サイトトップへこのカテゴリの一覧へ

K 6400-3:2011  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 原理······························································································································· 2 

5 試験機···························································································································· 2 

5.1 試験機の概要 ················································································································ 2 

5.2 手動計測試験機 ············································································································· 3 

5.3 自動計測試験機 ············································································································· 3 

6 試験片···························································································································· 3 

7 試験片の数 ······················································································································ 4 

8 試験の一般条件 ················································································································ 4 

8.1 試験片の採取方法 ·········································································································· 4 

8.2 試験片の状態調節 ·········································································································· 4 

8.3 試験場所の標準状態 ······································································································· 4 

9 試験方法························································································································· 4 

9.1 試験片の予備圧縮調節 ···································································································· 4 

9.2 測定 ···························································································································· 4 

10 結果のまとめ方 ·············································································································· 5 

11 試験報告書 ···················································································································· 5 

附属書A(参考)自動計測の例 ······························································································· 6 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 7 

K 6400-3:2011  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ゴム工業会

(JRMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS K 6400-3:2004は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6400の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6400-1 第1部:通則 

JIS K 6400-2 第2部:硬さ及び圧縮たわみ 

JIS K 6400-3 第3部:反発弾性の求め方 

JIS K 6400-4 第4部:圧縮残留ひずみ及び繰返し圧縮残留ひずみ 

JIS K 6400-5 第5部:引張強さ,伸び及び引裂強さ 

JIS K 6400-6 第6部:燃焼性 

JIS K 6400-7 第7部:通気性 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6400-3:2011 

軟質発泡材料−物理特性− 

第3部:反発弾性の求め方 

Flexible cellular polymeric materials-Physical properties- 

Part 3: Determination of resilience by ball rebound 

序文 

この規格は,2007年に第2版として発行されたISO 8307を基に,技術的内容を変更して作成した日本

工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,軟質発泡材料の反発弾性の求め方について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 8307:2007,Flexible cellular polymeric materials−Determination of resilience by ball rebound

(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

警告 この規格の利用者は,通常の試験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使

用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者

は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS B 1501 転がり軸受−鋼球 

JIS K 6400-1 軟質発泡材料−物理特性の求め方−第1部:通則 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

連続気泡軟質発泡材料(open-cell flexible cellular material) 

独立気泡の占める体積の割合が全体の25 %未満の軟質発泡材料。 

K 6400-3:2011  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2 

独立気泡軟質発泡材料(closed-cell flexible cellular material) 

独立気泡の占める体積の割合が全体の25 %以上の軟質発泡材料。 

3.3 

底づき 

鋼球が,試験片に落下し最下部まで沈み込み跳ね返るときに,跳ね返り高さが,試験片の下側に位置す

る試験台の影響を受ける現象。 

注記 底づきの有無は,鋼球と試験台とが接触するときに,試験片を通して間接的に発生する接触音

で判断できる。 

原理 

試験片に,規定高さから鋼球を落下させ,跳ね返った高さを測定する。 

試験機 

5.1 

試験機の概要 

試験機は,図1に示す内径が30〜65 mmの垂直な透明の管からなり,その内側にJIS B 1501に規定する

呼び16 mm,等級G40の鋼球(直径16±0.5 mm,質量16.8±1.5 g)を,磁石又は他の方法によって保持

し,試験片の中央部に鋼球を回転させず落下させる機構をもつものとする。鋼球の落下高さは,500±0.5 

mmとする。ゼロ点は,鋼球の最上部の位置が最も読み取りやすい試験片の表面から16 mm上側の位置(鋼

球の直径分上方の位置)とし,落下前の鋼球の最上部は,試験片の表面から516 mmの位置とする。 

管が垂直な状態になっていない場合,測定誤差が生じる可能性及び跳ね返った鋼球が管に接触し,測定

値が無効となる可能性がある。水準器などを用いて,管が堅固な試験台に垂直に取り付けられていること

及び試験台が水平に保たれていることを確認したものを用いる。 

試験機は,鋼球の跳ね返った高さを読み取る方法の違いによって,手動計測試験機及び自動計測試験機

の2種類がある。 

background image

K 6400-3:2011  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

鋼球保持機構 

鋼球 

透明な管 

試験片 

堅固な試験台 

図1−試験機の概略図 

5.2 

手動計測試験機 

視線の違いによる誤差を最小にするために,管には,跳ね返り高さを測定する区間(500 mm)に,全周

にわたり5 %(25 mm)ごとに目盛を付け,全周の1/3にわたり1 %ごとに目盛を付ける。 

5.3 

自動計測試験機 

自動計測試験機は,手動計測試験機と同様の結果が得られることを確認したものを用いる。例えば,鋼

球が試験片に接触した後の反発速度,又は鋼球が試験片の表面に1回目に接触する時間及び2回目に接触

する時間の間隔から,反発弾性を計算処理する電子装置を備え,手動計測試験機との測定誤差は,±1 %

(±5 mm)であるものを用いる(附属書A参照)。 

なお,この自動計測試験機には,管に目盛は必要ない。 

試験片 

試験片は,次による。 

a) 試験片は,試料から,厚さ50 mm以上,幅100 mm以上及び長さ100 mm以上を採取する。厚さが   

50 mm未満の試験片は,接合剤を使わずに50 mm以上になるまで積層する。 

寸法は,JIS K 6400-1の6.(寸法測定方法)によって測定する。モールド製品の場合,成形時に金

型と接触し,密度の高くなった表面のスキン層を取り除く。試験片を作製するときに取り除くスキン

K 6400-3:2011  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

層の厚さは,成形品の形状によって異なるが,最低5 mmとする。しかし,成形品が薄く,表面から

5 mmを取り除くと適切な大きさの試験片を作製できない又は表面そのものが性能を左右する場合は,

スキン層が付いた成形品の試験片を用いてもよい。その場合,試験片の表面状態を試験報告書に記載

する。 

試験片は,厚さが均一で,かつ,表面が平滑なものを用いる。 

b) 非常に軟らかい材料又は低密度の材料では,厚さ50 mmでは,底づきによって試験結果が高い値にな

ることがある。その場合,測定結果は無効とし,より厚い試験片を用いて再試験を行う。また,積層

品の場合は,層間でずれが生じる可能性がある。その場合,できる限り面積の大きい試験片を使用し,

ずれにくい状態にして試験を行う。 

試験片の数 

試験片の数は,3個とする。 

なお,試験片は,同一種類の三つの異なる試料から,それぞれ1個ずつ採取する又は一つの試料の異な

る部分から3個採取する。 

試験の一般条件 

8.1 

試験片の採取方法 

試験片の採取方法は,JIS K 6400-1の5.(試験の一般条件)による。 

8.2 

試験片の状態調節 

試験片の状態調節は,JIS K 6400-1の5.(試験の一般条件)による。 

8.3 

試験場所の標準状態 

試験場所の標準状態は,JIS K 6400-1の5.(試験の一般条件)による。 

試験方法 

9.1 

試験片の予備圧縮調節 

連続気泡軟質発泡材料(3.1)については,測定前に試験片の予備圧縮調節を行う。試験片を0.4〜6 mm/s

の速度で,元の厚さの20〜25 %の厚さになるまで連続して2回圧縮し,その後,8.3に規定する条件で試

験片を10±5分間放置する。独立気泡軟質発泡材料(3.2)については,予備圧縮調節を行わない。 

9.2 

測定 

測定は,次による。 

a) 管の下側に試験片を置き(図1参照),試験片表面の16±0.5 mm上方がゼロ点になるように,管の高

さを調節する。このとき,管が試験片を圧縮しない程度に軽く接触した状態で固定する。 

b) 鋼球を落下させ,跳ね返った最大の高さを記録する。鋼球が,落下又は跳ね返るときに管と接触した

値は無効とし,再測定を行う。視線による誤差を最小にするため,観察者は,跳ね返る高さを読み取

る目線と環状の目盛とが一直線上になるように目の位置を合わせる。必要ならば,目の位置を決定す

るために,予備試験を行う。 

c) 1個の試験片に対して,1分間以内に3回の測定を行い,その中央値を求める。測定値が中央値から

20 %以上外れた場合は,同じ試験片で,更に2回追加試験を行い,5個の測定値から中央値を求める。 

K 6400-3:2011  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

10 結果のまとめ方 

3個の試験片から求めた3個の中央値から全体の中央値を求め,反発弾性とする。 

なお,自動計測試験機によって測定した場合の結果は,最も近い整数で表記する。 

11 試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記載する。 

a) この規格の番号(JIS K 6400-3) 

b) 試料に関する詳細(試料のロット番号又は製造日,連続気泡又は独立気泡など。) 

c) 試験片の状態調節条件,試験場所の温度及び湿度 

d) 試験機の種類(手動計測試験機による測定又は自動計測試験機による測定) 

e) 反発弾性(3個の試験片から得られた3個の中央値から求めた全体の中央値) 

f) 

各試験片に対して行った3回(又は5回)の個々の測定値 

g) 試験年月日 

h) 試験片の表面状態(スキン層がある場合だけ) 

K 6400-3:2011  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

自動計測の例 

装置の基本的な構造は,図1のとおりであるが,鋼球が試験片に接触した時間を計測する感知機が,管

の下端に備わっている。時間測定は,鋼球が試験片の表面に接触してから開始し,2回目の接触までの時

間を測定する。時間間隔は,次の式によって算出する。 

g

h

t

2

2

tot=

ここに, 

ttot: 最初の接触から2回目の接触までに要した時間(s) 

h: 鋼球が跳ね返ったときの最大の高さ(mm) 

g: 重力加速度(mm/s2) 

上の式から,鋼球が跳ね返ったときの最大の高さは,次の式で表せる。 

8

2

tot

t

h

×

=g

反発弾性は,次の式によって算出する。 

100

max

×

=hh

R

ここに, 

R: 反発弾性(%) 

hmax: 落下距離(500 mm) 

background image

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 6400-3:2011 軟質発泡材料−物理特性−第3部:反発弾性の
求め方 

ISO 8307:2007 Flexible cellular polymeric materials−Determination of resilience by ball rebound 

(I)JISの規定 

(II) 
国際
規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価及
びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条
番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

3 用語及び定義 

3.3 底づき 

− 

− 

追加 

ISO規格にはない底づきの定義を追加した。 国際規格の見直しの際,提案を行う。 

5 試験機 
 

5.1 試験機の
概要 

5.1 

JISとほぼ同じ 追加 

JIS B 1501の引用を追加した。 

正確さを期すため追加したもので,
技術的差異は軽微である。 

6 試験片 

JISとほぼ同じ 追加 

JIS K 6400-1の引用(寸法測定方法)を追加
した。 

正確さを期すため追加したもので,
技術的差異は軽微である。 

8 試験の一般条
件 

8.1 試験片の
採取方法 

JISとほぼ同じ 追加 

JIS K 6400-1から引用した。 
 

内容はISO規格と一致しており,実
質的な差異はない。 

8.2 試験片の
状態調節 

JISとほぼ同じ 追加 

JIS K 6400-1から引用した。 
品質管理においては,温度23±5 ℃,相対
湿度(50

20
10

−)%の条件で状態調節を実施し

てもよいことを追加している。 

規格利用者の利便性が向上するた
め,ISOへ提案する。 

8.3 試験場所
の標準状態 

9.2.1 

JISとほぼ同じ 追加 

JIS K 6400-1から引用した。 
品質管理においては,温度23±5 ℃,相対
湿度(50

20
10

−)%の条件で状態調節を実施し

てもよいことを追加している。 

規格利用者の利便性が向上するた
め,ISOへ提案する。 

11 試験報告書 

12 

JISとほぼ同じ 追加 

試験報告書への記載事項を追加。 

技術的な差異はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 8307:2007,MOD 
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD………………国際規格を修正している。 

2

K

 6

4

0

0

-3

2

0

11

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。