,塩酸(ひ素分析用)で100 mlにする。
6) 塩化すず(II)溶液(N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法用)[塩化すず(II)溶液(AgDDTC法
用)] JIS K 8136に規定する塩化すず(II)二水和物40 gをJIS K 8180に規定する塩酸(ひ素分
析用)に溶かし,塩酸(ひ素分析用)で100 mlにする。小粒のJIS K 8580に規定する粒状のすず
2〜3個を加えて保存し,使用時に水で10倍にうすめる。褐色ガラス製瓶に保存する。
7) 塩酸(ひ素分析用)(1+1) 塩酸(ひ素分析用)の体積1と水の体積1とを混合する。
8) 塩酸(ひ素分析用)(1+3) 塩酸(ひ素分析用)の体積1と水の体積3とを混合する(必要な場合
に用いる。)。
9) 酢酸鉛(II)溶液(100 g/l) JIS K 8374に規定する酢酸鉛(II)三水和物11.6 gを水に溶かして
100 mlにした後,JIS K 8355に規定する酢酸0.1 mlを加える。
10) N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀・ピリジン溶液(AgDDTC・ピリジン溶液) JIS K 9512に規
定するN,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀0.5 gをピリジンに溶かし,ピリジンで100 mlにする。
褐色ガラス製瓶に入れ,冷所に保存する。
11) 臭素飽和塩酸 塩酸(ひ素分析用)50 mlをかき混ぜながら,JIS K 8529に規定する臭素5 mlを加
え,更に1分間かき混ぜる。
警告 この操作では,ヒトに有害な臭素,塩化水素の蒸気などが発生するため,局所排気装置の下
又はドラフト内で行う。
12) 水酸化ナトリウム溶液(100 g/l) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10.3 gを水に溶かして
100 mlにする(必要な場合に用いる。)。ポリエチレン製瓶などに保存する。
13) よう化カリウム溶液(200 g/l) JIS K 8913に規定するよう化カリウム20 gを水に溶かして100 ml
にする。使用時に調製する。
14) ひ素標準液
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K 8533:2012
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
14.1) ひ素標準液(As:1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
14.1.1) JCSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
14.1.2) JCSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
14.1.3) JIS K 8044に規定する三酸化二ひ素1.32 gに水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)6 mlを加えて溶
かし,水500 mlを加える。塩酸(ひ素分析用)(1+3)でpH 3〜5に調節した後,水で全量フラ
スコ1 000 mlに移し,水を標線まで加えて混合する。
14.2) ひ素標準液(As:0.001 mg /ml) ひ素標準液(As:1 mg/ml)25 mlを全量フラスコ250 mlに正
確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。その10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確には
かりとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 吸収セル 光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が10 mmのもの(必
要な場合に用いる。)。
2) ひ素試験装置 例を図2に示す。
3) 分光光度計 JIS K 0115に規定するもの(必要な場合に用いる。)。
4) 分液漏斗100 ml JIS R 3503に規定するもの。
c) 操作 操作は局所排気装置の下,ドラフト内などで,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gをビーカー100 mlなどにとり,臭素飽和塩酸10 mlを加えて溶かす。
塩化すず(II)溶液50 ml,塩酸(ひ素分析用)10 ml及び臭化水素酸1 mlを加える。10分間放置し
た後,分液漏斗100 mlに移し,ベンゼン25 mlを加えた後,1分間激しく振り混ぜ,二層に分かれ
るまで放置後,上層(ベンゼン相)を分離する。下層(塩酸相)は捨てる。上層(ベンゼン相)に
塩酸(ひ素分析用)10 mlを加えた後,1分間激しく振り混ぜ,二層に分かれるまで放置後,上層(ベ
ンゼン相)を分離する。下層(塩酸相)は捨てる。この操作を更に2回繰り返す。上層(ベンゼン
相)に水20 mlを加えた後,1分間激しく振り混ぜ,二層に分かれるまで放置後,上層(ベンゼン
相)を分離する。下層(水相)は保存する。この操作を更にもう1回繰り返す。ここで得た水相を
合わせて全量フラスコ50 mlに移し,水を標線まで加えて混合する。この溶液25 mlを水素化ひ素
発生瓶100 mlに正確にはかりとる。
2) 比較溶液の調製は,ひ素標準液(As:0.001 mg/ml)5.0 mlを水素化ひ素発生瓶100 mlにはかりとり,
水20 mlを加える。
3) 空試験溶液の調製は,水20 mlを水素化ひ素発生瓶100 mlにはかりとる(空試験溶液は,吸光度を
測定する場合に調製する。)。
4) 試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,塩酸(ひ素分析用)(1+1)5 mlを加え,水で40 mlにする。
これらによう化カリウム溶液(200 g/l)15 ml及び塩化すず(II)溶液(AgDDTC法用)5 mlを加え
て振り混ぜ,10分間放置する。次に亜鉛(ひ素分析用)(粒度150〜1 400 µmのもの)3 gを加え,
直ちに水素化ひ素発生瓶100 mlと導管B(あらかじめ水素化ひ素吸収管CにAgDDTC・ピリジン
溶液5 mlを入れ,導管Bと水素化ひ素吸収管Cとを連結しておく。)とを連結する。水素化ひ素発
生瓶を約25 ℃の水中で約1時間放置した後,水素化ひ素吸収管Cを離しピリジンを5 mlの標線ま
で加える。
5) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,水素化ひ素吸収管Cの上
方又は側面から観察して,赤を比較する。
なお,必要があれば吸収セルを用い,分光光度計で波長510 nm付近の吸収極大の波長における吸
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
光度を,空試験溶液からのAgDDTC・ピリジン溶液を対照液として,JIS K 0115の6.(特定波長に
おける吸収の測定)によって測定する。
d) 判定 c)によって操作し,次の1)又は2)に適合するとき,“ひ素(As):質量分率5 ppm以下(規格値)”
とする。
1) 試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。
2) 試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。
単位 mm
A:
B:
C:
D:
E:
F:
G:
水素化ひ素発生瓶100 ml
導管
水素化ひ素吸収管
ゴム栓又はすり合わせ
酢酸鉛(II)溶液(100 g/l)で
湿したガラスウール
40 mlの標線
5 mlの標線
図2−ひ素試験装置の例
7
容器
容器は,気密容器とする。
8
表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格番号
b) 名称 “ビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二カリウム三水和物”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f)
内容量
g) 製造番号
h) 製造業者名又はその略号
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取扱い上の注意事項
ビス[(+)-タルトラト]二アンチモン(III)酸二カリウム三水和物は有害なので,粉じんの吸入,粘膜・
皮膚への付着などを避ける。