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K 6400-1:2004  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本ゴム工業会(JRMA)/財団法人日本規格

協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の

審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによってJIS K 6400:1997は廃止され,こ

の規格を含む次の7部の規格に置き換えられる。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6400-1には,次に示す附属書がある。 

附属書1(参考) セル数の求め方 

附属書2(参考) 従来JISとの関係 

JIS K 6400の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6400-1 第1部:通則 

JIS K 6400-2 第2部:硬さ及び圧縮たわみ 

JIS K 6400-3 第3部:反発弾性 

JIS K 6400-4 第4部:圧縮残留ひずみ及び繰返し圧縮残留ひずみ 

JIS K 6400-5 第5部:引張強さ,伸び及び引裂強さ 

JIS K 6400-6 第6部:燃焼性 

JIS K 6400-7 第7部:通気性 

K 6400-1:2004  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1. 適用範囲 ························································································································ 1 

2. 引用規格 ························································································································ 1 

3. 試験の種類 ····················································································································· 2 

4. 一般事項 ························································································································ 3 

5. 試験の一般条件 ··············································································································· 3 

5.1 試料及び試験片の保管 ···································································································· 3 

5.2 試験片の採取方法 ·········································································································· 3 

5.3 試験片の状態調節 ·········································································································· 3 

5.4 試験場所の標準状態 ······································································································· 3 

6. 寸法測定方法 ·················································································································· 3 

6.1 測定器具 ······················································································································ 3 

6.2 測定器具の選択 ············································································································· 3 

6.3 測定場所及び測定数 ······································································································· 4 

6.4 板状試験片の厚さの測定方法···························································································· 4 

6.5 打ち抜いた場合の試験片の幅の測定方法 ············································································· 4 

附属書1(参考)セル数の求め方 ····························································································· 5 

附属書2(参考)従来JISとの関係 ·························································································· 6 

  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6400-1:2004 

軟質発泡材料−物理特性の求め方− 

第1部:通則 

Flexible cellular polymeric materials− 

Determination of physical properties− 

Part 1: General rules 

序文 この規格は,1997年に発行された軟質ポリウレタンフォーム試験方法(JIS K 6400:1997)を基礎とし,

第1部〜第7部からなる新たな軟質発泡材料の試験方法として制定するに際して,対応国際規格のある第

2部〜第7部の共通事項をまとめた試験方法に関する通則とし,対応国際規格のない第1部として作成し

た日本工業規格である。 

警告 この規格の利用者は,通常の試験室での作業に精通しているものとする。この規格は,その使用に

関連して起こるすべての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利用者は,各

自の責任において安全及び衛生に対する適切な処置を取らなければならない。 

1. 適用範囲 この規格は,軟質発泡材料の物理試験方法に共通する一般事項,試験の一般条件,及び寸

法測定方法について規定する。 

参考 附属書1にセル数の求め方,附属書2に従来JISとの関係を示す。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格を構成するも

のであって,その後の改正版の追補には適応しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追

補を含む。)を適用する。 

JIS B 7503 

ダイヤルゲージ 

JIS B 7507 

ノギス 

JIS B 7512 

鋼製巻尺 

JIS B 7516 

金属製直尺 

JIS Z 8202-0 量及び単位−第0部:一般原則 

JIS Z 8202-1 量及び単位−第1部:空間及び時間 

JIS Z 8202-3 量及び単位−第3部:力学 

JIS Z 8202-4 量及び単位−第4部:熱 

JIS Z 8401 

数値の丸め方 

ISO 471:1995 Rubber−Temperatures,humidities and times for conditioning and testing 

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K 6400-1:2004  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ISO 1923:1981  Cellular plastics and rubbers−Determination of linear dimensions 

3. 試験の種類 試験の種類は,表1による。 

表 1 試験の種類 

試験項目 

試験の概要 

試験方法 
関連規格 

見掛け密度 

試料の単位体積当たりの質量であり,kg/m3の単位で示す。 

JIS K 7222 

硬さ試験 

定められた条件下で,定められた変形を与えるのに要する力を
求める。 

JIS K 6400-2 

A法 

試験片の厚さの40 %まで圧縮したときの力を求める。 

B法 

試験片の厚さの25 %から65 %まで連続して圧縮したときの
それぞれの力を求める。 

C法 

簡易試験方法で,試験片の厚さの40 %まで圧縮した瞬間の力
を求める。 

D法 

試験片の厚さの25 %まで圧縮したときの力を求める。 

圧縮たわみ
試験 

定められた条件下で,試験片に変形を与えたときに生じる反発
力と変形率との関係を求める。 

JIS K 6400-2 
 
 

A−1法 
 

密度250 kg/m3 未満の試料での試験方法。 
圧縮応力/ひずみ特性及び規定の圧縮率での圧縮応力を求める。 

A−2法 
 

密度250 kg/m3 以上の試料での試験方法。 
圧縮応力/ひずみ特性及び規定の圧縮率での圧縮応力を求める。 

B法 

硬さ試験と同様な試験機,試験片を用いて,試験片の厚さの
75 %まで圧縮/回復したときの力−たわみ率を求める。計算
によって,圧縮たわみ係数とヒステリシスロス率を求める。 

反発弾性 
試験 

試験片に500 mmの高さから鋼球を落下させ,跳ね返った高さ
から反発弾性を求める。 

JIS K 6400-3 

圧縮残留ひ
ずみ試験 

試験片を規定の温度の条件下で,その厚さの50 %又は75 %,
また,特別な場合としては90 %に圧縮した後,元の厚さに対
する低下率を求める。 

JIS K 6400-4 

A法 

70 ℃のオーブンで22時間加熱圧縮して求める。 

B法 

標準状態温度と同じ温度条件下で72時間圧縮して求める。 

C法 

関係する当事者間で合意された,時間,温度,圧縮の程度で実
施する。 

湿熱圧縮残
留ひずみ 
試験 

試験片 厚さ50 mm,幅及び長さ100 mmを元厚の70 %まで圧
縮し恒温恒湿槽で温度40 ℃,相対湿度95〜100 %で22時間
静置する。その後,恒温恒湿槽から試験片を取り出し,15分間,
状態調節したのと同じ環境下で放置した後,元の厚さに対する
低下率を求める。 

JIS K 6400-4 

繰返し圧縮
残留ひずみ
試験 

試験片を定荷重,定変位で繰返し圧縮することによって発生す
る厚さ,又は硬さの低下量若しくは低下率を求める。 

JIS K 6400-4 

A法 

試験片より小さな範囲を,一定の力で繰返し圧縮することによ
って発生する,厚さ低下率,又は硬さ低下量若しくは硬さ低下
率の値を求める。 

B法 

試験片全体を,厚さの50 %まで繰返し圧縮することによって
発生する厚さの低下率を求める。 

引張試験 

ダンベル状試験片を引張試験装置を用いて規定速度で破断す
るまで引っ張り,引張強さ,破断時の伸びを求める。 

JIS K 6400-5 

引裂試験 

トラウザ形又は切り込みなしアングル形試験片を引張試験装
置を用いて規定速度で引っ張り,引裂強さを求める。 

JIS K 6400-5 

燃焼性試験 

規定された装置を使用し,規定された試験片を水平状態に置
き,小火炎で燃焼させたときの消火時間,燃焼距離,燃焼速度
を求める。 

JIS K 6400-6 

通気性試験 

A法・B法 通気性試験機を使用し,試験片の前後で引き起こされる規定さ

れた一定圧力損失差を維持させるために必要な風量を求める。 

JIS K 6400-7 

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K 6400-1:2004  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4. 一般事項 単位記号は,JIS Z 8202-0,JIS Z 8202-1,JIS Z 8202-3及びJIS Z 8202-4による。数値の

丸め方は,JIS Z 8401による。 

5. 試験の一般条件  

5.1 

試料及び試験片の保管  試料及び試験片は,直射日光の当たらない暗所で保管する。 

5.2 

試験片の採取方法 特に指定のない限り, 試験片は製造後72時間以上経過した試料から採取する。

ただし,製造後16時間又は48時間後に行った試験で得られた測定値の平均値が72時間後に行った試験結

果と10 %以上差がない場合は,製造後16時間後又は48時間後に試験を行ってもよい。 

5.3 

試験片の状態調節 試験片の状態調節は,ISO 471の規定に従い,試験前に次に定めるいずれかの条

件で,16時間以上調整しなければならない。 

a) 温度 23±2 ℃,相対湿度 (50±5) % 

b) 温度 27±2 ℃,相対湿度 (65±5) % 

ただし,品質管理においては製造後12時間以上経過した後,試験片を採取し,温度23±5 ℃ ,相対湿

度(5020

10

+

−)%で6時間以上調整後,試験を行ってもよい。 

5.4 

試験場所の標準状態  試験場所の標準状態は,通常,試験片の状態調節と同じ温度,湿度とする。 

6. 寸法測定方法  

6.1 

測定器具 測定器具は,ISO 1923で規定するもののほか,次の測定器具を用いてもよい。 

a) ダイヤルゲージ ダイヤルゲージは,JIS B 7503に規定するもので,測定面の面積が約10 cm2で精度

が0.05 mm,又はこれと同等以上の精度をもつものとする。 

b) ノギス ノギスは,JIS B 7507に規定するもので,精度が0.1 mm又はこれと同等以上の精度をもつも

のとする。 

c) 鋼製巻尺 鋼製巻尺は,JIS B 7512に規定するもので,精度が0.5 mm又はこれと同等以上の精度をも

つものとする。 

d) 金属製直尺 金属製直尺は,JIS B 7516に規定するもので,精度が0.5 mm又はこれと同等以上の精度

をもつものとする。 

6.2 

測定器具の選択 測定器具の選択は,測定しようとする寸法に応じて,表2によって選択する。 

表 2 測定器具の選択 

測定寸法 

mm 

推奨測定器具 

要求精度 

通常の場合 

形状的に対応可能な場合 

          10以下 

0.05 mm 

ダイヤルゲージ 

10を超え100以下 

0.1 mm 

ノギス 

ダイヤルゲージ 

100を超えるもの 

0.5 mm 

鋼製巻尺又は金属製直尺 

ノギス 

a) ダイヤルゲージを用いて寸法をはかる場合には,通常,測定する試験片の寸法より大きな台の上に試

験片を平らに置いて使用する。使用したダイヤルゲージの読みは,最も近い0.1 mmの単位に丸める。 

b) ノギスを用いて寸法をはかる場合には,試験片に圧縮を加えないように,スライダ面が試験片に接す

る位置で使用する。使用したノギスの読みは,最も近い0.2 mmの単位に丸める。 

K 6400-1:2004  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

c) 鋼製巻尺及び金属製直尺を用いて寸法を測定する場合には,試験片をゆがめないように測定する。使

用した鋼製巻尺及び金属製直尺の読みは,最も近い1 mmの単位に丸める。 

6.3 

測定場所及び測定数 試験片の形状と大きさによって測定数を決めてよいが,測定場所は,少なく

とも5か所以上とする。正しい平均値を得るために測定点は広く,離れた場所とする。各場所で3回測定

を行い,その中央値を読み取り,5か所以上の中央値から平均値を計算する。 

6.4 

板状試験片の厚さの測定方法 板状試験片の厚さは,試験の目的に応じて選択しなければならない。 

なお,厚さ測定時に測厚器の加圧面が試験片の縁から外部に出た状態で測定してはならない。測厚器の

加圧面が試験片の縁から外部に出る場合は,試験片を打ち抜く前にあらかじめその箇所の厚さを測定して

おき,その値を試験片の厚さとする。 

6.5 

打ち抜いた場合の試験片の幅の測定方法 打ち抜いた場合の幅の測定は,打抜き刃の幅(刃の内の

り)をそのまま用いる。やむを得ず規定以外の打抜き刃を用いたときは,内抜き刃の幅(刃の内のり)を

測定しなければならない。 

K 6400-1:2004  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書1(参考)セル数の求め方 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

軟質発泡材料のセル数の求め方は,次による。 

1. 試験片 試験片は,厚さ10 mm以上,幅及び長さ100 mm以上の試験片を1個採取する。 

2. 試験装置 試験装置は,倍率が5倍以上の拡大鏡で,拡大鏡が左右に移動でき,その移動距離を測定

できる目盛を装備しているものとする。 

3. 測定方法 測定方法は,試験片を試験装置の台の上に載せ,拡大鏡を移動させながら直線上10 mm間

のセルの個数を数える。測定箇所は3か所とする。 

4. 計算 セル数は,次の式によって算出し,3か所の平均値をJIS Z 8401によって丸めの幅1で丸める。 

N=n×2.5 

ここに, N: セル数(個/25 mm) 
 

n: 10 mm間のセルの個数 

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K 6400-1:2004  

   

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書2(参考)従来JISとの関係 

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

従来の軟質ウレタンフォーム試験方法(JIS K 6400:1977)と軟質発泡材料−物理特性の求め方−(JIS K 

6400規格群)などの規定項目との関係を,附属書2表1として示す。 

附属書2表 1 従来JISとJIS K 6400規格群などの規定項目との関係 

試験項目 

JIS K 6400 :1997 

JIS K 6400 規格群 

他の試験法規格 

見掛け密度 

5. 

− 

JIS K 7222 

硬さ 

6.3 A法 

JIS K 6400-2 6.7  D法 

6.4 B法 

JIS K 6400-2 6.4  A法 

6.5 C法 

JIS K 6400-2 6.5  B法 

6.6 D法 

JIS K 6400-2 6.6  C法 

圧縮たわみ係数 

附属書(参考)1. 

JIS K 6400-2 7.3  B法 

ヒステリシスロス率 

附属書(参考)1. 

JIS K 6400-2 7.3  B法 

反発弾性 

9.1 A法 

− 

9.2 B法 

JIS K 6400-3 

圧縮残留ひずみ 

7. 

JIS K 6400-4 4.5.2 A法 

− 

JIS K 6400-4 4.5.3 B法 

− 

JIS K 6400-4 4.5.4 C法 

湿熱圧縮残留ひずみ 

附属書(参考)2. 

− 

− 

JIS K 6400-4 5. 

繰返し圧縮残留ひずみ 

8.1 A法 

JIS K 6400-4 6.2 B法 

8.2 B法 

JIS K 6400-4 6.2 A法 

引張強さ 

10. 

JIS K 6400-5 3. 

伸び 

10. 

JIS K 6400-5 3. 

引裂強さ 

11. 

JIS K 6400-5 4. 

燃焼試験 

− 

JIS K 6400-6  

   自動車内装用 

12.1 A法 

− 

JIS D 1201 

   電気部品用 

12.2 B法 

− 

ISO 9772(JIS原案 
作製中) 

通気性 

13.1 A法 

JIS K 6400-7 4. B法 

13.2 B法 

JIS K 6400-7 3. A法 

セル数 

附属書(参考)3. 

JIS K 6400-1 附属書1(参考)