K 6332 : 1999
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによってJIS K 6332 : 1995は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,ISO 2398 : 1995との整合を図った。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
K 6332 : 1999
空気用ゴムホース
(エアーホース)
Rubber hose, textile-reinforced, for compressed air−Specification
序文 この規格は,1995年に第4版として発行されたISO 2398, Rubber hose, textile-reinforced, for
compressed air−Specificationを元に作成した日本工業規格であるが,表示の一部(規格番号)を不採用と
した。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,使用温度が−40℃から+70℃で,最高使用圧力が,2.5MPa以下の圧縮空気に
用いる,3.に示す7タイプ,2クラスの空気用ゴムホース(エアーホース)(以下,ホースという。)につい
て規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 2398 : 1995 Rubber hose, textile-reinforced, for compressed air−Specification
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 6251 加硫ゴムの引張試験方法
備考 ISO 37 : 1994, Rubber, vulcanized or thermoplastic−Determination of tensile stress-strain properties
からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6257 加硫ゴムの老化試験方法
備考 ISO 188 : 1982, Rubber, vulcanized−Accelerated ageing or heat-resistance testsからの引用事項は,
この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6258 加硫ゴムの浸せき試験
備考 ISO 1817 : 1985, Rubber, vulcanized−Determination of the effect of liquidsからの引用事項は,こ
の規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-1 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第1部:寸法測定
備考 ISO 4671 : 1984, Rubber and plastics hose and hose assemblies−Methods of measurement of
dimensionsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-2 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第2部:耐圧性試験
備考 ISO 1402 : 1994, Rubber and plastics hoses and hose assemblies−Hydrostatic testingからの引用事
2
K 6332 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-4 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第4部:低温試験
備考 ISO 4672 : 1988, Rubber and plastics hoses-Subambient temperature flexibility testsからの引用事
項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-6 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第6部:接着試験
備考 ISO 8033 : 1991, Rubber and plastics hose−Determination of adhesion between componentsからの
引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-7 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第7部:静的オゾン劣化試験
備考 ISO 7326 : 1991, Rubber and plastics hoses−Assessment of ozone resistance under static conditions
からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 6330-9 ゴム及び樹脂ホース試験方法−第9部:曲げ試験
備考 ISO 1746 : 1983, Rubber or plastics hoses and tubing−Bending testsが,この規格と一致している。
JIS Z 8601 標準数
備考 ISO 3 : 1973, Preferred number−Series of preferred numbersからの引用事項は,この規格の該当
事項と同等である。
ISO 1307 : 1992, Rubber and plastics hoses for general-purpose industrial applications−Bore diameters and
tolerances, and tolerances on length
3. 種類 ホースの種類は,最高使用圧力,用途及び使用温度によって区分し,表1及び表2のとおりと
する。
表1 最高使用圧力及び用途
タイプ
最高使用圧力 MPa
用途
1
1.0
一般用
2
1.0
建設用
3
1.0
建設用(耐油性)
4
1.6
建設用
5
1.6
建設用(耐油性)
6
2.5
建設用
7
2.5
建設用(耐油性)
表2 使用温度
クラスA
−25℃〜+70℃
クラスB
−40℃〜+70℃
4. 構成及び材料 ホースは,内面ゴム層,天然又は合成繊維補強層及び外面ゴム層からなるものとする。
ホースは,均一な厚さと最小肉厚に適合するように偏肉がなく,また,孔,気泡及び他の欠点があっては
ならない。
5. 寸法及び許容差
5.1
呼び径(内径) ホースの呼び径(内径)及び許容差は,表3のとおりとする。
3
K 6332 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表3 呼び径及び許容差
単位 mm
呼び径
許容差
5
±0.5
6.3
±0.75
8
±0.75
10
±0.75
12.5
±0.75
16
±0.75
20 (19)
±0.75
25
±1.25
31.5
±1.25
40 (38)
±1.5
50
±1.5
63
±1.5
80 (76)
±2.0
100 (102)
±2.0
( )内の数値を採用してもよい。
特殊な場合として上記以外の呼び径を必要とするときは,
a) 上記寸法範囲未満,又は,これを超える寸法のものについては,JIS Z 8601に規定のR10数列の標準
数から選び,許容差はISO 1307の規定による。
参考 ISO 1307の規定内容は,付表1参照。
b) 中間にある寸法については,JIS Z 8601に規定のR20数列の標準数から選び,許容差はそれよりも1
つ大きい呼び径に対応するものを用いなければならない。
5.2
切断長 ホースの切断長の許容差はISO 1307の規定による。
参考 ISO 1307の規定内容は,付表2参照。
5.3
内面ゴム層及び外面ゴム層の厚さ 内面ゴム層及び外面ゴム層の厚さはJIS K 6330-1に規定する方
法で測定し,表4の規定に適合しなければならない。
表4 内面ゴム層及び外面ゴム層の厚さ
単位 mm
タイプ
1, 2, 3
4, 5
6, 7
内面ゴム層
1.0以上
1.5以上
2.0以上
外面ゴム層
1.5以上
2.0以上
2.5以上
6. 内面ゴム層及び外面ゴム層の物理的性質
6.1
試料採取 試験は,できれば実際のホースから採取した試験片について行う。
6.2 内面ゴム層及び外面ゴム層の引張強さと切断時伸び 内面ゴム層及び外面ゴム層に使用するゴムは,
JIS K 6251に規定する方法で試験を行い,引張強さ及び切断時の伸びが表5の規定に適合しなければなら
ない。
4
K 6332 : 1999
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
表5 引張強さ及び切断時伸び
タイプ
構成層
引張強さ MPa
切断時伸び %
1
内面ゴム層
5.0以上
200以上
外面ゴム層
7.0以上
250以上
2, 3, 4
5, 6, 7
内面ゴム層
7.0以上
250以上
外面ゴム層
10.0以上
300以上
6.3
老化試験 内面ゴム層及び外面ゴム層の引張強さと切断時の伸びは,JIS K 6257に規定する方法で
100℃で3日間老化させた後,JIS K 6251に規定する方法で試験を行い,老化前の値からそれぞれ±25%及
び±50%以上の変化があってはならない。
6.4
耐油試験
6.4.1
タイプ2, 4及び6 JIS K 6258に規定する方法でNo.1試験油に70℃で72時間浸せきし,内面ゴム
層に収縮があってはならない。また,このときJIS K 6258に規定する重量法によって求めた体積増加は15%
を超えてはならない。
6.4.2
タイプ3, 5及び7 JIS K 6258に規定する方法でNo.3試験油に70℃で72時間浸せきし,内面ゴム
層及び外面ゴム層に収縮があってはならない。また,このときJIS K 6258に規定する重量法によって求め
た体積増加は,内面ゴム層については30%,外面ゴム層については75%を超えてはならない。
7. 要求性能
7.1
一般事項 すべての試験は,長尺で生産したホースの切断片で実施されなければならない。
7.2
耐圧性試験 JIS K 6330-2に規定する方法で試験を行い,表6に規定する耐圧性要求性能に適合し
なければならない。
表6 耐圧性要求性能
タイプ
最高使用
圧力
MPa
耐圧試験
圧力
MPa
最小破裂試験
圧力
MPa
耐圧試験圧力時
の長さ変化率
%
耐圧試験圧力時
の外径変化率
%
1, 2, 3
1.0
2.0
4.0
±5
±5
4及び5
1.6
3.2
6.4
±5
±5
6及び7
2.5
5.0
10.0
±5
±5
7.3
接着試験 JIS K 6330-6に規定する方法で試験を行い,各層間のはく離強さは,タイプ1は,1.5kN/m
以上,その他のタイプはすべて2.0kN/m以上でなければならない。
7.4
静的オゾン劣化試験 JIS K 6330-7のB法で試験を行い,き裂の発生があってはならない。
7.5
低温試験 JIS K 6330-4のB法で試験を行い,ホースにき裂の発生があってはならない。また,7.2
の表6に規定した耐圧試験に合格しなければならない。
試験は,次に示す温度で実施する。
クラスAのホースは −25℃
クラスBのホースは −40℃
7.6
曲げ試験 JIS K 6330-9のA法で試験を行い,Cは呼び径の10倍とし,変形係数T/Dは0.8以上で
なければならない。
8. 表示 ホースには,次の内容を,容易に消えない方法で少なくとも1mごとに表示しなければならな
い。
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
a) 製造業者名又は識別(略号など)
b) 製造業者による製品識別(任意)
c) ホースのタイプ及びクラス
d) 呼び径
e) c)に含まれない場合は,メガパスカルで表した最高使用圧力
f)
四半期(lQ,2Q,3Q又は,4Qを使用)及び製造年(4けたのアラビア数字を使用)
例 MAN-1 A-25 mm-1 MPa-4Q 1999
付表1 呼び径及び許容差
単位 mm
呼び径
許容差
硬質マンドレル使用のホー
ス
フレキシブルマンドレル使用のホー
ス
マンドレルを使用しないホー
ス
3.2
±0.30
+0.50〜−0.30
±0.60
4.0
±0.40
+0.60〜−0.40
5.0
6.3
±0.80
8.0
10.0
12.5
±0.60
+0.70〜−0.50
16
19
+0.90〜−0.70
20
25
±0.80
±1.20
31.5
±1.00
+1.20〜−0.80
±1.60
38
40
50
±1.20
+1.50〜−1.00
−
51
63
−
76
±1.10
80
100
±1.60
125
150
±2.00
200
±2.50
250
±3.00
315
付表2 長さの許容差
単位 表示のない数値はmm
長さ
許容差
300以下
±3
300を超え 600以下
±4.5
600を超え 900以下
±6
900を超え 1 200以下
±9
1 200を超え 1 800以下
±12
1 800を超える
± 1 %
6
K 6332 : 1999
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送気液用ゴムホース原案作成委員会 構成表
氏名
所属
(委員長)
山 口 惇
横浜国立大学工学部
(委員)
西 出 徹 雄
通商産業省基礎産業局化学課
大 嶋 清 治
通商産業省工業技術院標準部材料規格課
橋 本 繁 晴
財団法人日本規格協会技術部
神 代 啓
社団法人日本化学工業協会
廣 庭 正
財団法人化学品検査協会
鈴 木 守
社団法人日本ゴム協会
岡 安 英 雄
社団法人日本工作機械工業会
三 浦 吉 成
社団法人日本油空圧工業会
中 田 広
三菱重工業株式会社
小田切 明 治
トキコ株式会社
有 光 幸 朗
社団法人日本農業機械工業会
小 郷 一 郎
財団法人日本船舶標準協会
兼 子 孝 泰
株式会社明治ゴム化成
青 柳 奈須雄
横浜ゴム株式会社
塚 本 茂 之
クラレプラスチックス株式会社
竹 林 忠 昭
弘進ゴム株式会社
服 部 和 洋
東海ゴム工業株式会社
石 井 裕 志
東北ゴム株式会社
松 田 武 幸
株式会社ブリヂジストン
渋 谷 政 典
株式会社十川ゴム
庭 田 正 久
日本ゴムホース工業会
(事務局)
三 須 武
社団法人日本化学工業協会
解説文責 塚本 茂之 クラレプラスチックス株式会社