K 6343:2004
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本ゴム工業会
(JRMA)/財団法人 日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS K 6343:1995は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
K 6343:2004
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 種類 ······························································································································ 1
4. 品質 ······························································································································ 1
4.1 外観 ···························································································································· 1
4.2 性能 ···························································································································· 1
5. 構造 ······························································································································ 2
6. 寸法 ······························································································································ 2
7. 測定及び試験方法 ············································································································ 3
7.1 試験の一般条件 ············································································································· 3
7.2 内径及び肉厚の測定 ······································································································· 3
7.3 耐圧性試験 ··················································································································· 3
7.4 電気導通性試験 ············································································································· 3
7.5 接着試験 ······················································································································ 3
7.6 静的オゾン劣化試験 ······································································································· 3
7.7 ゴム層の引張試験 ·········································································································· 3
7.8 ゴム層の老化試験 ·········································································································· 3
7.9 ゴム層の浸せき試験 ······································································································· 3
8. 表示 ······························································································································ 4
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6343:2004
送油用ゴムホース
Rubber hoses for oil discharge
1. 適用範囲 この規格は,揮発油,灯油,マシン油などの鉱物性油類の常温における一般的な輸送用に
使用する送油用ゴムホース(以下,ホースという。)について規定する。ただし,他の日本工業規格(例え
ばJIS S3022)で規定するものには適用しない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6250 ゴム−物理試験方法通則
JIS K 6251 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方
JIS K 6257 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−熱老化特性の求め方
JIS K 6258 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−耐液性の求め方
JIS K 6330-1 ゴム及びプラスチックホース試験方法−第1部:ホース及びホースアセンブリの寸法測
定
JIS K 6330-2 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第2部:耐圧性試験
JIS K 6330-5 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第5部:電気試験
JIS K 6330-6 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第6部:接着試験
JIS K 6330-7 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第7部:静的オゾン劣化試験
JIS S 3022 石油燃焼機器用ゴム製送油管
JIS Z 8601 標準数
3. 種類 種類は,最高使用圧力によって,表1に示す2種類とする。
表 1 ホースの種類
種類
最高使用圧力
MPa
1種
0.5 以下
2種
1.0 以下
4. 品質
4.1
外観 ホースは,内径及び肉厚が均整で,たわみ性に富み,きず,気泡,き裂,その他使用上の支
障があってはならない。
4.2
性能 ホースは,7.3〜7.9によって試験を行い,表2の規定に適合しなければならない。
2
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表 2 ホースの性能
試験項目
性能
主な試験条件
適用箇条
ホース
耐圧性試験
耐圧試験圧力
MPa
漏れ,局部的膨れなどの異
状があってはならない。
1種:1.0 MPa
7.3.1
2種:2.0 MPa
最小破裂試験圧力
MPa
1種
2.0以上
破裂に要する時
間は1分以上
7.3.2
2種
4.0以上
電気導通性試験(1) Ω
継手間で106以下
−
7.4
接着試験 kN/m
各層間:1.5以上
試験片:タイプ8 7.5
静的オゾン劣化試験
外面ゴム層にき裂があって
はならない。
D法
7.6
ゴム層
引張試験
引張強さ MPa
6.5以上
試験片:ダンベ
ル状3号形
7.7
切断時伸び %
200以上
老化試験
引張強さの変化率 %
-25以内
70±1 ℃
9602
−時間
7.8
浸せき試験
引張強さの変化率
%
内面ゴム -40以内
試験用燃料油A
(2,2,4-トリ
メチルペンタ
ン)
23±2℃
7202
−時間
7.9.1
外面ゴム -60以内
体積変化率
%
内面ゴム +10〜-3
7.9.2
外面ゴム +100〜0
注(1) 電気導通性試験は,帯電防止を必要とするホースについてだけ行う。
5. 構造 構造は,その用途に適合するものであって,内面ゴム層,補強層及び外面ゴム層からなる。帯
電防止を必要とするものには導電性素材を用いてもよい。
参考 外面ゴム層の一部に,ゴム以外の材料を使用する場合も外面ゴム層とみなす。
6. 寸法 寸法は,呼び径で表し,内径,内径許容差及び肉厚は,表3による。
表 3 ホースの寸法
単位 mm
呼び径
内径(2)
許容差
肉厚
1種
2種
6
6.3
±0.6
3.0以上
9
9.5
±0.7
3.0以上
12
12.7
±0.7
3.5以上
15
15.9
±1.0
3.5以上
19
19.0
±1.0
4.0以上
25
25.4
±1.0
4.0以上
32
31.8
±1.5
5.0以上
38
38.1
±1.5
6.0以上
50
50.8
±2.0
6.0以上
注(2) 中間にある寸法は,JIS Z 8601の基本数列R20から
選び,許容差は表3に示す一つ大きい呼び径のもの
を適用する。
3
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7. 測定及び試験方法
7.1
試験の一般条件
7.1.1
試験室の標準状態
a) 標準温度 標準温度は,JIS K 6250の5.1(試験室の標準温度)によって,23±2 ℃とする。
b) 標準湿度 標準湿度は,JIS K 6250の6.1(試験室の標準湿度)によって,相対湿度で(50±5)%と
する。
7.1.2
試験片の作製方法
a) 試料 試料は,JIS K 6250の8.1(試料)によって,製品又は加硫品とする。
b) 試料及び試験片の保管 JIS K 6250の8.2(試料及び試験片の保管)によって,製品から採取した試料
で試験を行う場合には,製品は製造してから3か月以内,又は入手してから2か月以内とし,加硫し
た試料及び試験片の保管期間は,加硫してから4週間以内とする。
7.1.3
試験片の状態調節 試験片は,JIS K 6250の8.3(試験片の状態調節)によって,加硫後16時間以
上経過したもので,試験前16時間以上,7.1.1の標準状態に置かなければならない。
7.2
内径及び肉厚の測定 内径及び肉厚の測定は,JIS K 6330-1の4.(内径)及び7.(肉厚)に規定する
方法によって行う。
7.3
耐圧性試験
7.3.1
耐圧試験圧力 耐圧試験圧力は,JIS K 6330-2の7.1(耐圧試験)に規定する方法によって行う。
この場合,試験圧力は,1種1.0 MPa,2種2.0 MPaとする。
7.3.2
最小破裂試験圧力 最小破裂試験圧力は,JIS K 6330-2の7.3(最小破裂試験圧力)に規定する方
法によって行う。
7.4
電気導通性試験 電気導通性試験は,JIS K 6330-5の4.(電気導通性の測定)に規定する方法によっ
て行う。
7.5
接着試験 接着試験は,JIS K 6330-6に規定する方法で,試験片はタイプ8によって行う。
7.6
静的オゾン劣化試験 静的オゾン劣化試験は,JIS K 6330-7のD法に規定する方法によって行う。
7.7
ゴム層の引張試験 ゴム層の引張試験は,JIS K 6251に規定する方法で,試験片はダンベル状3号
形によって行う。
7.8
ゴム層の老化試験 ゴム層の老化試験は,JIS K 6257の7.(促進劣化試験 A-2法)に規定する方法
によって,引張強さの変化率を測定する。この場合,試験温度は70±1 ℃,試験時間は9602
−時間とする。
7.9
ゴム層の浸せき試験
7.9.1
引張強さの変化率 浸せき後の引張強さの変化率は,JIS K 6258の5.5.2のe)(引張強さ変化,切
断時伸び及び引張応力変化の測定)に規定する方法によって行い,変化率は5.6.5(浸せき後の引張強さ,
切断時伸び及び引張応力の変化率)によって求める。この場合,試験油は試験用燃料油A[2,2,4-トリメチ
ルペンタン(イソオクタン)]体積100 %とし,試験温度は23±2 ℃,試験時間は7202
−時間とする。
7.9.2
体積変化率 浸せき後の体積変化率は,JIS K 6258の5.5.2のa)(質量変化及び体積変化の測定)
に規定する方法によって行い,変化率は5.6.1(質量変化率及び体積変化率)によって求める。この場合,
試験油は試験用燃料油A[2,2,4-トリメチルペンタン(イソオクタン)]体積100 %とし,試験温度は23
±2 ℃,試験時間は7202
−時間とする。
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K 6343:2004
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
8. 表示 ホースには,少なくとも1 mごとに,次の内容が明りょうかつ容易に消えない方法で表示され
ていなければならない。
a) 品名又はその略号
b) 最高使用圧力(MPa)
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造年月又はその略号