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K 7368 : 1999 (ISO 4577 : 1983) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

今回の制定では,国際規格との整合性を図るため,ISO 4577 : 1983を基礎として用いた。

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 7368 : 1999 

(ISO 4577 : 1983) 

プラスチック−ポリプロピレン及び 

プロピレン共重合体−空気中での 

熱酸化安定性の測定方法−オーブン法 

Plastics−Polypropylene and propylene-copolymers− 

Determination of thermal oxidative stability 

in air−Oven method 

序文 この規格は,1983年に第1版として発行されたISO 4577, Plastics−Polypropylene and 

propylene-copolymers−Determination of thermal oxidative stability in air−Oven methodを翻訳し,技術的内容

及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

1. 適用範囲 この規格は,強制通風式のオーブンを用い,ポリプロピレン及びプロピレン共重合物の成

形試験片を空気中で加熱して劣化を促進し,その耐久性を測定する方法について規定する。 

この方法は,プロピレンプラスチック製の部品の寿命を推定しようとする一般的な方法である。 

この方法で測定した熱安定性は,その材料を異なる環境条件下で使用する場合にも当てはまるかどうか

については直接の関連はない。 

備考 ここに規定した加熱レベルは,工業用グレードの熱安定性のよいプロピレンプラスチックを,

適切な時間内に劣化させるのに十分な厳しい条件になっている。熱安定性の低いプロピレンプ

ラスチックの性能を推定するために望ましい場合には,更に低い温度を用いてもよい。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・

追補には適用しない。 

ISO 291 : 1997 Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testing 

ISO 1133 : 1997 Plastics−Determination of the melt-mass flow rate (MFR) and the melt volume-flow rate 

(MVR) of thermoplastics 

ISO 1191 : 1975 Plastics−Polyethylenes and polypropylenes in dilute solution−Determination of viscosity 

number and of limiting viscosity number 

JIS K 6921-1 : 1997 プラスチック−ポリプロピレン (PP) 成形用及び押出用材料−第1部:呼び方の

システム及び仕様表記の基礎 

備考 ISO 1873-1 : 1995 Plastics−Polypropylene (PP) moulding and extrusion materials−Part 1 : 

Designation system and basis for specificationが,この規格と一致している。

K 7368 : 1999 (ISO 4577 : 1983) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JIS K 6921-2 : 1997 プラスチック−ポリプロピレン (PP) 成形用及び押出用材料−第2部:試験片の

作り方及び諸性質の求め方 

備考 ISO/DIS 1873-2.2 : 1995 Plastics−Polypropylene (PP) moulding and extrusion materials−Part 2 : 

Preparation of test specimens and determination of propertiesが,この規格と一致している。 

3. 原理 強制通風式オーブンを用いて空気中で成形試験片の熱劣化を促進し,試験片の破壊状態を目視

で外観検査を行うとともに破壊到達時間を求める。 

この試験の厳しい条件の下で,試験片は,試験に供するプロピレンプラスチックの熱的耐久性に依存す

る速度で劣化する。 

この規格では,材料の劣化時間は,試験片が局部的なひび割れ,崩れ及び/又は変色を示すまでの日数と

する。 

プロピレンプラスチックの寿命と温度の関係を更に確実に推定する必要がある場合には,幾つかの温度

で試験を行い,破壊到達時間の対数を温度 (K) の逆数に対してプロットし,アレーニウスの関係式を用い

てデータを解析してもよい。このためには,温度範囲を100〜150℃にとり,10 ℃の間隔でプロットする

とよい。 

4. 装置 

4.1 

オーブン 強制通風式のオーブンで,次の条件を満たすように,空気の導入及び排出用の調節弁で

空気循環量を調節でき,試験片取付枠及び温度調節装置を備えたもの。 

a) 排気量 オーブン内容積の空気置換率で,10分間に1回以上とする。 

b) 風速 オーブン内の試験片の位置で0.75〜1.0 m/sとする。 

c) 温度調節 200 ℃までの温度範囲をもち,この範囲で1 ℃まで調節できるもの。温度調節装置には,

温度の過度の上昇を防ぐ装置を備えていなければならない。オーブン内の温度を記録する装置を用い

ることを推奨する。 

4.2 

温度計 200 ℃までの温度範囲をカバーし,1 ℃又はそれ以下の目盛をもつもの。各温度計は,感

温部の安定性について検査し,150 ℃で校正したものとする。 

備考 オーブン内温度を均一に調節するために,少なくとも二つの温度計を用いることを推奨する。

一つはオーブン内の試験空間の上方部に,もう一つはその下方部に設置する。試験温度として

は,二つの温度計の指示値の平均値をとる。 

4.3 

試験片取付枠 試験片取付枠は,試験片が0.75〜1.0 m/sの相対速度をもつ空気流の中に置かれるな

らば,2軸回転式,1軸回転式又は固定式でもよい。2軸回転式及び1軸回転式の試験片取付枠の適切な装

置の例をそれぞれ図1及び図2に示す。2軸回転式では,すべての試験片が均一に暴露できる確率が大き

くなる。受渡当事者間で意見が一致しない場合には,2軸回転式の方法を基準とする。 

4.3.1 

2軸回転式の試験片取付枠(図1参照) 回転数は,水平軸及び垂直軸とも毎分1〜3回転とする。 

4.3.2 

1軸回転式の試験片取付枠(図2参照) 試験片取付枠の回転周速は,試験片の平面部に当たる空

気流速が1 m/sを超えないようにする。 

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K 7368 : 1999 (ISO 4577 : 1983) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 2軸回転式試験片取付枠の一例(Ferrisホイール形) 

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K 7368 : 1999 (ISO 4577 : 1983) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図2 1軸回転式試験片取付枠の一例(回転ドラム式) 

4.4 

風速計 指向性のない熱線式風速計とする。 

4.5 

ダイ 圧縮成形シートから寸法50 mm×10 mmの試験片を打ち抜くもの。 

4.6 

金属クリップ フルオロカーボンフィルム又は試料の酸化安定性に悪影響のないその他の材料で被

覆したもの。 

K 7368 : 1999 (ISO 4577 : 1983) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5. 試験片 試験片は,JIS K 6921-2に規定するように,か(顆)粒又はその他の均一な成形材料で作製

した圧縮成形シートから切り出す。 

受渡当事者間の協定によって,射出成形で作製した試験片又はプロピレンプラスチック製の製品から切

り出した試験片を使用してもよい。 

試験片の寸法は,幅 10mm,長さ50 mm及び厚さ1.0 mm±0.05 mmとする。必要に応じて,切出し時に

生じた欠陥を除去するために,角を滑らかにする。 

受渡当事者間の協定によって,異なった厚さの試験片を使用してもよい。 

試験片の数は,各試験について5個以上とする。 

6. 状態調節 通常,試験片の状態調節は行う必要がない。必要に応じて,ISO 291に規定する標準雰囲

気の一つで,40時間以上状態調節を行う。 

7. 試験条件 試験温度は,150 ℃を推奨する。試験中の温度変化は,オーブン内の1か所で測定して±

1 ℃を超えてはならないし,またオーブン内のいずれの場所でも±1.5 ℃を超えてはならない。 

150 ℃の温度で,破壊到達時間の平均値が7日以内の場合には,試験報告書に“150 ℃で7日以内”と

記入し,オーブン温度140 ℃±1 ℃で試験を繰り返す。必要に応じて,破壊到達時間が7日になるまで10 ℃

間隔で温度を下げて試験を繰り返す。 

備考 150 ℃で7日を超えても破壊しない材料についても,温度140 ℃での試験を望む場合には行っ

てもよいが,このことを試験報告書に記入する。 

8. 手順 

備考 試験片は,汚さないように注意して取り扱う。 

8.1 

適切な金属製クリップ(4.6参照)によって,5個の試験片を試験片取付枠(4.3参照)に取り付ける。

金属製クリップは,その被覆とともに適切な溶剤であらかじめ清浄にし,油分をすべて除去しておく。 

オーブン(4.1参照)内の試験片取付枠に試験片を取り付ける。このとき,各試験片は互いに30 mm以

上離し,オーブンの内壁からは50 mm以上離すようにする。その後,試験片取付枠の回転を開始する。 

8.2 

1日に1回以上,試験片の破壊状態を目視で検査する。検査中は試験片取付枠の回転を停止する。 

備考 プロピレンプラスチックの酸化は,通常,材料内部に拡大する前に表面で生じることから,試

験片表面の劣化状態の外観検査が,耐酸化劣化性の信頼できる評価法として認められている。

特殊な調査目的又は異論がある場合には,規定の劣化時間が経過した後,試験片の粘度数(ISO 

1191参照)及び/又はメルトフローレイト(ISO 1133参照)を測定して酸化の程度を調べても

よい。 

9. 結果の表し方 破壊到達時間,すなわち,目視で局部的な変色及び崩れの徴候が現れるまでの日数を

報告する。クリップの周辺5 mm以内は,この評価の対象に含めてはならない。 

10. 試験報告書 試験報告書には必要に応じて,次の事項を記入する。 

a) この規格の番号 

b) 試料を特定するすべての詳細事項 

c) 5個の試験片について破壊到達時間の平均値(温度150 ℃での日数) 

K 7368 : 1999 (ISO 4577 : 1983) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) 5個の試験片について破壊到達時間の変動範囲(温度150 ℃での日数) 

e) 試験片の作製又は作製の経緯 

f) 

試験片の厚さ 

g) 回転装置の形式 

h) 150 ℃以外の温度で試験した場合には,その試験温度 

i) 

必要に応じて,状態調節(温度及び湿度)の詳細(6.参照) 

原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

本委員会 

分科会 

(委員長) 

代 田   忠 

代田技術事務所 

◎ 

○ 

峰 松 陽 一 

峰松技術事務所 

○ 

高 根 由 充 

財団法人日本ウエザリングテストセンター 

○ 

金 子   剛 

財団法人日本電気用品試験所 

○ 

◎ 

山 本   真 

東京都立産業技術研究所 

○ 

増 田   優 

通商産業省基礎産業局 

○ 

大 嶋 清 治 

工業技術院標準部 

○ 

橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会 

○ 

渡 辺   寧 

物質工学工業技術研究所 

○ 

○ 

相 沢   明 

三菱樹脂株式会社 

○ 

○ 

須 賀 茂 雄 

スガ試験機株式会社 

○ 

○ 

光 井 正 道 

株式会社島津製作所 

○ 

小 野 瑞 穂 

株式会社東洋精機製作所 

○ 

○ 

(相 川 次 男)  

小 倉 和 雄 

岩崎電気株式会社 

○ 

尾 崎 晃 男 

オカモト株式会社 

○ 

(鈴 木   環)  

角 田 林 一 

旭化成工業株式会社 

○ 

両 角 三 春 

旭硝子株式会社 

○ 

伊 藤   信 

旭化成工業株式会社 

○ 

岩 坂 忠 彦 

丸善ポリマー株式会社 

○ 

(越 野 雄 治 丸善石油化学株式会社) 

後 藤   博 

日産自動車株式会社 

○ 

鈴 木 寛 二 

住化エイビーエス・ラテックス株式会社 

○ 

○ 

三 宅   彰 

住友化学工業株式会社 

○ 

香 山   茂 

財団法人高分子素材センター 

○ 

○ 

濱 島 俊 行 

濱島技術事務所 

○ 

○ 

樋 口 秀 臣 

財団法人高分子素材センター 

○ 

○ 

(事務局) 

三 宅 孝 治 

日本プラスチック工業連盟 

○ 

○ 

◎印は委員長 

文責 金子  剛