K 6347-2 : 1999 (ISO 2928 : 1986)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
今回の制定は,対応する国際規格に整合させるために,ISO 2928 : 1986を基礎として用いた。
JIS K 6347は,一般名称を“液化石油ガス用ゴムホース(LPGホース)”として,次の各部によって構
成する。
第1部:スタンド,自動車,一般設備及び一般家庭用
第2部:バルク輸送用
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6347-2 : 1999
(ISO 2928 : 1986)
液化石油ガス用ゴムホース
(LPGホース)−
第2部バルク輸送用
Rubber hoses for liquefied petroleum gases (LPG) −Part 2 : Bulk transfer
applications−Specification
序文 この規格は,1986年に第2版として発行されたISO 2928, Rubber hoses and hose assemblies for liquefied
petroleum gases (LPG) −Bulk transfer applications−Specificationを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を
変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,液化石油ガス (LPG) を鉄道タンク貨車又は道路タンク車両及びパイプライ
ンでバルク輸送する場合に使用する可とう(撓)性ゴムホース及びホースアセンブリの要求事項について
規定する。この規格で規定するホースは,−40℃〜+60℃の液状で使用されることを目的とし,最高使用
圧力が,2MPaのホース及びホースアセンブリの要求事項について規定する。
なお,自動車燃料用パイプへの用途については除外する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6251 加硫ゴムの引張試験方法
備考 ISO 37 : 1994, Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of the tensile stress-strain
propertiesからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6257 加硫ゴムの老化試験方法
備考 ISO 188 : 1982, Rubber, vulcanized−Accelerated ageing or heat-resistance testsからの引用事項は,
この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6258 加硫ゴムの浸せき試験方法
備考 ISO 1817 : 1985, Rubber, vulcanized−Determination of the effect of liquidsからの引用事項は,こ
の規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-1 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第1部:寸法測定
2
K 6347-2 : 1999 (ISO 2928 : 1986)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考 ISO 4671 : 1984, Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Methods of measurement of
dimensionsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-2 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第2部:耐圧性試験
備考 ISO 1402 : 1994, Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Hydrostatic testingからの引用事
項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-4 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第4部:低温試験
備考 ISO 4672 : 1988, Rubber and plastics hoses−Sub-ambient temperature flexibility testsからの引用
事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-5 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第5部:電気試験
備考 ISO 8301 : 1993, Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Determinantion of electrical
resistanceが,この規格と一致している。
JIS K 6330-6 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第6部:接着試験
備考 ISO 8033 : 1991, Rubber and plastics hose−Determination of adhesion between componentsからの
引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-7 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第7部:静的オゾン劣化試験
備考 ISO 7326 : 1991, Rubber and plastics hoses−Assessment of ozone resistance under static conditions
からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-10 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第10部:液体透過性試験
備考 ISO 8308 : 1993, Rubber and plastics hoses and hose testing−Determination of transmission of
liquids through hose and tubing wallsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
ISO 1307 : 1992 Rubber and plastics hoses for general-purpose industrial applications−Bore diameters and
tolerances, and tolerances on length
3. 構造 ホースは,内面ゴム層,一層以上の繊維補強層及び耐摩耗性の外面ゴム層によって構成されて
いなければならない。もし,必要があれば,ホース断面層に滞留したガスを放出させるためにプリッキン
グを施す。ホース製品には,膨れ,気泡その他の欠点があってはならない。
4. 寸法及び許容差
4.1
呼び径(内径) 呼び径及び許容差は,JIS K 6330-1に規定する方法で測定を行い,表1の要求事
項を満足しなければならない。
3
K 6347-2 : 1999 (ISO 2928 : 1986)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表1 呼び径(内径)及び許容差
単位 mm
呼び径(内径)
許容差
8
±0.75
10
12.5
16
20
25
±1.25
31.5
40
±1.50
50
63
80
±2.00
100
160
200
4.2
切断長 切断長の許容差は,ISO 1307の規定による。
参考 ISO 1307に規定する切断長の許容差を,次の参考表に示す。
参考表 切断長の許容差
単位 表示がない数値mm
切断長
許容差
300以下
±3
300を超え 600以下
±4.5
600を超え 900以下
±6
900を超え1 200以下
±9
1 200を超え1 800以下
±12
1 800を超える
±1%
5. ホース製品の物理性能
5.1
内面ゴム層及び外面ゴム層の引張強さと切断時伸び 内面ゴム層及び外面ゴム層に使用するゴムの
引張強さと切断時伸びは,JIS K 6251に規定する方法で試験を行い,表2の値以上でなければならない。
表2 引張強さと切断時伸び
ホース構成層
引張強さ
MPa
切断時伸び
%
内面ゴム層
7.0
200
外面ゴム層
10.0
250
5.2
老化試験 内面ゴム層及び外面ゴム層の引張強さと切断時伸びは,JIS K 6257に規定する温度100℃
±1℃の空気中で3日間老化させた後,表2に対して,それぞれ25%及び50%以上低下してはならない。
備考 内面ゴム層及び外面ゴム層の引張強さと切断時伸びが,表2の値より増加する場合には,制限
しない。
5.3
耐圧性試験 耐圧試験は,どの長さのホースについても行わなければならない。また,製造ロット
から代表となる試料を抜き取り,耐圧試験及び破裂試験を行わなければならない。JIS K 6330-2に規定す
る方法で試験を行い,表3の要求性能に適合しなければならない。どの長さのホースも,耐圧試験後,漏
れ又はねじれなどの有無を調査しなければならない。
4
K 6347-2 : 1999 (ISO 2928 : 1986)
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表3 耐圧性試験の要求性能
最高使用圧力
MPa
耐圧試験圧力
MPa
最小破裂試験
圧力
MPa
試験圧力時の
長さ変化率
最大%
2
6.3
12.6
7
5.4
接着試験 各層間のはく離強さは,JIS K 6330-6に規定する方法で試験を行い,1.5kN/m以上でなけ
ればならない。
5.5
低温試験 低温試験は,−40℃±3℃で,JIS K 6330-4に規定する方法で試験を行わなければならな
い。試験の終了後に,試験片にき裂,破壊などの徴候 (signs) があってはならない。また,規定の試験圧
力を加えたときに漏れの徴候があってはならない。
5.6
電気試験 導通が要求される場合には,各ホースアセンブリについて,JIS K 6330-5に規定する方
法で試験を行い,両端継手金具の間に導通があることを確かめなければならない。
5.7
浸せき試験 ホースの内面ゴム層から切り取った試験片を,23℃±2℃のn-ヘキサンに72時間浸せ
きした後に,JIS K 6258に規定する方法で試験を行い,引張強さ及び切断時伸びは,試験前の値の65%以
上でなければならない。
5.8
静的オゾン劣化試験 JIS K 6330-7に規定する方法で試験を行い,ホースの外面ゴム層に,き裂の
発生があってはならない。
5.9
ガス透過試験 試験方法は,後日に発行される版に記載される予定。
備考 ホースが液状のものに使用され,ガス状物質を輸送しない場合は,JIS K 6330-10に規定する試
験方法が適用可能である。
6. 表示 どの長さのホースにも,次の内容を少なくとも3m間隔に表示しなければならない。
a) 製造業者名又は商標
b) 適用規格番号 (JIS K 6347-2)
c) 呼び径
d) 最高使用圧力
e) 四半期及び製造年
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K 6347-2 : 1999 (ISO 2928 : 1986)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
送油・液化ガスゴムホース原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
山 口 惇
横浜国立大学工学部
(委員)
西 山 徹 雄
通商産業省基礎産業局化学課
大 嶋 清 治
通商産業省工業技術院標準部材料規格課
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会
廣 庭 正
財団法人化学品検査協会
鈴 木 守
社団法人日本ゴム協会
石 丸 尋 士
社団法人自動車技術会
神 代 哲
社団法人日本化学工業協会
松 木 稔 久
高圧ガス保安協会
森 沢 昌 樹
財団法人日本エルピーガス機器検査協会
坂 田 英 明
株式会社桂精機製作所
藤 原 敏 永
株式会社穂高製作所
田 中 典 力
株式会社サイサン
若 山 義 彦
社団法人日本エルピーガス連合会
吉 田 正 光
いすゞ自動車株式会社
津 多 修
スズキ株式会社
大 島 久 史
日本石油株式会社
児 島 淳
コスモ石油株式会社
松 田 武 幸
株式会社ブリヂストン
指 出 和 男
横浜ゴム株式会社
服 部 和 洋
東海ゴム工業株式会社
牧 田 雄 司
株式会社十川ゴム
池 田 靖 彦
東洋ゴム工業株式会社
石 井 裕 志
東北ゴム株式会社
竹 林 忠 昭
弘進ゴム株式会社
庭 田 正 久
日本ゴムホース工業会
(事務局)
三 須 武
社団法人日本化学工業協会
解説文責 松田 武幸 株式会社ブリヂストン