2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6601-1995
靴甲用人工皮革
Man-made upper material of shoes
1. 適用範囲 この規格は,男子(1)及び女子・子供靴(2)の甲部に使用する人工皮革について規定する。
注(1) 男子靴とは,成年男子が般歩行に用いるもの。
(2) 女子・子供靴とは,女子又は子供が一般歩行に用いるもの。ただし,ここでいう子供靴とはJIS
S 5037に規定する子供靴の大サイズ (1821〜21) 及び合サイズ (2121〜2321) の靴をいう。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS K 6505 靴甲用人工皮革試験方法
JIS K 6547 革の染色摩擦堅ろう度試験方法
JIS R 6252 研磨紙
JIS S 5037 靴のサイズ
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 用語の定義
2.1
靴甲用人工皮革 靴甲用人工皮革とは,高分子物質を繊維層に浸透させ,革の組織構造に準拠して
造られたもので,高分子物質は連続微細多孔構造を持ち,繊維層にランダム三次元立体構造をもつ靴の甲
材料をいう。
2.2
スムーズ スムーズとは,革の銀面様の外観をもつものをいう。
2.3
ナップ ナップとは革のスエード,ベロアなどの外観をもつ物をいう。
3. 種類 靴甲用人工皮革の種類はスムーズ及びナップに区分し,それぞれ男子用及び女子・子供用の2
種類,計4種類とする。
4. 品質 品質は,JIS K 6505によって試験し,表1の規定に適合しなければならない。
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K 6601-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 品質
種類
試験項目
スムーズ
ナップ
男子用
女子・子供用
男子用
女子・子供用
厚さ mm
1.2以上
0.8以上
1.2以上
0.8以上
見掛密度 g/cm3
0.80以下
0.80以下
0.80以下
0.80以下
引張強さ
N/cm2
{kgf/cm2}
伸びが30%未
満のもの
ロール方向
98.07以上
68.65以上
98.07以上
68.65以上
ロールに直角方向
{10} 以上
{7} 以上
{10} 以上
{7} 以上
伸びが30%以
上のもの
ロール方向
68.65以上
39.23以上
68.65以上
39.23以上
ロールに直角方向
{7} 以上
{4} 以上
{7} 以上
{4} 以上
伸び %
ロール方向
15以上
15以上
15以上
15以上
ロールに直角方向
引裂強さ (N) {kgf}
ロール方向
24.52以上
{2.5} 以上
14.71以上
{1.5} 以上
24.52以上
{2.5} 以上
14.71以上
{1.5} 以上
ロールに直角方向
耐屈曲性
(級)
常温
(20℃)
10万回
4以上
4以上
4以上
4以上
20万回
3以上
3以上
3以上
3以上
低温
(−10℃)
5千回
4以上
4以上
4以上
4以上
2万5千回
3以上
3以上
3以上
3以上
耐熱粘着性(級)
4以上(3)
4以上(3)
3以上
3以上
表面割れ試験 表面割れ又は異状時の高さ mm
7.0以上
7.0以上
7.0以上
7.0以上
7.0mm高さ時の荷重 kg
5〜17
4〜16
4〜15
3〜14
半球状可塑性 %
30以上
30以上
20以上
20以上
耐水度 150cm 水圧 14.7kPa (min)
1以上
1以上
−
−
吸水度 24時間後 %
15以上
15以上
15以上
15以上
透湿度 mg・cm-2・h-1
1.5以上(4)(5)
1.5以上(4)(5)
4.0以上
4.0以上
染色摩擦堅ろう度(級)(6)
乾
4以上
4以上
3以上
3以上
湿
3以上
3以上
2以上
2以上
注(3) エナメル仕上げの場合は,3以上とする。
(4) エナメル仕上げの場合は,この規定を除く。
(5) 試験片の銀面を上にして平らな台上に置き,その上にJIS R 6252のCC180番の研磨紙の研磨面を下にして重
ねる。試験片に約1.96N {200gf} の荷重が均一に懸るようにして,方向を変えてバフした後測定する。
(6) 評価はJIS K 6547によって行い,変退色,汚染ともにこの規定による。
5. 表示 検査に合格した靴甲用人工皮革には適当な方法によって,次の事項を表示しなければならない。
(1) 名称
(2) 種類又はその略号
(3) 製造業者名又はその略号
関連規格 JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
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K 6601-1995
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
高分子部会 人工皮革専門委員会 構成表(昭和47年8月1日制定のとき)
氏名
所属
(委員会長)
菅 野 英二郎
東京農工大学
山 口 正 隆
東京工業大学
松 本 健 次
株式会社松本繊維化学研究所
土 林 貞 雄
工業技術院繊維高分子材料研究所
野々内 隆
通商産業省繊維雑貨局
渡 部 有 造
工業技術院標準部
中 山 克 郎
東レ株式会社
高 山 剛 三
株式会社クラレ
藤 田 寛 治
東洋ゴム工業株式会社
横 田 匡 史
日本クロス工業株式会社
長 浜 宗 保
ヒカリシューズ株式会社
大 野 里 美
新興製靴工業株式会社
島 田 勝 治
日本製靴株式会社
春 田 謙 三
ハルタ製靴株式会社
櫛 原 光 也
株式会社櫛原商店
片 岡 寛 一
株式会社日興
(事務局)
中 軸 美智雄
工業技術院標準部繊維化学規格課
(事務局)
青 木 誠 治
工業技術院標準部繊維化学規格課(昭和51年3月1日改正のとき)
石 川 哲之介
工業技術院標準部繊維化学規格課(昭和51年3月1日改正のとき)
(事務局)
渡 辺 武 夫
工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年12月1日改正のとき)
稲 葉 知 英
工業技術院標準部繊維化学規格課(平成7年12月1日改正のとき)