K 6921-1:2018
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 2
3 呼び方及び仕様表記のシステム ··························································································· 2
3.1 一般事項 ······················································································································ 2
3.2 データブロック1 ··········································································································· 3
3.3 データブロック2 ··········································································································· 3
3.4 データブロック3 ··········································································································· 4
3.5 データブロック4 ··········································································································· 4
3.6 データブロック5 ··········································································································· 6
4 呼び方の例 ······················································································································ 7
4.1 呼び方だけで仕様にしない場合 ························································································ 7
4.2 仕様に変換した呼び方の場合 ·························································································· 11
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 12
K 6921-1:2018
(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本プラスチック
工業連盟(JPIF),石油化学工業協会(JPCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案
を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が
改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 6921-1:1997は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS K 6921の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 6921-1 第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎
JIS K 6921-2 第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方
日本工業規格 JIS
K 6921-1:2018
プラスチック−ポリプロピレン(PP)
成形用及び押出用材料−
第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎
Plastics-Polypropylene (PP) moulding and extrusion materials-
Part 1: Designation system and basis for specifications
序文
この規格は,2015年に第1版として発行されたISO 19069-1を基とし,国内の実情を反映させるため,
技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料の呼び方のシステムについて規定する。この
システムは,仕様表記の基礎として用いることができる。
PPを,次の性質の適切なレベル,ポリマーの基本パラメータ,用途及び/又は加工方法,重要な性質,
添加剤,着色剤,充塡材,及び強化材に関する情報に基づいて区分する。
a) 引張弾性率
b) 衝撃強さ
c) メルトマスフローレイト(MFR)
この規格は,ポリプロピレンホモポリマー及び他の1-オレフィンの含有率が質量分率50 %未満のポリプ
ロピレンコポリマー,並びにこれらのポリマーを少なくとも質量分率50 %以上含むポリマーの混合物に適
用する。
この規格は,着色剤,添加剤,充塡材などを加えた材料又は加えない材料で,粉状,か粒状又はペレッ
ト状の,通常使用されるものに適用する。
この規格は,ポリプロピレンを主成分とするゴムには適用しない。
注記1 この規格で同じ呼び方をする材料が,必ずしも同一の性能を示すとは限らない。この規格は,
特定用途及び/又は成形方法を規定するために必要な技術的なデータ,性能データ又は成形
条件に関するデータを提供するものではない。このような追加のデータが必要な場合は,JIS
K 6921-2に規定する試験方法が適用できる場合には,それに従って測定する。
注記2 特定の用途向けに熱可塑性材料を規定するため,又は再現性のある成形加工を確実にするた
めに,追加要求事項をデータブロック5に入れてもよい(3.1参照)。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
2
K 6921-1:2018
ISO 19069-1:2015,Plastics−Polypropylene (PP) moulding and extrusion materials−Part 1:
Designation system and basis for specifications(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6899-1 プラスチック−記号及び略語−第1部:基本ポリマー及びその特性
注記 対応国際規格:ISO 1043-1,Plastics−Symbols and abbreviated terms−Part 1: Basic polymers and
their special characteristics
JIS K 6921-2 プラスチック−ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料−第2部:試験片の作製
方法及び特性の求め方
注記 対応国際規格:ISO 19069-2,Plastics−Polypropylene (PP) moulding and extrusion materials−Part
2: Preparation of test specimens and determination of properties
JIS K 7210-1 プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルト
ボリュームフローレイト(MVR)の求め方−第1部:標準的試験方法
注記 対応国際規格:ISO 1133-1,Plastics−Determination of the melt mass-flow rate (MFR) and melt
volume-flow rate (MVR) of thermoplastics−Part 1: Standard method
JIS K 7210-2 プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルト
ボリュームフローレイト(MVR)の求め方−第2部:時間−温度の履歴及び/又は水分に敏感な
材料のための試験方法
注記 対応国際規格:ISO 1133-2,Plastics−Determination of the melt mass-flow rate (MFR) and melt
volume-flow rate (MVR) of thermoplastics−Part 2: Method for materials sensitive to time-
temperature history and/or moisture
3
呼び方及び仕様表記のシステム
3.1
一般事項
熱可塑性プラスチックの呼び方及び仕様表記のシステムは,次の標準様式による。
呼び方
種類
ブロック
(記載任意)
識別項目ブロック
規格番号
ブロック
個別項目ブロック
データ
ブロック
1
データ
ブロック
2
データ
ブロック
3
データ
ブロック
4
データ
ブロック
5
この呼び方は,記載任意の種類ブロック(“熱可塑性プラスチック”と記載する。)及び識別項目ブロッ
クによって構成し,更に識別項目ブロックは,規格番号ブロック及び個別項目ブロックによって構成する。
曖昧な表示を避けるため,個別項目ブロックを,更に次の五つのデータブロックに細分する。
3
K 6921-1:2018
データブロック1: JIS K 6899-1に規定する記号(PP)を表示してプラスチックを識別,更に重合工程
又はポリマー組成に関する情報を追加(3.2参照)
データブロック2: 充塡材又は強化材,及びそれらの公称含有率(3.3参照)
データブロック3: 位置1:用途又は加工方法(3.4参照)
位置2〜8:重要な性質,添加剤及び補足情報(3.4参照)
データブロック4: 区分用の性質(3.5参照)
データブロック5: 仕様の基礎とするために,追加情報を5番目のデータブロックに加えてもよい(3.6
参照)。
個別項目ブロックの最初の文字は,ハイフンとする。それぞれのデータブロックは,互いにコンマで区
切る。使用しないデータブロックがある場合は,そのデータブロックを二つ続きの分離記号,すなわち,
二つのコンマ(,,)によって示す。
3.2
データブロック1
データブロック1では,ハイフンの後にJIS K 6899-1に規定する記号(PP)を表示し,ポリプロピレン
を識別する。ポリマーについての追加情報があれば,その記号の後に,更にハイフン及び表1に示すコー
ドを付けて表示する。
表1−データブロック1で追加情報に用いるコード
コード
定義
H
ポリプロピレンホモポリマー
B a)
耐衝撃性ポリプロピレンポリマー
連続相とゴム相とからなる二つ以上の相で構成される。連続相はポリプロピレン
ホモポリマー(H)又はポリプロピレンランダムコポリマー(R)である。ゴム相
はプロピレンと他のオレフィンモノマー(オレフィン基以外の官能基を含まな
い。)とからなり,共重合又は混合によって得られる。
R
ポリプロピレンランダムコポリマー
プロピレンと他のオレフィンモノマー(オレフィン基以外の官能基を含まない。)
との共重合によって得られる。
注a) この種のポリマーを,以前は,“ブロックコポリマー”と称した。
3.3
データブロック2
データブロック2では,位置1に充塡材及び/又は強化材の種類を,位置2にその物理的形状を,それ
ぞれ表2に示すコードで表示する。位置1及び位置2のコードに続いて,その含有率を位置3及び位置4
に2桁の数字で表示する。
表2−データブロック2で使用する充塡材及び強化材のコード
コード
物質(位置1)
コード
形状(位置2)
B
ボロン
B
ボール,ビーズ,スフェア
C
カーボンa)
D
粉末
F
繊維
G
ガラス
G
粉砕品
H
ウィスカ
K
炭酸カルシウム
L
セルロースa)
4
K 6921-1:2018
表2−データブロック2で使用する充塡材及び強化材のコード(続き)
コード
物質(位置1)
コード
形状(位置2)
M
鉱物a) b),金属a)
S
有機合成物a)
S
りん片,フレーク
T
タルク
W
木
X
指定なし
X
指定なし
Z
その他a)
Z
その他a)
注記 数種の物質及び/又は異なる形状の混合物を表示する場合,“+”の記号を使って関連するコードを
つなぎ,その全体を括弧でくくる。例えば,25 %ガラス繊維(GF)及び10 %鉱物粉末(MD)の場
合は,(GF25+MD10)の表示になる。
注a) これらの物質は,例えば,化学記号又は関連規格に規定された略号で詳しく表示してもよい。金属(M)
の場合,含有率の後に化学記号によって金属の種類を表示する。
b) 鉱物充塡材は,利用できる記号があるときは,その記号でより正確に表示する。
3.4
データブロック3
データブロック3では,位置1に用途及び/又は加工方法についての情報を表示し,位置2〜8に重要な
性質,添加剤及び着色剤についての情報を表示する。それらのコードを,表3に示す。
なお,位置2〜8の情報があって,位置1の情報がない場合には,位置1にコード“X”を挿入する。
表3−データブロック3で使用するコード
コード
位置1
コード
位置2〜8
A
加工安定処方
B
ブロー成形用
B
ブロッキング防止処方
C
カレンダ加工用
C
着色品
D
粉末
E
パイプ,異形品,シートの押出成形用
E
発泡処方
F
フィルム押出用
F
特殊燃焼性処方
G
一般用
G
ペレット,か粒
H
コーティング用
H
熱老化安定処方
J
ケーブル,ワイヤの絶縁用
K
ケーブル,ワイヤの被覆用
K
金属不活性処方
L
モノフィラメント押出用
L
耐光又は耐候処方
M
射出成形用
M
造核剤処方
N
自然色(非着色品)
P
耐衝撃処方
Q
圧縮成形用
R
回転成形用
R
離型剤処方
S
焼結成形用
S
滑剤処方
T
テープ用
T
透明性改良処方
X
表示なし
Y
紡織糸,紡糸用
Y
導電処方
Z
帯電防止処方
3.5
データブロック4
3.5.1
一般事項
データブロック4では,引張弾性率の範囲を2桁のコード(3.5.2参照)で表示し,衝撃強さの範囲を2
5
K 6921-1:2018
桁のコード(3.5.3参照)で表示し,更にMFRの範囲を3桁のコード(3.5.4参照)で表示する。コードは,
ハイフンで互いに分ける。
引張弾性率,衝撃強さ及びMFRの値が範囲の境界上にあるか,又はそれに近い場合,製造業者はその
材料がいずれの範囲に入るか決める。その後,その材料の試験値が仮に範囲から外れても製造許容範囲に
ある場合には,呼び方を変える必要はない。
注記 これらの物性値の全ての組合せをもつポリマーが,現在入手可能とは限らない。
溶融紡糸用に使用する,MFRが200 g/10 minより大きいポリプロピレンの場合,区分用の性質はMFR
だけを表示し,引張弾性率及び衝撃強さの二つのコードの位置にはXXを挿入する。
3.5.2
引張弾性率
引張弾性率は,JIS K 6921-2に従って測定する。
引張弾性率は,範囲を6分割し,表4に示す2桁のコードで表示する。
表4−データブロック4 引張弾性率の範囲
コード
引張弾性率の範囲
MPa
02
06
10
16
28
40
XX
≦ 400
400 <〜 ≦ 800
800 <〜 ≦1 200
1 200 <〜 ≦2 000
2 000 <〜 ≦3 500
3 500 <
指定なし
3.5.3
シャルピー衝撃強さ
ノッチ付きシャルピー衝撃強さは,JIS K 6921-2に従って測定する。衝撃強さの値は,範囲を12分割し,
表5に示す2桁のコードで表示する。
表5−データブロック4 ノッチ付きシャルピー衝撃強さの範囲
コード
ノッチ付きシャルピー衝撃強さの範囲
kJ/m2
02
05
09
16
25
35
45
55
65
75
85
90
XX
≦ 3
3 <〜 ≦ 6
6 <〜 ≦12
12 <〜 ≦20
20 <〜 ≦30
30 <〜 ≦40
40 <〜 ≦50
50 <〜 ≦60
60 <〜 ≦70
70 <〜 ≦80
80 <〜 ≦90
90 <
指定なし
6
K 6921-1:2018
3.5.4
MFR
MFRは,JIS K 7210-1及びJIS K 7210-2に従って,温度230 ℃,荷重2.16 kgで測定する。
MFRの値は,範囲を20分割し,表6に示す3桁のコードで表示する。
表6−データブロック4のMFRに使用するコード
コード
MFRの範囲
g/10 min
000
001
003
006
012
022
045
090
200
400
600
800
900
910
920
930
940
950
960
970
≦
0.10
0.10 <〜 ≦
0.20
0.20 <〜 ≦
0.40
0.40 <〜 ≦
0.80
0.80 <〜 ≦
1.5
1.5 <〜 ≦
3.0
3.0 <〜 ≦
6.0
6.0 <〜 ≦
12
12
<〜 ≦
25
25
<〜 ≦
50
50
<〜 ≦
75
75
<〜 ≦ 100
100
<〜 ≦ 130
130
<〜 ≦ 160
160
<〜 ≦ 200
200
<〜 ≦ 400
400
<〜 ≦ 800
800
<〜 ≦ 1 200
1 200
<〜 ≦ 1 600
1 600
<〜 ≦ 2 000
3.6
データブロック5
特定用途の材料仕様を表示するために追加要求事項が必要な場合,データブロック5に表示する。例え
ば,適切な国家規格又は一般に用いられている標準的な仕様を引用する。
7
K 6921-1:2018
4
呼び方の例
4.1
呼び方だけで仕様にしない場合
4.1.1
フィルム押出用(F)で,着色が自然色(非着色品)(N),引張弾性率が1 400 MPa(16),衝撃強
さが3 kJ/m2(02),MFRが3.4 g/10 min(045)のポリプロピレンホモポリマー(PP-H)は,次のように表
示する。
呼び方
種類
ブロック
(記載任意)
識別項目ブロック
規格番号
ブロック
個別項目ブロック
データ
ブロック
1
データ
ブロック
2
データ
ブロック
3
データ
ブロック
4
(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)
-PP -H,
,
F
N, 16 - 02 - 045
規格番号
データブロック1: 記号
ホモポリマー
データブロック2: 使用せず
データブロック3: 位置1:フィルム押出用
位置2:自然色(非着色品)
データブロック4: 位置1:引張弾性率
位置2:衝撃強さ
位置3:MFR
呼び方:(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)-PP-H,, FN, 16-02-045
8
K 6921-1:2018
4.1.2
シートの押出成形用(E)で,引張弾性率が1 100 MPa(10),衝撃強さが7 kJ/m2(09),MFRが
0.9 g/10 min(012),添加剤,充塡材などの添加による特別な変性はしないが着色剤を添加した(C),耐衝
撃性ポリプロピレンポリマー(PP-B)は,次のように表示する。
呼び方
種類
ブロック
(記載任意)
識別項目ブロック
規格番号
ブロック
個別項目ブロック
データ
ブロック
1
データ
ブロック
2
データ
ブロック
3
データ
ブロック
4
(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)
-PP -B,
,
E C,
10 - 09 - 012
規格番号
データブロック1: 記号
耐衝撃性ポリマー
データブロック2: 使用せず
データブロック3: 位置1:シートの押出成形用
位置2:着色品
データブロック4: 位置1:引張弾性率
位置2:衝撃強さ
位置3:MFR
呼び方:(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)-PP-B,, EC, 10-09-012
9
K 6921-1:2018
4.1.3
射出成形用(M)で,引張弾性率が4 500 MPa(40),衝撃強さが2 kJ/m2(02),MFRが3.5 g/10 min
(045),タルク(粉末)が40 %入り(TD40)のポリプロピレンホモポリマー(PP-H)は,次のように表
示する。
呼び方
種類
ブロック
(記載任意)
識別項目ブロック
規格番号
ブロック
個別項目ブロック
データ
ブロック
1
データ
ブロック
2
データ
ブロック
3
データ
ブロック
4
(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)
-PP -H,
T D 40, M, 40 - 02 - 045
規格番号
データブロック1: 記号
ホモポリマー
データブロック2: 位置1:タルク
位置2:粉末
位置3:(質量)含有率
データブロック3: 位置1:射出成形用
データブロック4: 位置1:引張弾性率
位置2:衝撃強さ
位置3:MFR
呼び方:(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)-PP-H, TD40, M, 40-02-045
10
K 6921-1:2018
4.1.4
紡糸用(Y)で,MFRが1 000 g/10 min(950)のポリプロピレンホモポリマー(PP-H)は,次のよ
うに表示する。
呼び方
種類
ブロック
(記載任意)
識別項目ブロック
規格番号
ブロック
個別項目ブロック
データ
ブロック
1
データ
ブロック
2
データ
ブロック
3
データ
ブロック
4
(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)
-PP -H,
,
Y,
XX - XX - 950
規格番号
データブロック1: 記号
ホモポリマー
データブロック2: 使用せず
データブロック3: 位置1:紡糸用
データブロック4: 位置1:引張弾性率(仕様なし)
位置2:衝撃強さ(仕様なし)
位置3:MFR
呼び方:(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)-PP-H,, Y, XX-XX-950
11
K 6921-1:2018
4.2
仕様に変換した呼び方の場合
温,冷水設備のパイプの押出成形用(E)で,耐候処方され(L),引張弾性率が900 MPa(10),衝撃強
さが42 kJ/m2(45),MFRが0.22 g/10 min(003)のポリプロピレンランダムコポリマー(PP-R)は,次の
ように表示する。
呼び方
種類
ブロック
(記載任意)
識別項目ブロック
規格番号
ブロック
個別項目ブロック
データ
ブロック
1
データ
ブロック
2
データ
ブロック
3
データ
ブロック
4
データ
ブロック
5
(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)
-PP -R,
,
E L, 10 - 45 - 003, ISO 15874
規格番号
データブロック1: 記号
ランダムコポリマー
データブロック2: 使用せず
データブロック3: 位置1:パイプの押出成形用
位置2:耐候処方
データブロック4: 位置1:引張弾性率
位置2:衝撃強さ
位置3:MFR
データブロック5: 仕様規格
呼び方:(熱可塑性プラスチック)JIS K 6921 (ISO 19069)-PP-R,, EL, 10-45-003, ISO 15874
参考文献
[1] JIS K 6899-2 プラスチック−記号及び略語−第2部:充塡材及び強化材
注記 対応国際規格:ISO 1043-2,Plastics−Symbols and abbreviated terms−Part 2: Fillers and
reinforcing materials
[2] ISO 15874 (all parts),Plastics piping systems for hot and cold water installations−Polypropylene (PP)
12
K 6921-1:2018
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS K 6921-1:2018 プラスチック−ポリプロピレン(PP)成形用及び押出用材料
−第1部:呼び方のシステム及び仕様表記の基礎
ISO 19069-1:2015,Plastics−Polypropylene (PP) moulding and extrusion materials−Part
1: Designation system and basis for specifications
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲
1
変更
適用範囲の一部を,この規格では注
記とした。
内容的には参考情報であるため。
表現形式の違いだけであり,実質
的な差異はない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 19069-1:2015,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
2
K
6
9
2
1
-1
:
2
0
1
8