K 7191-3:2007 (ISO 75-3:2004)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 原理······························································································································· 2
5 装置······························································································································· 2
6 試験片···························································································································· 3
6.1 一般 ···························································································································· 3
6.2 形状及び寸法 ················································································································ 3
6.3 試験片の検査 ················································································································ 3
6.4 試験片の数 ··················································································································· 3
6.5 試験片の作製 ················································································································ 3
6.6 アニーリング ················································································································ 3
7 状態調節························································································································· 3
8 手順······························································································································· 3
8.1 荷重の計算 ··················································································································· 3
8.2 加熱槽の試験開始温度 ···································································································· 4
8.3 測定 ···························································································································· 4
9 試験結果の表現 ················································································································ 4
10 精度 ····························································································································· 4
11 報告 ····························································································································· 4
K 7191-3:2007 ISO 75-3:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本プラスチック
工業連盟(JPIF)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに
よって,JIS K 7191-3:1996は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS K 7191の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 7191-1 第1部:通則
JIS K 7191-2 第2部:プラスチック及びエボナイト
JIS K 7191-3 第3部:高強度熱硬化性樹脂積層材及び長繊維強化プラスチック
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 7191-3:2007
(ISO 75-3:2004)
プラスチック−荷重たわみ温度の求め方−
第3部:高強度熱硬化性樹脂積層材及び
長繊維強化プラスチック
Plastics-Determination of temperature of deflection under load-Part 3:
High-strength thermosetting laminates and long-fibre-reinforced plastics
序文
この規格は,2004年に第2版として発行されたISO 75-3を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成
を変更することなく作成した日本工業規格である。
この規格では,試験荷重は,試験する材料の曲げ弾性率によって決める。これは,試験荷重が材料の曲
げ強さに依存するからである。この試験では,温度の上昇に伴う曲げ弾性率の低下を求める。引張弾性率
及び引張強さは,荷重たわみ温度に必ずしも関係しないので,試験荷重を決めるために曲げ弾性率を使う
ことで,材料挙動を比較することができる。
荷重たわみ温度を読み取るためのひずみ増分は,旧規格では0.1 %としていたが,JIS K 7191-2と,よ
り共通性をもたせるために,この規格では,0.2 %を採用した。
JIS K 7191-2と異なり,この規格では,旧規格と同様にフラットワイズでの試験だけを認めている。
JIS K 7140-1との整合性を保つために,荷重たわみ温度の記号として,Tfを用いている。
1
適用範囲
この規格は,高強度熱硬化性樹脂積層材及び繊維長が7.5 mm以上の繊維で強化した圧縮成形長繊維強
化プラスチックの荷重たわみ温度の求め方について規定する。用いる曲げ応力は,JIS K 7191-2のように
一定の値に固定せず,試験する材料の初期(室温)での曲げ弾性率の1/1 000を用いる。この変更に伴い,
広い範囲の弾性率をもつ材料に,この方法を適用することが可能となる。
詳細は,JIS K 7191-1の箇条1による。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 75-3:2004,Plastics―Determination of temperature of deflection under load―Part 3: High-strength
thermosetting laminates and long-fibre-reinforced plastics (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを
示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
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K 7191-3:2007 (ISO 75-3:2004)
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JIS K 7016-1 繊維強化プラスチック―試験板の作り方―第1部:総則
注記 対応国際規格:ISO/DIS 1268-1:1997,Fibre -reinforced plastics―Methods of producing test plates
―Part 1: General conditions (IDT)
JIS K 7017 繊維強化プラスチック―曲げ特性の求め方
注記 対応国際規格:ISO 14125,Fibre-reinforced plastic composites―Determination of flexural
properties (IDT)
JIS K 7144 プラスチック―機械加工による試験片の調製
注記 対応国際規格:ISO 2818,Plastics―Preparation of test specimens by machining (IDT)
JIS K 7154-1 プラスチック―熱硬化性樹脂成形材料の射出成形試験片―第1部:通則及び多目的試
験片の成形
注記 対応国際規格:ISO 10724-1,Plastics―Injection moulding of test specimens of thermosetting
powder moulding compounds (PMCs)―Part 1: General principles and moulding of multipurpose test
specimens (IDT)
JIS K 7171 プラスチック―曲げ特性の試験方法
注記 対応国際規格:ISO 178:1993,Plastics―Determination of flexural properties (IDT)
JIS K 7191-1:2007,プラスチック―荷重たわみ温度の求め方―第1部:通則
注記 対応国際規格:ISO 75-1:2004,Plastics―Determination of temperature of deflection under load―
Part 1: General test method (IDT)
JIS K 7191-2:2007,プラスチック―荷重たわみ温度の求め方―第2部:プラスチック及びエボナイト
注記 対応国際規格:ISO 75-2:2004,Plastics―Determination of temperature of deflection under load―
Part 2: Plastics and ebonite (IDT)
ISO 295,Plastics―Compression moulding of test specimens of thermosetting materials
ISO 1268-2〜-11,Fibre-reinforced plastics―Methods of producing test plates
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 7191-1による。
4
原理
JIS K 7191-1の箇条4による。
5
装置
5.1 曲げ応力の負荷装置 JIS K 7191-1の5.1による。
支点間距離は,(30 h±1)mmとする。ここに,hは試験片の厚さ(mm)。
5.2 加熱装置 JIS K 7191-1の5.2による。
5.3 おもり JIS K 7191-1の5.3による。
5.4 温度測定機器 JIS K 7191-1の5.4による。
5.5 たわみ測定機器 JIS K 7191-1の5.5による。
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試験片
6.1
一般
3
K 7191-3:2007 (ISO 75-3:2004)
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JIS K 7191-1の6.1による。
6.2
形状及び寸法
JIS K 7191-1の6.2による。
試験片の寸法は,次による。
長さ
l:支点間距離Lより少なくとも10 mm長いもの。
幅
b:9.8〜12.8 mm
厚さ
h:2.0〜7.0 mm
6.3
試験片の検査
JIS K 7191-1の6.3による。
6.4
試験片の数
JIS K 7191-1の6.4による。
6.5
試験片の作製
試験片は,ISO 295,JIS K 7154-1若しくはJIS K 7016-1,及びISO 1268-2〜-11(及び適用できる場合は
JIS K 7144)によるか,又は受渡当事者間の協定によって作製する。
すべての切断面が可能な限り滑らで,かつ,長さ方向の表面に切削加工の跡が残っていないことを確認
する。
圧縮成形によって作製した試験片の場合,試験片の幅は,成形圧力の方向に直交する方向にとる。シー
ト状の材料の場合には,試験片の厚さ(すなわち,シートの厚さ)は,2〜7 mmの範囲とする。厚さが7 mm
以上の試料は,片側の面を切削加工して7 mmにする。試験片の表面状態が表裏で異なる場合には,切削
加工した面を試験報告書に記載する。
支点間距離が試験片の厚さの30倍であることを考慮して(5.1参照),支点間距離は60〜210 mmの間に
設定できるようにする。しかし,試験機によっては支点間距離が100 mmに固定されており,この支点間
距離で測定できる試験片より厚い試験片で試験する場合には,切削加工によって試験片厚さを薄くする必
要がある。事前の切削加工は片面だけで行うので,両面が同じでない場合は,切削加工した面を試験報告
書に記載する。
注記 ほとんどの熱硬化性樹脂積層材は異方性を示し,厚さ方向は均質ではなく,切削加工すること
によって材料の性質は,著しく変化する。
6.6
アニーリング
成形条件に起因する試験結果の違いは,試験片をアニーリングすることによって小さくすることができ
る。材料が異なる場合には,アニーリング条件を変える必要がある。アニーリングは,材料規格で指定さ
れている場合又は受渡当事者間の協定がある場合に限って行う。
7
状態調節
JIS K 7191-1の箇条7による。
8
手順
8.1
荷重の計算
JIS K 7191-1の8.1による。
負荷力は,その材料の室温における曲げ弾性率の1/1 000に相当する曲げ応力
f
σを発生させるものとす
る。曲げ弾性率は,JIS K 7171若しくはJIS K 7017に従って決定するか,又は生産者から提供された数値
4
K 7191-3:2007 (ISO 75-3:2004)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
を用いる。
負荷力は,0.1 %の曲げひずみ増分∆ε fに相当する初期たわみを試験片に発生させるために必要な力とし
てもよい[JIS K 7191-1の式(5)参照]。この手順は,曲げ弾性率が未知の場合でも負荷力を決定できる利点
がある。この手順を用いる場合,初期たわみの精確さは±2.5 %とする。曲げひずみ増分∆ε fを0.1 %とし,
JIS K 7191-1の式(5)の支点間距離Lを30 hとすると,初期たわみの許容誤差は±(3.75×10−3)hになる。
注記 厚さ4 mmの試験片では,許容誤差は±0.015 mmになる。
8.2
加熱槽の試験開始温度
JIS K 7191-1の8.2による。
8.3
測定
JIS K 7191-1の8.3による。
支点間距離Lを30 h±1 mmに調節する(hは試験片の厚さ)。試験片を支持台上にフラットワイズに置
く。必要な曲げ応力を発生させるために,計算した荷重(8.1参照)を加える。
曲げひずみ増分∆ε fを0.2 %とし,JIS K 7191-1の式(5)によって,規定のたわみ∆sを算出する。
試験片のたわみが規定のたわみに達したときの温度を記録する。この温度が荷重たわみ温度である。測
定値のばらつきが5 ℃を超える場合には,再試験を行う。
9
試験結果の表現
JIS K 7191-1の箇条9による。
10 精度
JIS K 7191-1の箇条10による。
11 報告
JIS K 7191-1の箇条11による[ただし,箇条11のh)は除く。]。また,JIS K 7191-1の箇条11のi)は,
次のように修正する。
i)
次の項目を追加した曲げ応力。
− 初期(室温)の曲げ弾性率,又は
− 曲げひずみの差が0.1 %に相当する初期のたわみ
次の項目を追加する。
l)
切削加工によって,試験片厚さを減じる必要があったときは,切削加工に関する詳細。
参考文献 [1] JIS K 7140-1 プラスチック―比較可能なシングルポイントデータの取得と提示―第1
部:成形材料