K 6899-4 : 2000 (ISO 1043-4 : 1998)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本プラスチック工業連盟 (JPIF) /財団法
人日本規格協会 (JSA) から工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきと申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日本工業規格である。
今回の制定は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 1043-4 : 1998, Plastics-Symbols and
abbreviated terms−Part 4 : Flame retardantsを基礎として用いた。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6899-4 : 2000
(ISO 1043-4 : 1998)
プラスチック−記号及び略語−
第4部:難燃剤
Plastics−Symbols and abbreviated terms−
Part 4 : Flame retardants
序文 この規格は,1998年に第1版として発行されたISO 1043-4, Plastics−Symbols and abbreviated terms
−Part 4 : Flame retardantsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規
格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,プラスチック材料に添加する難燃剤に対して,一定の方式による記号の付け
方について規定する。記号は,略語FRとその後に5.に示すような一つ以上のコード番号を追加して表す。
これらの記号は,プラスチック材料の表記並びにプラスチック製品の識別及び表示のために,プラスチッ
ク材料に関する記号に追加して用いる。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。
JIS K 6899-1 : 2000 プラスチック−記号及び略語−第1部:基本重合体(ポリマー)及びその特性
備考 ISO-1043-1 : 1997, Plastics−Symbols and abbreviated terms−Part 1 : Basic polymers and their
special characteristicsが,この規格と一致している。
JIS K 6899-2 : 1996 プラスチック−記号−第2部:充てん材及び強化材
備考 ISO-1043-2 : 1988, Plastics−Symbols−Part 2 : Fillers and reinforcing materialsが,この規格と一
致している。
ISO 1043-3 : 1996, Plastics−Symbols and abbreviated terms−Part 3 : Plasticizers
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1
難燃剤 (fIame retardant) 火炎の伝ぱ(播)を著しく遅延する物質。
備考 プレポリマーに組み込まれている難燃剤も含む。
2
K 6899-4 : 2000 (ISO 1043-4 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4. 記号の用法 記号は,大文字の略語FRの後に,括弧に入れた2けたのコード番号をスペースを入れ
ずに書く。コード番号は,5.に示すリストから適切なものを選ぶ。1% (m/m) 以上含まれる難燃剤だけを
表示すればよい。それらの記号は,JIS K 6899-1,JIS K 6899-2及びISO 1043-3に由来するプラスチック
材料の記号に追加して用いる。
例1.
例2.
5. 難燃剤のコード番号 コード番号は,難燃剤の化学組成によって分類する。
備考 新しく追加される材料は,必要に応じてコード番号を付け,修正事項としてこの規格に加える。
ハロゲン化合物:
コード
難燃剤の成分
(参考)
10
脂肪族/脂環式塩素化化合物
aliphatic/alicyclic chlorinated compounds
11
脂肪族/脂環式塩素化化合物とアンチモン化
合物の組合せ
aliphatic/alicyclic chlorinated compounds in
combination with antimony compounds
12
芳香族塩素化化合物
aromatic chlorinated compounds
13
芳香族塩素化化合物とアンチモン化合物の組
合せ
aromatic chlorinated compounds in combination
with antimony compounds
14
脂肪族/脂環式臭素化化合物
aliphatic/alicyclic brominated compounds
15
脂肪族/脂環式臭素化化合物とアンチモン化
合物の組合せ
aliphatic/alicyclic brominated compounds in
combination with antimony compounds
16
芳香族臭素化化合物(臭素化ジフェニルエーテ
ル及びビフェニルを除く)
aromatic brominated compounds (excluding
brominated diphenyl ether and biphenyls)
17
芳香族臭素化化合物(臭素化ジフェニルエーテ
ル及びビフェニルを除く)とアンチモン化合物
の組合せ
aromatic brominated compounds (excluding
brominated diphenyl ether and biphenyls) in
combination with antimony compounds
18
ポリブロモジフェニルエーテル(ポリ臭素化ジ
フェニルエーテル)
polybrominated diphenyl ether
19
ポリブロモジフェニルエーテル(ポリ臭素化ジ
フェニルエーテル)とアンチモン化合物の組合
せ
polybrominated diphenyl ether in combination
with antimony compounds
3
K 6899-4 : 2000 (ISO 1043-4 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
20
ポリブロモジフェニル(ポリ臭素化ジフェニ
ル)
polybrominated diphenyl
21
ポリブロモジフェニル(ポリ臭素化ジフェニ
ル)とアンチモン化合物の組合せ
polybrominated diphenyl in combination with
antimony compounds
22
脂肪族/脂環式塩素化及び臭素化化合物
aliphatic/alicyclic chlorinated and brominated
compounds
23,24 該当なし
not allocated
25
脂肪族ふっ素化化合物
aliphatic fluorinated compounds
26〜29 該当なし
not allocated
窒素化合物:
コード
難燃剤の成分
(参考)
30
窒素化合物(メラミン,メラミンシアヌレート,
尿素に限定)
nitrogen compounds (confined to melamine,
melamine cyanurate, urea)
31〜39 該当なし
not allocated
有機りん化合物:
コード
難燃剤の成分
(参考)
40
ハロゲンを含まない有機りん化合物
halogen-free organic phosphorus compounds
41
塩素化有機りん化合物
chlorinated organic phosphorus compounds
42
臭素化有機りん化合物
brominated organic phosphorus compounds
43〜49 該当なし
not allocated
無機りん化合物:
コード
難燃剤の成分
(参考)
50
オルトりん酸アンモニウム
ammonium orthophosphates
51
ポリりん酸アンモニウム
ammonium polyphosphates
52
赤りん
red phosphorus
53〜59 該当なし
not allocated
金属酸化物,金属水酸化物,金属塩:
コード
難燃剤の成分
(参考)
60
水酸化アルミニウム
aluminium hydroxide
61
水酸化マグネシウム
magnesium hydroxide
62
酸化アンチモン
antimony (III) oxide
63
アルカリ金属アンチモネート
alkali-metal antimonate
64
炭酸マグネシウム/炭酸カルシウム水和物
magnesium/calcium carbonate hydrate
65〜69 該当なし
not allocated
ほう素,亜鉛化合物:
コード
難燃剤の成分
(参考)
70
無機ほう素化合物
inorganic boron compounds
71
有機ほう素化合物
organic boron compounds
72
ほう酸亜鉛
zinc borate
4
K 6899-4 : 2000 (ISO 1043-4 : 1998)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
73
有機亜鉛化合物
inorganic zinc compounds
74
該当なし
not allocated
シリカ化合物:
コード
難燃剤の成分
(参考)
75
無機シリカ化合物
inorganic silica compounds
76
有機シリカ化合物
organic silica compounds
77〜79 該当なし
not allocated
コード
難燃剤の成分
(参考)
80
黒鉛,石墨
graphite
81〜89 該当なし
not allocated
コード
難燃剤の成分
(参考)
90〜99 該当なし
not allocated
原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
三 田 達
東京大学(名誉教授)
(委員)
小 野 昌 孝
実践女子大学生活科学部
奥 田 謙 介
奥田技研
中 村 茂 夫
神奈川大学工学部
宮 入 裕 夫
東京医科歯科大学医用器材研究所
森 隆
森技術事務所
岩 崎 和 男
岩崎技術事務所
大 嶋 清 治
通商産業省工業技術院標準部
橋 本 進
財団法人日本規格協会
横 山 昭
株式会社サン分析センター材料物性研究部
森 田 修 司
宇部興産株式会社化学・樹脂事業本部開発部
田 中 征 夫
社団法人強化プラスチック協会
木 庭 道 夫
工業用熱可塑性樹脂技術連絡会
鹿 島 武
日本ビニル工業会
吉 木 健
日本プラスチック工業連盟
鈴 木 照 彦
東燃化学株式会社千鳥工場
濱 野 信 之
日野自動車工業株式会社技術研究所
恒 本 志 郎
不二プラスチック株式会社・社団法人東日本プラスチック成型
工業協会
塚 野 隆
財団法人化学技術戦略推進機構 高分子試験・評価センター
(事務局)
三 宅 孝 治
日本プラスチック工業連盟
文責 木庭道夫