K 6378-6:2018
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 幅·································································································································· 2
5 長さ······························································································································· 3
5.1 エンドレスベルト及びジョイント用端末処理した非エンドレスベルト ······································ 3
5.2 端末処理をしていない非エンドレスベルト ·········································································· 3
6 測定方法························································································································· 3
6.1 ベルトの幅の測定 ·········································································································· 3
6.2 エンドレスベルトの長さの測定 ························································································ 3
6.3 非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定 ······························································ 4
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6
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(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本ベルト工業会(JBMA)及び一般財団法
人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
これによって,JIS K 6374:2008は廃止され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS K 6378の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 6378 ライトコンベヤベルト−応力緩和後の弾性係数の求め方
JIS K 6378-2 ライトコンベヤベルト−摩擦係数の求め方
JIS K 6378-3 ライトコンベヤベルト−走行帯電圧の求め方
JIS K 6378-4 ライトコンベヤベルト−表面電気抵抗の求め方
JIS K 6378-5 ライトコンベヤベルト−体積電気抵抗の求め方
JIS K 6378-6 ライトコンベヤベルト−幅及び長さの許容差
日本工業規格 JIS
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ライトコンベヤベルト−幅及び長さの許容差
Light conveyor belts-Tolerances on widths and lengths
of cut light conveyor belts
序文
この規格は,2012年に第2版として発行されたISO 15147を基とし,技術的内容を変更して作成した日
本工業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。
1
適用範囲
この規格は,ライトコンベヤベルトの幅及び長さの測定方法並びに寸法許容差について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 15147:2012,Light conveyor belts−Tolerances on widths and lengths of cut light conveyor belts
(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7507 ノギス
JIS B 7512 鋼製巻尺
JIS B 7516 金属製直尺
3
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
ライトコンベヤベルト(light conveyor belt)
ポリエステル,ポリアミド,アラミドなどの合成繊維又は綿などの天然繊維からなる織布を芯体とし,
ポリウレタン,ポリ塩化ビニル,ポリオレフィンなどの合成樹脂,天然ゴム,合成ゴムなどをカバー層及
び/又は中間層に用い,かつ,単位幅当たりの最大引張強さが1 000 N/mm以下のコンベヤベルト。
3.2
エンドレスベルト(endless belt)
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無端状に接合したベルト。
3.3
ジョイント用端末処理(splice)
エンドレスを行うためのベルト端末加工。
3.4
ベルトの幅(width of belt)
ベルトの進行方向と直角な方向の長さ。
3.5
ベルトの長さ(lengh of belt)
ベルトの進行方向における長さ。
3.6
ピッチ線(neutral line/pitch line)
ベルトを曲げるとき,ベルトの断面内で伸縮のない中立面が側面と交わってできる線(図1参照)。
3.7
内周長(internal endless-length of the belt)
エンドレスベルトの内側の長さ。
3.8
スラブベルト(slab belt)
ロール状のベルト。
3.9
中心周長(endless-length of the belt middle)
ベルトの厚さ方向の中心線に沿う長さ(図1参照)。
4
幅
ベルトの幅は6.1によって測定し,表1の規定を満足しなければならない。
注記 ベルトの幅の設定は,1 m以下の場合には50 mm間隔で,また,1 mを超える場合には100 mm
間隔で指定することが望ましい。
表1−ベルトの幅の許容差
単位 mm
ベルトの幅
低吸湿の材質についてb)
高吸湿の材質についてc)
超
以下
−
200
±1
±2
200
600
±2
±3
600
1 000
±4
±5
1 000
2 000
±6
±6
2 000
4 000
±7
ベルトの幅の±0.3 % a)
4 000
−
±8
ベルトの幅の±0.3 % a)
注a) 四捨五入し,mm単位に丸めることが望ましい。
b) 例えば,ポリエステル
c) 例えば,綿,ポリアミド
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5
長さ
5.1
エンドレスベルト及びジョイント用端末処理した非エンドレスベルト
ベルトの長さは6.2によって測定し,表2の規定を満足しなければならない。
表2−エンドレスベルト及びジョイント用端末処理した非エンドレスベルトの長さの許容差
ベルトの長さ
m
許容差
mm
2 以下
±10
2を超え
7 以下
±20
7を超え
ベルトの長さの±0.3 % a)
注a) 四捨五入し,10 mm単位に丸めることが望ましい。
5.2
端末処理をしていない非エンドレスベルト
ベルトの長さは6.3によって測定し,その許容差は0 %〜2.5 %でなければならない。
6
測定方法
6.1
ベルトの幅の測定
ベルトの幅の測定は,次による。
a) ベルトに張力をかけることなく平滑かつ硬い平面の上に置く。
例 テーブル,床など
b) JIS B 7507に規定するノギス,又はJIS B 7516に規定する金属製直尺を用い,ベルトの端部に対し直
角に当て,0.5 mm単位で測定する。
c) ベルトの長さ方向に,等間隔で,3点で測定する。
6.2
エンドレスベルトの長さの測定
エンドレスベルトの長さの測定は,次による。
なお,6.1と同時に測定してもよい。
a) ベルトに張力をかけることなく平滑かつ硬い平面の上に置く。
例 テーブル,床など
b) ベルトの長さを1 mm単位で測定する。
c) JIS B 7512に規定する鋼製巻尺を用い,平滑な部分(図1のAB参照)だけを測定する。
d) ベルトを回転させ,平滑部分を連続して測定し,測定開始点まで戻る。
e) 平滑部分の合計長さから,ベルトの中心周長Lを計算する。ベルトの内周長L' を求める場合は,式(2)
による。
[
]
XA
CD
BC
AB
L
+
+
+
+
=
Λ
························································· (1)
[
]
a
L
L
×
−
=
′
π
··········································································· (2)
ここに,
L: ベルトの中心周長(mm)
L': ベルトの内周長(mm)
π: 円周率
a: ベルトの厚さ(mm)
AB: A点からB点までの長さ(mm)
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BC: B点からC点までの長さ(mm)
CD: C点からD点までの長さ(mm)
XA: X点からA点までの長さ(mm)
注記1 式(2)は,厳密には,ベルトの構造が厚さ方向に対称で,ピッチ線がベルトの中心にある場合
だけ正確なベルトの長さが計算できる。多くの場合ベルトは非対称であるが,実用上この計
算式で十分である。ただし,ベルトの長さが短く,かつ,ベルトの厚さが厚い場合には精密
に計算してもよい。すなわち,[π×a] に換え,bの値をベルト製造業者に確認し,[2×π×b]
で計算する。ベルトの断面及びピッチ線を,図1のa) 部に示す。
注記2 エンドレスベルトの長さが測定困難な場合には,受渡当事者間で合意した適切な方法で測定
することが望ましい。
図1−エンドレスベルトの測定
6.3
非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定
非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さの測定は,次による。
なお,6.1と同時に測定してもよい。
a) 非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さは,0 %〜1 %の精度をもつ測定器を用いて測定記録す
る。
例 鋼製巻尺又は機械式,電子機械式若しくは光電式測定器
b) 測定時,ベルトには張力をかけない。
c) 図2において区間AB+……+区間WXの合計で全長とする。ベルトの長さが長い場合には,図2の
要領を繰り返す。
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図2−非エンドレスベルト及びスラブベルトの長さが長い場合の測定
A
B
巻取り側
繰出し側
X
W
繰出し側
巻取り側
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS K 6378-6:2018 ライトコンベヤベルト−幅及び長さの許容差
ISO 15147:2012,Light conveyor belts−Tolerances on widths and lengths of cut light
conveyor belts
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 用語及び
定義
−
−
追加
用語及び定義の箇条を追加。
より分かりやすくするために追加
したもので,実質的な差異はない。
6.2 エンド
レスベルト
の長さの測
定
5.2
−
追加
記号の説明及び中心周長を求める
数式を追加。
より分かりやすくするための追加
及び変更であり,実質的な差異は
ない。
変更
拡大図を含む図に変更した。
6.3 非エン
ドレスベル
ト及びスラ
ブベルトの
長さの測定
5.3
−
変更
ベルトの長さが長い場合の手順に
ついて,図を含む規定に変更した。
より分かりやすくするために変更
したもので,実質的な差異はない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 15147:2012,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
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