K 8355:2006
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8355:1994は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical
analysis―Part 2: Specifications―First seriesを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的な性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用
新案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。
JIS K 8355には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 一般事項 ························································································································ 1
4. 種類 ······························································································································ 1
5. 性質 ······························································································································ 1
5.1 性状 ···························································································································· 1
5.2 定性方法 ······················································································································ 1
6. 品質 ······························································································································ 2
7. 試験方法 ························································································································ 3
7.1 試験条件及び試験結果 ···································································································· 3
7.2 純度 (CH3COOH) ·········································································································· 3
7.3 水溶状 ························································································································· 3
7.4 凝固点 ························································································································· 3
7.5 水分 ···························································································································· 3
7.6 不揮発物 ······················································································································ 3
7.7 塩化物(Cl) ···················································································································· 3
7.8 硫酸塩(SO4) ·················································································································· 3
7.9 銅(Cu) ························································································································· 3
7.10 鉛(Pb) ························································································································ 3
7.11 鉄(Fe) ························································································································· 4
7.12 無水酢酸(GC) ·········································································································· 4
7.13 二クロム酸還元性物質(Oとして) ················································································· 4
8. 容器 ······························································································································ 4
9. 表示 ······························································································································ 4
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表 ····································································· 6
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 8355:2006
酢 酸(試薬)
Acetic acid
CH3COOH FW:60.05
序文 この規格は,1983年に第1版として発行されたISO 6353-2,Reagents for chemical analysis―Part 2:
Specifications―First seriesを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書に示す。
1. 適用範囲 この規格は,試薬として用いる酢酸について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis―Part2: Specifications―First series (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0065 化学製品の凝固点測定方法
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 0068 化学製品の水分測定方法
JIS K 0114 ガスクロマトグラフ分析通則
JIS K 0117 赤外分光分析方法通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
3. 一般事項 試験方法の一般的な事項は,JIS K 8001による。
4. 種類 種類は,特級とする。
5. 性質
5.1
性状 酢酸は,無色透明の液体で,特異なにおいがあり,寒冷時には凝固することがある。水,エ
タノール及びジエチルエーテルに極めて溶けやすい。密度は,約1.05 g/mlである。
5.2
定性方法 定性方法は,次による。
a) 試料5 mlをビーカー50 mlにとり,エタノール(99.5) 5 ml及び硫酸1 mlを加えて煮沸すると,酢酸エ
チルのにおいが発生する。
2
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
b) 試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると波数1 712 cm-1,1 411 cm-1,1 362 cm-1,
1 294 cm-1,935 cm-1,629 cm-1及び481 cm-1付近に主な吸収を認める。この場合,試料調製はJIS K 0117
の5.4 a)(液膜法)による。窓板に臭化カリウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの一例を,図1
に示す。
図 1 赤外吸収スペクトルの一例
6. 品質 品質は,7. によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表 1 品質
項目
規格値
純度(CH3COOH)
水溶状
凝固点
水分
不揮発物
塩化物(Cl)
硫酸塩(SO4)
銅(Cu)
鉛(Pb)
鉄(Fe)
無水酢酸(GC)
二クロム酸還元性物質(Oとして)
質量分率 %
℃
質量分率 %
質量分率 %
質量分率 ppm
質量分率 ppm
質量分率 ppm
質量分率 ppm
質量分率 ppm
質量分率 %
質量分率 %
99.7 以上
試験適合
15.5以上
0.3 以下
0.001 以下
1 以下
1 以下
0.5 以下
0.5 以下
0.5 以下
0.1 以下
0.005 以下
3
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
7. 試験方法
7.1
試験条件及び試験結果 JIS K 8001の3.7(試験操作など)(1)(試験の環境)による。湿度管理は必
要に応じ実施する。また,表1で規定する各品質項目の試験は,次の各試験方法によって行い,得られる
計算値及び操作結果は,JIS K 8001の3.5(測定値)による。
7.2
純度 (CH3COOH) 試験方法は,次のいずれかによる。
a) 第1法 共通すり合わせ三角フラスコ100 mlに水10 mlを入れ,0.1 mgのけたまで質量をはかり,試
料約2 gをとり,再び,0.1 mgのけたまで質量をはかり,水 10 ml及びフェノールフタレイン溶液2
〜3滴を加えた後,1 mol/l水酸化ナトリウム溶液で滴定する。終点は,液の色が無色から紅色に変わ
る点とする。この場合,1 mol/l水酸化ナトリウム溶液1 mlは,0.060 05 g CH3COOHに相当する。
b) 第2法 7.4の水分の測定値を質量分率100 %から差し引いた値を,純度の質量分率%とする。
7.3
水溶状 JIS K 8001の5.2(溶状)による。この場合,試料25 mlに水75 mlを加えて溶かし,濁り
の程度の適合限度標準は,(a)(澄明)を用いる。
7.4 凝固点 JIS K 0065の3. (試験方法)による。
7.5
水分 JIS K 0068の6.(カールフィッシャー滴定法)6.3.5 a)(直接滴定)による。試料10 gを用い
る。この場合,滴定溶媒はメタノールに代えて,クロロホルムとアルキレンカルボネートとを主成分とす
るカールフィッシャー用脱水溶剤40 mlを用いる。
7.6 不揮発物 JIS K 0067の4.3.4(操作)(1)(第1法 水浴上で加熱蒸発する方法)による。この場合,試
料200 gを用いる(残分は,7.9,7.10及び7.11の試験に用いる)。
7.7
塩化物(Cl) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料5.0 gに水を加えて20 mlにする。
b) 標準側溶液 塩化物標準液(Cl:0.01 mg/ml) 0.5 mlに水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.7[塩化物(Cl)](1)(比濁法)による。
7.8
硫酸塩(SO4) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 試料50 gに塩化ナトリウム溶液(100g/l) 0.2 mlを加え,水浴上で蒸発乾固した後,塩酸(2
+1) 0.3ml及び水を加えて25 mlにする。
b) 標準側溶液 塩化ナトリウム溶液(100g/l) 0.2 mlを水浴上で蒸発乾固した後,硫酸塩標準液(SO4:0.01
mg/ml) 5.0 ml,塩酸(2+1) 0.3 ml及び水を加えて25 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.15[硫酸塩(SO4)](1)(比濁法)による。
7.9
銅(Cu) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 7.6の残分(試料量200 g)に塩酸(2+1) 1 ml及び水を加えて50 mlにする(S液)(S液
は, 7.10の試験にも用いる。)。S液5 ml(試料量20 g)に塩酸(2+1) 1 ml及び水を加えて50 mlにす
る(X液)。
b) 標準側溶液 S液5 mlに塩酸(2+1) 1 ml,銅標準液(Cu:0.01 mg/ml) 1.0 ml及び水を加えて50 mlにす
る(Y液)。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(原子吸光法)(1)(直接噴霧法)(d)による。
7.10 鉛(Pb) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 7.9のS液10 ml(試料量40 g)に塩酸(2+1) 1 ml及び水を加えて20 mlにする(X液)
(X液は,7.11の試験にも用いる。)。
b) 標準側溶液 7.9のS液10 ml(試料量40 g)に塩酸(2+1) 1 ml,鉛標準液(Pb:0.01 mg/ml) 2.0 ml,鉄
標準液(Fe:0.01 mg/ml) 2.0 ml及び水を加えて20 mlにする(Y液)(Y液は,7.11の試験にも用いる。)。
4
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(1)(d)よる。
7.11 鉄(Fe)
a) 試料側溶液 7.10のX液を用いる。
b) 標準側溶液 7.10のY液を用いる。
c) 操作 JIS K 8001の5.31(1)(d)による。
7.12 無水酢酸(GC) 一般的な事項は,JIS K 0114によるほかは,次による。
a) 分析条件 一例を,次に示すが,これと同等の性能の条件でもよい。
検出器の種類:水素炎イオン化検出器
固定相液体名:ポリエチレングリコール
固定相液体の膜厚:1.0 μm
カラム用キャピラリーの材質,内径及び長さ:石英ガラス,0.53 mm,30 m
温度設定:カラム槽:60 ℃
検出器槽:250 ℃
試料気化室:110 ℃
キャリアーガスの種類及び流量:ヘリウム,6 ml/min
試料量及び試料導入方法:0.2 μl,直接注入法
b) 定量方法 この場合,あらかじめ無水酢酸の相対保持時間を確認しておき,JIS K 0114の11.3 b) (デ
ータ処理装置を用いる方法)によって,各成分のピーク面積を測定し,JIS K 0114の11.5 (面積百分
率法)によって無水酢酸の含有量を算出する。
7.13 二クロム酸還元性物質(Oとして)
a) 操作 共通すり合わせ三角フラスコ100 mlに1/60 mol/l二クロム酸カリウム溶液10 mlを正確にはか
りとり,硫酸(1+1) 20 ml及び試料10 gを加えて50±2 ℃の水浴中に1時間放置した後,水10 mlを
加えて室温まで冷却し,よう化カリウム溶液(100 g/l) 5 ml及びでんぷん溶液1 mlを加え,0.1 mol/lチ
オ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。終点は,液の色が無色に変わる点とする(V1 ml)。
別に,同一条件で空試験を行う(V2 ml)。
b) 計算
(
)
100
10
8
000
0
1
2
×
×
−
×
=
f
V
V
.
A
ここに,
A: 二クロム酸カリウム還元性物質(Oとして)(質量分
率%)
0.000 8: 1/60 mol/l二クロム酸カリウム溶液1 mlの O相当質量(g)
f: 0.1 mol/lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
8. 容器 容器は,気密容器とする。
9. 表示 容器には,次の事項を表示する。
a) 名称 “酢酸”及び“試薬”の文字
b) 種類
c) 化学式及び式量
d) 純度
5
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
e) 内容量
f)
製造番号
g) 製造業者名又はその略号
6
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
JIS K 8355:2006 酢酸(試薬)
ISO 6353-2:1983, 化学分析用試薬―第2部:仕様−第1シリーズ
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1. 適用範
囲
試薬として用いる酢酸に
ついて規定。
1
化学分析用試薬
40品目の仕様に
ついて規定。
MOD/変更
JISは1品目1規格。
試薬の規格使用者が各規格を多く引
用しやすくするために1品目1規格と
している。
なお,対応国際規格は20年以上見直
しがされていないため市場の実態に
合わない。国際規格の改正提案を検討
する。
2. 引用規
格
JIS K 0065
JIS K 0067
JIS K 0068
JIS K 0114
JIS K 0117
JIS K 8001
1
ISO 6353-1
MOD/追加
ISO規格を1件削除し,JIS
を追加・引用,基本的には
同等内容。
該当する対比項目を参照。
3. 一般事
項
JIS K 8001による。
―
―
MOD/追加
項目を追加。
JIS K 8001を引用。
編集上の差異であり,技術的な差異は
ない。
4. 種類
―
―
MOD/追加
種類の項目を追加。
JISは種類として“特級”だけなので,
ISO規格と技術的な差異はない。
5. 性質
―
―
MOD/追加
酢酸の性質の項を追加。
一般的な説明事項であり,技術的な差
異はない。
2
K
8
3
5
5
:
2
0
0
6
7
K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
6. 品質
R1.1
MOD/変更
1) 品質に差異のある項
目:不揮発物,硫酸塩,
鉄及びニクロム酸還元
性物質。
2) 追加した項目:水溶状,
凝固点,水分及び無水
酢酸。
ISO規格は,長期間内容の見直しが行
われず国際市場でISO規格品が用い
られることはほとんどない。また,技
術的差異も軽微(1)(2)(3)である。
―
R 1.2
試験溶液の調製
MOD/変更
JISは,試験方法の該当項
目で個別に規定。
編集上の差異であり,技術的な差異で
はない。
7.試験方法
7.1 試験条
件及び試
験結果
R 1.3
MOD/追加
一般的な試験条件及び試験結果に関
する事項であり,技術的な差異はな
い。
7.2純度
(CH3COOH
)
1.中和滴定法
2.差数法
R 1.3.1
中和滴定法
MOD/選択
第2法を追加し,第1法と
選択できるようにした。
JISは試験の簡略化から差数法も選
択できるようにした。
ISO規格の見直し時に,改正提案の検
討を行う予定。
7.3水溶状
―
―
MOD/追加
JIS K 8001の項目を追加。 JISとして必要。
ISO規格の見直し時に,提案の検討を
行う予定。
7.4凝固点
―
―
MOD/追加
1) 項目を追加。
2) JIS K 0065の3.を引
用。
7.5水分
―
―
MOD/追加
1) 項目を追加。
2) JIS K 0068の4.を引
用。
2
K
8
3
5
5
:
2
0
0
6
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K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
7.6不揮発
物
水浴上加熱蒸発法
R 1.3.7
水浴上加熱蒸発法 MOD/変更
試料の量を変更。
JISは,定期的に見直しを行っている
が,ISO規格は,長年見直しが行われ
ていないことから実績のある従来の
JIS法を踏襲。技術的な差異は軽微で
あり,対策は考慮しない。
7.7塩化物
(Cl)
比濁法
R 1.3.2
比濁法
MOD/変更
試料の量,試薬の濃度を一
部変更。
7.8硫酸塩
(SO4)
比濁法
R 1.3.3
種晶添加比濁法
MOD/変更
1) JISは種晶添加比濁法
を比濁法に変更。
2) JIS K 8001の5.15を引
用。
7.9銅(Cu)
原子吸光法(直接噴霧法)
R 1.3.4
原子吸光法(直接
噴霧法)
MOD//変更
1) 試料の調製方法を一部
変更。
2) JIS K 8001の5.31を引
用。
7.10鉛(Pb) 原子吸光法(直接噴霧法)
R 1.34
原子吸光法(直接
噴霧法)
MOD/変更
1) 試料の調製方法を一部
変更。
2) JIS K 8001の5.31を引
用。
7.11鉄(Fe) 原子吸光法(直接噴霧法)
R 1.3.5
1-10フェナントロ
リン法
MOD/変更
1) 試験方法の変更。
2) JIS K 8001の5.31を引
用。
国際的にも広く普及している方法に
変更。
ISO規格の見直し時に,提案の検討を
行う予定。
7.12無水酢
酸
ガスクロマトグラフ法
―
―
MOD/追加
項目を追加。
用途として必要。
ISO規格の見直し時に,提案の検討を
行う予定。
7.13二クロ
ム酸還元
性物質(O
として)
滴定法
R 1.3.6
滴定法
MOD/変更
試料量,試薬溶液濃度,滴
定用溶液の濃度などを変
更。
JISは,定期的に見直しを行っている
が,ISO規格は,長年見直しが行われ
ていないことから実績のある従来の
JIS法を踏襲。技術的な差異は軽微で
あり,対策は考慮しない。
2
K
8
3
5
5
:
2
0
0
6
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K 8355:2006
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項目
ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線又は側線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の理
由及び今後の対策
項目
番号
内容
項目
番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
8.容器
―
―
MOD/追加
項目を追加。
規格適合性を評価する関係で必要な
項目を追加。
9.表示
―
―
MOD/追加
項目を追加。
注(1) 理由:軽微な技術的差異。6.品質の(Ⅳ)欄の1)〜2)は,いずれも一般用途の試薬としては軽微な技術的差異であり,この差が取引上の障害になる可能性はほと
んどない。ISO規格,JISとも品質項目の設定・品質水準の設定は,市場での長い使用実績・経験を踏まえたものである。ISO規格とJISとの質量分率ppm〜質
量分率pptレベルの不純物のごくわずかの差異は,経験上,一般用途の試薬としては実用上差し支えないものと考えられる。
なお,不純物のごくわずかの差異がどのような影響を及ぼすか,あらゆる用途を想定して検証することは現実的ではない。 (Ⅳ)の1)〜2)の品質項目及び品質水
準が不満足な場合は,通常,JIS試薬,ISO規格試薬とも対応できない。この場合,対応策としては,目的にあった高純度試薬など特殊用途の試薬を使用するこ
とになる。
(2) ISO試薬規格の状況:ISO規格の試薬は,規格の維持管理が行われていない(規格制定後約20年経過)。このため,ISO規格の内容が現在の市場の要求にこたえ
ているかどうかの検討が行われていない(JISとの差)。また,ISO規格の試薬は,我が国だけではなく,国際市場でも商取引がほとんどなく国際規格としての
存在意義が乏しい。
(3) 今後の対策:(1)及び(2)の理由から,当面,対策を考慮しない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。
― MOD/選択……… 国際規格の規定内容と別の選択肢がある。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
2
K
8
3
5
5
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2
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0
6