2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 8163-1994
ヘキサクロロ白金 (IV) 酸
カリウム(試薬)
Potassium hexachloroplatinate
K2PtCl6 FW : 485.99
1. 適用範囲 この規格は,試薬として用いるヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウム(1)について規定する。
注(1) 別名:塩化白金酸カリウム
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 0067 化学製品の減量及び残分試験方法
JIS K 8001 試薬試験方法通則
2. 共通事項 この規格に共通する事項は,JIS K 8001による。
3. 種類 特級
4. 性質 ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウムは,次の性質を示す。
(1) 性状 ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウムは,黄色〜赤みの黄色の結晶性粉末で,水にやや溶けにく
く,エタノールにほとんど溶けない。
(2) 定性方法
(a) 試料を強熱すると金属光沢のある灰色物質が生じる。
(b) (a)の残留物に水20mlを加えてろ過する。そのろ液5mlに硝酸銀溶液 (20g/l) を加えると,白い沈殿
が生じる。
(c) (b)のろ液を用いてJIS K 8001の5.29(炎色試験)(1)(アルカリ金属及びアルカリ土類金属試験法)
によると紫が現れる。
5. 品質 品質は,6.によって試験し,表1に適合しなければならない。
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K 8163-1994
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 品質
項目
規格値
純度
99.0%以上
希塩酸溶状
試験適合
乾燥減量 (105℃)
0.2%以下
硝酸塩
試験適合
他の重金属(Pbとして) 0.003%以下
6. 試験方法 試験方法は,次のとおりとする。
(1) 純度 99.0%以上
(a) 操作 試料0.5g(0.1mgのけたまではかる)→恒量にした磁器るつぼ (a g) にとる→ふたをして徐々
に加熱→強熱→冷却“+熱水10ml→よくかき混ぜる→上澄み液をろ紙(5種C)でろ過”(洗液に塩
化物イオンの反応を認めなくなるまで繰り返す)→そのろ紙を元の磁器るつぼに入れる→徐々に加
熱→炭化→強熱→デシケーター中で放冷→質量をはかる (b g)。
(b) 計算 純度は,次の式によって算出する。
100
2
491
.2
)
(
×
×
−
=
S
a
b
A
ここに,
A: 純度 (%)
S: はかりとった試料の質量 (g)
2.491 2:
AW
Pt
FW
PtCl
K
の
の
6
2
(2) 希塩酸溶状
試料0.1g+塩酸5ml+水 (→20ml)……澄明。
(3) 乾燥減量 (105℃) 0.2%以下
JIS K 0067の4.1.4(1)(第1法 大気圧下で加熱乾燥する方法)による。試料0.5gを用い,105℃で
2時間乾燥し,減量1mg以下。
(4) 硝酸塩
試料側溶液:試料0.10g+水10ml+インジゴカルミン溶液0.10ml。
対照側溶液:試料0.10g+水10ml。
操作:試料側溶液,対照側溶液それぞれに,+硫酸10ml(振り混ぜながら徐々に加え)→10分間
放置する……試料側の色は,対照側の色より緑を帯びる(NO3:約0.05%以下)。
(5) 他の量金属(Pbとして) 0.003%以下
試料側溶液:試料0.5g→磁器るつぼにとる→徐々に加熱→放冷+塩酸 (2+1) 5ml→加熱→放冷+水
10ml→よく振り混ぜる→ろ紙(5種C)でろ過→熱水20mlで洗う→(ろ液+洗液)→水浴上で蒸発乾
固+塩酸 (2+1) 0.5ml+水 (→15ml)。
標準側溶液:塩酸 (2+1) 5ml→水浴上で蒸発乾固+鉛標準液 (0.01mgPb/ml) 1.5ml+塩酸 (2+1)
0.5ml+水 (→15ml)。
操作:JIS K 8001の5.24(1)(硫化ナトリウム法)による。
7. 容器 気密容器とする。
8. 表示 容器には,次の事項を表示しなければならない。
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(1) 名称 “ヘキサクロロ白金 (IV) 酸カリウム”及び“試薬”の文字
(2) 種類
(3) 化学式,式量
(4) 品質(純度)
(5) 内容量
(6) 製造番号
(7) 製造業者名又はその略号
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K 8163-1994
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原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
久保田 正 明
物質工学工業技術研究所計測化学部
細 川 幹 夫
通商産業省基礎産業局生物化学産業課
津 田 博
通商産業省機械情報産業局計量行政室
地 崎 修
工業技術院標準部繊維化学規格課
喜多川 忍
通商産業検査所化学部化学標準課
野々村 誠
都立工業技術センター無機化学部
加 山 英 男
財団法人日本規格協会
石 橋 無味男
厚生省国立衛生試験所
川 瀬 晃
社団法人日本分析化学会
柳 瀬 斉 彦
社団法人日本化学工業協会
藤 貫 正
社団法人日本分析化学会
並 木 昭
財団法人化学品検査協会
鶴 田 利 行
硫酸協会
中 村 靖
日本鉱業協会
大 槻 孝
社団法人日本鉄鋼協会
日 暮 喜八郎
第一化学薬品株式会社
北 田 佳 伸
和光純薬工業株式会社
高 野 虞美子
東京化成工業株式会社
中 村 穣
森田化学工業株式会社
山 岡 宏
片山化学工業株式会社
飯 岡 寛 一
柳島製薬株式会社
山 田 和 夫
関東化学株式会社
(事務局)
平 井 信 次
日本試薬連合会