K 6796 : 1998 (ISO 10147 : 1994)
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6796 : 1998
(ISO 10147 : 1994)
架橋ポリエチレン製 (PE-X) 管
及び継手−ゲル含量の測定による
架橋度の推定
Pipes and fitting made of crosslinked polyethylene (PE-X) −
Estimation of the degree of crosslinking by determination of the gel content
序文
この規格は,ISO 10147, Pipes and fitting made of crosslinked polyethylene (PE-X) -Estimation of the degree of
crosslinking by determination of the gel contentを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作
成した日本工業規格である。
1. 適用範囲
この規格は溶剤抽出によるゲル含量の測定によりポリエチレン (PE-X) 管及び継手の架橋度を推定する
方法を規定したものである。
2. 原理
管又は継手から採取された試料の,溶剤に一定の時間浸漬する前と後の質量を測定する。架橋度は溶解
しない材料の質量によってパーセントとして示される。
3. 溶剤
3.1
キシレン
分析的に純粋で酸化防止剤 [2, 2-methylene-bis (4-methyl-6-t-butylphenol) ] を1%含んだもの。
警告 キシレンは皮膚から吸収される有害で可燃性のある溶剤であり,それ自体を注意深く取り扱わな
ければならない。注意事項は関連した規則に記載されており,換気フード内だけで取り扱うこと。
試験開始前に換気フードの機能を確認すること。蒸気を吸い込んではいけない。蒸気を過度に吸
い込むと,めまい又は頭痛を引き起こすことがあります。蒸気を過度に吸い込んでしまった場合
は,新鮮できれいな空気を吸うことができる場所に行って下さい。
4. 装置(図1参照)
4.1
対向流型蒸留器
一般タイプ
4.2
丸底フラスコ
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少なくとも500mlの容量であること(2 000mlフラスコは一度に6測定用として適している。)。
4.3
マントルヒータ
フラスコに適したもので(4.2参照),そしてキシレンを沸騰させる十分な能力があること(沸騰範囲:
138℃から144℃)。
4.4
かご
ふた付きで,試料を入れるために十分な大きさのもの(5.参考)。
かごはあなの大きさが125μm±25μmであるアルミニウム又はステンレス鋼製の金網又はメッシュとす
る。金網又はメッシュは,キシレン中で溶けるグリス,オイル又はその他の汚染物質が付着していないこ
と。必要なら使用前にアセトンで洗浄,乾燥すること。
4.5
自動施盤
試験片を機械加工するためのもの。ミクロトーム又はその他の切削機でもよい。
4.6
真空炉又は強制換気付き炉
規定された条件を維持することのできるもの(6.6参照)。
4.7
天びん
試料入りかご又はかごだけを1mgの感量で測定できるもの。
5. 試料
5.1
試料の準備
各々の試料は少なくとも1全周にわたった全肉厚を含んだ管又は継手の断面から0.1mmから0.2mmの
厚みにスライス又は削り取られたものであること。試料の質量は0.5gから1.0gの間にあること。
注意1. 管から試料を採取するには施盤の使用が推奨される。また,継手から試料を採取するにはミク
ロトーム又は他の切削機を使用してもよい。
5.2
試料の数
少なくとも試料の数は2とする。
6. 手順
6.1
ふた付きのクリーンで乾燥したかご(4.4)の質量を1mgの感量で測定する(質量m1)。
6.2
かごの中に試料を入れ試料入りかごの質量を1mgの感量で測定する(質量m2)。
6.3
試料が入ったかごをフラスコ(4.2)内に入れ,確実に浸漬し続けることのできる十分な量のキシレン
を入れる。
6.4
勢いよく溶剤を8時間±5分沸騰させる。
6.5
沸騰した溶剤から試料の残留物とかごを注意深く取り出し,布でかごの外側を拭き取る。
6.6
a),b)どちらかの方法で残留物入りかごを3時間完全に乾燥させる。
a) 140℃±2℃で,少なくとも0.85bar (85kPa) の負圧下の真空炉(4.6)による(すなわち,絶対圧で約0.15bar
以下)。
b) 140℃±2℃で,適切な排気装置を備えた強制換気炉(4.6)による。
6.7
十分に冷却してかご,ふたそして残留物を1mgの感量で測定する(質量m3)。
6.8
新しい試料で6.1から6.7を最低1回繰り返す。
7. 結果の計算
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7.1
各々の試料に対する架橋度を,次の式により不溶解物の質量の百分率;G1として計算する。
100
1
2
1
3
1
×
m
m
m
m
G
−
−
=
ここに,
m1 かご及びふたの質量 (mg)
m2 試験前の試料,かごそしてふたの質量 (mg)
m3 試験後の残留物,かごそしてふたの質量 (mg)
結果は最も近似した整数で表す。
7.2
各々の結果から計算により平均架橋度Gを求める。もし,個々の二つの結果に3ポイント以上の差
異があるようなら,再度新しい二つの試料により繰り返し試験を行うこと。
8. 試験報告
試験報告は以下の情報を含まなければならない。
a) この規格に準拠している旨の記述
b) 試料の証明
c) 各々の試料の架橋度G1と,平均値G
d) 決められた手順との詳細なる変更点及び試験中に観察された異常作用
e) 試験日
図1 抽出装置
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原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
宮 入 裕 夫
東京医科歯科大学医用器材研究所
大 嶋 清 治
通商産業省工業技術院標準部
西 山 浩
日本ポリエチレン製品工業連合会
蒲 谷 昌 生
架橋ポリエチレン管工業会
橋 爪 好 一
シーアイ化成株式会社
安 藤 茂
積水化学工業株式会社
永 井 行 雄
株式会社イノアックコーポレーション
服 部 憲 明
三菱化学産資株式会社
佐 藤 宏 高
住友軽金属工業株式会社
岩 田 一 彦
三井石油化学工業株式会社
今 松 一 矢
古河電気工業株式会社
(事務局)
田 村 正 勝
日本プラスチック工業連盟