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K 7371 : 2000 (ISO 1264 : 1980) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

今回の制定は,国際規格に整合させるために,ISO 1264 : 1980 (Plastics−Homopolymer and copolymer 

resins of vinyl chloride−Determination of pH of aqueous extract) を基礎として用いた。 

JIS K 7371には,次に示す附属書がある。 

附属書(参考) ガラス器具の不活性化のための推奨方法 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 7371 : 2000 

(ISO 1264 : 1980) 

プラスチック−塩化ビニル 

ホモポリマー及びコポリマー− 

水抽出物のpHの求め方 

Plastics−Homopolymer and copolymer resins of vinyl chloride−

Determination of pH of aqueous extract 

1. 適用範囲 この規格は,ガラス電極付きpHメータを用いる塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー

の水抽出物のpHの求め方について規定する。 

この性質は樹脂の電気的性質の推定には適していないが,コンパウンドを調整するために用いる添加剤,

特に安定剤を選定するための目安となる。 

2. 原理 試料をあらかじめpH値7.0±0.2に中和した塩化ナトリウム水溶液の一定量で処理する。かく

はんしデカンテーションした後,23±2℃に保持した混合物の液相中に挿入したガラス電極と基準カロメル

電極との電位差をpHメータで直接pH単位で読み取る。 

3. 試薬 塩化ナトリウム水溶液濃度10g/lで中性のもの又は0.01mol/lの酸又はアルカリ溶液でpH値7.0

±0.2に中和したもの(この水溶液の調製には蒸留水だけを用いる)。 

4. 装置 使用に先立ってガラス器具類はすべて,附属書(参考)に推奨したような適切な方法によって

不活性化するのがよい。 

4.1 

pHメータ ガラス電極付きで0.1pH単位まで正確に測れるものを用いる。 

温度が測定結果に大きく影響するので,使用するpHメータは温度補正を行うことのできる附属装置を

備えなければならない。 

pHメータは,定期的に標準緩衝溶液で校正しなければならない。 

4.2 

ピペット 

4.3 

ビーカー 容量100mlのもの 

4.4 

フラスコ 容量100mlで,すり合わせガラス栓付きのもの 

4.5 

機械式振とう機,又はかくはん機 

5. 手順 水抽出物のpHを求める場合には,常に塩化ナトリウム水溶液 (3.) について空試験を行わなけ

ればならない。ここで求めたpH値が6.8〜7.2の間にあるならば,この水溶液は正確とみなすことができ

る。 

K 7371 : 2000 (ISO 1264 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

そうでないならば,3.の規定に従って水溶液を再度中和し,新たに確認を行う。 

pHが6.8〜7.2の間にある場合は,次の手順に従って測定を続ける。 

上記の手順で確認した塩化ナトリウム水溶液であらかじめ洗浄したフラスコ (4.4) 中に,次のものを入

れる。 

a) 試料 10±0.5g 

b) 塩化ナトリウム水溶液 50±2ml 

フラスコに栓をし,振とう機の上に置く。60±5分間急速にかくはんする。フラスコを5〜10分間静置

し,試料を沈降又は浮遊させる。 

あらかじめ塩化ナトリウム水溶液で洗浄しておいたビーカー (4.3) にピペット (4.2) を用いて樹脂の上

部又は下部の液30〜40mlを移す(大量の泡が発生した場合にはピペットによる採取の前にろ過が必要に

なることがある)。pHメータ (4.1) を用いて水溶液のpHを温度23±2℃で測定する。 

測定は2回行う。測定値はpH単位で小数第1位まで表示する。2回の測定値の差が0.2ph単位を超える

場合は,この許容限界内に入るまで測定をやり直す。 

6. 結果の表示 最終的に得られた2個の値の平均値を計算し,通常の方法に従って小数第1位に丸める。 

共同実験で,この手順によって測定されたpH値に対し,±0.3の実験室間の併行精度が示されている。 

7. 試験報告 試験報告には,次の事項を記載しなければならない。 

a) JIS規格番号 

b) 試験材料を特定できる事項 

c) 試料樹脂の水抽出物のpH 

d) 試験結果に影響を与える可能性があれば,その状況 

e) 試験実施日 

K 7371 : 2000 (ISO 1264 : 1980) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書(参考) ガラス器具の不活性化のための推奨方法 

ガラス器具を100g/lの塩酸に2日間浸せきする。塩酸を新しいものに取替えて更に2日間放置する。 

大量のイオン交換水で4〜5回洗浄する。 

蒸留水で3回洗浄する。 

120℃の乾燥器で24時間乾燥する。