K 6918:2007
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 種類,区分及び記号 ·········································································································· 1
4 品質······························································································································· 2
5 試験方法························································································································· 4
5.1 試料の採取方法 ············································································································· 4
5.2 試験片の作り方 ············································································································· 4
5.3 試験の一般条件 ············································································································· 4
5.4 絶縁破壊の強さ ············································································································· 4
5.5 絶縁抵抗(煮沸後) ······································································································· 4
5.6 誘電率及び誘電正接 ······································································································· 4
5.7 耐アーク性 ··················································································································· 4
5.8 曲げ強さ ······················································································································ 4
5.9 シャルピー衝撃強さ ······································································································· 4
5.10 加熱後の外観 ··············································································································· 4
5.11 荷重たわみ温度 ············································································································ 4
5.12 耐燃性 ························································································································ 4
5.13 煮沸吸水率 ·················································································································· 5
6 包装及び表示 ··················································································································· 5
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(2)
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,合成樹脂工業協会
(JTPIA),日本プラスチック工業連盟(JPIF)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日
本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS K 6918:1995は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
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日本工業規格 JIS
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ジアリルフタレート樹脂成形材料
Diallyl phthalate moulding compounds
1
適用範囲
この規格は,ジアリルフタレート樹脂成形材料(以下,“成形材料”という。)について規定する。ここ
にいう成形材料とは,ジアリルフタレート(オルトタイプ及びイソタイプの両方を含む。)のプリポリマー
及びモノマーに各種補強基材,充てん材,重合開始剤,滑剤,着色材などを配合して製造した粉状,粒状
又はフレーク状のものである。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6911 熱硬化性プラスチック一般試験方法
JIS K 7191-2 プラスチック−荷重たわみ温度の求め方−第2部:プラスチック及びエボナイト
3
種類,区分及び記号
成形材料の種類,区分及び記号は,表1による。また,記号に使用する略号の内容は,表2による。
表1−ジアリルフタレート樹脂成形材料の種類,区分及び記号
種類
区分
記号
電気・電子用
電気一般用−鉱物・無機質基材
高位電気用−ガラス短繊維基材
高位衝撃用−ガラス長繊維基材
DM-ME
DM-GE
DM-IGE
機械用
機械一般用−ガラス短繊維基材
高位衝撃用−ガラス長繊維基材
DM-GM
DM-IGM
高位耐熱用
電気一般用−鉱物・無機質基材
電気・機械用−ガラス短繊維基材
高位衝撃・電気用−ガラス長繊維基材
DM-MH
DM-GH
DM-IGH
耐燃用
電気一般用−鉱物・無機質基材
電気・機械用−ガラス短繊維基材
高位衝撃・電気用−ガラス長繊維基材
DM-MF
DM-GF
DM-IGF
高位耐熱用−ガラス短繊維基材
衝撃・高位耐熱用−ガラス長繊維基材
DM-GHF
DM-IGHF
一般用
一般用−パルプ基材
一般用−鉱物・無機質基材
DM-PG
DM-MG
2
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表2−ジアリルフタレート樹脂成形材料の記号に使用する略号の内容
略号
内容
DM
ジアリルフタレート樹脂成形材料
MEのように略号の前に使
用する場合のM
鉱物
PG及びMG以外に用いる
場合のG
ガラス
P
パルプ
GMのように略号の後に
使用する場合のM
機械
PG及びMGに用いる場合
のG
一般
I
高位衝撃
E
電気・電子
H
高位耐熱
F
耐燃
4
品質
成形材料の品質は,箇条5によって試験を行い,特性値は平均値で表し,表3の規定に適合しなければ
ならない。
なお,成形材料は温度・湿度の影響を受けやすいため,高温高湿の場所に保管してはならない。
3
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表3−ジアリルフタレート樹脂成形材料の品質
試験項目
処理a)
試験
片数
最大(≦)d)
又は
最小(≧)d)
DM
-ME
DM
-GE
DM
-IGE
DM
-GM
DM
-IGM
DM
-MH
DM
-GH
DM
-IGH
DM
-MF
DM
-GF
DM
-IGF
DM
-GHF
DM
-IGHF
DM
-PG
DM
-MG
絶縁破壊の強さ
(段階法)
常態
MV/m
C-90/20/65
3
≧
10.8
11.8
11.8
10.0
10.0
10.8
11.8
11.8
10.8
11.8
11.8
11.8
11.8
9.0
9.0
浸せき後
MV/m
D-48/50
3
≧
5.5
11.8
11.8
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
絶縁抵抗 c)
煮沸後
Ω
D-2/100
2
≧
109
1013
1012
1012
1012
109
1012
1012
109
1012
1012
1012
1012
108
108
誘電率(1 MHz)
常態
−
C-48/50+des-1
2
≦
6.0
4.6
4.6
−
−
6.0
4.6
4.6
6.0
4.6
4.6
4.6
4.6
5.5
6.0
浸せき後
−
D-24/23
2
≦
6.0
4.7
4.7
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
誘電正接(1 MHz)
常態
−
C-48/50+des-1
2
≦
0.060
0.015
0.018
0.020
0.020
0.120
0.015
0.018
0.120
0.015
0.018
0.015
0.018
0.070
0.120
浸せき後
−
D-24/23
2
≦
0.080
0.017
0.019
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
耐アーク性
s
C-90/20/65
2
≧
115
115
115
115
115
115
115
115
115
115
115
115
115
100
115
曲げ強さ c)
MPa
A
2
≧
49
59
59
88
69
49
59
59
49
59
59
59
59
59
49
シャルピー衝撃強さ
c)
加圧面に
垂直
kJ/m²
A
2
≧
2
2.5
10
2
12
2
2.5
10
2
2.5
10
2.5
10
2
1.8
加熱後の外観
−
A
2
−
表4の加熱温度で外観に著しい変化b)があってはならない。
荷重たわみ温度
加圧面に
垂直
℃
A
2
≧
150
160
180
−
−
230
230
230
150
160
180
230
230
−
−
耐燃性
−
A及びE-168/70
+des-4の2条件
5
−
−
−
−
−
−
−
−
−
JIS K 6911の5.24.2のV-1級に適合しな
ければならない。
−
煮沸吸水率
質量分率(%)
E-24/50+D-1/100
2
≦
0.30
0.25
0.25
0.30
0.30
0.30
0.25
0.25
0.30
0.25
0.25
0.25
0.25
0.80
0.50
注a) 処理の記号は,次による。
1) アルファベットは,試験片の処理の種類を示す。
A:受理のままの状態であり,処理を行わない。
C:恒温恒湿の空気中で処理を行う。
D:恒温の水中で浸せき処理を行う。
E:恒温の空気中で処理を行う。
des:乾燥剤を入れたデシケータ中で放冷し,数値は最低の処理時間を示す。
2) 最初の数字は,処理の時間(hrs)を示す。
3) 2番目の数字は,処理の温度を示す。
4) 3番目の数字は,処理の相対湿度を示す。
5) アルファベットと数字とは横線で離し,数字と数字とは斜線で離す。
6) 2種類以上の処理を行うときはプラス(+)でつなぎ,この順序で行う。
例 E-24/50+D-1/100
50 ℃の恒温空気中で24時間処理を行い,次に,100 ℃の煮沸水中に1時間浸せきすることを示す。
b) 加熱後外観における著しい変化とは,変色以外の著しいゆがみ,膨れ,ひび割れなどをいう。
c) 製造時の工程管理に用いるロット検査項目は,“絶縁抵抗”,“曲げ強さ”及び“シャルピー衝撃強さ”の3項目とする。
d) DM-MEからDM-MGまでの数値に対する最大(≦)又は最小(≧)を意味する。
4
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5
試験方法
5.1
試料の採取方法
JIS K 6911の3.1 (1)による。
5.2
試験片の作り方
JIS K 6911の3.2 (1)による。
5.3
試験の一般条件
JIS K 6911の5.1による。
5.4
絶縁破壊の強さ
JIS K 6911の5.11.3 (4.3)による。
5.5
絶縁抵抗(煮沸後)
JIS K 6911の5.12.1による。
5.6
誘電率及び誘電正接
相互誘電ブリッジ法は,JIS K 6911の5.14.1による。電圧上昇比率法(Qメータ法)は,JIS K 6911:1995
の5.14.3による。ただし,処理条件は表3による。
5.7
耐アーク性
JIS K 6911の5.15による。
5.8
曲げ強さ
JIS K 6911の5.17.1による。
5.9
シャルピー衝撃強さ
JIS K 6911の5.20による。
5.10 加熱後の外観
JIS K 6911の5.23.1による。ただし,表4に規定する試験温度で処理し,加熱後の外観変化を目視によ
って調べる。
表4−ジアリルフタレート樹脂成形材料の加熱温度
単位 ℃
記号
DM-ME
DM-GE
DM-IGE
DM-GM
DM-IGM
DM-MH
DM-GH
DM-IGH
試験温度
180
180
180
180
180
230
230
230
単位 ℃
記号
DM-MF
DM-GF
DM-IGF
DM-GHF
DM-IGHF
DM-PG
DM-MG
試験温度
180
180
180
230
230
170
180
5.11 荷重たわみ温度
JIS K 7191-2のA法による。ただし,試験片の大きさは,長さ127 mm,厚さ12.7±0.15 mm,及び幅12.7
±0.15 mmに成形したものとする。
なお,支点間距離は,100±2 mmとする。
5.12 耐燃性
JIS K 6911の5.24.2による。
5
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5.13 煮沸吸水率
JIS K 6911の5.27による。
6
包装及び表示
成形材料は,吸湿しないように包装し,包装の見やすい箇所に次の事項を表示する。
a) 規格の名称
b) 規格番号並びに種類及び記号
c) 正味質量
d) 製造年月又はその略号
例 06.1(2006年1月)
e) 製造業者名又はその略号