K 7367-5 : 2000 (ISO 1628-5 : 1998)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の制定では,国際規格に適合させるために,ISO 1628-5 : 1998 (Plastics−Determination of the viscosity
of polymers in dilute solution using capillary viscometers−Part5 : Thermoplastic polyester (TP) homopolymers and
copolymers) を基礎として用いた。
JIS K 7367-5 : 2000には,次に示す附属書がある。
附属書A(参考) ラウンドロビンテスト
JIS K 7367 (ISO 1628) は,一般名称を“プラスチック−毛細管形粘度計を用いたポリマー希釈溶液の粘
度の求め方”として,次の各部によって構成する。
第1部 一般的条件
第2部 塩化ビニル樹脂
第3部 ポリエチレン及びポリプロピレン
第4部 ポリカーボネート成型材料
第5部 熱可塑性ポリエステル (TP) ホモポリマー及びコポリマー
第6部 ポリメチルメタクリレート
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 7367-5 : 2000
(ISO 1628-5 : 1998)
プラスチック
−毛細管形粘度計を用いた
ポリマー希釈溶液の粘度の求め方−
第5部:熱可塑性ポリエステル (TP)
ホモポリマー及びコポリマー
Plastics−Determination of the viscosity of polymers in dilute solution using
capillary viscometers-
Part 5 : Thermoplastic polyester (TP) homopolymers and copolymers
序文 この規格は,1998年に第2版として発行されたISO 1628-5 : 1998, Plastics−Determination of the
viscosity of polymers in dilute solution using capillary viscometers−Part 5 : Thermoplastic polyester (TP)
homopolymers and copolymersを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工
業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲
この規格は,熱可塑性ポリエステル (TPs) を規定の溶媒で希釈して得た溶液の粘度数を測定する方法を
規定する。
この方法は,ポリエチレンテレフタレート (PET),ポリブチレンテレフタレート (PBT),ポリシクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレート (PCT),ポリエチレンナフタレート (PEN),及び共重合ポリエステル
並びに他のポリエステルなどISO 7792-1に規定され,規定溶媒のどれかに規定条件下で溶解するものに適
用できる。
粘度数は,この規格で規定する特定条件によって,ISO 1628-1に規定される一般的な方法で測定する。
熱可塑性ポリエステルの粘度数を測定することによって,そのポリマーの相対的な分子量の大きさを知
ることができる。
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。記載され
た発効年(又は発行年)の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には
適用しない。
ISO 1628-1 : 1998 Plastics−Determination of the viscosity of polymers in dilute solution using capillary
2
K 7367-5 : 2000 (ISO 1628-5 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
viscometers−Part 1 : General principles
ISO 3105 : 1994 Glass capillary kinematic viscometers−Specifications and operating instructions
ISO 3451-2 : 1984 Plastics−Determination of ash−Part 2 : Polyalkylene terephthalates
ISO 7792-1 : 1997 Plastics−Thermoplastic polyester (TP) moulding and extrusion materials−Part 1 :
Designation system and basis for specifications
備考 JIS K 6928-1 : 1998 プラスチック−飽和ポリエステル (SP) 成形材料及び押出材料−第1
部:分類の体系と仕様作成のための基準,はこの規格のDIS段階と一致している。
3. 原理
溶媒及びポリマー0.005g/ml溶液の25℃における流下時間を通常の方法で測定し,これらの測定結果と
適用したポリマー濃度に基づいて粘度数を計算する。
4. 溶媒
警告 使用する溶媒は有害である。皮膚との接触及び蒸気の吸入は避けること。
4.1
フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン
1質量部のフェノール(分析用グレード)をはかり取り,1質量部の1, 2−ジクロロベンゼン(分析用グ
レード)に溶解する。秤量は,1%以下の正確さで行う。
4.2
フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン
6質量部のフェノール(分析用グレード)をはかり取り,4質量部の1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン(分
析用グレード)に溶解する。又は,1質量部のフェノール(分析用グレード)をはかり取り,1質量部の
1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン(分析用グレード)に溶解する。秤量は,1%以下の正確さで行う。
4.3
o−クロロフェノール
分析用グレード
4.4
m−クレゾール
次の規定に適合するもの。
外観:無色,透明
m−クレゾール含有率:99% (m/m) 以上
o−クレゾール含有率:0.3% (m/m) 以下
水分含有率:0.1% (m/m) 以下
備考 溶媒に要求される純度は,化学的に純粋なm−クレゾールを,酸化を防ぐために窒素置換して
蒸留,望ましくは減圧蒸留によって得られる。溶媒の純度はガスクロマトグラフで検定できる。
4.5
ジクロロ酢酸
分析用グレード
4.6
フェノール/2, 4, 6−トリクロロフェノール
6質量部のフェノール(分析用グレード)をはかり取り,4質量部の2, 4, 6−トリクロロフェノール(分
析用グレード)に溶解する。
備考 2, 4, 6−トリクロロフェノールに要求される純度は,化学的に純粋な2, 4, 6−トリクロロフェノ
ールを蒸留することによって得られる。
4.7
溶媒の保管
溶媒は光が当たらないように,例えば密栓した褐色瓶中に保管する。
3
K 7367-5 : 2000 (ISO 1628-5 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
5. 装置
5.1
粉砕機 試料を約0.5mmの粒径に粉砕することのできるもの。
5.2
全量フラスコ 100ml(容量)の,すり合わせガラス栓付き
5.3
三角フラスコ 150ml(容量)の,すり合わせガラス栓付き
5.4
ビュレット 0.1ml目盛付き
5.5
スチームバス フラスコ内容物を90〜100℃に加熱できるもの。
5.6
オイルバス フラスコ内容物を135〜140℃に保持できるもの。
5.7
マグネチックスターラーなど 密閉したフラスコの内容物を連続的にかくはんできるもの。
5.8
恒温槽 25℃±0.05℃に制御できるもの。
5.9
粘度計 ISO 3105に規定する懸垂液面型のウベローデ・タイプで,寸法がNo. 1B, 1C及び2のもの。
ISO 3105に規定されている他の粘度計も,上記ウベローデ粘度計と同じ測定結果が得られるならば,使
用できる。係争の場合は,ウベローデ粘度計を使う。
5.10 ステンレス鋼製ふるい 目開き63〜90μmのもの,又は,焼結ガラスフィルター(漏斗)で孔径40
〜100μmのもの。
5.11 化学はかり 0.1mgまではかれるもの。
5.12 ストップウォッチ 計測精度0.1秒
5.13 真空乾燥器 減圧下,約130℃に制御できるもの。
6. 溶媒及び溶解
6.1
溶媒の選択
6.1.1
熱可塑性ポリエステルの粘度数の値は,使用する溶媒によって異なる。この規格では,次の6種類
の溶媒を規定する。
フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン(4.1)
フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロェタン(4.2)
o−クロロフェノール(4.3)
m−クレゾール(4.4)
ジクロロ酢酸(4.5)
フェノール/2, 4, 6−トリクロロフェノール(4.6)
溶媒の流下時間は,これを使用する際には少なくとも1日に1回測定しなければならない(7.2参照)。
その流下時間が,溶媒を準備した際の当初の値から1%以上異なる場合は,その溶媒を廃棄し,新しい溶
媒を調製する。
特定の熱可塑性ポリエステルに用いる溶媒は,次に規定する。
6.1.2
PETには,フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50),フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエ
タン(50/50,又は,60/40),o−クロロフェノール,又は,ジクロロ酢酸のいずれかを溶媒として用いる。
備考 これら4種類の溶媒間の粘度数の換算式は,附属書A(参考)A.3.1に示す。
6.1.3
PBT及び対応する共重合ポリエステルには,フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン(50/50,
又は,60/40),o−クロロフェノール,m−クレゾール,フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50),又
は,ジクロロ酢酸のいずれかを溶媒として用いる。
備考 これら5種類の溶媒間の粘度数の換算式は,附属書A(参考)A.3.2に示す。
6.1.4
PCTには,フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (60/40) を溶媒として用いる。
4
K 7367-5 : 2000 (ISO 1628-5 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6.1.5
非晶性のPENには,フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (60/40) を,結晶性のPENには,
フェノール/2, 4, 6−トリクロロフェノール (60/40) を,溶媒として用いる。
6.1.6
他の熱可塑性ポリエステル (TP) ホモポリマー及びコポリマーには,m−クレゾールが推奨される
溶媒である。
6.2
試料中の無機物又はその他の添加物の求め方
無機物又はその他の添加剤の含有量がそれぞれ0.5% (m/m) を超える場合は,試料溶液の調製の際それ
を計算に入れなければならない。(6.4)
6.2.1
無機物の含有量の求め方
試料がフィラー,ガラス繊維などの無機物を含んでいる場合は,ISO 3451-2に従ってその含有量を測定
する。
6.2.2
その他の添加剤の定量
試料がポリアルケン又は難燃剤などの他の添加剤を含んでいる場合は,適切な方法でその含有量を測定
し,その測定方法を併記する。
備考 熱可塑性ポリエステルに多くの種類の添加剤(難燃剤,充てん材,酸化防止剤,耐衝撃改良剤)
を配合している場合は,熱可塑性ポリエステルの含有量の測定は,より専門的となる。これら
の測定はポリマーを加水分解し,さらに,モノマーを測定することによって可能である。
6.3
試料
試料は,測定しようとする物質を代表するものでなければならない。試料を減圧下に120 ℃で3時間予
備乾燥し,残存水分による加水分解で粘度数が低下するのを防ぐ。
6.4
試料溶液の調製
次に規定する手順のいずれかを用いる。
6.4.1
手順A
測定試料m1gを,次に示す範囲で,0.2mgのけたまではかり取る。
g
o
i
01
.0
]
100
/)
[(
1
5.0
±
+
−
ここに,
i: 6.2.1に規定する定量方法による試料中の無機物の含有量(質
量%)
o: 6.2.2に規定する定量方法による試料中の他の添加剤の含有量
(質量%)
iとoの補正が必要となるのは,それぞれが0.5% (m/m) を超える場合だけである。
試料を全量フラスコ(5.2)に移し,60mlの溶媒を加え,全量フラスコを密栓し,ポリマーが完全に溶解す
るまで,ときどきかくはんしながらスチームバス(5.5)上で加温する。スチームバス上では,ポリマーの分
解は生じない。しかし,他の理由で長い溶解時間がとれない場合は,例えばマグネチックスターラーなど
(5.7)を用いた連続かくはんによって,溶解を促進してもよい。
高度に結晶化したポリエチレンテレフタレート試料,例えば固相重合をした成形用チップでその結晶化
度が約65%のものなどは,連続かくはんでもスチームバス上で溶解しないことがある。このような試料を
溶解するには,粉砕機(5.1)で試料を細かくし,135〜140℃のオイルバス (5.6) で連続かくはんしながら溶
解させる必要がある。135〜140℃では,ポリマーの分解がある程度は起こるため,加熱時間が30分を超え
ないようにする。
溶解後,全量フラスコの内容物を25℃±2℃に冷却し,同温度の溶媒を加えて全量を100mlとし,よく
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K 7367-5 : 2000 (ISO 1628-5 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
混ぜる。溶解にマグネチックスターラーを使った場合は,最初にこのスターラーを取り出してこれを測定
溶媒ですすぎ,すすいだ溶媒もすべて全量フラスコに入れる。粘度数の計算(8.)に使う溶液中のポリマー濃
度cはg/mlで表し,次の式で計算される。
1
100
1
01
.0
m
o
i+
−
備考 通常,ポリマー濃度は0.005g/mlの値からわずかにはずれることはあり得る。しかし,溶液の
粘度は,ポリマー濃度に比例して直線的に増加すると考えられるので,粘度数への影響は測定
の範囲内では無視できる。
6.4.2
手順B
測定試料m2gを,0.4〜0.6gの範囲で,0.2mgのけたまではかり取る。
試料を三角フラスコ(5.3)に移し,ビュレット(5.4)で最小読み取り量0.1mlで,次の容量 (ml) の溶媒を加
える。
2
100
1
200
m
o
i+
−
ここに, i, o: 6.4.1による。
iとoの補正が必要となるのは,それぞれが0.5% (m/m) を超える場合だけである。加える溶媒の温度は,
25℃±2℃とする。
三角フラスコを密栓し,スチームバス,必要ならばオイルバス上で加熱し,6.4.1に示す手順と注意事項
を守って,ポリマーを溶解する。溶解後,三角フラスコを室温まで冷却する。
7. 測定
7.1
測定準備
溶媒がフェノール/1, 2−ジクロロベンゼン,フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン,o−クロロフ
ェノール,フェノール/2, 4, 6−トリクロロフェノールの場合は,粘度計No.1Cを用いる。m−クレゾール
の場合は粘度計No.2を,ジクロロ酢酸の場合は粘度計No.1Bを用いる。
試験溶液をステンレス鋼製ふるい又はガラスフィルター(5.10)でろ過し,粘度計に入れる。入れる量は,
溶液がたまったとき,その液面が試料採取標線間にあるようにする。この操作は,溶液がこぼれて槽を汚
すことがないように,恒温層(5.8)から離れたところで行う。
恒温層に粘度計を取り付け,管が垂直に,上標線が恒温層液面より少なくとも30mm下にくるようにす
る。液を充てんした粘度計が恒温層の温度 (25℃±0.05℃) になるように,少なくとも15分間放置する。
7.2
流下時間の測定
連続して2回測定した流下時間の差が,その平均値の0.25%以下になるまで試験溶液を入れ替えないで
測定を行う。この二つの流下時間の平均値を,試験溶液の流下時間とする。
試験溶液と同じようにして,同じ粘度計で溶媒の平均流下時間を測定する。この測定は,一連の試料測
定ごとに1回でよい。ただし,その溶媒が使用される日ごとに少なくとも1回は測定する。2回の連続測
定の平均流下時間が,0.4秒以上異なる場合は,粘度計を洗浄する。
8. 結果の表示
粘度数は,次の式によって算出し,ml/gで表す。
6
K 7367-5 : 2000
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c
t
t
t
0
0
−
ここに,
t: 試験溶液の流下時間(秒)
t0: 溶媒の流下時間(秒)
c: 試験溶液中のポリマー濃度 (g/ml)
手順Aで試験溶液を調整した場合,cは6.4.1の式で計算する。手順Bの場合は,cは0.005g/mlである。
各ポリマー試料ごとに,少なくとも2回,測定ごとに新しい溶液を用いて粘度数を測定する。2回連続
して測定した値の差が,2回の平均値の3%以内になるまで測定する。この2回の値の平均値を,小数点以
下を四捨五入して整数値で求め,試料の粘度数とする。
9. 試験報告
試験報告は,次の事項を含まなければならない。
a) この規格番号
b) 試験試料の識別に必要なすべての事項
c) 試料がその他の添加剤(6.2.2参照)を,0.5% (m/m) 以上含む場合は,その定量に用いた測定方法
d) 使用した粘度計が,ISO 3105に規定されたNo. 1B, 1C及び2のウベローデ・タイプでない場合は,そ
の粘度計の詳細
e) 得られた粘度数
f)
試験年月日
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附属書A(参考) ラウンドロビンテスト
A.1 概要
種々の溶媒におけるPETとPBTの粘度数の相互換算の関係を調べるため,1991年から1992年にかけて,
日本6か所,ドイツ1か所,フランス1か所及び米国1か所,合計9か所の試験室でラウンドロビンテス
トを行った。
A.2 併行精度と室間再現精度
粘度数測定の併行精度及び室間再現精度は,使用した溶媒に依存する。それらの数値を次の附属書表A.1
に示す。
附属書表A.1
溶媒
併行精度 (%)
室間再現精度 (%)
PET
PBT
PET
PBT
フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50)
1.2
0.9
3.2
1.5
フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (60/40)
1.1
0.8
−
−
フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (50/50)
0.6
1.3
−
−
o−クロロフェノール
2.0
1.5
2.0
3.4
m−クレゾール
−
1.2
−
3.4
ジクロロ酢酸
1.0
1.8
7.3
5.4
A.3 種々の溶媒で測定した粘度数の相互換算
種々の溶媒で測定した粘度数の相関は,次のとおりである。
A.3.1 PETの粘度数
フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) に溶かしたPETと,フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロ
エタン (50/50, 60/40),o−クロロフェノール及びジクロロ酢酸に溶かしたPETの粘度数の相関図を,附属
書図A.1に示す。
この図から,直線関係であることが分かる。それらの関係を次に示す。
a) フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) とフェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (50/50)
y=1.07x−2.00
b) フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) とフェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (60/40)
y=0.83x+11.07
c) フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) とo−クロロフェノール
y=0.82x+8.40
d) フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) とジクロロ酢酸
y=0.83x+15.00
ここに, y: 代替溶媒での粘度数
x: フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) での粘度数
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A.3.2 PBTの粘度数
m−クレゾールに溶かしたPBTと,フェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (50/50, 60/40),o−クロ
ロフェノール及びジクロロ酢酸に溶かしたPBTの粘度数の相関図を附属書図A.2に示す。
この図から,次の式が得られる[a),c)及びd)は附属書図A.2に示すが,b)及びe)は示していない。]。
a) m−クレゾールとフェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (50/50)
y=1.43x−8.00
b) m−クレゾールとフェノール/1, 1, 2, 2−テトラクロロエタン (60/40)
y=1.75x−51.13
c) m−クレソ”ールとo−クロロフェノール
y=1.18x−3.70
d) m−クレゾールとジクロロ酢酸
y=1.43x−10.50
e) m−クレゾールとフェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50)
y=1.34x−1.28
ここに, y: 代替溶媒での粘度数
x: m−クレゾールでの粘度数
附属書図A.1 フェノール/1, 2−ジクロロベンゼン (50/50) と他の溶媒に溶かした
PETの粘度数の相関図
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附属書図A.2 m−クレゾールと他の溶媒に溶かしたPBTの
粘度数の相関図
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JIS K 7367-5 : 2000 原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
植 村 勝
工学院大学
八 田 勲
通産省工業技術院標準部
西 出 徹 雄
通商産業省基礎産業局
橋 本 進
財団法人日本規格協会技術部
高 杉 和 徳
株式会社東芝映像メディア事業本部
○ 吉 川 高 雄
財団法人鉄道総合技術研究所技術支援部
○ 浅 田 正 博
鐘淵化学工業株式会社特殊樹脂事業部
○ 鈴 森 仁
カネボウ合繊株式会社高分子事業部
○ 田 村 恒太郎
大日本インキ化学工業株式会社機能材料技術本部
(主査)
○ 森 川 武
帝人株式会社樹脂事業統轄部
○ 鈴 木 俊 雄
デュポン株式会社エンジニアリングポリマー事業部
○ 村 野 政 夫
東洋紡績株式会社総合研究所研究部
○ 菅 尚 彦
東レ株式会社生産技術第2部
○ 内 藤 永 祥
東レ・デュポン株式会社ハイトレル技術部
○ 藤 井 進
日本ジーイープラスチックス株式会社製造部
○ 山 脇 正 巳
ポリプラスチックス株式会社技術部
○ 桜 井 正 憲
三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社品質保証部
○ 豊 岡 豊
三菱レイヨン株式会社安全環境管理部
○ 山 口 泰 彦
ユニチカ株式会社化成品事業本部
○ 木 庭 道 夫
工業用燃可塑性樹脂技術連絡会
(事務局)
酒 井 昌 利
日本プラスチック工業連盟
○印は分科会委員を兼ねる。