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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 7051-1987 

ガラス繊維強化プラスチックの 

試験方法通則 

General Rules for Testing Methods of  

Glass Fiber Reinforced Plastics 

1. 適用範囲 この規格は,ガラス繊維強化プラスチック(以下,GFRPという。)及びその成形素材の試

験に共通する試験項目,試験方法,一般事項,試験の一般条件及び試験結果の表し方について規定する。 

引用規格及び関連規格:3ページに示す。 

2. 用語の意味 この規格に用いる主な用語の意味は,JIS K 6900(プラスチック用語)によるほか,次

のとおりとする。 

(1) ガラス繊維強化プラスチック (GFRP)  機械的及び機能的な性能の向上などのために,プラスチック

をマトリックスとしてガラス繊維を用いて成形した複合材料。 

(2) 成形素材 GFRP成形のために使用される素材で,プリプレグのようなGFRPの中間素材。 

(3) ガラス繊維含有率 GFRPの全質量(又は全体積)に対するガラス繊維質量(又は体積)の割合をパ

ーセントで表したもの。 

(4) 空洞率 GFRPの内部に空洞の存在する割合を示すもので,体積パーセントで示す。 

(5) エッジワイズ圧縮 GFRP積層面と圧縮荷重方向が平行となる場合の圧縮。 

(6) 層間せん断 GFRP積層板の層と層を平行にずらせる方向のせん断。 

(7) 横せん断 GFRP積層面に垂直な方向に加えられるせん断。 

(8) 面内せん断 せん断応力の作用する面が積層平面と常に直交する場合のせん断。 

(9) バーコル硬さ バーコル硬さ試験機によって指示された押込み硬さ。 

3. 試験項目及び試験方法 GFRPの試験項目及び試験方法は,表のとおりとする。 

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K 7051-1987  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表 試験項目及び試験方法 

試験項目 

試験方法 

適用規格 

ガラス繊維含有率の測定 

燃焼方法 

JIS K 7052(ガラス繊維強化プラ 

スチックの繊維含有率測定方法) 

空洞率の測定 

密度と比重の測定 

JIS K 7053(ガラス繊維強化プラ 

スチックの空洞率測定方法) 

引張試験 

短冊形及びダンベル形試験片に JIS K 7054(ガラス繊維強化プラ 

よる引張試験 

スチックの引張試験方法) 

曲げ試験 

3点曲げ試験及び4点曲げ試験 

JIS K 7055(ガラス繊維強化プラ 

スチックの曲げ試験方法) 

圧縮試験 

エッジワイズ圧縮試験 

JIS K 7056(ガラス繊維強化プラ 

スチックの圧縮試験方法) 

層間せん断試験 

短いはり(梁)の3点曲げ試験 JIS K 7057(ガラス繊維強化プラ 

スチックの層間せん断試験方法) 

横せん断試験 

ジョンソン形ジグによる2面せ JIS K 7058(ガラス繊維強化プラ 

ん断試験 

スチックの横せん断試験方法) 

面内せん断試験 

面内引張試験 

JIS K 7059(ガラス繊維強化プラ 

スチックの面内せん断試験方法) 

バーコル硬さの測定 

押込み硬さの測定 

JIS K 7060(ガラス繊維強化プラ 

スチックのバーコル硬さ試験方法) 

4. 一般事項 単位記号は,主としてJIS Z 8202(量記号,単位記号及び化学記号)及びJIS Z 8203[国

際単位系 (SI) 及びその使い方]による。 

5. 試験の一般条件 試験の一般条件は,次のとおりとする。 

5.1 

試験片の状態調節 試験片は,日光,紫外線及び熱線の直射を受けない所であって,原則として試

験前にJIS K 7100(プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態)の標準温度状態2級及び標準湿度

状態2級(温度23±2℃及び相対湿度50±5%)において48時間以上状態調節する。 

5.2 

試験温度及び湿度 試験は,日光,紫外線及び熱線の直射を受けない所であって,原則として5.1

に規定する温度及び湿度(温度23±2℃及び相対湿度50±5%)の室内で行う。 

5.3 

試料の採り方 試料は,品質が同一とみなすことができるロットからロット全体の品質を代表する

ように,ランダムに抜き取る。この場合,特性値にばらつきのないようにガラス繊維の方向,積層材の対

称性・非対称性について十分な配慮が必要である。 

6. 試験結果の表し方 試験結果の表し方は,次のとおりとする。 

6.1 

各試験片の測定値を用いて,その結果の平均値を次の式(1)によって算出し,JIS Z 8401(数値の丸め

方)によって,ガラス繊維含有率試験及び空洞率試験の場合は,小数点1けたの位まで,バーコル硬さ試

験の場合は,有効数字2けたまで,引張試験,曲げ試験,圧縮試験,層間せん断試験,横せん断試験及び

面内せん断試験の場合は,有効数字3けたまで表す。 

x

n

x

=1

 ················································································· (1) 

ここに, 

x: 平均値 

n: 測定数 

x: 個々の測定値 

K 7051-1987  

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6.2 

標準偏差又は変動係数を求める場合には,次の式(2)又は式(3)によって算出し,有効数字2けたまで

表す。 

(

)

1

2

=

n

x

x

S

 ········································································· (2) 

100

×

=xS

CV

 ············································································ (3) 

ここに, 

S: 標準偏差 

x: 個々の測定値 

x: 平均値 

n: 測定数 

CV: 変動係数 

引用規格: 

JIS K 6900 プラスチック用語 

JIS K 7052 ガラス繊維強化プラスチックの繊維含有率測定方法 

JIS K 7053 ガラス繊維強化プラスチックの空洞率測定方法 

JIS K 7054 ガラス繊維強化プラスチックの引張試験方法 

JIS K 7055 ガラス繊維強化プラスチックの曲げ試験方法 

JIS K 7056 ガラス繊維強化プラスチックの圧縮試験方法 

JIS K 7057 ガラス繊維強化プラスチックの層間せん断試験方法 

JIS K 7058 ガラス繊維強化プラスチックの横せん断試験方法 

JIS K 7059 ガラス繊維強化プラスチックの面内せん断試験方法 

JIS K 7060 ガラス繊維強化プラスチックのバーコル硬さ試験方法 

JIS K 7100 プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態 

JIS Z 8202 量記号,単位記号及び化学記号 

JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

関連規格 JIS K 7112 プラスチックの密度と比重の測定方法 

JIS K 7113 プラスチックの引張試験方法 

JIS K 7203 硬質プラスチックの曲げ試験方法 

JIS K 7208 プラスチックの圧縮試験方法 

JIS K 7214 プラスチックの打抜きによるせん断試験方法 

K 7051-1987  

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原案作成委員会 構成表 

氏 名 

所 属 

(委員会長) 

宮 入 裕 夫 

東京医科歯科大学医用器材研究所 

金 原   勲 

東京大学工学部 

池 上 晧 三 

東京工業大学精密工学研究所 

安 宅 信 行 

横浜国立大学工学部 

宮 崎 正 浩 

通商産業省基礎産業局 

剱 持   潔 

工業技術院製品科学研究所 

庄 司 隆 一 

工業技術院標準部 

野 口 義 男 

科学技術庁航空宇宙技術研究所 

西 本   敬 

大日本硝子工業株式会社 

黒 川 育 二 

日本楽器製造株式会社 

阿 部 義 行 

日立化成工業株式会社 

照 井 幸 政 

株式会社ブリヂストン 

竹 内 敏 男 

富士化工株式会社 

後 藤 卆土民 

日東紡績株式会社 

安 藤 友 憲 

昭和高分子株式会社 

高 野 忠 夫 

財団法人高分子素材センター 

鹿 毛 紀久雄 

財団法人高分子素材センター 

栗 原 貞 夫 

社団法人強化プラスチック協会