K 6338 : 1999
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによってJIS K 6338 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,ISO 4641 : 1991との整合を図った。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6338 : 1999
吸排水用ゴムホース
(ウォーターサクション
ディスチャージホース)
Rubber Hoses for Water Suction and Discharge−Specification
序文 この規格は,1991年に第2版として発行されたISO 4641 Rubber hoses for water suction and discharge
−Specificationを元に作成した日本工業規格であるが,表示の一部(規格番号)を不採用とした。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,滑らかな内側表面で,繊維補強をした次に示す二つのタイプの吸排水用ゴム
ホース(ウォーターサクションディスチャージホース)(以下,ホースという。)について規定する。
タイプ1:−63kPaの吸水圧力,0.3MPaの排水圧力のもとで使用するホース。
タイプ2:−80kPaの吸水圧力,0.5MPaの排水圧力のもとで使用するホース。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 4641 : 1991 Rubber hoses for water suction and discharge−Specification
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6330-2 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第2部:耐圧性試験
備考 ISO 1402 : 1994,Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Hydrostatic testingからの引用事
項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-3 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第3部:負圧試験
備考 ISO 7233 : 1991,Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Vacuum resistance−Methods of
testからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-6 ゴム及び樹脂ホースの試験方法−第6部:接着試験
備考 ISO 8033 : 1991,Rubber and plastics hose−Determination of adhesion between componentsからの
引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-7 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第7部:静的オゾン劣化試験
備考 ISO 7326 : 1991,Rubber and plastics hoses−Assessment of ozone resistance under static conditions
からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
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K 6338 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS K 6330-9 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第9部:曲げ試験
備考 ISO 1746 : 1983,Rubber or piastics hoses and tubing−Bending testsが,この規格と一致してい
る。
ISO 1307 : 1992 Rubber and plastics hoses for general-purpose industrial applications−Bore diameters and
tolerances, and tolerances on length
3. 寸法及び許容差 呼び径(内径)の範囲は16mm〜315mmとし,その許容差はISO 1307による。
ホース口元を拡大する必要がある場合,寸法及び許容差はホース性能の要求事項を考慮に入れ,受渡当
事者間の協定に基づいて規定しなければならない。
ホース長さの許容差は,ホースの使用条件によって決定する。受渡当事者間の協定が他にない限り,ISO
1307の規定による。
参考 ISO 1307の規定内容は,付表1参照。
4. 構成及び材料
4.1
内面ゴム層 内面ゴム層は,適切に配合された耐水性の天然ゴム又は,合成ゴムから構成され,そ
の内側表面は滑らかであり,使用目的を損なうような欠点があってはならない。
4.2
補強層 補強層は適切な繊維から構成され,らせん状の金属又は他の適切な材料でもよい。
4.3
外面ゴム層 外面ゴム層は適切に配合された天然ゴム又は,合成ゴムから構成され,外側にワイヤ
ー又は適切な材料で,らせん状に補強を施してもよい。
5. 要求性能
5.1
耐圧性試験
5.1.1
耐圧試験 JIS K 6330-2に規定する方法で試験を行い,表1に規定する耐圧試験圧力でホースが破
裂したり,材質又は製造上の異常を示す漏れ,き裂,変形,又は他の欠点が発生してはならない。
5.1.2
破裂試験 JIS K 6330-2に規定する方法で試験を行い,表1に規定する耐圧性要求性能に適合しな
ければならない。
表1 耐圧性要求性能
単位 MPa
タイプ
最高使用圧力
耐圧試験圧力
最小破裂試験圧力
1
0.3
0.5
1.0
2
0.5
0.8
1.6
5.2
負圧試験 JIS K 6330-3に規定する方法で試験を行う。試験条件は次のとおりとする。
タイプ1:−63kPa
タイプ2:−80kPa
保持時間:10分間
呼び径が80mm以上のホースは,JIS K 6330-3のB法で試験を行い,ホースのつぶれが呼び径の5%を
超えてはならない。
5.3
曲げ試験 JIS K 6330-9に規定する方法で試験を行い,表2に規定する最小曲げ半径に曲げたとき,
ホースに目視で認められるキンク,破断又ははく離があってはならない。T/D値は,0.95以上でなければ
ならない。
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K 6338 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表2 最小曲げ半径
単位mm
呼び径(内径)
最小曲げ半径
16
50
20
60
25
75
31.5
95
40
120
50
150
63
250
80
320
100
500
125
750
160
960
200
1 200
250
1 500
315
1 900
5.4
接着試験 JIS K 6330-6に規定する方法で試験を行い,各層間のはく離強さは,2.0kN/m以上でなけ
ればならない。
5.5
静的オゾン劣化試験(外面ゴム層だけに適用する。) JIS K 6330-7のC法に規定する方法で48時
間の暴露試験を行い,外面ゴム層にき裂の発生があってはならない。
6. 表示 ホースには次の内容を表示しなければならない。
a) 製造業者名又は識別(略号など)
b) ホースのタイプ
c) ホースの呼び径
d) 製造年(下2けた)及び四半期
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付表1 呼び径及び許容差
単位mm
呼び径
許容差
硬質マンドレル使用のホース
フレキシブルマンドレル使用のホース
マンドレルを使用しないホース
3.2
±0.30
+0.50〜−0.30
±0.60
4.0
±0.40
+0.60〜−0.40
5.0
6.3
±0.80
8.0
10.0
12.5
±0.60
+0.70〜−0.50
16
19
+0.90〜−0.70
20
25
±0.80
±1.20
31.5
±1.00
+1.20〜−0.80
±1.60
38
40
50
±1.20
+1.50〜−1.00
51
63
76
±1.10
80
100
±1.60
125
150
±2.00
200
±2.50
250
±3.00
315
付表2 長さの許容差
単位 表示のない数値はmm
長さ
許容差
300以下
±3
300を超え 600以下
±4.5
600を超え 900以下
±6
900を超え 1 200以下
±9
1 200を超え 1 800以下
±12
1 800を超える
±1%
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K 6338 : 1999
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送気液用ゴムホース原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
山 口 惇
横浜国立大学工学部
(委員)
西 出 徹 雄
通商産業省基礎産業局化学課
大 嶋 清 治
通商産業省工業技術院標準部材料規格課
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会技術部
神 代 啓
社団法人日本化学協会
廣 庭 正
財団法人化学品検査協会
鈴 木 守
社団法人日本ゴム協会
岡 安 英 雄
社団法人日本工作機械工業会
三 浦 吉 成
社団法人日本油圧工業会
中 田 広
三菱重工業株式会社
小田切 明 治
トキコ株式会社
有 光 幸 朗
社団法人日本農業機械工業会
小 郷 一 郎
財団法人日本船舶標準協会
兼 子 孝 泰
株式会社明治ゴム化成
青 柳 奈須雄
横浜ゴム株式会社
塚 本 茂 之
クラレプラスチックス株式会社
竹 林 忠 昭
弘進ゴム株式会社
服 部 和 洋
東海ゴム工業株式会社
石 井 裕 志
東北ゴム株式会社
松 田 武 幸
株式会社ブリヂストン
渋 谷 政 典
株式会社十川ゴム
庭 田 正 久
日本ゴムホース工業会
(事務局)
三 須 武
社団法人日本化学工業協会
解説文責 塚本 茂之 クラレプラスチックス株式会社