K 8495:2019
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類······························································································································· 1
4 性質······························································································································· 1
4.1 性状 ···························································································································· 1
4.2 定性方法 ······················································································································ 2
5 品質······························································································································· 2
6 試験方法························································································································· 2
6.1 一般事項 ······················································································································ 2
6.2 アセトン溶状 ················································································································ 2
6.3 強熱残分(硫酸塩) ······································································································· 3
6.4 銀分析適合性 ················································································································ 3
7 容器······························································································································· 4
8 表示······························································································································· 4
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8495:1995は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成31年8月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ
ーク表示認証において,JIS K 8495:1995を適用してもよい。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
K 8495:2019
5-(4-ジメチルアミノベンジリデン)ロダニン(試薬)
5-(4-Dimethylaminobenzylidene)rhodanine (Reagent)
C12H12N2OS2 FW:264.37
1
適用範囲
この規格は,試薬として用いる5-(4-ジメチルアミノベンジリデン)ロダニンについて規定する。
注記 別名:p-ジメチルアミノベンジリデンロダニン,(5E)-5-[4-(ジメチルアミノ)ベンジリデン]-2-チ
オキオソ-1,3-チアゾリジン-4-オン
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0117 赤外分光分析通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8034 アセトン(試薬)
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
3
種類
種類は,特級とする。
4
性質
4.1
性状
5-(4-ジメチルアミノベンジリデン)ロダニンは,赤い結晶性粉末で,ぎ酸に溶け,アセトンに溶けにくく,
エタノール(99.5)及びジエチルエーテルに極めて溶けにくく,水にほとんど溶けない。
2
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4.2
定性方法
試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数2 966 cm-1,1 682 cm-1,1 568 cm-1,
1 528 cm-1,1 428 cm-1,1 377 cm-1,1 215 cm-1,1 168 cm-1,804 cm-1及び676 cm-1付近に主な吸収ピークを
認める。この場合,試料調製は,JIS K 0117の5.2 b)(錠剤法)による。錠剤の調製に臭化カリウムを用
いたときの赤外吸収スペクトルの例を図1に示す。
図1−赤外吸収スペクトルの例
5
品質
品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表1−品質
項目
規格値
試験方法
アセトン溶状
−
試験適合
6.2
強熱残分(硫酸塩)
質量分率 %
0.2 以下
6.3
銀分析適合性
−
試験適合
6.4
6
試験方法
6.1
一般事項
試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。
6.2
アセトン溶状
アセトン溶状の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
2) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %〜61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
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3) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水を加
えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
4) 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8150に規定する塩化ナトリウ
ム1.65 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“澄明”を用いる。
澄明の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl:0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試験管[c)
参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,水を加えて20 mL
とし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次による。
・ 共通すり合わせ平底試験管 例えば,容量50 mL,直径約23 mmで目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.03 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,アセトンを加えて溶かし,
アセトンを標線まで加えて混合する。その20 mLを共通すり合わせ平底試験管に移す。
2) 試料溶液は,試料を溶かした直後に濁りの程度をb) と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物
の有無を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 次の1) 及び2) に適合するとき,“アセトン溶状:試験適合(規格値)”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b) の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。
6.3
強熱残分(硫酸塩)
強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,JIS K 0067の4.4.4(4)(第4法 硫酸塩として強熱する方法)による。
この場合,試料1.0 gをはかりとり,JIS K 8951に規定する硫酸0.5 mLを加え,強熱温度は,600 ℃±50 ℃
とし,強熱残分は,0.1 mgの桁まではかる。
6.4
銀分析適合性
銀分析適合性の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
2) 銀標準液(Ag:0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,銀標準液(Ag:0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8550に規定する硝酸銀1.57 gを全
量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mL
を全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 吸収セル 光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,光路長が10 mmのもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
3) 分光光度計 装置の構成は,JIS K 0115に規定するもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料10 mgをビーカー100 mLなどにはかりとり,酢酸60 mLを加え,沸騰水浴上で加熱して溶か
し,冷却後,全量フラスコ100 mLに移し,酢酸を標線まで加えて混合する(A液)。
2) 試料溶液の調製は,全量フラスコ10 mLに銀標準液(Ag:0.01 mg/mL)4.0 mLを正確にとり,A液
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
2.0 mLを加え,酢酸を標線まで加えて混合する。
3) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ10 mLに水4.0 mL及びA液2.0 mLをとり,酢酸を標線まで加
えて混合する。
4) 水を対照として,試料溶液及び空試験溶液の波長580 nmにおける吸光度をJIS K 0115の6.(特定
波長における吸収の測定)によって測定する。
d) 判定 次の1) 及び2) に適合するとき,“銀分析適合性:試験適合(規格値)”とする。
1) 試料溶液から得られる吸光度は,0.15以上。
2) 空試験溶液から得られる吸光度は,0.01以下。
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容器
容器は,遮光した気密容器とする。
8
表示
容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格番号
b) 名称“5-(4-ジメチルアミノベンジリデン)ロダニン”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 内容量
f)
製造番号
g) 製造業者名又はその略号