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K 6557-6:2016  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 原理······························································································································· 1 

4 装置······························································································································· 2 

5 試料採取及び試料調製 ······································································································· 2 

6 手順······························································································································· 2 

6.1 容量法 ························································································································· 2 

6.2 質量法 ························································································································· 3 

7 試験結果の表し方 ············································································································· 3 

7.1 容量法 ························································································································· 3 

7.2 質量法 ························································································································· 4 

8 試験報告書 ······················································································································ 4 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 5 

K 6557-6:2016  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6557の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6557-1 第1部:厚さの測定 

JIS K 6557-2 第2部:引張強さ及び伸びの測定 

JIS K 6557-3 第3部:シングルエッジ法による引裂荷重の測定 

JIS K 6557-4 第4部:ダブルエッジ法による引裂荷重の測定 

JIS K 6557-5 第5部:耐水圧の測定 

JIS K 6557-6 第6部:静的吸水度の測定 

JIS K 6557-7 第7部:液中熱収縮温度の測定 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6557-6:2016 

革試験方法−物理試験−第6部: 

静的吸水度の測定 

Leather-Physical and mechanical tests- 

Determination of the static absorption of water 

序文 

この規格は,2002年に第2版として発行されたISO 2417を基に,対応する部分については対応国際規

格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定され

ていない規定項目(質量法)を日本工業規格として追加している。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。変更の

一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,全ての種類の革に適用でき,静的条件における革の吸水度の測定方法について規定する。

特に,厚物の革に適している。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 2417:2002,Leather−Physical and mechanical tests−Determination of the static absorption of 

water(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 6556-1 革試験方法−試料採取及び調製−第1部:試料採取部位 

注記 対応国際規格:ISO 2418,Leather−Chemical, physical and mechanical and fastness tests−

Sampling location(MOD) 

JIS K 6556-2 革試験方法−試料採取及び調製−第2部:試料調製及び状態調節 

注記 対応国際規格:ISO 2419,Leather−Physical and mechanical tests−Sample preparation and 

conditioning(IDT) 

ISO 2420,Leather−Physical and mechanical tests−Determination for apparent density 

原理 

既知の質量又は体積の試験片を一定時間水に浸せきし,吸収された水の体積,又は質量を測定する。 

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K 6557-6:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

装置 

4.1 

ガラス製クベルカ装置 図1に示す。±0.1 mLの精度で0.1 mLまで読み取れるもの。球状部(A)

及び目盛付きシリンダの合計体積は,75 mL±2 mLとする。 

4.2 

ゴム栓(C) 試験片をゴム栓(C)から離してシリンダ(B)の末端に固定できるように,十分な

長さをもった直径約1 mmのガラス棒,ニッケル,又はステンレス鋼製ワイヤが取り付けられたもの。 

単位 mm 

図1−ガラス製クベルカ装置及びゴム栓の例 

4.3 

抜型 容量法の場合は,JIS K 6556-2に規定する,直径が70 mm±1 mmの円筒形のもの。質量法の

場合は,JIS K 6556-2に規定する,(40 mm±1 mm)×(100 mm±1 mm)のもの。 

4.4 

はかり 0.001 gまで計測できるもの。 

4.5 

イオン交換水 イオン交換水又はこれと同等のもの。試験時の温度は,JIS K 6556-2に規定するも

のとする。 

4.6 

質量法測定容器 約40 mm×100 mmの大きさの試験片が十分に入るもので,試験片の質量の約10

倍量の水が入るもの。 

試料採取及び試料調製 

5.1 

JIS K 6556-1に規定する方法によって,試料を採取する。試料の使用面に抜型(4.3)をあて,試験

片を3個採取する。試験片は,JIS K 6556-2に規定する状態調節を行う。 

1回の試験で3枚以上の革を試験する場合,それぞれの革から1個の試験片を採取する必要があるが,

試験片の総数は3個以上とする。 

5.2 

試験片の質量を0.001 g単位で測定するか,又はISO 2420に規定する方法で,体積を測定する。 

5.3 

全ての操作は,JIS K 6556-2に規定する温度で行う。ただし,湿度を調整する必要はない。 

手順 

6.1 

容量法 

6.1.1 

クベルカ装置(4.1)が清潔でグリースなどが付着していないことを確認する。内壁をイオン交換

水(4.5)で湿らせ,残りは捨てる。 

6.1.2 

装置をその球状部(A)がシリンダ(B)の直下にくるように置き,水位が目盛の0 mL〜1 mLの

K 6557-6:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

間になるまで十分な量のイオン交換水(4.5)を入れる。値を読み取り記録する。 

6.1.3 

試験片をシリンダ(B)に入れ,球状部(A)からシリンダへ水を流し入れる。水の蒸発を防ぐた

めシリンダにゴム栓(C)をして,装置を平らな所に置く。 

6.1.4 

試験片を一定時間(6.1.5の注記1及び注記2参照)浸せきした後,装置を倒立させて水を球状部

に移す。移してから1分後に読み取った水位を記録し,吸水した水の体積を計算する。 

6.1.5 

さらに,一定時間ごとの吸水度も測定する必要がある場合には,直ちに,装置を倒立させて水をシ

リンダ(B)に戻し,試験片が水につかるようにする。6.1.4の操作を繰り返す。 

注記1 二つの浸せき時間で測定を行えば,ほとんどの目的は達成できる。可能な場合は,次の中か

ら浸せき時間を選ぶ:15分±0.2分,30分±0.2分,60分±0.5分,120分±0.5分又は24時

間±0.1時間。 

注記2 シリンダ(B)から球状部(A)に水を移す間の1分間は,前の浸せき時間とみなさないで,

次の浸せき時間としてみなす。 

例えば,同一試料を用いて15分及び60分の浸せき時間の吸水度を測定する場合,最初に

浸せきする瞬間をゼロとすると,次の操作は,次のようになる。 

− 15分:移動開始 

− 16分:残留量を読み取り,直ちに試験片を再び浸せきする。 

− 60分:移動開始 

− 61分:残留量を読み取る。 

6.2 

質量法 

6.2.1 

試験片を質量法測定容器(4.6)に入れ,試験片の質量に対して約10倍のイオン交換水(4.5)を入

れる。試験片は浮き上がらないようにおもりなどで沈ませる。このとき,試験片が底面と接触しないよう

にガラス棒などを置く。 

6.2.2 

試験片を一定時間(6.1.5の注記1及び注記2参照)浸せきした後,試験片を取り出す。付着して

いる水滴を軽くろ紙で取り除き,直ちに質量を0.001 gまで測定する。 

注記 軽くて薄い試験片で,水が十分両面に行き渡らない場合には,水量を増加してもよいが,その

場合は試験報告書に記載する。 

試験結果の表し方 

7.1 

容量法 

式(1)を用いて100 g当たりのミリリットル量で表す吸水度Q(%)を算出するか,又は式(2)を用いて100 

mL当たりのミリリットル量で表す吸水度P(%)を算出し,四捨五入によって整数位とする。 

100

m

V

Q=

 ············································································· (1) 

100

2

V

V

P=

 ············································································· (2) 

ここに, 

V1: 6.1.4で測定した吸収した水の体積(mL) 

V2: 5.2で測定した試験片の体積(mL) 

m: 5.2で測定した試験片の質量(g) 

注記 ISO 2420では,体積を立方ミリメートルで測定する。このため,V2(mL)の値を求めるには1 000

で除算する。ただし,1 cm3=1 mLである。 

K 6557-6:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

7.2 

質量法 

吸水度M(%)は,式(3)を用いて算出し,四捨五入によって整数位とする。 

100

1

1

2

×

W

W

W

M

 ······································································ (3) 

ここに, 

W1: イオン交換水に浸せき前の試験片の質量(g) 

W2: イオン交換水に規定時間浸せき後の試験片の質量(g) 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。 

a) この規格の規格番号 

b) 使用した吸水度の測定方法 

c) 各浸せき時間における吸水度の算術平均[Q(%),P(%)又はM(%),整数位] 

d) JIS K 6556-2に規定する基準標準状態以外で状態調節及び試験した場合の詳細 

e) この規格で規定した方法との相違点 

f) 

試料を識別するための詳細情報及び試料採取に関するJIS K 6556-1との相違点 

g) 浸せき時間 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 6557-6:2016 革試験方法−物理試験−第6部:静的吸水度の測定 

ISO 2417:2002,Leather−Physical and mechanical tests−Determination of the static 
absorption of water 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

4 装置 

4.3 抜型 

4.3 

JISとほぼ同じ 

追加 

ISO規格の容量法に,JISでは
質量法を追加して,抜型の寸法
を記載した。 

我が国の使用実態に合わせた。実
質的な差異はない。 

4.6 質量法測定容器  

− 

− 

追加 

JISでは質量法測定容器を記載
した。 

国際規格の見直しの際,修正を提
案する。実質的な差異はない。 

6 手順 

6.2 質量法 

− 

− 

追加 

JISでは質量法の手順を記載し
た。 

国際規格の見直しの際,修正を提
案する。実質的な差異はない。 

7 試験結
果の表し
方 

7.2 質量法 

− 

− 

追加 

JISでは質量法の試験結果の表
し方を記載した。 

国際規格の見直しの際,修正を提
案する。実質的な差異はない。 

8 試験報
告書 

b) 吸水度の測定方
法 
g) 浸せき時間 

− 

− 

追加 

JISでは吸水度の測定方法及び
浸せき時間を記載した。 

国際規格の見直しの際,修正を提
案する。実質的な差異はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2417:2002,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

2

K

 6

5

5

7

-6

2

0

1

6