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K 6556-1:2016  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 試料の採取部位 ················································································································ 3 

4.1 試験の一般原理 ············································································································· 3 

4.2 丸革及び半裁革 ············································································································· 4 

4.3 ベンズ及び尻(バット)部 ······························································································ 5 

4.4 肩(ショルダ)部 ·········································································································· 6 

4.5 腹(ベリー)部 ············································································································· 7 

5 試料の保管 ······················································································································ 8 

6 試料の識別 ······················································································································ 8 

6.1 背線方向の標示 ············································································································· 8 

6.2 記載事項 ······················································································································ 8 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 9 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6556の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6556-1 第1部:試料採取部位 

JIS K 6556-2 第2部:試料調製及び状態調節 

JIS K 6556-3 第3部:大口試料のアイテム枚数 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

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革試験方法−試料採取及び調製−第1部: 

試料採取部位 

Leather-Sampling and preparation-Sampling location 

序文 

この規格は,2002年に第2版として発行されたISO 2418を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,全ての種類の哺乳類の革に適用でき,革からの試料を採取する部位及び試料の識別方法に

ついて規定する。ただし,鳥類,魚類及びは(爬)虫類の革には適用しない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 2418:2002,Leather−Chemical, physical and mechanical and fastness tests−Sampling location

(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格(対応国際規格の規定を不採用とした。) 

注記 対応国際規格では,次に掲げる文献を引用しているが,日本工業規格としては削除した。 

“International Glossary of Leather Terms”−2 nd edition 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

試料(laboratory sample) 

規定部分から採取した革。 

3.2 

皮(hide, skin) 

動物の体の表面を覆う器官。ウシ,ウマ,ラクダ,ゾウなど大型の動物が成熟したものから得た皮はハ

イド(hide)といい,ヒツジ,ヤギ,ブタなど小型の動物の皮又は未成熟な大型の動物から得た皮をスキ

ン(skin)という。ただし,国によって様々な使われ方をしており,日本では全てを皮という。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.3 

革(leather) 

腐敗しないようになめした動物の皮。皮本来の繊維構造を損なわず,ほとんど元のまま保っているもの

を革という。毛は除去したものも,残っているものもある。 

注記 なめし前後に複数の層に分割する場合があるが,表面(銀面)層がないものは床革という。 

仕上げ塗装,又は表面層を付与したものは,仕上げ塗装,又は表面層の厚さが0.15 mm以下

のものを革という。 

革を機械的,又は化学的に繊維状,小片,粉末状に粉砕し,樹脂などの使用の有無にかかわ

らず,シート状などに加工したものは革とはいわない。 

なお,皮革という用語も使用されるが,皮革は皮及び革を総称する用語である。 

3.4 

ベンズ(bend) 

牛革の肩(ショルダ)部及び腹(ベリー)部を取り除いた部分[尻(バット)部]を背線で二つに分け

たもの。 

3.5 

丸革(whole leather) 

細断しない1枚の革全体。 

3.6 

半裁革(side) 

丸革を背線で二分した革。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.7 

ベンズ,尻(バット)部,肩(ショルダ)部及び腹(ベリー)部の場所 

ベンズ,尻(バット)部,肩(ショルダ)部及び腹(ベリー)部の場所を,図1に示す。 

図1−ベンズ,尻(バット)部,肩(ショルダ)部及び腹(ベリー)部の場所 

試料の採取部位 

4.1 

試験の一般原理 

4.1.1 

試料の選択 

4.1.1.1 

試料は,引っかききず又はナイフカットのような明らかな欠陥がないものを使用する。 

4.1.1.2 

この試料採取手順は,化学試験,物理試験及び染色堅ろう度試験を同時に行えるように考慮して

いる。 

4.1.2 

物理試験及び染色堅ろう度試験用の試料採取 

物理試験及び染色堅ろう度試験の場合は,試料に応じて図2〜図5の適切なものを選び,網掛けの四角

の部分から試料を採取する。 

4.1.3 

化学試験用の試料採取 

4.1.3.1 

化学試験の場合は,試料に応じて図2〜図5の適切なものを選び,斜線部分から試料を採取する。 

4.1.3.2 

化学試験に必要な最小量が確保できない場合は,背線の反対側の対応する部分から採取する。た

だし,その部分からも採取できない場合は,規定の採取部位に隣接する部分から追加試料を採取する。 

4.1.3.3 

物理試験用の試料を採取した残りの汚れがない部分は,化学試験に使うこともできる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.2 

丸革及び半裁革 

丸革及び半裁革の試料は,図2の網掛けの正方形の部分(GJKH)及び/又は斜線の正方形の部分(HLMN)

を採取する。小動物の場合は,EF及びJKの距離が,単一の試料として必要な長さよりも短くなる場合が

ある。小動物から試料を採取する場合は,この手順からの逸脱をできるだけ小さくして試料を採取する。 

記号 

1 背線(BC) 
B:尾の付け根 
AD:BCに垂直な線 
GH及びJKはBCに平行 
AF=FD 
AC=2 AB 
JK=EF 
GE=EH 
HL=LK=HN 
AE=50 mm±5 mm 

図2−丸革及び半裁革の試料採取部位を示す頭部を取り除いた革の図 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.3 

ベンズ及び尻(バット)部 

ベンズ及び尻(バット)部の試料は,図3の網掛けの正方形の部分(GJKH)及び/又は斜線の正方形

の部分(HLMN)を採取する。 

記号 

1 背線(BC) 
B:尾の付け根 
AD:BCに垂直な線 
GH及びJKはBCに平行 
CA=AB 
AF=FD 
JK=EF 
GE=EH 
HL=LK=HN 
AE=50 mm±5 mm 

図3−ベンズ[又は尻(バット)部]の試料採取部位 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.4 

肩(ショルダ)部 

肩(ショルダ)部の試料は,図4の網掛けの長方形の部分(ABCD)及び/又は斜線の正方形の部分(AEFG)

を採取する。 

記号 

1 背線(RT) 
DC:RSに平行な線 
BCP:背線に平行な線 
AB:DCに平行 
RP=PS 
DC=2 AD 
AE=EB=AG 
CP=20 mm±2 mm 
AH=50 mm±5 mm 

図4−肩(ショルダ)部の試料採取部位 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.5 

腹(ベリー)部 

腹(ベリー)部の試料は,図5の網掛けの長方形の部分(GJKH)及び/又は斜線の正方形の部分(LMNG

及びHPQR)を採取する。 

記号 

AD:BCに垂直な線 
CA=AB 
GE=EH=EF 
LG=HR=GH/4 
LG=GN=HP 
GH=150 mm±15 mm 
AE=20 mm±2 mm 

図5−腹(ベリー)部の試料採取部位 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試料の保管 

試料は,汚染又は局所的な熱の影響を受けないような状態で保管する。 

試料の識別 

6.1 

背線方向の標示 

試料の背線側に,頭部方向を示す矢印を描く。 

6.2 

記載事項 

試料には,次の事項を記載する。 

a) 革の名称 

b) 試料採取日 

c) 必要に応じて,試料の参照番号 

d) この規格の規格番号 

e) この規格で規定した試料採取手順との相違点 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 6556-1:2016 革試験方法−試料採取及び調製−第1部:試料採取部位 

ISO 2418:2002,Leather−Chemical, physical and mechanical and fastness tests−
Sampling location 

(I)JISの規定 

(II) 

国際
規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

3 用語及び
定義 

3.2 皮(hide, skin) 
3.3 革(leather) 
3.4 ベンズ(bend) 
3.5 丸革(whole leather) 
3.6 半裁革(side) 
3.7 ベンズ,尻(バット)
部,肩(ショルダ)部及び
腹(ベリー)部の場所 

JISとほぼ同じ 

追加 
 
 
 
 
追加 

JISは,分りやすくするため追
加規定した。 
 
 
 
JISには,ベンズ,尻部,肩部
及び腹部の場所が分かりにく
いので規定内容及び全体図と
して追加した。 

実質的な技術的な差異はない。 
 
 
 
 
国際規格の見直しの際,提案を行う。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 2418:2002,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

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1

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