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K 8464:2017  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 種類······························································································································· 2 

4 性質······························································································································· 2 

4.1 性状 ···························································································································· 2 

4.2 定性方法 ······················································································································ 2 

5 品質······························································································································· 3 

6 試験方法························································································································· 3 

6.1 一般事項 ······················································································································ 3 

6.2 純度(C6H12)(GC),シクロヘキセン(C6H10)(GC)及びベンゼン(C6H6)(GC) ·················· 3 

6.3 凝固点 ························································································································· 4 

6.4 密度(20 ℃) ··············································································································· 4 

6.5 屈折率

20

D

n····················································································································· 4 

6.6 水分 ···························································································································· 4 

6.7 不揮発物 ······················································································································ 4 

6.8 硫酸着色物質 ················································································································ 5 

6.9 過マンガン酸還元性物質(Oとして) ··············································································· 5 

7 容器······························································································································· 6 

8 表示······························································································································· 6 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7 

K 8464:2017  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

試薬協会(JRA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 8464:2006は改正され,この規格に置き換えられた。 

なお,平成29年8月19日までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定に基づくJISマ

ーク表示認証において,JIS K 8464:2006によることができる。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 8464:2017 

シクロヘキサン(試薬) 

Cyclohexane 

C6H12  FW:84.16 

序文 

この規格は,1983年に第1版として発行されたISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis−Part 2: 

Specifications−First series R10 Cyclohexaneを基とし,技術の進歩を反映し,技術的内容を変更して作成し

た日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,試薬として用いるシクロヘキサンについて規定する。 

警告1 シクロヘキサンは,引火性があるので火気に注意する。また,有害なので,蒸気の吸入,粘

膜・皮膚への付着などを避ける。 

警告2 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とす

る。この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするもので

はない。この規格の利用者は,SDS(安全データシート)などを参考にして各自の責任にお

いて安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis−Part 2: Specifications−First series R10 

Cyclohexane(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 0050 化学分析方法通則 

JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法 

JIS K 0062 化学製品の屈折率測定方法 

JIS K 0065 化学製品の凝固点測定方法 

JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法 

JIS K 0068 化学製品の水分測定方法 

JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則 

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K 8464:2017  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 0117 赤外分光分析方法通則 

JIS K 8001 試薬試験方法通則 

JIS K 8129 塩化コバルト(II)六水和物(試薬) 

JIS K 8142 塩化鉄(III)六水和物(試薬) 

JIS K 8180 塩酸(試薬) 

JIS K 8247 過マンガン酸カリウム(試薬) 

JIS K 8891 メタノール(試薬) 

JIS K 8951 硫酸(試薬) 

JIS K 8983 硫酸銅(II)五水和物(試薬) 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS R 3505 ガラス製体積計 

種類 

種類は,特級とする。 

性質 

4.1 

性状 

シクロヘキサンは,無色透明の液体で,エタノール(99.5)及びジエチルエーテルに極めて溶けやすく,

水に溶けにくい。沸点は約81 ℃である。 

4.2 

定性方法 

試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数2 928 cm-1,2 853 cm-1,1 460 cm-1,

904 cm-1,862 cm-1及び524 cm-1付近に主な吸収を認める。この場合,試料調製はJIS K 0117の5.4 a)(液

膜法)による。窓板に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの一例を,図1に示す。 

図1−赤外吸収スペクトルの例 

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K 8464:2017  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 図1は,国立開発研究法人産業技術総合研究所のスペクトルデータベースシステム(SDBS)か

ら引用したもので,チャート上に波数表示を追加している。 

品質 

品質は,箇条6によって試験したとき,表1に適合しなければならない。 

表1−品質 

項目 

規格値 

試験方法 

純度(C6H12)(GC) 

面積百分率 % 

99.5以上 

6.2 

凝固点 

℃ 

6.5〜7.5 

6.3 

密度(20 ℃) 

g/mL 

0.778〜0.779 

6.4 

屈折率

20

D

− 

1.425〜1.427 

6.5 

水分 

質量分率 % 

0.01以下 

6.6 

不揮発物 

質量分率 % 

0.002以下 

6.7 

シクロヘキセン(C6H10)(GC) 

面積百分率 % 

0.05以下 

6.2 

ベンゼン(C6H6)(GC) 

面積百分率 % 

0.05以下 

6.2 

硫酸着色物質 

− 

試験適合 

6.8 

過マンガン酸還元性物質(Oとして) 

− 

試験適合 

6.9 

試験方法 

6.1 

一般事項 

一般事項は,次による。 

a) 試験方法の一般的な事項は,JIS K 0050及びJIS K 8001による。 

b) 使用するガラス器具は,特に規定がない場合は,JIS R 3503及びJIS R 3505による。 

c) 使用する標準液は,計量計測トレーサビリティが確保された標準液を,使用用途に合致することを確

認し,必要ならば希釈して使用する。このような標準液がない場合,使用用途に合致することを確認

して市販の標準液を用いるか,又は調製したものを用いる。 

注記1 計量計測トレーサビリティが確保された標準液としては,計量標準供給制度[JCSS(Japan 

Calibration Service System)]に基づく標準液,国立研究開発法人産業技術総合研究所計量標

準総合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST),ドイツ連邦材料試験研究所

(BAM)などが供給する標準液及びこれらへの計量計測トレーサビリティが確保された市

販の認証標準液がある。 

d) 滴定用溶液の調製及び標定は,JIS K 8001の附属書JA(試験用溶液類の調製方法及び滴定用溶液類の

調製及び標定)による。市販品を用いる場合は,使用用途に合致することを確認する。 

注記2 計量計測トレーサビリティが確保された滴定用溶液としては,ISO/IEC 17025に基づく認

定試験所が認定の範囲で値付けした市販の滴定用溶液がある。 

6.2 

純度(C6H12)(GC),シクロヘキセン(C6H10)(GC)及びベンゼン(C6H6)(GC) 

純度(C6H12)(GC),シクロヘキセン(C6H10)(GC)及びベンゼン(C6H6)(GC)の試験方法は,次に

よる。 

a) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。 

1) マイクロシリンジ又は試料導入装置 少量の定容量の測定溶液をガスクロマトグラフのカラムに導

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

入するマイクロシリンジ又は装置。 

2) ガスクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0114に規定するもの。 

b) 分析条件 分析条件は,次による。 

なお,別の分析条件でも同等の試験結果が得られることを確認した場合には,その条件を用いても

よい。 

1) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器 

2) 固定相液体名 ジメチルポリシロキサン 

3) 固定相液体の膜厚 2.0 μm(内径1.2 mmの場合)又は5.0 μm(内径0.53 mmの場合) 

4) カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ 

ほうけい酸ガラス,1.2 mm及び40 m 

石英ガラス,0.53 mm及び30 m 

5) 設定温度 カラム槽 内径1.2 mmの場合:80 ℃で5分間保持した後,毎分10 ℃の割合で140 ℃

まで昇温して,2分間保持する。 

内径0.53 mmの場合:60 ℃で5分間保持した後,毎分10 ℃の割合で190 ℃

まで昇温して,2分間保持する。 

     試料気化室 200 ℃ 

     検出器槽 200 ℃ 

6) キャリヤーガスの種類及び流量 ヘリウム 

内径1.2 mmの場合:10 mL/min 

内径0.53 mmの場合:5 mL/min 

7) 試料の導入方式 直接注入法 

8) 試料の導入量 0.2 μL 

c) 操作 操作は,次のとおり行う。 

1) 試料の導入及び記録 試料をマイクロシリンジ又は試料導入装置を用いてガスクロマトグラフに導

入してクロマトグラムを記録する。 

なお,あらかじめ,シクロヘキサン,シクロヘキセン及びベンゼンの保持時間を確認しておく。 

2) ピーク面積の測定 クロマトグラムのピーク面積の測定は,JIS K 0114の11.3(ピーク面積の測定)

による。 

d) 定量法 JIS K 0114の11.5(面積百分率法)によって,純度(C6H12)(GC),シクロヘキセン(C6H10)

(GC)及びベンゼン(C6H6)(GC)の含有量を算出する。 

6.3 

凝固点 

凝固点は,JIS K 0065による。 

6.4 

密度(20 ℃) 

密度(20 ℃)は,JIS K 0061の7.2(比重瓶法)又は7.3(振動式密度計法)による。 

6.5 

屈折率

20

D

屈折率

20

D

nは,JIS K 0062による。 

6.6 

水分 

水分は,JIS K 0068の6.3(容量滴定法)による。この場合,試料10 gをはかりとり,溶媒はJIS K 8891

に規定するメタノールとする。 

6.7 

不揮発物 

不揮発物は,JIS K 0067の4.3.4 (1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。試料50 gを用いる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

なお,試料は蒸発操作に用いる器具の大きさに合わせ,数回に分割して加えてよい。 

6.8 

硫酸着色物質 

硫酸着色物質の試験方法は,次による。 

a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。 

1) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。 

2) 塩化コバルト(II)比色原液 JIS K 8129に規定する塩化コバルト(II)六水和物59.5 g(質量分率

100 %としての相当質量)をビーカー1 000 mLにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量

フラスコ1 000 mLに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。 

なお,塩酸(1+39)の調製は,JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積1と水の体積39とを

混合する。 

3) 塩化鉄(III)比色原液 JIS K 8142に規定する塩化鉄(III)六水和物45.0 g(質量分率100 %とし

ての相当質量)をビーカー1 000 mLにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ1 000 

mLに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。 

なお,塩酸(1+39)の調製は,JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積1と水の体積39とを

混合する。 

4) 硫酸銅(II)比色原液 JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物62.4 g(質量分率100 %として

の相当質量)をビーカー1 000 mLにはかりとり,塩酸(1+39)を加えて溶かし,全量フラスコ1 000 

mLに移し,更に塩酸(1+39)を標線まで加えて混合する。 

なお,塩酸(1+39)の調製は,JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積1と水の体積39とを

混合する。 

b) 着色の程度の適合限度標準 着色の程度の適合限度標準“比色標準液A”の調製は,次による。 

表2に示す割合によって比色標準液A 5.0 mLを共通すり合わせ平底試験管に調製する。 

表2−硫酸着色物質試験用比色標準液A 

比色標準液の記号 

比色原液mL 

水mL 

塩化コバルト(II) 

塩化鉄(III) 

硫酸銅(II) 

0.1 

0.4 

0.1 

4.4 

c) 器具 主な器具は,次のとおりとする。 

共通すり合わせ平底試験管 濁り,ごみなどの有無が確認しやすい大きさで,目盛のあるもの。 

例として,容量50 mL,直径約23 mmのもの。 

d) 操作 操作は,次のとおり行う。 

1) 共通すり合わせ平底試験管に試料5 mLをとり,約10 ℃に冷却する。振り混ぜながら,約10 ℃に

冷却した硫酸5 mLを発熱に注意して徐々に加え,栓をして30秒間激しく振り混ぜた後,約10 ℃

に冷却し,15分間静置する。 

2) 白の背景を用いて,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から試料溶液の色を観察する。 

e) 判定 d)によって操作し,次に適合するとき“硫酸着色物質:試験適合(規格値)”とする。 

試料溶液の硫酸相は,比色標準液Aの色より濃くない。 

6.9 

過マンガン酸還元性物質(Oとして) 

過マンガン酸還元性物質(Oとして)の試験方法は,次による。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。 

1) 硫酸(1+5) 水の体積5を冷却し,かき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々に

加える。 

2) 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液(KMnO4:3.161 g/L) JIS K 8247に規定する過マンガン酸

カリウムを用いて,6.1 d)による。 

b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。 

共通すり合わせ平底試験管 6.8 c)による。 

c) 操作 操作は,次のとおり行う。 

1) 試料溶液の調製は,試料5 mLを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,硫酸(1+5)5 mL及び

0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液0.05 mLを加えて振り混ぜ,光を遮り,液温20 ℃±5 ℃で1

時間放置する。ただし,0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液のファクターが1.00でない場合は,

加える体積を補正する。 

2) 白の背景を用いて,共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から試料溶液の色を観察する。 

d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“過マンガン酸還元性物質(Oとして):試験適合(規

格値)”とする。試料溶液の色は,紅色を保つ。 

注記 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液1 mLは,0.000 800 0 g酸素(O)に相当し,操作によ

って紅色を保つ場合,Oとして質量分率 約0.001 %以下である。 

容器 

容器は,気密容器とする。 

表示 

容器には,次の事項を表示する。 

a) 日本工業規格番号 

b) 名称“シクロヘキサン”及び“試薬”の文字 

c) 種類 

d) 化学式及び式量 

e) 純度 

f) 

内容量 

g) 製造番号 

h) 製造業者名又はその略号 

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K 8464:2017  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 8464:2017 シクロヘキサン(試薬) 

ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis−Part 2: Specifications−First series 
R10 Cyclohexane 

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 

試薬として用いる
シクロヘキサンに
ついて規定。 

R10 

化学分析用試薬40品目
の仕様について規定。 

変更 

JISは1品目1規格。 

試薬の規格使用者が各規格を多く
引用しやすくするために1品目1
規格としている。 
なお,対応国際規格は,30年以上
見直しがされていないため,市場
の実態に合わない。国際規格の改
正提案を検討する。 

2 引用規格 

3 種類 

追加 

種類の項目を追加。 

JISは種類として“特級”だけな
ので,ISO規格と技術的な差異は
ない。 

4 性質 

追加 

性質の項目を追加。 

一般的な説明事項であり,技術上
の差異はない。 

5 品質 

R10.1 

変更 
追加 

品質に差のある項目:凝固点 
追加した項目:屈折率

20

D

n及び過マ

ンガン酸還元性物質(Oとして) 

ISO規格は,長期間内容の見直し
が行われておらず,技術的な差異
も軽微である。 

6 試験方法 

6.1 一般事項 

JIS K 0050,JIS K 
8001,JIS R 3503
及びJIS R 3505に
よる。 

追加 

項目を追加。 

編集上の差異であり,技術上の差
異ではない。 

 
 

2

K

 8

4

6

4

2

0

1

7

background image

K 8464:2017  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II)
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6.2 純度 

(C6H12)
(GC),シクロ

ヘキセン

(C6H10)(GC)

及びベンゼン

(C6H6)(GC) 

ガスクロマトグラ
フィー 

R10.2.1 

ガスクロマトグラフィ
ー 

変更 

分析条件などを変更。 

国際的にも広く普及しているキャ
ピラリーカラム法に変更。ISO規
格の見直し時に,改正提案の検討
を行う予定。 

6.3 凝固点 

凝固点測定方法 

R10.2.3 

凝固点測定方法 

変更 

JIS K 0065の3を引用。 

JISは,定期的に見直しを行って
いるが,ISO規格は,長年見直し
が行われていないことから実績の
ある従来のJIS法を踏襲。技術的
な差異は軽微であり,対策は考慮
しない。 

6.4 密度 

(20 ℃) 

比重瓶法又は振動
式密度計法 

R10.2.2 

比重瓶法 

選択 

JIS K 0061の7.3の項目を追加。 

精度の高い振動式密度計法を選択
できるようにした。ISO規格の見
直し時に,改正提案の検討を行う
予定。 

6.5 屈折率

20

D

屈折率測定方法 

追加 

項目を追加。 

JISとして必要。ISO規格の見直
し時に,改正提案の検討を行う予
定。 

6.6 水分 

カールフィッシャ
ー滴定法 

R10.2.6 

カールフィッシャー滴
定法 

変更 

1) 試料の量,溶媒を変更。 
2) JIS K 0068の6.を引用。 

JISは,定期的に見直しを行って
いるが,ISO規格は,長年見直し
が行われていないことから実績の
ある従来のJIS法を踏襲。技術的
な差異は軽微であり,対策は考慮
しない。 

6.7 不揮発物 

重量法 

R10.2.4 

重量法 

変更 

1) 試料の量を変更。 
2) JIS K 0067の4.3.4を引用。 

6.8 硫酸着色
物質 

比色法 

R10.2.5 

比色法 

変更 

試料,試薬,硫酸の色などを変更。 

6.9 過マンガ
ン酸還元性物
質(Oとして) 

酸化還元滴定 

追加 

項目を追加。 

JISとして必要。ISO規格の見直
し時に,改正提案の検討を行う予
定。 

7 容器 

追加 

項目を追加。 

規格適合性を評価する関係で必要
な項目を追加 

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K

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K 8464:2017  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6353-2:1983,MOD 

関連する外国規格 

REAGENT CHEMICALS−American Chemical Society Specifications ACS (2010) 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 
− 選択 ················ 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

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