K 6722:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,塩化ビニリデン衛
生協議会(HAVDC)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきと
の申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これに
よって,JIS K 6722:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
K 6722:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 揮発分 ··························································································································· 1
3.1 原理 ···························································································································· 1
3.2 装置 ···························································································································· 1
3.3 操作 ···························································································································· 1
3.4 結果の表示 ··················································································································· 2
3.5 試験報告書 ··················································································································· 2
4. 見掛け密度 ····················································································································· 2
4.1 装置 ···························································································································· 2
4.2 操作 ···························································································································· 2
4.3 結果の表示 ··················································································································· 2
4.4 試験報告書 ··················································································································· 3
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6722:2004
ポリ塩化ビニリデン試験方法
Testing methods for polyvinylidene chloride
1. 適用範囲 この規格は,塩化ビニリデンを質量分率で50 %以上含むポリ塩化ビニリデンの揮発分(水
分を含む。)及び見掛け密度の試験方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 7365 プラスチック−規定漏斗から注ぐことができる材料の見掛け密度の求め方
3. 揮発分
3.1
原理 規定の寸法のひょう量皿に広げた試料を,110±2 ℃で一定質量になるまで加熱する。
3.2
装置 装置は次による。
a) 恒温槽 温度110±2 ℃に制御可能で,多少の自然換気のあるものが望ましい。
b) ひょう量皿 浅いもの。直径約80 mm,高さ約30 mmでガラス製,アルミニウム製又は望ましくはス
テンレス製で,ふたの付いたもの。
c) はかり 精度0.000 1 gのけたまでひょう量出来るもの。
d) デシケータ 適切な乾燥剤を入れたもの。
3.3
操作 ひょう量皿をふたとともに110±2 ℃の恒温槽の中で1時間加熱し,デシケータの中で室温ま
で放冷した後,0.000 5 gまで正確にその質量をひょう量する。これを風袋質量とする。
このひょう量皿の底部に試料約5gを入れ,均一に広げてふたをし,0.000 5 gまで正確にひょう量し,風
袋質量を差し引いて試料の加熱前の質量 m0を求める。次に,試料を入れたひょう量皿を110±2 ℃の恒温
槽内に置く。このときふたは取って恒温槽内に置き恒温槽の扉を閉める。1時間後,ひょう量皿及びふた
を取り出し,デシケータ内に入れ室温まで放冷した後,0.000 5 gまで正確にひょう量する。一定の測定値
が得られるまで,すなわち,連続する2回の測定結果の差が0.000 5 gを超えなくなるまで,30分間の加熱
を繰り返す(ひょう量皿は,移動とひょう量との間,ふたをしておく。)。この操作で試料の加熱後の質量
m1を求める。ただし,3時間後のひょう量と2時間半後のひょう量との差が0.000 5 gを超える場合は,3
時間目の測定値から試料の加熱後の質量 m1を求める。測定は2回行う。
3.4に示す計算式によって揮発分を算出する。2回の測定によって算出した二つの質量百分率の差が,絶
対値で0.10 %未満である場合には,これらを測定値とする。そうでない場合には,この条件を満たす2
個の値が得られるまで更に測定を行う。ただし,得られた2個の値がそれぞれ0.30 %未満である場合には,
それらの差の大小にかかわらず新たに測定をしない。
2
K 6722:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.4
結果の表示 各々の測定に対して,揮発分の質量百分率を,次の計算式によって小数点以下第2位
まで算出する。
100
0
1
0
=
×
−
m
m
m
W
ここに,
W: 揮発分(質量変化率%)
m0: 試料の加熱前の質量(g)
m1: 試料の加熱後の質量(g)
最終的に得られた2個の値の平均値を小数点以下第2位まで算出する(0.05で丸める)。試験報告では揮
発分の質量百分率を平均値で表示する。
3.5
試験報告書 試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の名称及び番号
b) 試験材料を特定できる詳細情報
c) 個別データ及び平均値
d) 結果に影響を与えたかも知れない環境条件
4. 見掛け密度
参考 以下はJIS K7365の引用である。
4.1
装置 装置は,次による。
a) はかり 精度0.1gのけたまでひょう量出来るもの。
b) シリンダ(受器) 体積100±0.5 cm3,内径45±5 mmで内面を滑らかに仕上げたもの。金属製が望
ましい。
c) 漏斗 図1に示す形状及び寸法で,下部開口部にダンパ(例えば,金属製の板)を付けたもの。
3
0
11
5
33
32
56
図 1 漏斗
3
K 6722:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
4.2
操作 漏斗を,下部開口部がシリンダ(受器)の上20〜30 mmになるように,かつ,漏斗とシリン
ダの軸が一致するように,鉛直に保持する。試験に先立って試料をよく混合する。漏斗の下部開口部のダ
ンパを閉じ,その中に試料110〜120 cm3を入れる。速やかにダンパを引き抜き,試料を受器の中に流下さ
せる。静電気のために試料が流下しない場合には,帯電防止剤として少量のガンマ・アルミナ,カーボンブ
ラック,又はエタノールなどを添加して,試験をやり直すのがよい。受器が一杯になったら,受器から盛
り上がった試料を直線状の板ですり落とす。はかりを用いて,受器の内容物の質量を0.1 gのけたまでひょ
う量する。
測定は2回行う。
4.3
結果の表示 試験した試料の見掛け密度(単位:g/cm3)は,次の式で計算する。
ρ=m/V
ここに, ρ: 見掛け密度(g/cm3)
m: 受器の内容物の質量(g)
V: 受器の体積(cm3)
2回の測定結果の算術平均値を結果とする。
4.4
試験報告書 試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の名称及び番号
b) 試験材料を特定できる詳細情報
c) 個別データ及び平均値
d) 帯電防止剤を使用した場合には,その種類及び添加量
関連規格 JIS K 7382 プラスチック−塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー−揮発分(水分を含む)
の求め方