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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6329-1997 

更生タイヤ 

Retreaded tires 

1. 適用範囲 この規格は,自動車用タイヤ,産業車両用タイヤ,建設車両用タイヤ及び農業機械用タイ

ヤのトレッドゴムをはり替えて,再び使用できるように更生し,機能を復元したゴムタイヤ(以下,更生

タイヤという。)について規定する。 

備考1. この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS B 9202 農業機械用タイヤの諸元 

JIS B 9205 農業機械用タイヤ 

JIS D 4201 自動車用タイヤ・チューブ・リムバンド・フラップの呼び方 

JIS D 4202 自動車用タイヤ−呼び方及び諸元 

JIS D 4230 自動車用タイヤ 

JIS D 6401 産業車両及び建設車両用タイヤの諸元 

JIS D 6403 産業車両用タイヤ 

JIS K 6200 ゴム用語 

JIS K 6251 加硫ゴムの引張試験方法 

JIS K 6256 加硫ゴムの接着試験方法 

JIS K 6370 更生タイヤ用練り生地 

2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参

考として併記したものである。 

2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 9202, JIS B 9205, JIS D 4202, JIS D 4230, JIS 

D 6401, JIS D 6403及びJIS K 6200による。 

3. 種類 更生タイヤの種類は,次による。 

(1) 自動車用更生タイヤ JIS D 4202又は公共機関で定めた規格による。 

(2) 産業車両及び建設車両用更生タイヤ JIS D 6401又は公共機関で定めた規格による。 

(3) 農業機械用更生タイヤ JIS B 9202又は公共機関で定めた規格による。 

4. 寸法 更生タイヤの寸法(総幅最大値及び外径に限る。)は,次による。この場合,公共機関で定めた

規格によってもよい。 

(1) 自動車用更生タイヤ 自動車用更生タイヤの寸法は,JIS D 4202の規定による。この場合,タイヤの

寸法は成長寸法値を適用する。 

(2) 産業車両及び建設車両用更生タイヤ 産業車両及び建設車両用更生タイヤの寸法は,JIS D 6401の規

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K 6329-1997  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

定による。この場合,タイヤの寸法は成長寸法値を適用する。 

(3) 農業機械用更生タイヤ 農業機械用更生タイヤの寸法は,JIS B 9202の規定による。この場合,タイ

ヤの寸法は成長寸法値を適用する。 

5. 品質 

5.1 

外観 更生タイヤの外観は,形状,肉厚ともに均整で,傷,気泡,ゴム割れ,ゴム流れ不良及び異

物混入による使用上有害な欠点がなく,また,著しい汚れのないものでなければならない。 

5.2 

アンダートレッドの厚さ アンダートレッドの厚さ(1)は,性能上必要な厚さを有すること。 

注(1) アンダートレッドの厚さとは,ブレーカ又はベルト部の上面からトレッドの溝の底面までの厚

さをいう(図1参照)。 

図1 更生タイヤの断面の一例 

5.3 

更生タイヤの性能 更生タイヤの性能は,7.1及び7.2によって試験し,表1の規定に適合しなけれ

はならない。 

表1 性能 

性能項目 

性能 

適用試験箇条 

トレッドゴム  引張強さ MPa {kgf/cm2} 

11.8 {120} 以
上 

7.1 

伸び % 

300以上 

はく離強さ N/mm {kgf/cm} 

3.2 {3.2} 以上 

7.2 

カーカス 

はく離強さ N/mm {kgf/cm} 

3.2 {3.2} 以上 

7.2 

6. 材料,更生回数及び加工方法 

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6.1 

材料 

6.1.1 

練り生地及び更生材料 更生タイヤに使用する材料は,JIS K 6370に規定する1種の練り生地又は

加硫済みトレッドゴムを用いなければならない。 

6.1.2 

台タイヤ 更生しようとする台タイヤは,次の各項目に該当するものを使用してはならない。 

(1) カーカス部に,過度の裂傷があるもの。 

(2) ビードワイヤが切損しているもの,ビード部が伸び過ぎているもの,その他ビード部の損傷が軽微で

ないもの。 

(3) 摩耗が,カーカスにまで達しているもの(自動車用タイヤに限る。)。 

(4) プライセパレーションがあるもの。 

(5) コードに引擦り又は緩みがみられるもの。 

(6) インナーライナーが多孔質になっているもの,又はインナーライナーの継目から空気漏れのおそれが

あるもの(チューブレスタイヤに限る。)。 

(7) 老化,成長及び変形がはなはだしいもの。 

(8) その他,更生しても使用に耐えないと認められるもの。 

6.2 

更生回数 更生回数は,原則として1回とする。ただし,台タイヤの状態又は受渡当事者間の協定

によって更生回数を増やしてもよい。 

6.3 

加工方法 更生タイヤは,更生しようとする台タイヤのトレッドゴムを除去し,くぎ穴その他の損

傷箇所がある場合には,綿密な処置を施した後,JIS K 6370に規定する1種の練り生地をはり付けて加硫

するか,又は加硫済みトレッドゴムを接着剤を用いはり付けて加硫し更生する。はり付けたトレッドゴム

と台タイヤの間は,十分に接着していなければならない。 

7. 試験方法 

7.1 

引張試験 JIS K 6251に規定する方法によって行う。この場合,試験片はダンベル状3号形又は4

号形試験片を用いて試験する。 

また,試験片は試料をはり付けたトレッドゴム部から採り,厚さは2mmとする(2)。 

注(2) 厚さ2mmの試験片が採れない場合は,可能な限りそれに近い厚さとし,各試験片の厚さをそろ

える。 

7.2 

はく離試験 

7.2.1 

トレッドのはく離試験 試験片は,はり替えたトレッドと台タイヤを含めて,タイヤの円周方向に

採り,JIS K 6256の4.(布と加硫ゴムのはく離試験)に規定する方法によって,はり替えたトレッドと台

タイヤとの接着面のはく離強さを求める。 

7.2.2 

カーカスのはく離試験 試料から第一層のたて糸の方向にカーカスの中央層の2層を含むように

試験片を採り,JIS K 6256の4.に規定する方法によって,はく離強さを求める。カーカス間のはく離試験

が困難な場合は,ベルト・カーカス間又はベルト間のはく離強さを求める。 

8. タイヤの呼び 更生タイヤの呼び方は,JIS D 4201又は公共機関で定めた規格による。 

9. 表示 更生タイヤには,次の事項を容易に消えない方法で表示しなければならない。 

(1) 更生タイヤを示す略号 

(2) タイヤの呼び(3) 

K 6329-1997  

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注(3) 台タイヤの表示を代用するか又はJIS D 4201の規定による。ただし,タイヤに表示するときは,

リム径の呼びとプライレーティング間の “−” を省略することができる。 

(3) 種類を示す文字(4) 

(a) チューブレスタイヤには, “TUBELESS”  

(b) ラジアルタイヤには, “RADIAL”(5) 

(c) ベルテッドバイアスタイヤには, “BELT”, “BELTS” 又は “BELTED”(5) 

(d) 冬用タイヤには, “SNOW”, “M+S”, “M・S”, “M&S” 又は “M/S”  

(e) 軽トラック用タイヤには, “ULTRA LIGHT TRUCK” 又はその略号 

(f) 小形トラック用タイヤには, “LIGHT TRUCK” 又はその略号 

注(4) 英文字は大文字,小文字どちらでもよい。 

また,台タイヤの表示を代用してもよい。 

(5) “ ”内の英文字は,単独又は商品名に含めて表示する。 

(4) トレッドウェアインジケーター(スリップサイン)の位置を示す記号(△印)(6) 

注(6) これらの表示の具体的内容は,JIS D 4230の規定による。 

(5) 冬用タイヤのプラットホームを示す矢印(6) 

(6) 2回以上更生した場合は,その回数を示す数字(7) 

注(7) 当事者間の協定による略号を用いてもよい。 

(7) 製造年月が判別できる製造番号又は製造記号 

(8) 製造業者名又はその略号 

(9) “リサイクル台タイヤ使用”又は“リサイクルタイヤ”(省略してもよい。) 

参考 JISマーク表示許可(承認)工場が“リサイクル台タイヤ使用”又は“リサイクルタイヤ”と

表示する場合の例を,次に示す。 

例1. 

例2. 

10. 保管上の注意事項 更生タイヤの保管に当たっては,次の各項目に注意しなければならない。 

(1) 直射日光を避けること。 

(2) 雨及び水のかかる所を避けること。 

(3) ストーブその他,熱源に接近させないこと。 

(4) 油類の多い所に接近させないこと。 

(5) 電気火花の出る装置に接近させないこと。 

K 6329-1997  

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高分子部会 更生タイヤ・練生地専門委員会 構成表(平成7年2月1日改正のとき) 

氏名 

所属 

(委員会長) 

赤 坂   隆 

社団法人日本ゴム協会(中央大学理工学部) 

中 島 恒 夫 

運輸省自動車交通局 

林   洋 和 

通商産業省機械情報産業局 

細 川 幹 夫 

通商産業省基礎産業局 

岡 林 哲 夫 

工業技術院標準部 

山 崎 俊 一 

財団法人日本自動車研究所 

秋 葉 光 雄 

財団法人化学品検査協会 

林     宏 

社団法人日本自動車タイヤ協会 

秋 元   豊 

社団法人全日本トラック協会 

菊 野 達 雄 

トナミ運輸株式会社 

鈴 木 一 男 

ヤマト運輸株式会社 

後 藤 正 美 

フットワークエクスプレス株式会社 

渋 沢 昭 通 

国際興業株式会社 

神 原 耕 治 

西武バス株式会社 

矢 口 鉄 雄 

東急バス株式会社 

金 子 登志彦 

京浜急行電鉄株式会社 

増 井 秀 夫 

東光タイヤ工業株式会社 

田 島   潔 

ブリヂストンTRK株式会社 

石 崎 和 彦 

東京リトレッド株式会社 

上 田 豊 生 

五味自動車工業株式会社 

浜 島 誠一郎 

合資会社浜島タイヤ商会 

成 宮   博 

株式会社スーパータイヤ製造 

増 田 六 郎 

更生タイヤ全国協議会 

篠 江 照 雄 

更生タイヤ全国協議会 

(事務局) 

小 林   勝 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

砂 川 輝 美 

工業技術院標準部繊維化学規格課 

(事務局) 

橋 田 安 弘 

工業技術院標準部繊維化学規格課(平成9年3月20日改正のとき) 

稲 葉 知 英 

工業技術院標準部繊維化学規格課(平成9年3月20日改正のとき)