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K 6271-2:2015  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 2 

3 方法1 ···························································································································· 2 

3.1 測定装置及び材料 ·········································································································· 2 

3.2 試験片 ························································································································· 4 

3.3 試験片の数 ··················································································································· 4 

3.4 試験方法 ······················································································································ 4 

3.5 試験結果のまとめ方 ······································································································· 4 

3.6 試験報告書 ··················································································································· 5 

4 方法2 ···························································································································· 5 

4.1 測定装置及び材料 ·········································································································· 5 

4.2 試験片 ························································································································· 6 

4.3 試験片の数 ··················································································································· 7 

4.4 試験方法 ······················································································································ 7 

4.5 試験結果のまとめ方 ······································································································· 7 

4.6 試験報告書 ··················································································································· 7 

5 方法3 ···························································································································· 8 

5.1 測定装置及び材料 ·········································································································· 8 

5.2 試験片 ························································································································· 8 

5.3 試験片の数 ··················································································································· 9 

5.4 試験方法 ······················································································································ 9 

5.5 試験結果のまとめ方 ······································································································· 9 

5.6 試験報告書 ··················································································································· 9 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 11 

K 6271-2:2015  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本ゴム工業会(JRMA)及

び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出が

あり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,

JIS K 6271:2008は廃止され,その一部を分割して制定したこの規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS K 6271の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS K 6271-1 第1部:二重リング電極法 

JIS K 6271-2 第2部:平行端子電極法 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

K 6271-2:2015 

加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−電気抵抗率の求め方− 

第2部:平行端子電極法 

Rubber, vulcanized or thermoplastic-Determination of resistivity- 

Part 2: Parallel terminal electrode system 

序文 

この規格は,2011年に第3版として発行されたISO 1853を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの平行端子電極法による体積抵抗率(JIS K 6271-1の3.3によ

る。)の求め方について規定する。 

なお,この規格では,体積抵抗率だけを求める平行端子電極法を3種類規定している。平行端子電極法

は,試験片の厚さが1.0 mm〜6.3 mmのときに,体積抵抗率108 Ω・m(1010 Ω・cm)以下の材料を対象とす

る。 

− 方法1:試験片に電極をクランプで固定する方法 

− 方法2:試験片と電極とを一体成形する方法 

− 方法3:方法1及び方法2の試験装置を用いることのできない場合に用いる方法。ただし,精度 

は低い。 

試験方法を指定しない場合は,方法1を用いる。 

注記1 金属以外の材料(ゴム,樹脂など)では,電気抵抗率は,材料の内部を導通する電流と表面

を導通する電流とを考慮する必要があるので,材料内部に関わる電気抵抗率を体積抵抗率と

し,材料表面に関わる電気抵抗率を表面抵抗率として区別している。 

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 1853:2011,Conducting and dissipative rubbers, vulcanized or thermoplastic−Measurement of 

resistivity(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

警告 この規格の利用者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。この規格は,

その使用に関して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではない。この規格の利

用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなければならない。 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS K 6250 ゴム−物理試験方法通則 

注記 対応国際規格:ISO 23529,Rubber−General procedures for preparing and conditioning test pieces 

for physical test methods(MOD) 

JIS K 6271-1 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−電気抵抗率の求め方−第1部:二重リング電極法 

方法1 

3.1 

測定装置及び材料 

試験装置は,直流電流源,電流計,電流電極,電位差電極,電位差計,絶縁シート及び恒温槽によって

構成し,次による。 

図1に試験回路図を示す。 

a) 直流電流源 直流電流源は,試験片に電流を流すためのもので,その接地抵抗は,1012 Ω以上が望ま

しく,試験片内部での電力損失が0.1 W以下のものとする。 

b) 電流計 電流計は,試験片を流れる電流を測定するためのもので,測定精度が±5 %の装置を用いる。 

注記 微小な電流を測定する場合には,e) の電位差計と既知の抵抗体とを用いて電圧降下値を測定

し,計算によって電流値を算出することもできる。 

c) 電流電極 電流電極は,試験片に任意の電流を流すための電極であり,厚さ約10 mmの絶縁樹脂製の

試験片支持具を含む構造とする(図1A参照)。電極は,試験片の長さ方向に5 mm以上の幅で全幅に

接し,かつ,試験片を両面から挟み込めるクランプ又はつかみ具付きのものを用いる。二つの電流電

極間の距離は,少なくとも75 mmとし,設置した状態での両電極間の絶縁抵抗値が1012 Ωを超えるも

のを用いる。電流電極は,少なくとも3組を準備する。 

d) 電位差電極 電位差電極は,試験片に生じた電位差を測定するための電極であり,試験片幅より10 

mm以上広い幅をもつ形状とする(図2参照)。電位差電極の電極間距離は,10 mm〜20 mmとし,両

電極間の絶縁抵抗値が1012 Ωを超えるものを用いる。 

e) 電位差計 電位差計は,電位差電極を用いて,試験片の電位差を測定するための装置であり,1011 Ω

を超える入力抵抗をもつものを用いる。 

f) 

絶縁シート 絶縁シートは,試験装置の絶縁抵抗を確保するために,支持具を含んだ電流電極の床面

に設置するものであり,1013 Ω・m(1015 Ω・cm)を超える体積抵抗率の材料で成形されたシートを用い

る。 

g) 恒温槽 恒温槽は,試験片の前処理のために用いる装置であり,(70±2)℃に制御できる装置を用い

る。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1 通電スイッチ 

5 絶縁シート 

2 直流電流源 

6 試験片 

3 電流計   

7 電位差電極 

4 電流電極  

8 電位差計 

図1−平行端子電極法の試験回路図 

1 電流電極 

2 試験片 

3 樹脂製絶縁支持具 

4 絶縁シート 

図1A−電流電極の構造例 

単位 mm 

1 絶縁樹脂 

2 ステンレス鋼 

3 測定用端子 

図2−電位差電極の形状及び材質 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.2 

試験片 

3.2.1 

試験片の形状及び寸法 

試験片の形状及び寸法は,幅が(10 ±0.5)mm又は(20 ±0.5)mm,長さが75 mm以上,厚さが1.0 mm,

2.0 mm,4.0 mm又は6.3 mmで,厚さの公差は,JIS K 6250の8.1(試験片の厚さ)に規定する各寸法の公

差とする。試験片の寸法が異なると,必ずしも同じデータが得られるとは限らないので,比較試験の場合

は,同じ寸法の試験片を用いる。 

3.2.2 

試験片の採取及び作製 

試験片の採取及び作製は,JIS K 6250の8.(試験片の採取・作製)による。電気抵抗は,試験片の列理

に影響を受けやすいため,比較試験を行う場合には,同一列理方向(通常は,列理に平行な方向)で採取

する。採取及び作製は,小刀又は打抜き刃を用いて行うが,小刀によって切り出した試験片のひずみは,

試験結果に影響を与えるので,ひずみを極小に抑えるよう注意しなければならない。また,試験片の表面

を清浄にする必要がある場合には,フラー土(けい酸アルミニウムマグネシウム)及び水で磨き,蒸留水

で洗浄し,乾燥する。このとき,表面をこすったり,摩耗してはならない。 

3.3 

試験片の数 

試験片の数は,3個とする。 

3.4 

試験方法 

3.4.1 

試験条件 

試験条件は,次による。 

a) 試験室の標準条件は,JIS K 6250の6.(試験室の標準条件)による。ただし,その他の条件で試験を

行う場合には,受渡当事者間の協定に従って行ってもよい。 

b) 試料及び試験片の保管は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)による。 

c) 試験片の状態調節は,JIS K 6250の9.(試験片の状態調節)による。 

d) 通電する電流を選択するとき,事前に簡易抵抗計などによって試験片の抵抗値を把握し,試験片内部

での電力損失が0.1 Wを超えないようにする。 

3.4.2 

操作方法 

操作方法は,次による。 

a) 試験直前に,試験片にポリスチレンなどの樹脂製の絶縁支持具を取り付け,その両端近傍に電流電極

を固定する。 

b) 試験片を支持具に取り付けたままで,(70±2)℃の恒温槽に入れ,2時間±15分加熱し,その後,JIS 

K 6250の9.(試験片の状態調節)に従って,状態調節を行う。 

c) 電位差電極の電極間距離が10 mm〜20 mmになるように設定し,電極間の距離を±2 %の精度で測定

する。 

d) 電位差電極は,その先端を試験片に流れる電流に対して直角になるように,また,いずれの電流電極

からも20 mm以上離して設置する。このとき,電位差電極が試験片を押し付ける力は,試験片幅が10 

mmの場合には,0.65 Nとし,20 mmの場合には,1.30 Nとなるようにする。 

e) 通電を開始してから1分間経過した後,電位差電極及び電位差計を用い,電流電極間の3か所につい

て,電位差電極の位置を変え,電位差の測定を行う。 

f) 

全ての試験片について,同様の測定を行う。 

3.5 

試験結果のまとめ方 

各試験片について3回測定した電位差の平均を求め,体積抵抗率ρvは,式(1)によって算出する。 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

l

I

t

w

V

×

×

×

=

 ············································································ (1) 

ここ
に, 

ρv: 体積抵抗率(Ω・m) 

V: 電位差の平均(V) 

w: 試験片の幅(m) 

t: 試験片の厚さ(m) 

I: 通電した電流(A) 

l: 電位差電極間の距離(m) 

体積抵抗率の測定は,3個の試験片について試験を行い,式(1)によって得られた値の中央値を,有効数

字2桁で表す。 

3.6 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。 

a) 試験片の詳細 

1) 試料の詳細(製品,試験用配合物など) 

2) 試験片の採取方法及び作製方法(成形方法,加硫条件など) 

b) 試験方法 

1) この規格の番号 

2) 試験片の寸法 

c) 試験の詳細 

1) 試験室の温度及び湿度 

2) 各試験片を状態調節した時間,温度及び湿度 

3) 電流電極間の電圧 

4) 通電した電流 

5) 規定していない手順の詳細 

d) 試験結果 

1) 3個の試験片の体積抵抗率の中央値 

2) 各試験片の体積抵抗率(必要に応じて) 

e) 試験年月日 

f) 

その他必要事項 

方法2 

4.1 

測定装置及び材料 

試験装置は,真ちゅう電極,成型用金型,絶縁シート,恒温槽及び抵抗測定装置によって構成し,次に

よる。 

a) 真ちゅう電極 表1及び図3で示す寸法をもつ真ちゅう製の電極。電極は,真ちゅう又は真ちゅうめ

っきしたものから作製する。 

b) 成形用金型 成形用金型は,真ちゅう電極に適したものを用いる。 

c) 絶縁シート 絶縁シートは,1013 Ω・m(1015 Ω・cm)を超える体積抵抗率及び1014 Ωを超える表面抵抗

率をもつ材料で成形されたシートを用いる。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

d) 恒温槽 恒温槽は,試験片の前処理のために用いる装置であり,(70±2)℃に制御できる装置を用い

る。 

e) 抵抗測定装置 試験片に0.1 Wより多くの電力を損失させない装置を用いる。 

4.2 

試験片 

4.2.1 

試験片の形状及び寸法 

電極と一体成形した試験片の形状及び寸法を,表1及び図3に示す。試験片の寸法が異なると,必ずし

も同じデータが得られるとは限らないので,比較試験の場合は,同じ寸法の試験片を用いる。 

4.2.2 

試験片の採取及び作製 

試験片の採取及び作製は,JIS K 6250の8.(試験片の採取・作製)による。 

試験片は,表1の寸法で図3に示す長方形のゴムに,真ちゅう電極を一体成形する。 

真ちゅう電極は,希硝酸で清浄し,蒸留水で洗い,乾燥するか,又は布やすりできれいにする。 

真ちゅうをめっきした電極を用いる場合は,洗浄処理でめっきが剝がれないことを確認する。電気抵抗

に影響を与える可能性があるので,接着剤又はゴム溶液を用いてはならない。 

試験片を成形する場合,製品と同じ配合物及び同じ加硫条件を用いる。 

試験片は,全体的に規定の厚さになるように,配合物が金型から少量はみ出す程度の量を充塡する。可

能であれば,列理は,試験片の長さ方向に配向をさせる。 

試験片を曲げないように金型から取り出す。試験片をこすったり,摩耗しないように注意して電極に張

り付いたばりを取り除く。金型への充塡不足,電極への接着不足,又はその他の欠陥をもつ試験片は,用

いない。 

また,試験片の表面を清浄にする必要がある場合には,フラー土及び水で磨き,蒸留水で洗浄し,乾燥

する。このとき,表面をこすったり,摩耗してはならない。 

注記 真ちゅうと試験片との接着は,加硫ゴムで容易にできても,熱可塑性ゴムの場合は,困難であ

る。 

なお,A,B,C及びDについては,表1を参照する。 

   1 電極 

図3−方法2の試験片 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

表1−方法2及び方法3の試験片の寸法 

単位 mm 

試験方法 

寸 法 

方法2 

76±0.5 

25±0.5 

6.3±0.3 

3±0.2 

方法3 

50(おおよそ) 

10〜150 

2〜6.3 

5(おおよそ) 

4.3 

試験片の数 

試験片の数は,3個とする。 

4.4 

試験方法 

試験方法は,次による。 

a) 試験室の標準条件は,JIS K 6250の6.(試験室の標準条件)による。ただし,その他の条件で試験を

行う場合には,受渡当事者間の協定に従い,行ってもよい。 

b) 試料及び試験片の保管は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)による。 

c) 試験片を支持具に取り付けたままで,(70±2)℃の恒温槽に入れ,2時間±15分加熱し,その後,JIS 

K 6250の9.(試験片の状態調節)に従って,状態調節を行う。 

d) 状態調節後の試験片を絶縁シートに載せたまま,抵抗測定装置を用いて,同じ標準温度及び湿度で,

各試験片の抵抗を測定する。 

e) 全ての試験片について,同様の測定を行う。 

4.5 

試験結果のまとめ方 

各試験片の体積抵抗率ρv(Ω・m)は,式(2)によって算出する。 

-1

v

v

10

×

2.3

×

R

=

ρ

 ······································································· (2) 

ここ
に, 

ρv: 体積抵抗率(Ω・m) 

Rv: 体積抵抗(Ω) 

体積抵抗Rv(Ω)の測定は,3個の試験片について試験を行い,得られた値の中央値を,有効数字2桁

で表す。 

4.6 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。 

a) 試験片の詳細 

1) 試料の詳細(製品,試験用配合物など) 

2) 試験片の採取方法及び作製方法(成形方法,加硫条件など) 

b) 試験方法 

1) この規格の番号 

2) 試験片の寸法 

c) 試験の詳細 

1) 試験室の温度及び湿度 

2) 各試験片を状態調節した時間,温度及び湿度 

3) 電流電極間の電圧 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4) 通電した電流 

5) 規定していない手順の詳細 

d) 試験結果 

1) 3個の試験片の体積抵抗率の中央値 

2) 各試験片の体積抵抗率(必要に応じて) 

e) 試験年月日 

f) 

その他必要事項 

方法3 

5.1 

測定装置及び材料 

測定装置は,コロイド状の黒鉛,すずはく(錫箔)片,抵抗測定装置,絶縁シート及び恒温槽によって

構成し,次による。 

a) コロイド状の黒鉛 水中に分散したもの。 

b) すずはく片 5 mm幅,約25 μm厚さのもの。 

c) 抵抗測定装置 試験片に30 μW/mm3より多く電力を損失させない装置を用いる。 

d) 絶縁シート 絶縁シートは,1013 Ω・m(1015 Ω・cm)を超える体積抵抗率及び1014 Ωを超える表面抵抗

率をもつ材料で成形したシートを用いる。 

e) 恒温槽 恒温槽は,試験片の前処理のために用いる装置であり,(70±2)℃に制御できる装置を用い

る。 

5.2 

試験片 

5.2.1 

試験片の形状及び寸法 

試験片は,加硫ゴム及び熱可塑性ゴムで,表1及び図4に示す長方形の試験片を用いる。試験片の厚さ

は,測定値が平均値の±5 %となるように,長さ方向に均等に6点測定する。 

注記 試験結果は,図4に示す長さAに関して,材料の粒子による配向状態に依存して変化する。 

なお,A,B,C及びDについては,表1を参照する。 

 1 試験片の断面積 

2 電極 
 

図4−方法3の試験片 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

5.2.2 

試験片の採取及び作製 

試験片の採取及び作製は,JIS K 6250の8.(試験片の採取・作製)による。 

採取及び作製は,小刀又は打抜き刃で行うが,切出しによる試験片のひずみは,試験結果に影響を与え

るので,ひずみを極小に抑えるよう注意しなければならない。また,試験片の表面を清浄にする必要があ

る場合には,フラー土及び水で磨き,蒸留水で洗浄し,乾燥する。このとき,表面をこすったり,摩耗し

てはならない。 

電極を形成するためには,試験片の端に5 mm幅でコロイド状黒鉛を塗る。黒鉛がまだ乾いていない間

に,端面を除く試験片の周囲の黒鉛領域に,細長いすずはく片を巻き付ける。はく(箔)をきずつけずに,

抵抗測定器と接続ができるように適切な配線をする。電極が乾くことを確認する。 

5.3 

試験片の数 

試験片の数は,3個とする。 

5.4 

試験方法 

試験方法は,次による。 

a) 試験室の標準条件は,JIS K 6250の6.(試験室の標準条件)による。ただし,その他の条件で試験を

行う場合には,受渡当事者間の協定に従い,行ってもよい。 

b) 試料及び試験片の保管は,JIS K 6250の7.(試料及び試験片の保管)による。 

c) 試験片を支持具に取り付けたままで,(70±2) ℃の恒温槽に入れ,2時間±15分加熱し,その後,JIS 

K 6250の9.(試験片の状態調節)に従って,状態調節を行う。 

d) 状態調節後の試験片を絶縁シートに載せたまま,すずはくが表面に付いていることを確認する。抵抗

測定装置を用いて,同じ標準温度及び湿度で,各試験片の電極間の抵抗を測定する。 

e) 全ての試験片について,同様の測定を行う。 

5.5 

試験結果のまとめ方 

各試験片の体積抵抗率ρvは,式(3)によって算出する。 

L

S

R

×

v

 ··········································································· (3) 

ここ
に, 

ρv: 体積抵抗率(Ω・m) 

Rv: 体積抵抗(Ω) 

S: 断面積(m2)(図4の参照番号1) 

L: 電極間の距離(m)(図4のL) 

3個の試験片について試験を行い,得られた値の中央値を,有効数字2桁で表す。 

5.6 

試験報告書 

試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。 

a) 試験片の詳細 

1) 試料の詳細(製品,試験用配合物など) 

2) 試験片の採取方法及び作製方法(成形方法,加硫条件など) 

b) 試験方法 

1) この規格の番号 

2) 試験片の寸法 

c) 試験の詳細 

10 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

1) 試験室の温度及び湿度 

2) 各試験片を状態調節した時間,温度及び湿度 

3) 電流電極間の電圧 

4) 通電した電流 

5) 規定していない手順の詳細 

d) 試験結果 

1) 3個の試験片の体積抵抗率の中央値 

2) 各試験片の体積抵抗率(必要に応じて) 

e) 試験年月日 

f) 

その他必要事項 

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11 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS K 6271-2:2015 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−電気抵抗率の求め方−第2部:平
行端子電極法 

ISO 1853:2011,Conducting and dissipative rubbers, vulcanized or thermoplastic−
Measurement of resistivity 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範
囲 

追加 

JISでは,試験片の厚さを規定。 
体積抵抗率は厚さの影響を受
ける。 

ISOへ提案する。 
 

追加 

体積抵抗率の定義をJIS K 
6271-1から引用した。 

JISとして必要な追加で,ISO規
格との技術的差異はない。 

3 方法1 

3.1測定装置及び材
料 

3.1 

変更 
 

細別番号を変更。 

JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 

図1 

変更 

直流電流源の記号を変更。 

分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 

図1A 

追加 

JISでは,電流電極の構造例を
追加。 

図2 

追加 

絶縁部分の内部の結線を追加。  

3.2試験片 
 
3.2.1試験片の形状
及び寸法 
 
3.2.2 試験片の採取
及び作製 

3.2 

変更 
 
追加 
 
 
追加 

試験片の箇条を細分箇条形式
に変更した。 
厚さの公差は,JIS K 6250の
8.1の寸法公差とすると規定し
た。 
列理方向の注意を追加。 

分かりやすくするための変更で,
ISO規格との技術的差異はない。 
分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 
 

3

K

 6

2

7

1

-2

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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12 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

3.4 試験方法 
 
3.4.1 試験条件 
 
 
3.4.1 a) 
 
3.4.1 d) 
 
3.4.2 操作方法 

3.4 
 

変更 
 
追加 
 
 
追加 
 
追加 
 
追加 

試験方法の箇条を細分箇条形
式に変更した。 
試験室の標準条件,試験片の保
管及び試験片の状態調節に引
用規格の細分箇条を追加。 
その他の条件を追加。 
 
電力損失の具体的な数値を規
定した。 
試験片の状態調節に引用規格
の細分箇条を追加。 

JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 
分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 
 
JISとしての追加で,ISO規格と
技術的差異はない。 
ISOへ提案する。 
 
分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 

3.5 試験結果のまと
め方 
 

3.5 

追加 

JISでは,得られた中央値の丸
め方として,有効数字2桁で丸
めるように規定した。 

JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 
 

3.6 試験報告書 

3.6 

追加 

c) に“試験室の温度及び湿度”
を追加。 
f) として“その他必要事項”を
追加。 

JIS K 6271-1に合わせた。ISO規
格との技術的差異はない。 
JISとして必要な追加で,ISO規
格との技術的差異はない。 

4 方法2 

4.1 測定装置及び材
料 

4.1 

変更 

細別番号を変更。 

JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 

4.2 試験片 
 
4.2.2 試験片の採取
及び作製 

4.2 

変更 
 
追加 
 

試験片の箇条を細分箇条形式
に変更。 
試験片の採取及び作製に引用
規格の箇条を追加。 

分かりやすくするための変更で,
ISO規格との技術的差異はない。 
分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 

4.4 試験方法 

4.4 

変更 
 

規定内容を細別形式に変更し
た。 

分かりやすくするための変更で,
ISO規格との技術的差異はない。 

追加 

試験室の標準条件,試験片の保
管及び状態調節に引用規格の
細分箇条を追加。 

分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 

3

K

 6

2

7

1

-2

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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13 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

4.5 試験結果のまと
め方 
 

4.5 

追加 

JISでは,得られた中央値の丸
め方として,有効数字2桁で丸
めるように規定した。 

JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 
 

4.6 試験報告書 

4.6 

追加 
 

c) に“試験室の温度及び湿度”
を追加。 
f) として“その他必要事項”を
追加。 

JIS K 6271-1に合わせた。ISO規
格との技術的差異はない。 
JISとして必要な追加で,ISO規
格との技術的差異はない。 

5 方法3 

5.1 測定装置及び材
料 

5.1 

変更 

細別番号を変更。 

JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 

5.2 試験片 
 
5.2.2 試験片の採取
及び作製 

5.2 

図1 

追加 

図中に電極間距離Lを記載。 

分かりやすくするための変更で,
ISO規格との技術的差異はない。 

変更 

試験片の箇条を細分箇条形式
に変更。 

分かりやすくするための変更で,
ISO規格との技術的差異はない。 

追加 
 

試験片の採取及び作製に引用
規格の箇条を追加。 

分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 

5.4 試験方法 

5.4 

変更 
 

規定内容を細別形式に変更し
た。 

分かりやすくするための変更で,
ISO規格との技術的差異はない。 

追加 

試験室の標準条件,試験片の保
管及び状態調節に引用規格の
細分箇条を追加。 

分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 

5.5 試験結果のまと
め方 
 

5.5 

追加 

式(3)の断面積及び電極間距離
を図4を用いて説明。 
JISでは,得られた中央値の丸
め方として,有効数字2桁で丸
めるように規定した。 

分かりやすくするための追加で,
ISO規格との技術的差異はない。 
JISの様式に倣ったので,ISO規
格との技術的差異はない。 
 

5.6 試験報告書 

5.6 

追加 

c) に“試験室の温度及び湿度”
を追加。 

JIS K 6271-1に合わせた。ISO規
格との技術的差異はない。 

f) として“その他必要事項”を
追加。 

JISとして必要な追加で,ISO規
格との技術的差異はない。 

3

K

 6

2

7

1

-2

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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14 

K 6271-2:2015  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 1853:2011,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

3

K

 6

2

7

1

-2

2

0

1

5

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。