K 8119:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 8119:1998は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
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(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 共通事項 ························································································································ 1
4. 性質 ······························································································································ 1
4.1 性状 ···························································································································· 1
4.2 定性方法 ······················································································································ 1
5. 品質 ······························································································································ 2
6. 試験方法 ························································································································ 2
6.1 純度 (GC) ···················································································································· 2
6.2 ジブチルジスルフィド及び異性体含量(GC) ····································································· 3
6.3 密度(20 ℃) ··············································································································· 3
6.4 屈折率 nD20 ··················································································································· 3
6.5 水分 ···························································································································· 3
7. 容器 ······························································································································ 3
8. 表示 ······························································································································ 3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
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ジブチルジスルフィド(放射線励起法硫黄分析用)
(試薬)
Dibutyl disulfide
CH3(CH2)3SS(CH2)3CH3
C8H18S2 FW:178.36
1. 適用範囲 この規格は,放射線励起法による硫黄分の分析に用いるジブチルジスルフィド(1)について
規定する。
注(1) 略名:DBDS
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0061 化学製品の密度及び比重測定方法
JIS K 0062 化学製品の屈折率測定方法
JIS K 0068 化学製品の水分測定方法
JIS K 0114 ガスクロマトグラフ分析通則
JIS K 0117 赤外分光分析方法通則
JIS K 8001 試薬試験方法通則
3. 共通事項 共通する事項は,JIS K 8001による。
4. 性質
4.1
性状 ジブチルジスルフィドは,無色〜わずかにうすい黄色の液体で,強い不快臭がある。エタノ
ール及びジエチルエーテルに極めて溶けやすく,水にほとんど溶けない。
4.2 定性方法 試料の赤外吸収スペクトルをJIS K 0117によって測定すると,波数2 960 cm-1, 2 930 cm-1,
2 870 cm-1,1 462 cm-1,1 379 cm-1,1 344 cm-1,1 271 cm-1,1 217 cm-1,1 097 cm-1,912 cm-1及び744 cm-1
付近に主な吸収を認める。この場合,試料調製はJIS K 0117の5.4 a)(液膜法)による。 窓板に臭化カリ
ウムを用いたときの赤外吸収スペクトルの一例を図1に示す。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
図 1 赤外吸収スペクトルの一例
5. 品質 品質は,6.によって試験し,表1に適合しなければならない。
表 1 品質
項目
規格値
純度(GC)
ジブチルジスルフィド及び異性体含量
密度(20 ℃)
屈折率nD20
水分
%
%
g/ml
%
98.5 以上
99.5 以上
0.934〜0.938
1.490〜1.494
0.03 以下
6. 試験方法
6.1
純度 (GC) ここで,6.2の試験も行う。JIS K 0114による。
a) 検出器の種類 水素炎イオン化検出器
b) 分析条件
カラム充てん剤 粒径150〜250 μmのけい藻土を担体に用い,それにシリコーン系固定相液体を20 %
含侵させたもの,又はこれと同等の分離能をもつもの。
参考 けい藻土には,クロモソルブWなどがあり,シリコーン系固定相液体には,シリコンDC-550
などがある。
カラム用管の内径及び長さ 2〜4 mm,2〜3 m
設定温度 カラム槽 190〜210 ℃
試料気化室 220〜240 ℃
検出器槽 220〜240 ℃
キャリヤーガスの種類及び流量 窒素又はヘリウム,30〜50 ml/min
試料の注入量 0.1 μl
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c) 計算
1) 純度 (GC):ジブチルジスルフィドの面積百分率(%)を測定値とする。
2) ジブチルジスルフィド及び異性体混合物(GC):ジブチルジスルフィド,ブチル2-メチルプロピル
ジスルフィド及びブチル1-メチルプロピルジスルフィドの面積百分率(%)の合計を測定値とする。
参考 ジブチルジスルフィドの相対保持時間を1.00とすると,ブチル2-メチルプロピルジスルフィド
及びブチル1-メチルプロピルジスルフィドの相対保持時間は0.82である。
d) ガスクロマトグラム 一例を図2に示す。
図 2 ガスクロマトグラムの一例
6.2
ジブチルジスルフィド及び異性体含量(GC) 6.1による。
6.3
密度(20 ℃) JIS K 0061の7.2 (比重瓶法)による。
6.4
屈折率 nD20 JIS K 0062による。
6.5
水分 JIS K 0068の6.(カールフィッシャー滴定法)6.3.5 a)(直接滴定)による。この場合,試料
10 gをとり,滴定溶媒はメタノールとする。
7. 容器 遮光した気密容器とする。
8. 表示 容器には,次の事項を表示しなければならない。
a) 名称 “ジブチルジスルフィド”及び“試薬”の文字
b) 化学式及び式量
c) 品質(純度,ジブチルジスルフィド及び異性体含量)
d) 内容量
e) 製造番号
f)
製造業者又はその略号