サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

K 7390-2:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語の定義 ······················································································································ 2 

4 PETボトル再生材料の特性 ································································································ 2 

4.1 特性の分類 ··················································································································· 2 

4.2 試験方法 ······················································································································ 2 

附属書A(規定)PETボトル再生材料フレーク中の不純物混入率の求め方 ······································ 4 

附属書B(規定)PETボトル再生材料のかさ密度の求め方 ··························································· 6 

附属書C(規定)PETボトル再生材料のメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方 ················ 7 

附属書D(規定)PETボトル再生材料フレークの残留アルカリ度の求め方 ······································ 9 

附属書JA(規定)PETボトル再生材料の水分の求め方 ······························································ 10 

附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 11 

K 7390-2:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,PETボトル協議会(JPBA),日本プラスチッ

ク工業連盟(JPIF)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を

制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格で

ある。これによって,JIS K 7390:2003は廃止され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 7390の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 7390-1 第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎 

JIS K 7390-2 第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 7390-2:2015 

プラスチック−使用済ポリエチレンテレフタレート

(PET)ボトル再生材料− 

第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方 

Plastics-Post-consumer poly(ethylene terephthalate) (PET)  

bottle recyclates-Part 2: Preparation of test specimens and  

determination of properties 

序文 

この規格は,2012年に第1版として発行されたISO 12418-2を基とし,我が国の技術基準及び関連事業

の実情に合わせて,一部技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。 

適用範囲 

この規格は,使用済みのポリエチレンテレフタレート(PET)製ボトルを回収して再生処理したポリエ

チレンテレフタレート(以下,PETボトル再生材料という。)の特性を決定するときに用いる試験方法に

ついて規定する。 

ただし,この規格は,充塡材,強化材を含むPETボトル再生材料を対象としない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 12418-2:2012,Plastics−Post-consumer poly(ethylene terephthalate) (PET) bottle recyclates−Part 

2: Preparation of test specimens and determination of properties(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 6900 プラスチック−用語 

注記 対応国際規格:ISO 472,Plastics−Vocabulary(IDT) 

JIS K 7210-1 プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルト

ボリュームフローレイト(MVR)の求め方−第1部:標準的試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 1133-1,Plastics−Determination of the melt mass-flow rate (MFR) and melt 

volume-flow rate (MVR) of thermoplastics−Part 1: Standard method(IDT) 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 7210-2 プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルト

ボリュームフローレイト(MVR)の求め方−第2部:時間−温度の履歴及び/又は水分に敏感な

材料のための試験方法 

注記 対応国際規格:ISO 1133-2,Plastics−Determination of the melt mass-flow rate (MFR) and melt 

volume-flow rate (MVR) of thermoplastics−Part 2: Method for materials sensitive to 

time-temperature history and/or moisture(IDT) 

JIS K 7367-1 プラスチック−毛細管形粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘度の求め方−第1部:

通則 

注記 対応国際規格:ISO 1628-1,Plastics−Determination of the viscosity of polymers in dilute solution 

using capillary viscometers−Part 1: General principles(IDT) 

JIS K 7367-5 プラスチック−毛細管形粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘度の求め方−第5部:

熱可塑性ポリエステル(TP)ホモポリマー及びコポリマー 

注記 対応国際規格:ISO 1628-5,Plastics−Determination of the viscosity of polymers in dilute solution 

using capillary viscometers−Part 5: Thermoplastic polyester (TP) homopolymers and copolymers

(IDT) 

JIS K 7390-1 プラスチック−使用済ポリエチレンテレフタレート(PET)ボトル再生材料−第1部:

呼び方のシステム及び仕様表記の基礎 

JIS R 3503 化学分析用ガラス器具 

JIS R 3505 ガラス製体積計 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

ISO 15270,Plastics−Guidelines for the recovery and recycling of plastics waste 

EN 15348,Plastics−Recycled plastics−Characterization of poly(ethylene terephthalate) (PET) recyclates 

用語の定義 

この規格で用いる用語の定義は,JIS K 6900,JIS K 7390-1及びISO 15270による。 

PETボトル再生材料の特性 

4.1 

特性の分類 

PETボトル再生材料の特性は,次に示す2項目に分類され,それぞれの特性項目は,表1による。 

− 必須項目:全てのPETボトル再生材料に要求されるもの。 

− 選択項目:受渡当事者間の協定によって,選択するもの。 

4.2 

試験方法 

特性は,表1に示す試験方法を用いて測定しなければならない。PETボトル再生材料の各バッチに対す

る試験結果を含めた分析証明書,試料採取方法及び採取回数は,受渡当事者間の協定による。 

注記 試料採取方法及び採取回数は,品質を求めるときに,重要な要因となる。品質は,PETボトル

再生材料の供給源によって,製造バッチ内及びバッチ間でばらつきがある。 

background image

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−PETボトル再生材料の特性 

特性 

単位 

試験方法 
適用箇条 

特記事項 



形状 

目視試験 

フレーク,ペレット及び粉末の区別 

色相 

目視試験 

自然色及び着色の区別 

フレーク最大径(カットサイズ) 

mm 

フィルターの目
開きによる。 

フレーク径は,粉砕機のふるいの径
に依存する。 

ペレット最大径(カットサイズ) 

mm 

物差し又はノギ
スで計測する。 

ペレット径は,ペレタイザーダイの
径に依存する。 

固有粘度(IV) 

dL/g 

JIS K 7367-1, 
JIS K 7367-5 

フェノール/1,1,2,2-テトラクロロエ
タン=6/4の溶液粘度法による。 

異物混入率 

目視による分別方法 

ラベルなどの目視可能な異物の
混入率 

mg/kg 

附属書A 

PETボトル再生材料フレークに適用 

ポリ塩化ビニル(PVC)の加熱
後黒変物の混入率 

mg/kg 

附属書A 

PETボトル再生材料フレークに適用 

ポリオレフィン,接着剤などの
加熱黄変物の混入率 

mg/kg 

附属書A 

PETボトル再生材料フレークに適用 

水分 

附属書JA 

加熱減量による方法 

かさ密度 

kg/m3 

附属書B 



メルトボリュームフローレイト 
(MVR) 

cm3/10 min 

附属書C 

アルカリ度 

pH 

附属書D 

フレークだけに適用 

ろ過性 

10 MPa/(h・cm3) EN 15348:2007の 

Annex F 

購入者と供給者との合意によって,その他の試験を実施してもよい。実施する場合には,それらの試験

結果を報告する。 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(規定) 

PETボトル再生材料フレーク中の不純物混入率の求め方 

A.1 概要 

この附属書は,PETボトル再生材料フレーク中に含まれる次の不純物の混入率の求め方について規定す

る。 

− 金属,ラベル片,ポリオレフィン,加熱前黄変物などの目視可能な異物 

− ポリ塩化ビニル(PVC)の加熱後黒変物 

− ポリオレフィン,接着剤などの加熱後黄変物 

A.2 原理 

質量測定したPETボトル再生材料フレークを,浅いトレイの底部全体に均一に広げる。 

ラベル片及び他の目視可能な異物を,ピンセットを使用して分離し,その質量を測定する。次に,残っ

た試験試料を強制空気循環オーブンを用い加熱する。この加熱処理によってPVCは黒く変色し,視覚的な

検出が可能になる。試料中のポリオレフィンは,溶融して,黄色になる。接着剤も同様に黄色になり,ポ

リオレフィンと見分けがつかなくなることがある。 

A.3 器具 

器具は,次による。 

A.3.1 乾燥機 強制的に空気循環する乾燥機で,200 ℃又は220 ℃で温度制御できるもの。 

A.3.2 はかり 0.1 gまで測定できるもの及び0. 1 mgまで測定できるもの。 

A.3.3 スパチュラ 金属又は木で作られたもの。 

A.3.4 ピンセット 

A.3.5 トレイ アルミニウム製又はエナメル塗装した鉄製容器で,底面積が最低0.05 m2であるもの。 

A.4 操作 

操作は,次による。 

a) 試料フレーク100 gを0.1 g単位ではかりとり,これをm0として記録する。 

b) a) の試料フレークを金属製トレイの底部に均一に広げる。 

c) スパチュラを使用してゆっくりかくはん(撹拌)し,ピンセットでラベル片及び他の目視可能な異物

を分離する。 

d) 30分以上,この分離作業を続け,分離したラベル及び目視可能な異物の質量を,0.1 mgまではかりと

り,これをm1として記録する。 

e) 残った試料のトレイを乾燥機に入れ,220 ℃,1時間又は200 ℃,90分間加熱する。加熱条件につい

ては,受渡当事者間の協定による。 

f) 

トレイを取り出し,試料を冷却し,次のとおり検査を実施する。 

1) 黒変物(PVC)を選び出し,質量をはかりではかりとり,これをm2として記録する。 

2) 黄変物(ポリオレフィン,接着剤など)を選び出し,質量をはかりとり,これをm3として記録する。 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

異物がPET片と接着している場合には,それらを分離する。分離できない場合には,そのまま

PET片とともに取り出す。 

A.5 結果 

A.5.1 mg/kg単位で表すラベル及び目視可能な異物の混入率は,式(A.1)で計算する。 

0

6

1

L

10

m

m

C

×

=

 ········································································· (A.1) 

ここに, 

CL: ラベル及び目視可能な異物の混入率(mg/kg) 

m0: 初期の質量(g) 

m1: ラベル及び目視可能な異物の質量(g) 

A.5.2 mg/kg単位で表す加熱後黒変物(PVC)の混入率は,式(A.2)で計算する。 

0

6

2

PVC

10

m

m

C

×

=

 ······································································ (A.2) 

ここに, 

CPVC: 加熱後黒変物の混入率(mg/kg) 

m0: 初期の質量(g) 

m2: 加熱後黒変物の質量(g) 

A.5.3 mg/kg単位で表す加熱後黄変物(黄色変色したポリオレフィン,接着剤など)の混入率は,式(A.3)

で計算する。 

0

6

3

PO

10

m

m

C

×

=

 ······································································· (A.3) 

ここに, 

CPO: 加熱後黄色変物の混入率(mg/kg) 

m0: 初期の質量(g) 

m3: 加熱後黄変物の質量(g) 

A.6 試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。 

a) この規格の番号 

b) 試料名 

c) 試験結果 

d) 実施した付加的操作 

e) 試験年月日 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書B 

(規定) 

PETボトル再生材料のかさ密度の求め方 

B.1 

原理 

規定容量の容器の質量を測定し,PETボトル再生材料を満たし,再度質量を測定する。かさ密度は,容

器容量及び満たされたPETボトル再生材料の質量から計算する。 

B.2 

器具 

器具は,次による。 

B.2.1 容器 直径約120 mm,深さ約150 mmの滑らかな縁のもの。 

B.2.2 すり切り棒 容器の縁から突出している試料を取り去るもの。 

B.2.3 はかり 0.1 g単位まで測定できるもの。 

B.3 

操作 

操作は,次による。 

a) 容器の質量を0.1 g単位まではかりとり,これをmc1として記録する。 

b) 適切な器具を使用して,容器からあふれるまで試料を満たす。3回ほど容器の縁を軽くたたき,すり

切り棒を用いて平らにする。 

c) 試料充塡後の質量を0.1 g単位まではかりとり,これをmc2として記録する。 

この操作を3回繰り返す。 

なお,測定には,3回の測定が行える十分な試料量を採取する。 

B.4 

計算 

次の式によって,かさ密度を計算する。 

(

)

V

mc

mc

/

103

1

2

b

×

=

ρ

ここに, 

ρb: かさ密度(kg/m3) 

mc1: 容器の質量(g) 

mc2: 試料を満たした容器の質量(g) 

V: 容器の容量(cm3) 

得られた3回の値から,平均値を有効数字2桁まで求める。 

B.5 

試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。 

a) この規格の番号 

b) 試験した試料の識別に必要な全ての詳細 

c) 試験結果(個々の値及び3回の平均値) 

d) 実施した付加的操作 

e) 試験年月日 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書C 
(規定) 

PETボトル再生材料のメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方 

C.1 概要 

この附属書は,JIS K 7210-1及びJIS K 7210-2によるPETボトル再生材料のメルトボリュームフローレ

イト(MVR)の求め方について規定する。 

C.2 乾燥条件 

試験試料は,160 ℃ 402

+時間,強制空気循環乾燥機で乾燥する。 

なお,PET樹脂は吸湿性で,吸湿した試料は加水分解によって固有粘度が下降(減少)する。試料は,

測定の再現精度を得るため,試験前に乾燥させる。 

C.3 フレークの予備成形 

PETボトル再生材料は,JIS K 7210-1の附属書Cによる次の条件で予備成形する。 

a) シリンダ温度は,240〜242 ℃とする。 

b) シリンダに仕込む試料質量は,6〜8 gとする。 

c) 加圧力は,1.5 kNとする。 

d) 加圧時間は,減圧下で2分間とする。 

C.4 ダイ 

通常,長さ4.000 mm±0.025 mm,内径1.050 mm±0.005 mmのハーフサイズダイを用いる。このダイを

用いて測定してMVRが5 cm3/10 min以下となった場合には,長さ8.000 mm±0.025 mm,内径2.095 mm±

0.005 mmの標準ダイを用いて測定することが望ましい。 

C.5 試験温度 

設定温度は,280 ℃とする。 

C.6 試料量 

試料量は,6〜10 gとする。 

C.7 荷重 

公称荷重は,5 kgとする。 

C.8 シリンダへの充塡 

再度の吸湿を防ぐため乾燥機から取り出した後,直ちに乾燥した試料をシリンダに充塡する。充塡中は,

手動で圧縮し,できるだけ空気に暴露しないように30秒以内で完了する。試料がフレークの場合は,予備

成形後30秒以内にシリンダに充塡する。 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

C.9 予備加熱時間 

予備加熱時間は,5分間とする。 

予備加熱時間中に,溶融した低粘度試料がダイ出口から出ないように,ダイ−プラグをダイ出口に挿入

することが望ましい。 

C.10 測定 

規定の時間内で,ピストンが動く距離,又は,規定の距離をピストンが動くのに必要な時間を測定する。 

シリンダへの充塡から測定終了までの時間は,測定中の試料の分解を避けるため,10分間を超えないこ

とが望ましい。 

C.11 シリンダのクリーニング 

装置(シリンダ,ピストン及びダイを含む。)は,各測定の後に完全にクリーニングすることが望ましい。

混入物又はその加水分解物は,PETのような吸湿性材料の加水分解を促進させるので,それらの存在は大

きな問題となる。 

C.12 MVRからIVへの読み替え 

log(MVR)とIVとの間に,非常によい相関がある。ホモポリマーについては,4試験室のデータに基

づいて,次の相関式を得た。 

(

)

735

.2

400

.2

log

+

×

=

IV

MVR

コポリマーの種類によって相関式が変わるので具体的な相関式は,それぞれのタイプのPET樹脂で作成

することが望ましい。PETボトル再生材料については,新しい相関式を再生材料の供給源が変わるごとに

作成することが必要となる。 

C.13 試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。 

a) この規格の番号 

b) 試験した試料の識別に必要な全ての詳細 

c) 試験結果 

d) 実施した付加的操作 

e) 試験年月日 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書D 
(規定) 

PETボトル再生材料フレークの残留アルカリ度の求め方 

D.1 概要 

この附属書は,PETボトル再生材料フレークの残留アルカリ度の求め方について規定する。 

注記 EN 15348:2007のAnnex Eに記載された測定方法に基づく。 

D.2 原理 

決められた質量の試料を規定量の蒸留水と混合する。PETボトル再生材料の表面に残留するアルカリは,

蒸留水のpH値を上昇させる。pHメータに附属したガラス電極でpHを測定する。 

D.3 器具 

器具は,次による。 

D.3.1 かくはん(攪拌)機 

D.3.2 はかり 0.1 g単位まで測定できるもの。 

D.3.3 ビーカー JIS R 3503に規定する1 000 mL容量のもの。 

D.3.4 メスシリンダー JIS R 3505に規定する500 mL容量のもの。 

D.3.5 pHメータ ガラス電極付 

D.4 試薬 

pH6〜8の蒸留水。 

D.5 操作 

pHメータを規定のpH標準液で調整する。100 gの試料を1 000 mLビーカーにはかりとり,500 mLの蒸

留水を加える。10分間かき混ぜ,PETボトル再生材料を十分に水中に浸せきする。かくはん(撹拌)後,

上澄みを別の容器に移し,ガラス電極を浸し,安定したpH値を測定する。 

D.6 結果の表示 

測定液のpH値を,蒸留水のpH値とともに報告する。 

D.7 試験報告書 

試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。 

a) この規格の番号 

b) 試料 

c) 試験結果 

d) 実施した付加的操作 

e) 試験年月日 

10 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(規定) 

PETボトル再生材料の水分の求め方 

JA.1 概要 

この附属書は,PETボトル再生材料の水分の求め方について規定する。 

JA.2 装置及び器具 

装置及び器具は,次に適合するものを用いる。 

a) 蒸発皿 試料約200 gが一層で均一に広げられる大きさのもの。 

b) はかり 0.01 gの桁まで測定できるもの。 

c) 恒温槽 200±5 ℃に設定できるもの。 

d) デシケーター JIS R 3503に規定するデシケーターで,乾燥剤としてシリカゲルを入れたもの。 

シリカゲルは,約150 ℃で加熱,冷却したものを用い,再生する場合も同じ処理を行う。 

JA.3 試料 

受け入れた状態のPETボトル再生材料から,測定に必要な量を採取する。 

JA.4 操作 

操作は,次による。 

a) 試料約200 gを恒量にした蒸発皿に採り,試料表面を平らにならしてから0.01 gの桁まではかる。 

b) 200±5 ℃に保った恒温槽にa) の蒸発皿を入れ,90分間乾燥処理を行う。 

c) 蒸発皿を速やかにデシケーターに移し,室温まで冷却し,その質量を0.01 gの桁まではかる。 

JA.5 計算 

水分は,次の式によって算出する。 

100

1

2

=

S

S

W

ここに, 

W: 水分(%) 

S1: 乾燥処理後の試料の質量(g) 

S2: 乾燥処理前の試料の質量(g) 

JA.6 結果の表し方 

試験結果は,小数点以下2桁まで求め,JIS Z 8401によって小数点以下1桁に丸める。 

background image

11 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JB 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 7390-2:2015 プラスチック−使用済ポリエチレンテレフタレート(PET)ボ
トル再生材料−第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方 

ISO 12418-2:2012,Plastics−Post-consumer poly(ethylene terephthalate) (PET) bottle 
recyclates−Part 2: Preparation of test specimens and determination of properties 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範
囲 

再生材料のうち,充
塡材,強化材を含む
再生材料を除外す
る。 

追加 

JISでは,充塡材,強化材を含
む再生材料を除外したので,そ
の旨を適用範囲に追記した。 

我が国で製造される飲料用PET
ボトルには,充塡材,強化材は使
用されないため,適用する再生材
料の範囲を明確にした。 

3 用語の
定義 

JIS K 7390-1を追記  

追加 

用語の定義として,必要な規格
を追記した。 

JIS K 7390-1に,再生材料の記号,
分類が記載されているため,JIS
の利用者の利便性を考慮した。 

4 PETボ
トル再生
材料の特
性 

4.2 試験方法 
水分 

4.2 

水分の試験方法として,
ISO 15512:2008のB法に
よると規定 

変更 

表1の水分の試験方法を,加熱
減量方法に変更し,附属書JA
によるとした。 

我が国の技術水準による。ISO 
15512のB法よりも,必要かつ十
分な測定精度を得ることができ
るため。また,JISの利用者の利
便性を考慮した。 

附属書A 
(規定) 

A.1 

A.1 

PVC,ポリオレフィン及
び接着剤の混入率の求め
方を規定 

変更 

PVCを,加熱後黒変物(PVC)
とし,ポリオレフィン,接着剤
を,加熱後黄変物(ポリオレフ
ィン及び接着剤)とした。 

求める異物の混入率の表現をよ
り明確にしたもので,実質的な差
異はない。 

2

K

 7

3

9

0

-2

2

0

1

5

background image

12 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

附属書A 
(規定) 
(続き) 

A.4 操作 

A.2 

220 ℃,1時間の加熱 

追加 

規定箇所を,箇条A.2の原理か
ら箇条A.4の操作に移した。 
また,ISO規格の“220 ℃,1
時間”という試験試料の加熱条
件に加え,“200 ℃,90分間”
を追加するとともに,それらの
選択は,受渡当事者間によると
追加規定した。 

詳細な加熱条件は,箇条A.2の原
理より箇条A.4の操作で規定する
方が適切と判断したため。 
また,加熱条件については,市販
されている強制空気循環オーブ
ンの加熱上限温度は,200 ℃又は
210 ℃のものが多いため,JIS利
用者の利便性を考慮し,加熱条件
を選択可能とした。 

附属書B 
(規定) 

B.4 計算 

B.4 

追加 

3回の測定から,平均値を求め
ることを追加規定した。 

試験の手順を明確にした。技術的
には,差異はない。 

附属書C 
(規定) 

メルトボリューム
フローレイトの求
め方 

附属書C 
(参考) 

変更 

参考から規定に変更した。 

内容的に参考情報よりも規定と
することが相応しいと判断した
ため。 
次回のISO規格の見直し時に変
更を提案する。 

附属書D 
(規定) 

残留アルカリ度の
求め方 

附属書D 
(参考) 

変更 

参考から規定に変更した。 

内容的に参考情報よりも規定と
することが相応しいと判断した
ため。 
次回のISO規格の見直し時に変
更を提案する。 

D.3 器具 

D.3 

変更 

ビーカー及びメスシリンダー
について,それぞれJISを引用
した。 

我が国の技術水準による。また,
JISの利用者の利便性を考慮し
た。 

附属書JA 
(規定) 

水分の求め方 

− 

− 

追加 

加熱減量方法による再生PET
樹脂の水分の求め方を追加規
定した。 

我が国の技術水準による。ISO 
15512のB法よりも,必要かつ十
分な測定精度を得ることができ
る。また,JISの利用者の利便性
を考慮した。 

2

K

 7

3

9

0

-2

2

0

1

5

background image

13 

K 7390-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 12418-2:2012,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

2

K

 7

3

9

0

-2

2

0

1

5