2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 8272-1994
キシレンシアノールFF(試薬)
Xylene cyanol FF
C25H27N2NaO6S2 FW : 538.62
1. 適用範囲 この規格は,試薬として用いるキシレンシアノールFFについて規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 0117 赤外分光分析方法通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
2. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 8001による。
3. 種類 特級
4. 性質 キシレンシアノールFFは,次の性質を示す。
(1) 性状 キシレンシアノールFFは,暗い緑〜暗い紫の結晶性粉末で,水及びエタノールに溶けやすい。
(2) 定性方法 試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数3 320cm−1,1 600cm−1,
1 440cm−1,1 370cm−1,1 310cm−1,1 160cm−1,及び1 030cm−1付近に主な吸収を認める。この場合,
試料調製はJIS K 0117の6.2(1)(錠剤法)による。赤外吸収スペクトルの一例を図1に示す。
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K 8272-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図1 赤外吸友スペクトルの一例
5. 品質 品質は6.によって試験し,表1に適合しなければならない。
表1 品質
項目
規格値
水不溶分
0.5%以下
エタノール不溶分
1.0%以下
吸光度 (5mg/l)
0.50以上
乾燥減量 (105℃)
5.0%以下
鋭敏度
試験適合
6. 試験方法 試験方法は,次のとおりとする。
(1) 水不溶分 0.5%以下
試料1.0g+水200ml→JIS K 8001の5.3(不溶分)(1)による。この場合,るつぼ形ガラスろ過器1G4
を用いて4時間乾燥し,残分5mg以下。
(2) エタノール不溶分 1.0%以下
試料1.00g→JIS K 8001の5.3(不溶分)(2)による。この場合,るつぼ形ガラスろ過器1G4を用いて操
作し,残分10mg以下。
(3) 吸光度 (5mg/l) 0.50以上
試料0.100g+水150ml→全量フラスコ1 000mlに移し,水を標線まで加える→その5ml(正確にとる)
→全量フラスコ100mlに入れる+JIS K 8001の5.28(変色範囲)(1)の緩衝液 (pH7.0) 10ml→水を標線
まで加える→吸収セル10mmを用い,波長614nm付近の吸収極大の波長における吸光度を水を対照液
として測定……吸光度0.50以上。
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K 8272-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(4) 乾燥減量 (105℃) 5.0%以下
JIS K 0067の4.1.4(1)(第1法 大気圧下で加熱乾燥する方法)による。試料1.0g(0.1mgのけたまで
はかる)を用い,105℃で4時間乾燥し,減量50mg以下。
(5) 鋭敏度
試料0.10g+水 (→50ml) (A液)。
0.5 mol/l硫酸10ml+A液0.10ml+0.1mol/l硫酸アンモニウム鉄 (II) 溶液1.00ml……液の色は黄緑と
なる+0.1mol/l硝酸アンモニウムセリウム (IV) 溶液1.05ml……液の色は赤みの黄に変わる。
7. 容器 遮光した気密容器とする。
8. 表示 容器には,次の事項を表示しなければならない。
(1) 名称 “キシレンシアノールFF”及び“試薬”の文字
(2) 種類
(3) 化学式,式量
(4) 内容量
(5) 製造番号
(6) 製造業者名又はその略号
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
久保田 正 明
物質工学工業技術研究所計測化学部
細 川 幹 夫
通商産業省基礎産業局生物化学産業課
津 田 博
通商産業省機械情報産業局計量行政室
地 崎 修
工業技術院標準部繊維化学規格課
喜多川 忍
通商産業検査所化学部化学標準課
野々村 誠
都立工業技術センター無機化学部
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
石 橋 無味男
厚生省国立衛生試験所
川 瀬 晃
社団法人日本分析化学会
柳 瀬 斉 彦
社団法人日本化学工業協会
藤 貫 正
社団法人日本分析化学会
並 木 昭
財団法人化学品検査協会
鶴 田 利 行
硫酸協会
中 村 靖
日本鉱業協会
大 槻 孝
社団法人日本鉄鋼協会
日 暮 喜八郎
第一化学薬品株式会社
北 田 佳 伸
和光純薬工業株式会社
高 野 虞美子
東京化成工業株式会社
中 村 穣
森田化学工業株式会社
山 岡 宏
片山化学工業株式会社
飯 岡 寛 一
柳島製薬株式会社
山 田 和 夫
関東化学株式会社
(事務局)
平 井 信 次
日本試薬連合会