K 8517:2006
(1)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8517:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical
analysis―Part 2: Specifications―First seriesを基礎として用いた。
また,令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標
準化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。
JIS K 8517には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
K 8517:2006
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 一般事項 ························································································································ 1
4. 種類 ······························································································································ 1
5. 性質 ······························································································································ 1
5.1 性状 ···························································································································· 1
5.2 定性方法 ······················································································································ 1
6. 品質 ······························································································································ 2
7. 試験方法 ························································································································ 2
7.1 試験条件及び試験結果 ···································································································· 2
7.2 純度(K2Cr2O7) ··············································································································· 2
7.3 水溶状 ························································································································· 2
7.4 乾燥減量(105 ℃) ··········································································································· 2
7.5 塩化物(Cl) ···················································································································· 2
7.6 硫酸塩(SO4) ·················································································································· 2
7.7 ナトリウム(Na) ·············································································································· 3
7.8 銅(Cu) ························································································································· 3
7.9 カルシウム(Ca) ·············································································································· 3
7.10 鉛(Pb) ························································································································ 3
7.11 鉄(Fe) ························································································································· 3
8. 容器 ······························································································································ 4
9. 表示 ······························································································································ 4
10. 取扱い上の注意事項 ······································································································· 4
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 5
日本産業規格 JIS
K 8517:2006
二クロム酸カリウム(試薬)
Potassium dichromate
K2Cr2O7
FW:294.18
序文 この規格は,1983年に第1版として発行されたISO 6353-2,Reagents for chemical analysis―Part 2:
Specifications―First seriesを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書に示す。
1. 適用範囲 この規格は,試薬として用いる二クロム酸カリウムについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis―Part 2: Specifications―First series (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8903 4-メチル-2-ペンタノン(試薬)
3. 一般事項 試験方法の一般的な事項は,JIS K 8001による。
4. 種類 種類は,特級とする。
5. 性質
5.1
性状 二クロム酸カリウムは,黄みの赤〜赤みの黄色の結晶又は結晶性粉末で,水にやや溶けやす
く,エタノールに溶けにくい。
5.2
定性方法 定性方法は,次による。
a) 試料0.5 gに水20 ml を加えて溶かす(A液)。A液10 mlに酢酸鉛(Ⅱ)溶液(100 g/l)2 mlを加えると
黄色の沈殿が生じる。
b) A液を用いてJIS K 8001の5.29(炎色試験)(1)(アルカリ金属及びアルカリ土類金属試験方法)によ
ると,紫が現れる。
6. 品質 品質は,7.によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表 1 品質
項目
規格値
純度(K2Cr2O7)
質量分率 %
99.5以上
水溶状
試験適合
乾燥減量(105 ℃)
質量分率 %
0.05以下
塩化物(Cl)
質量分率 %
0.001以下
硫酸塩(SO4)
質量分率 %
0.005以下
ナトリウム(Na)
質量分率 %
0.02以下
銅(Cu)
質量分率 %
0.001以下
カルシウム(Ca)
質量分率 %
0.002以下
鉛(Pb)
質量分率 %
0.005以下
鉄(Fe)
質量分率 ppm
5以下
7. 試験方法
7.1
試験条件及び試験結果 JIS K 8001の3.7(試験操作など)(1)(試験の環境)による。湿度管理は必
要に応じ実施する。また,表1で規定する各品質項目の試験は,次の各試験方法によって行い,得られる
計算値及び操作結果は,JIS K 8001の3.5(測定値)による。
7.2 純度(K2Cr2O7) 試料2 gを0.1 mgのけたまではかり,全量フラスコ200 mlにとり,水を加えて溶か
し,更に水を標線まで加える。その20 mlを正確に共通すり合わせ三角フラスコ300 mlにとり,水130 ml,
よう化カリウム3 g及び硫酸(1+5) 6 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜ暗所に5分間放置した
後,0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。終点付近で,指示薬としてでんぷん溶液約1 mlを加え
て,滴定を続ける。終点は,液の色が,青緑になる点とする。この場合,0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶
液1 mlは,0.004 903 g K2Cr2O7に相当する。
別に,同一条件で空試験を行い,滴定量を補正する。
7.3
水溶状 JIS K 8001の5.2(溶状)による。この場合,試料は1 gを水20 mlに溶かし,濁りの程度
の適合限度標準は(a)(澄明)を用いる。
7.4
乾燥減量(105 ℃) JIS K 0067の4.1.4(1)(第1法 大気圧下で加熱乾燥する方法)による。この場
合,乳鉢で軽く砕いた試料2 gを0.1 mgのけたまではかり,105 ℃で2時間乾燥する。
7.5
塩化物(Cl) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gを水40 mlに溶かし,沸騰するまで加熱する。そこに酢酸ナトリウム溶液(100
g/l) 4 ml及び酢酸(1+2) 0.2 mlを加え,更にかき混ぜながら酢酸鉛(Ⅱ)溶液(200 g/l) 25mlを滴下する。
これを沸騰するまで加熱した後,冷却し,水を加えて80 mlにする。次に洗浄ろ紙(5種C)を用いて
ろ過し,初めのろ液20 mlは捨て,次のろ液20 ml(試料量0.5 g)を試料とする。
b) 標準側溶液 酢酸ナトリウム溶液(100 g/l) 1.0 ml,酢酸(1+2) 0.05 ml,酢酸鉛(Ⅱ)溶液(200 g/l) 6.25 ml,
塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 0.5 ml及び水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.7[塩化物(Cl)](1)(比濁法)による。
7.6
硫酸塩(SO4) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料5.0 gに水50 ml,塩酸(2+1) 25 ml及びJIS K 8102に規定するエタノール(95) 25 ml
を加え,共通すり合わせ球管冷却器を用いて1時間煮沸する。その後ビーカーに移し,加熱板上でエ
タノール及びアルデヒドのにおいがなくなるまで加熱した後,熱水400 ml及びアンモニア水(2+3) 50
mlを加えかき混ぜる。さらに加熱板上で沈殿の青みが増すまで加熱した後,冷却し,水を加えて500
mlにする。ろ紙(5種B)を用いてろ過し,ろ液100 ml(試料量1 g)を水浴上で蒸発乾固した後,
加熱板上で白煙が発生しなくなるまで加熱する。放冷した後,塩酸(2+1) 0.3 ml及び水10 mlを加え,
ろ紙(5種B)を用いてろ過し,少量の水で洗い,更に水を加えて25 mlにする。
b) 標準側溶液 塩酸(2+1) 5 mlにJIS K 8102に規定するエタノール(95) 5 ml及びアンモニア水(2+3) 10
mlを加え,水浴上で蒸発乾固後,加熱板上で白煙が発生しなくなるまで加熱する。冷却後塩酸(2+1) 0.3
ml,水10 ml,硫酸塩標準液(SO4:0.01 mg/ml) 5.0 ml及び水を加えて25 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.15[硫酸塩(SO4)](1)(比濁法)による。
7.7
ナトリウム(Na) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料1.0 gに水を加えて100 mlにする(S液)。S液20 ml(試料量0.2 g)に水を加えて
100 mlにする(X液)。
b) 標準側溶液 S液20 ml(試料量0.2 g)にナトリウム標準液(Na:0.01 mg/ml) 4.0 ml及び水を加えて100
mlにする(Y液)。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。
7.8
銅(Cu) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gに水50 ml,塩酸(2+1) 2 ml及び水を加えて100 mlにする(X液)(X液は,
7.10の試験にも用いる。)。
b) 標準側溶液 試料2.0 gに水50 ml,塩酸(2+1) 2 ml,銅標準液(Cu:0.01 mg/ml) 2.0 ml,鉛標準液(Pb:
0.01 mg/ml) 10 ml及び水を加えて100 mlにする(Y液)(Y液は,7.10の試験にも用いる。)。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(1)(d)による。
7.9
カルシウム(Ca) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gに水を加えて100 mlにする。
b) 標準側溶液 試料2.0 gに水50 ml,カルシウム標準液(Ca:0.01 mg/ml) 4.0 ml及び水を加えて100 ml
にする。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(1)(d)による。
7.10 鉛(Pb) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 7.8のX液を用いる。
b) 標準側溶液 7.8のY液を用いる。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(1)(d)による。
7.11 鉄(Fe) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料2.0 gに水50 ml,JIS K 8180に規定する塩酸50 ml及びエタノール(95) 50 mlを加え,
液の色が緑色になるまで放置後,過酸化水素5 mlを加える。次に加熱板上で約50 mlまで濃縮し,放
冷後に分液漏斗100 mlに移す。
b) 標準側溶液 鉄標準液(Fe:0.01 mg/ml) 1.0 mlに水50 ml,JIS K 8180に規定する塩酸50 ml,エタノー
ル(95) 50 ml及び過酸化水素5 mlを加え,加熱板上で約50 mlまで濃縮し,放冷後,分液漏斗100 ml
に移す。
c) 操作
1) 試料側溶液,標準側溶液それぞれにJIS K 8903に規定する4-メチル-2-ペンタノン20 mlを加え,1
分間激しく振り混ぜる。2層に分かれるまで放置後,水層部分の下層を捨てる。その後4-メチル-2-
ペンタノン層に塩酸(1+1) 15 mlを加え,振り混ぜる。2層に分かれるまで放置後,下層を捨てる。
さらに水10 mlを加え,1分間激しく振り混ぜる。2層に分かれるまで放置後,下層の水層部分を取
り出して水浴上で蒸発乾固し,水を加えて10 mlにする。
2) JIS K 8001の5.22鉄[鉄(Fe)](1,10-フェナントロリン法)による。
8. 容器 容器は,気密容器とする。
9. 表示
a) 名称“二クロム酸カリウム”及び“試薬”の文字
b) 種類
c) 化学式及び式量
d) 純度
e) 内容量
f)
製造番号
g) 製造業者名又はその略号
10. 取扱い上の注意事項 二クロム酸カリウムは,劇物なので,粘膜及び皮膚に付着させたり,粉じんを
吸入しないようにする。
また,酸化性が強いので,可燃物と隔離して保存し,火気を避け,衝撃を与えないようにする。
なお,試料溶液も法的規制の適用を受けるものであり,取扱い及び廃棄に当たっては十分注意する。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS K 8517:2006 ニクロム酸カリウム(試薬)
ISO 6353-2:1983,化学分析用試薬−第2部:仕様−第1シリーズ
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの
評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
1. 適用範囲 試薬として用いる二クロ
ム酸カリウムについて規
定。
1
化学分析用試薬40
品目の仕様につい
て規定。
MOD/変更
JISは1品目1規格。
試薬の規格使用者が各規格を多く引
用しやすくするために1品目1規格
としている。
なお,対応国際規格は,20年以上見
直しがされていないため,市場の実態
に合わない。国際規格の改正提案を検
討する。
2. 引用規格 JIS K 0067
JIS K 8001
JIS K 8102
JIS K 8180
JIS K 8903
ISO 6353-1
MOD/変更
ISO規格1件を削除し,JISを追
加・引用,基本的には同等内容。
該当する対比項目を参照。
3. 一般事項 JIS K 8001による。
−
−
MOD/追加
項目を追加
JIS K 8001を引用。
編集上の差異であり,技術的な差異で
はない。
4. 種類
−
−
MOD/追加
種類の項目を追加。
JISでは種類として“特級”だけなの
で,ISO規格と技術的な差異はない。
5. 性質
−
−
MOD/追加
二クロム酸カリウムの性質の項
を追加。
一般的な説明事項であり,技術的な差
異はない。
6. 品質
R 23.1
MOD/変更
1) 変更した項目:硫酸塩及び鉄
2) 追加した項目:水溶状
ISO規格は,長期間内容の見直しが行
われず国際市場でISO規格品が用い
られることはほとんどない。また,技
術的差異も軽微(1)(2)(3)である。
−
R23.2
試験溶液の調製方
法。
MOD/変更
JISは,試験方法の該当項目で個
別に規定。
編集上の差異であり,技術的な差異で
はない。
2
K
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5
1
7
:
2
0
0
6
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの
評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごと
の評価
技術的差異の内容
7. 試験方法
7.1 試験条件
及び試験結果
R23.3
MOD/変更
項目を追加
一般的な試験条件及び試験結果に関
する事項であり,技術的な差異はな
い。
7.2純度
(K2Cr2O7)
滴定法
R 23.3.1
滴定法
MOD/変更
試料量,試薬溶液濃度,指示薬,
滴定溶液の濃度などを変更。
実績のある従来のJISの方法を踏襲。
ISO規格の見直し時に,改正提案の
検討を行う予定。
7.3 水溶状
MOD/追加
項目を追加
JISとして必要。
ISO規格の見直し時に,提案の検討
を行う予定。
7.4 乾燥減量
(105 ℃)
105℃。
R 23.3.7
100〜105 ℃
MOD/変更
温度を変更
JISは,定期的に見直しを行っている
が,ISO規格は,長年見直しが行わ
れていないことから実績のある従来
のJIS法を踏襲。技術的な差異は軽
微であり,対策は考慮しない。
7.5 塩化物(Cl)
比濁法
R 23.3.2
比濁法
MOD/変更
1) 前処理方法などを変更。
2) JIS K 8001の5.7を引用。
7.6 硫酸塩
(SO4)
比濁法
R 23.3.3
比濁法
MOD/変更
1) 前処理方法などを変更。
2) JIS K 8001の5.15を引用。
7.7 ナトリウ
ム(Na)
原子吸光法
R 23.3.6
炎光光度法
MOD/変更
1) 炎光光度法を原子吸光法に
変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
国際的にも広く普及している方法に
変更。
ISO規格の見直し時に,改正の検討
を行う予定。
7.8 銅(Cu)
原子吸光法
R 23.3.4
原子吸光法
MOD/変更
1) 試料量などを変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
JISは定期的に見直しを行っている
が,ISO規格は,長年見直しが行わ
れていないことから実績のある従来
のJIS法を踏襲。技術的な差異は軽
微であり,対策は考慮しない。
7.9 カルシウ
ム(Ca)
原子吸光法
R 23.3.4
原子吸光法
MOD/変更
1) 試料量を変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
7.10 鉛(Pb)
原子吸光法
R 23.3.4
原子吸光法
MOD/変更
1) 試料量などを変更。
2) JIS K 8001の5.31を引用。
2
K
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2
0
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(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ)
国際
規格
番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目ごとの
評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
7.11鉄(Fe)
1, 10-フェナントロリ
ン法
R 23.3.5
1,10-フェナント
ロリン法
MOD/変更
1) 試料量及び試薬の量を変更。
2) JIS K 8001の5.22を引用。
JISは定期的に見直しを行っている
が,ISO規格は,長年見直しが行われ
ていないことから実績のある従来の
JIS法を踏襲。技術的な差異は軽微で
あり,対策は考慮しない。
8.容器
−
−
MOD/追加
項目を追加
規格適合性を評価する関係で必要な
項目を追加。
9.表示
−
−
MOD/追加
項目を追加
10. 取扱い上
の注意事項
−
−
MOD/追加
項目を追加
注(1) 理由:軽微な技術的差異。6.品質の(Ⅳ)の1)〜2)は,いずれも一般用途の試薬としては軽微な技術的差異であり,この差が取引上の障害になる可能性はほとんど
ない。ISO規格,JISとも品質項目の設定・品質水準の設定は,市場での長い使用実績・経験を踏まえたものである。ISO規格とJISとの質量分率ppm〜質量分
率pptレベルの不純物のごくわずかの差異は,経験上,一般用途の試薬としては実用上差し支えないものと考えられる。
なお,不純物のごくわずかの差異がどのような影響を及ぼすか,あらゆる用途を想定して検証することは現実的ではない。(Ⅳ)の1)〜2)の品質項目及び品質水
準が不満足な場合は,通常,JIS試薬,ISO規格試薬とも対応できない。この場合,対応策としては,目的にあった高純度試薬など特殊用途の試薬を使用するこ
とになる。
(1) ISO試薬規格の状況:ISO規格の試薬は,規格の維持管理が行われていない(規格制定後約20年経過)。このため,ISO規格の内容が現在の市場の要求にこたえ
ているかどうかの検討が行われていない(JISとの差)。また,ISO規格の試薬は,我が国だけではなく,国際市場でも商取引がほとんどなく国際規格としての
存在意義が乏しい。
(2) 今後の対策:(1)及び(2)の理由から,当面,対策を考慮しない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
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